おすすめ呪文
〈アーケイン・アイ〉は偵察用の呪文である。
〈グレーター・インヴィジビリティ〉は不可視状態になる呪文だが、攻撃や呪文を発動しても不可視状態が解除されない。
〈ディメンジョン・ドア〉は、味方を連れて500フィート以内の瞬間移動ができる。
〈ポリモーフ〉は、味方を強力な野獣に変身させたり、敵を無力な野獣に変身させたりできる。
〈グレーター・インヴィジビリティ〉は不可視状態になる呪文だが、攻撃や呪文を発動しても不可視状態が解除されない。
〈ディメンジョン・ドア〉は、味方を連れて500フィート以内の瞬間移動ができる。
〈ポリモーフ〉は、味方を強力な野獣に変身させたり、敵を無力な野獣に変身させたりできる。
ダメージを与える
〈アイス・ストーム〉
円柱の範囲内に、2d8の[殴打]ダメージと4d6の[冷気]ダメージを与える呪文。
また、呪文を発動した術者の次のターン終了時まで、効果範囲内が移動困難地形になる。
また、呪文を発動した術者の次のターン終了時まで、効果範囲内が移動困難地形になる。
- ダメージの合計値は〈ファイアーボール〉などの呪文の方が勝るが、ダメージ種別が2種類あるため、両方に抵抗や完全耐性を持っていない限りダメージを与えることができる。
- 射程距離が300フィートと長く、遠くの敵を攻撃することができる。〈カウンタースペル〉(射程60フィート)を気にせず発動できるのは長所。
- 効果範囲も半径20フィート、高さ40フィートの円筒形と大きい。面制圧だけでなく立体制圧が可能で、地上の敵と空中の敵の両者を目標とすることができる。効果範囲が「角を回り込まない」事は忘れずに。
- くわえて、術者の次のターン終了時まで、効果範囲内が移動困難地形になる。敵が近づきにくくなるので、相手によってはアウトレンジから一方的に攻撃できる。
- 総合すると、屋内などの狭隘な地形よりは屋外などの開けた場所での戦闘に向いていると思われる。
〈ヴィトリオリック・スフィアー〉XGtE
球形の範囲内の各クリーチャーに【敏捷力】セーヴを行わせる。
失敗すると10d4の〔酸〕ダメージを受け、さらに目標の次のターン終了時に5d4〔酸〕ダメージを受ける。(成功すると半分のダメージを受け、次のターンのダメージはない。)
失敗すると10d4の〔酸〕ダメージを受け、さらに目標の次のターン終了時に5d4〔酸〕ダメージを受ける。(成功すると半分のダメージを受け、次のターンのダメージはない。)
- ダメージは、セーヴに失敗すれば合計15d4ダメージだが、成功されると10d4の半分だけであるため、非常に振れ幅が大きい。
- 【敏捷力】セーヴに不得手なクリーチャーには脅威となる。また、拘束状態や朦朧状態、気絶状態などにしてから撃つのも良いだろう。
- 効果範囲が角を回り込まないことに注意。遮蔽があると防がれる。
- 対象となるのはクリーチャーのみで、物体は作用を受けない。ただし、DM判断で、効果範囲内の酸で腐食する物体がダメージを受けることにしてもよいだろう。
- 魔法使いとしては、多種多様なダメージ・ソースを持っていることが望ましい。枠に余裕があれば準備しよう。
〈ウォール・オヴ・ファイアー〉
【精神集中】
巨大な火の壁を作り出す。
壁に入ったクリーチャーは5d8の〔火〕ダメージを受ける。壁の片側10フィート以内、または壁の内側でターンを終了したクリーチャーも同じダメージを受ける。
巨大な火の壁を作り出す。
壁に入ったクリーチャーは5d8の〔火〕ダメージを受ける。壁の片側10フィート以内、または壁の内側でターンを終了したクリーチャーも同じダメージを受ける。
- 炎の壁を出現させる呪文。
- この壁は線状(直線である必要はない)か円状に出すか選択できる。
- この壁は不透明であるため、視線を遮る。超視覚であってもこれを見通すことはできず、熱源を探知する類の疑似視覚は、この呪文によってかく乱される可能性がある(DMの判断による)。
- この呪文によりダメージを受けるタイミングは3回ある。
- ① 呪文が発動した時。
- ② この炎の壁のダメージを受ける側の10フィート以内でターンを終了した時。
- ③ そのクリーチャーが自分のターン中で初めてその炎の壁の中に入った時。
- ①の時はセーヴィング・スローが振れるが、②と③の場合はセーヴィング・スローが振れないことに注意。そして、壁の中を通過したクリーチャーが壁のダメージを受ける側の10フィート以内でターンを終了した場合、②と③の合わせ技で都合2回分のダメージを受ける。
- 地面にしか出せないので、空中などには出せない。
〈エヴァーズ・ブラック・テンタクルズ〉
【精神集中】
範囲内に入った場合や、範囲内でターンを開始したクリーチャーに3d6〔殴打〕ダメージを与え、拘束状態にする。
拘束状態のクリーチャーは、範囲内で自身のターンを開始した時3d6〔殴打〕ダメージを受ける。
範囲内に入った場合や、範囲内でターンを開始したクリーチャーに3d6〔殴打〕ダメージを与え、拘束状態にする。
拘束状態のクリーチャーは、範囲内で自身のターンを開始した時3d6〔殴打〕ダメージを受ける。
- 影魔法の達人、エヴァードによって作り出された呪文である。
- ダメージの期待値は10.5で、4レベルとしては平均以下だが、継続してダメージを与えられる可能性がある。
- また、このダメージでhpが0になったクリーチャーは、次のターン開始時にもダメージを受けるので、死亡セーヴの失敗が自動的に累積していくことになる。特に蘇生ができない状況においては致命的な状況となるだろう。死亡セーヴの詳細に関してPHB197ページを参照されたし。
- 拘束状態は数ある状態異常の中でも特に強力で、特に近接戦闘系にとっては致命的となる。逆に、セーヴィング・スローを要求する呪文を使ってくる相手にはあまり効果がない点には注意。また、他のデバフと違って、拘束を解くためにはアクションを使わなければならないため、相手に攻撃か、拘束の解除かと言う二択を迫ることができる。例え判定に成功しても効果範囲内は移動困難地形に変化しているので、移動速度の低いクリーチャーは自分のターンで外に出られない可能性がある。
- 長く維持するほど強い呪文なので、うまく相手を範囲内に押しとどめる工夫をしたいところ。たとえば、こんな作戦がある:
- ① 狭い場所で発動し、出口を塞ぐ:一本道や小部屋で発動すれば、敵は逃げ場がないまま、じわじわ苦しめられて死ぬ。ACの高いPCに通せんぼうをしてもらう、扉を押さえつけて開かなくする、扉や窓に〈アーケイン・ロック〉を掛けるなどの事前準備があるとなお良い。
- ② 呪文の壁で閉じ込める:バリアを作る呪文や、魔法の壁を作る呪文を待機してもらい、君がこの呪文を唱えると同時に発動させよう。ただし、閉じ込める役とダメージを与える役で呪文使いが2人必要になる。また、2人のどちらか片方でも精神集中が切れると作戦が崩壊する。
- ③ 範囲内に強制移動させる:相手を移動させる効果を使って敵を範囲内に押し込んだり、引きずりこんでやろう。クリーチャーの行動を操る心術を使うのも良いが、多くの心術は自殺的な命令には従わないことに注意。効果範囲を隠すか、幻影を作り出す効果で安全な場所に見せかけるなどの工夫が必要。また、効果は地面に対してしか作用しないため、飛行クリーチャーを使って範囲内に引きずりこんでもらうのも手である。
- ダメージの発生タイミングは、「そのクリーチャー自身のターンで効果範囲内に入るのが初めてか、その効果範囲内でターンを開始した時」。よって、敵クリーチャーの立っている場所にこの呪文を発動したとしても、そのクリーチャーのターンが来るまではダメージは発生しない。なお、効果範囲に入ることは、自発的である必要はない。したがって、相手を移動させる効果でクリーチャーをそのエリアに押しやることは可能。ただし、ダメージが発生するのは「ターン中はじめて範囲内に入った場合」のみであることに注意。出し入れしても、複数回ダメージを受けることはない。(Sage Advice Compendium p19を参照)
〈シックニング・レイディアンス〉XGtE
【精神集中】
球形の効果範囲に入るか、ターンを開始したクリーチャーに、4d10の〔光輝〕ダメージを与える呪文。
さらに目標は一段階の消耗状態をこうむり、不可視状態の利益を受けられなくなる。
球形の効果範囲に入るか、ターンを開始したクリーチャーに、4d10の〔光輝〕ダメージを与える呪文。
さらに目標は一段階の消耗状態をこうむり、不可視状態の利益を受けられなくなる。
- この呪文は発動した時点でダメージを与える呪文ではないことに、まずは注意が必要である。そのクリーチャー自身のターンで効果範囲内に入るのが初めてか、その効果範囲内でターンを開始した時にダメージが発生する。よって、敵クリーチャーの立っている場所にこの呪文を発動したとしても、そのクリーチャーのターンが来るまではダメージは発生しない。
- なお、効果範囲に入ることは、自発的である必要はない。したがって、〈サンダーウェイヴ〉のような呪文でクリーチャーをそのエリアに押しやることは可能。ただし、ダメ―ジを受けるのは、ターンで最初にその範囲に入ったときだけであることに注意。出し入れしても、複数回ダメージを受けることはない。詳しくは、セージ・アドバイスのp19を参照のこと。
- 呪文は角を回り込んで広がるので、完全遮蔽の向こう側にあっても、横や背後に隙間があれば作用を受ける。
- この呪文の最大の特徴として、この呪文のセーヴに失敗したクリーチャーが1段階の消耗状態を被り、薄暗い緑の光を放って不可視状態による利益を得られなくなる効果(即ち、隠密できない)がある。何よりも恐ろしいのは、この呪文によって消耗状態が6になったクリーチャーは死亡するということであり、この死亡は呪文の効果が終了しても解除されない─即ち、死んだままである。なお、セーヴに失敗するごとに消耗状態は累積していくものと思われる。直接「累積する」と明言したセージ・アドヴァイスは発見できなかったが、次のようなセージ・アドヴァイスは発見された。(こちらを参照のこと)
- これによると、この呪文によって消耗状態が6になったら死亡するとあるので、最短で6ラウンドの間この呪文の効果範囲内に止まり続けて全ての耐久セーヴに失敗したクリーチャーは死ぬ。また、「この呪文が終了すると、この呪文による光と消耗状態はことごとく消える」とあるので、この呪文のセーヴに失敗したクリーチャーが呪文の効果範囲内から出たとしても、呪文の効果による光と消耗状態は解除されないものと思われる。
- 力術の学派ウィザードであれば、「呪文効果範囲操作」によって「味方はセーヴに自動成功するが、接近戦を挑んできた敵はことごとく消耗状態に陥る空間」を作ることもできるだろう。
〈ストーム・スフィアー〉XGtE
【精神集中】
持続時間中、球形の範囲内に竜巻を作り出し、発動時に範囲内にいたクリーチャー、および範囲内で自身のターンを終了したクリーチャーに2d6〔殴打〕ダメージを与える。
また、持続時間中、ボーナス・アクションを使用して、60フィート以内の目標に稲妻(4d6〔電撃〕ダメージ)を飛ばすこともできる。
持続時間中、球形の範囲内に竜巻を作り出し、発動時に範囲内にいたクリーチャー、および範囲内で自身のターンを終了したクリーチャーに2d6〔殴打〕ダメージを与える。
また、持続時間中、ボーナス・アクションを使用して、60フィート以内の目標に稲妻(4d6〔電撃〕ダメージ)を飛ばすこともできる。
- つむじ風と稲妻によりダメージを与える呪文である。この呪文の効果範囲にいるクリーチャーは、呪文が発動した時点と、この呪文の効果範囲内でターンを終了した時に、筋力セーヴ失敗でダメージを受ける。また、この呪文の効果範囲内が移動困難地形になるため、地面だけではなく空中も移動困難になる。
- また、この呪文の効果範囲から60フィート以内にいるクリーチャーに対してボーナス・アクションを用いて遠隔呪文攻撃を行うことができる。この呪文の射程が150フィートであるので、最大で210フィート先の目標を攻撃することも可能となる。
- 呪文の効果範囲内にいるクリーチャーに対しては、遠隔呪文攻撃ロールに有利が付くので、ボーナス・アクションが余っているなら遠慮なく撃ちこもう。
- 呪文の効果範囲から30フィート以内にいるクリーチャーは聴覚に基づく【判断力】〈知覚〉判定に不利を受けるので、鋭敏聴覚の特徴を無効化したり、音声による意思疎通をある程度妨害できる(或いはされる)可能性がある。
- なお、この呪文で発生する「つむじ風」は、○○クラウド系の呪文を吹き散らすとは明記していない点に注意。もちろん、君がDMで、吹き散らすほうが理にかなっていると思うなら、そのように裁定してもよい。
〈ファンタズマル・キラー〉
【精神集中】
クリーチャー1体を恐怖状態にする。
さらに各ターンの終了毎に【判断力】セーヴを行わせ、失敗すると4d10〔精神〕ダメージを与える。(セーヴに成功すると呪文は終了する)
クリーチャー1体を恐怖状態にする。
さらに各ターンの終了毎に【判断力】セーヴを行わせ、失敗すると4d10〔精神〕ダメージを与える。(セーヴに成功すると呪文は終了する)
- 恐怖状態に陥らせたうえで精神ダメージを与える呪文。まず恐怖状態にする必要があるため、恐怖状態に完全耐性を持つクリーチャーは作用を受けない。
- また、この呪文からダメージを受けるのは、作用を受けているクリーチャーが自身のターン終了時に【判断力】セーヴを行い、失敗した時のみである。1ターン目で成功されると、一切ダメージを与えられないまま呪文が終了することもあり得る。
- アンデッドや野獣クリーチャーは【判断力】の低い傾向にあるので、狙い目か。人造クリーチャーも【判断力】が低いことが多いが、〔精神〕ダメージに完全耐性を持つことがあるので注意。
- DM次第だが、ロールプレイ次第でルール以上の効果を生み出せる可能性がある。そのクリーチャーの天敵や、過去のトラウマに根差した幻影を作り出すことができれば、DMは【判断力】セーヴに不利を付けてロールするかもしれない。
〈ブライト〉
1体のクリーチャーに8d8[死霊]ダメージを与える呪文。
- 8d8の高ダメージをたたき出す呪文であるが、それ故に射程距離も短く目標も1体までとなっている。そして死霊ダメージを与える呪文に多い、【耐久力】セーヴを要求する仕様となっている。
- 前衛と戦っている頑丈なクリーチャーは大抵【耐久力】が高いため、彼らに対してこの呪文を唱えるのは分が悪い。
- 植物クリーチャーが相手ならば、セーヴの成否に関わらず、ダメージが最大値になる上、セーヴが不利になる。
- また、ウィザードなどの術者系は【耐久力】が低い傾向にあるので狙い目である。(ただし、目標がソーサラー系であった場合は、【耐久力】セーヴに習熟している場合がある。)
- さらに、呪文使いに対して呪文で攻撃する際には、必ず〈カウンタースペル〉されることを警戒すべし。対策方法については〈カウンタースペル〉の項目を参照のこと。
〈ラウロシムズ・サイキック・ランス〉FToD
射程内にいて君から見えるクリーチャー1体を目標とする。
君は1体のクリーチャーの名前を唱えることもできる。そのクリーチャーが射程内にいるなら、見ることができなくても目標にできる。
目標は【知力】セーヴを行う。失敗すると7d6〔精神〕ダメージを受け、さらに君の次のターンの開始時まで無力状態になる。
(成功すると半分のダメージを受け、無力状態にならない。)
君は1体のクリーチャーの名前を唱えることもできる。そのクリーチャーが射程内にいるなら、見ることができなくても目標にできる。
目標は【知力】セーヴを行う。失敗すると7d6〔精神〕ダメージを受け、さらに君の次のターンの開始時まで無力状態になる。
(成功すると半分のダメージを受け、無力状態にならない。)
- ダメージの平均値は24.5と低めだが、 精神ダメージは抵抗されにくいため優秀。 また、相手を無力状態にする強力な追加効果がある。
- 【知力】 セーヴに習熟しているクリーチャーは少ないため、当たりやすい。
- 名前を知っていれば見えない相手でも攻撃できる。 したがって、 相手が"重度の隠蔽"の中にいたり、不可視化していたり、 君が盲目状態になっていても攻撃できる。 ただし、完全遮蔽を無視できるわけではないことに注意。 扉や壁の向こう側に隠れられたら手も足も出ない。
- 「名前を知っている」の基準は曖昧。 あだ名や通称でも良いのか、フルネームを全部言わなくてはいけないのか……DMの判断に従うこと。
自分や味方を支援する(バフ)
〈ストーンスキン〉
【精神集中】
持続時間中、非魔法的な〔殴打〕〔斬撃〕〔刺突〕ダメージに対する抵抗を得る。
持続時間中、非魔法的な〔殴打〕〔斬撃〕〔刺突〕ダメージに対する抵抗を得る。
- この呪文を用いるにあたり、次の点に注意する必要がある。
- ① 100gpの価値のあるダイアモンドの粉末が消費される。:ウォーターディープやバルダーズ・ゲートのような都会ならばいざ知らず、名も無き地方の共同体でこれを入手するのはほとんど不可能と言える。よって、この呪文を使う予定があるならば、事前に複数回分入手しておくことをお勧めする。もっとも、資金に余裕のあるパーティでなければ難しいかもしれないが。
- ② 魔法的な〔殴打〕〔斬撃〕〔刺突〕ダメージには効果がない。:魔法の武器を持っている相手や、「○○の武器攻撃は魔法的である」と書かれているクリーチャーの攻撃に対しては効果がない。レベルが上がれば上がるほど、こういった手合いは増えてくるので使えるかどうかの判断が難しくなる。この呪文に限った話ではないが、結局は事前にクリーチャーの能力を調べておくことが重要である。例えばデーモンのマリリスの攻撃は魔法的だが、ゴリストロはそうではない。手下を捕まえて締め上げたり、占術呪文を使ったりしてマメに情報を集めよう。
- ③ 精神集中を要する。:術者がダメージを受けて精神集中の維持に失敗してしまうと、呪文は終了してしまう。 ウィザード呪文〈ロープ・トリック〉や、〈グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ〉など、術者を守るための工夫が必要になるだろう。
〈グレーター・インヴィジビリティ〉
【精神集中】
持続時間中、不可視状態になる。
持続時間中、不可視状態になる。
- 2レベル呪文の〈インヴィジビリティ〉と比べると、「不可視状態で呪文の発動や攻撃を行っても不可視状態が解除されない」点が強力。
- この呪文に〈ノンディテクション〉を組み合わせれば、呪文や魔法によって術者を発見することはほぼ不可能になる。ただし持続時間が1分間と短いため、偵察に使うのは難しい。
- 味方の支援はもちろん、前衛型ウィザードを強化する目的で使っても良いだろう。
- 不可視状態であれば、「見る」ことができる目標に対して発動できる呪文や特徴の目標にならない。また、機会攻撃を受けることもない。詳しくは〈インヴィジビリティ〉の項目を参照のこと。
〈ファイアー・シールド〉
「暖かい盾」または「冷たい盾」のどちらかの効果を得る呪文。暖かい盾は〔冷気〕ダメージ、冷たい盾は〔火〕対する抵抗を得る。
5フィート以内で近接攻撃によるヒットを受けるたび、攻撃者は2d6のダメージを受ける。暖かい盾の場合は〔火〕ダメージ、冷たい盾の場合は〔冷気〕ダメージを受ける。
5フィート以内で近接攻撃によるヒットを受けるたび、攻撃者は2d6のダメージを受ける。暖かい盾の場合は〔火〕ダメージ、冷たい盾の場合は〔冷気〕ダメージを受ける。
- 持続時間が10分と長い上に精神集中を必要としないので、これから戦う相手が分かっているなら、戦闘前にかけておくことも可能。たとえば、レッド・ドラゴンと戦う時には“冷たい盾”、ホワイト・ドラゴンと戦う時には“暖かい盾”を選択する、という具合である。
- 5フィート以内で近接攻撃を受け、なおかつその攻撃が命中したならば、攻撃者に2d8の〔火〕或いは〔冷気〕ダメージを与える。しかしながら防御面に不安があるウィザードが、ダメージを与える目的でこの呪文を使うのはあまりお勧めできない。あくまでダメージを受けた時の保険と割り切るべきだろう。
敵を妨害する(デバフ)
〈エレメンタル・ベイン〉XGtE
【精神集中】
クリーチャー1体は〔酸〕〔電撃〕〔火〕〔雷鳴〕〔冷気〕のうち1種類に弱くなる。
目標はその種別に対する抵抗がなくなり、ターン中はじめてその種別のダメージを受けるとき、追加で2d6ダメージを受ける。
クリーチャー1体は〔酸〕〔電撃〕〔火〕〔雷鳴〕〔冷気〕のうち1種類に弱くなる。
目標はその種別に対する抵抗がなくなり、ターン中はじめてその種別のダメージを受けるとき、追加で2d6ダメージを受ける。
- 〔火〕に抵抗を持つデーモン、デヴィル、ユーゴロスには有効な手段である……と言いたいところだが、これらは往々にして魔法抵抗の特徴を有しており、【耐久力】も高め、さらに完全耐性を持っている場合はこの呪文では対応できないため、有効とは言い難い。
- 有効であると思われるのは【耐久力】が低く、かつ〔火〕や〔冷気〕に抵抗を持つ、アンデッドや非実体系のクリーチャーなどである。
- なお、「ターン中はじめて」という文言が「目標の各ターン」という意味なのか、それとも「すべてのクリーチャーの各ターン」という意味なのかはDMの判断による。
- 「目標の各ターン」と解釈する場合:ダメージを与えられるタイミングがかなり限られる。例えば、敵クリーチャーが〔火〕についてこの呪文の作用を受けた後、その後の味方のターンで〔火〕ダメージを与える攻撃を行っても追加ダメージは発生しない(抵抗は無視されるが)。敵クリーチャーがターンを開始した直後に、待機していた攻撃をトリガーした場合などにのみ追加ダメージが適用されることになる。
- 「すべてのクリーチャーの各ターン」と解釈する場合:こちらの解釈では、パーティ全員のダメージ種別を統一することで、各クリーチャーのターンにおいて追加のダメージを与えることができることになる。例えば4人パーティなら1ラウンドに最大で8d6ダメージを与えることができる。ウィザードやソーサラーなどの秘術系は与えられるダメージ種別の自由度が高いので、秘術系のクラスが多いパーティならば選択肢に入る。種別は〔火〕で揃えるのがもっとも簡単か。
〈コンフュージョン〉
【精神集中】
範囲内のクリーチャーを混乱する。
混乱すると、ターン開始時に1d10をロールし、その結果に従ってランダムな行動をとる。
範囲内のクリーチャーを混乱する。
混乱すると、ターン開始時に1d10をロールし、その結果に従ってランダムな行動をとる。
- 複数の敵を無力化できるという点でとても強力な効果。敵の厄介な特殊能力を封じたり、【判断力】の低いパワータイプのクリーチャーを同士討ちさせる際に役立つ。
- この呪文は効果範囲内の総てのクリーチャーが対象になるため、効果範囲を設定する時は気を付けよう。この呪文の作用を受けているクリーチャーはリアクションを行えないので、リアクションを用いて行う機会攻撃や待機、一部の呪文が使えなくなる。ただし、リアクションが行えなくなるのであって、リアクションを失う訳ではない。従って、自分のターンが回ってくるまでにこの呪文終了したならば、通常通りリアクションを行うことができる。
- 高レベル版は呪文の効果範囲が広がる。
〈チャーム・モンスター〉XGtE
クリーチャー1体を魅了する呪文。
戦闘中なら、目標が行う【判断力】セーヴは有利になる。
戦闘中なら、目標が行う【判断力】セーヴは有利になる。
- 効果は〈チャーム・パースン〉のモンスター版である。魅了に対する状態完全耐性を持たないクリーチャー全般が、この呪文の作用を受ける可能性がある。
- 戦闘中に使うとセーヴに有利を得られてしまうので、戦闘外での交渉や取引に使うことになるだろう。ダンジョン内を偵察させたり手引きさせたり情報を吐かせたり、使い方は非常に多彩。
- ただし、1体しか目標にできないところが欠点である。例えば、手下をたくさん引き連れたボスに対して、君が怪しげな呪文を唱えたとたん、ボスがコロッと意見を変えたとしよう。手下からすればボスが魅了されたのが丸わかりである。ボスが1人でいるところに秘密裡に交渉を持ちかけるか、ボスにだけ聞こえるように呪文を耳打ちするとか、ロールプレイ上の工夫が必要になってくるところだ。
- なお、術者が目標を見る必要があるが、目標が術者を見ている必要はないので、隠密や不可視化によってこっそり忍び寄ってこの呪文をかけ、成功すれば姿を現して交渉、失敗したら逃走するというのも戦法としてはありだろう。
〈バニッシュメント〉
【精神集中】
クリーチャー1体を異次元に追放する。
クリーチャー1体を異次元に追放する。
- 目標が、今いる次元界出身か否かで効果が異なる。この次元界出身なら、目標は擬似次元界に隔離され、無力状態となる。また、目標が異次元クリーチャーの場合は、完全に追放し、(〈プレイン・シフト〉などを使わない限りは)戻ってこれない。
- 呪文終了まで、強敵を戦闘から隔離できる。【魅力】セーヴに習熟しているクリーチャーはほとんどいないため、成功率は高い。
- ただし、追放に成功したあと、精神集中の維持失敗を狙った集中攻撃を受ける可能性がある。かえってそれで窮地に陥る事もあると覚えておこう。
- 敵の魔術師が召喚したデーモンやデヴィルを追放するときにも役立つだろう。
- 自分を目標に唱えて、物質界に帰国することは可能。ただし味方を置いていくことになるし、【魅力】セーヴに成功してしまうと無駄撃ちになる。
- また、この呪文は一部のマジック・アイテムに掛けられた呪いを解くこともできる。
クリーチャーを召喚する/生み出す
〈カンジャー・マイナー・エレメンタルズ〉
【精神集中】
エレメンタルを召喚する。以下の選択肢の中から脅威度と数を選択する。
エレメンタルを召喚する。以下の選択肢の中から脅威度と数を選択する。
- 脅威度2以下×1体
- 脅威度1以下×2体
- 脅威度1/2以下×4体
- 脅威度1/4以下×8体
- クリーチャーを召喚する呪文の1つ。召喚されるエレメンタルはそれほど強くないが、壁や捨て駒として使うには十分。基本的には、弱いクリーチャーをたくさん確保したいときに使う。
- なお、エレメンタルの種類をプレイヤーが選択できるかは明記されていない。君がDMなら、プレイヤーが唱えた場所によって召喚するエレメンタルを決定しても面白いだろう。たとえば火山で唱えたならマグマ・メフィットが現れる、沼地で唱えたならマッド・メフィットが現れるなど。DMが「エレメンタルの種類をプレイヤーが選択してもよい」と言った場合や、君がDMで、どのエレメンタルを召喚するか悩んだ場合は、以下を参照のこと:
- アイス・メフィット×4:生得呪文として〈フォッグ・クラウド〉を発動できる。強敵から逃げたい場合や、敵の大軍をかく乱するとき役立つだろう。また、死ぬと爆発してダメージを与えるので、捨て駒としても優秀。
- ダスト・メフィット×4:生得呪文として〈スリープ〉を発動できる。HPの低い相手への攻め手の一つとして使えるだろう。また、死ぬと爆発して周囲のクリーチャーを盲目状態にする。たとえターンが回って来る前に死んだとしても最低限の仕事をしてくれる可能性があるという、非常に優秀なクリーチャー。
- マグマ・メフィット×4:生得呪文として〈ヒート・メタル〉を発動できる。金属鎧を着ている相手への攻撃手段として使えるだろう。アイス・メフィットと同じく、死ぬと爆発してダメージを与える。
- マッド・メフィット×8:相手を拘束状態にするブレスを吐くことができる。また、死んだ場合も爆発して相手を拘束状態にする。セーヴ難易度は11と低いが、8体のブレスと爆発をすべて避けるのは非常に難しいだろう。絶対拘束状態にするという鋼の意思を感じる。
〈サモン・アベレイション〉TCoE
【精神集中】
1体の「異形の霊」を召喚する。
霊は、君のターンの直後に行動する。
1体の「異形の霊」を召喚する。
霊は、君のターンの直後に行動する。
- ダメージのほとんどが〔精神〕であるため通りやすい。ただし人造生物や物体には効かないので注意。
- 深淵語を話すことができるため、意思疎通が可能。 斥候や偵察部隊として使う時役立つ。
- 似た効果の呪文に〈サモン・アンデッド〉がある。 大きく性能に違いはないので、PCのイメージに合う方を採用すればよい。
- ビホルダースキン:遠隔攻撃ができるので死ににくく、一番おすすめ。 ホバリング能力を持つため、ハーフリングやノームなら乗って飛ぶことが可能かもしれない。
- スラード:回復能力があるため継戦能力が高い。 1時間内に何度も戦闘する場合におすすめ。
- スター・スポーン:周囲のクリーチャーに〔精神〕ダメージを与える能力を持つが、この能力を使うために敵陣に突っ込むとすぐに死んでしまうため使いにくい。
〈サモン・エレメンタル〉TCoE
【精神集中】
1体の「エレメンタルの霊」を召喚する。
霊は、君のターンの直後に行動する。
1体の「エレメンタルの霊」を召喚する。
霊は、君のターンの直後に行動する。
- 召喚したエレメンタルは「不定形」の能力を持ち狭い隙間を通り抜けられる。しかし、〈サモン・アンデッド〉で召喚できる亡霊なら物体を通り抜けられる。
- 単に戦力が欲しいならば〈サモン・アンデッド〉か〈サモン・アベレイション〉を勧める。
- ファイアーなら〔火〕と〔毒〕、ウォーターなら〔酸〕というように、特定のダメージ種別や状態に耐性を持つので、敵がどんな攻撃をしてくるか事前に分かっているなら、 メタとして役立つ。
〈サモン・コンストラクト〉TCoE
【精神集中】
1体の「人造の霊」を召喚する。
霊は、君のターンの直後に行動する。
1体の「人造の霊」を召喚する。
霊は、君のターンの直後に行動する。
- 召喚される人造クリーチャーはACやHPが高いので、 壁役に適する。
- 粘土:ダメージを受けた時、5フィート以内の者に攻撃する能力を持つ。遠隔攻撃や範囲攻撃を受けたときでも反応するのがうれしい。対象はランダムなので、味方は隣接しないように気を付けよう。
- 金属:攻撃を受けた時〔火〕ダメージで反撃できる。多数の敵が近接攻撃してくるとき、通路に立たせておこう。
- 石:相手のリアクションを封じ移動速度を減らす効果を持つ。このストーンを壁にしてPCは敵から距離を取り、遠隔攻撃で一方的に攻撃することができる。
〈サモン・グレーター・デーモン〉XGtE
【精神集中】
脅威度5までのデーモンを召喚する呪文。
脅威度5までのデーモンを召喚する呪文。
- さまざまな制約があるため、順に解説する。
- ①デーモンは【魅力】セーヴに成功すると暴れ出す。:暴れ出した際は、〈サモン・レッサー・デーモンズ〉と違って、精神集中を切ってもすぐには帰国してくれない。乱戦状態で使うと味方に矛先が向くリスクがあるので、自軍からある程度離れた場所にいる敵に隣接するように召喚して、あとは勝手に暴れてもらおう。あるいは、敵のいる部屋に召喚してドアを閉めるか、敵地に召喚してさっさと逃げてしまおう。
- ②物質要素として、「24時間以内に殺された人型生物の血」が必要。:ルール上は価格の表記されていない物質要素はすべて「呪文構成要素ポーチ」に入っていることになっているが、「24時間以内に」殺された人の血が常にポーチに入っているというのはさすがに無理があるだろう。倒したゴブリンやオークなどの血を使うのがよい。血が調達できない場合は、呪文焦点具をつかって代用することもできる。この場合、血の魔法円を描くことができない点に注意。
- ③デーモンの種類は選択できる。:発動する呪文レベル(4~9)によって、脅威度が5~10までのデーモンを召喚することができる。おすすめは以下の通り。(特におすすめのものには★を付与した)
- ババウ(脅威度4)VGtM:攻撃力はそれほど高くないが、弱体化の凝視(【筋力】依存の武器攻撃のダメージを半減させる)の能力を持つ。また、脅威度5以下のデーモンの中で唯一〈ディスペル・マジック〉を使うことができる。【魅力】修正値は+0。
- ディブク(脅威度4)MToF:「非実体移動」が可能で、壁やクリーチャーをすり抜けることができる。〈フィアー〉や「死体冒涜」など、複数のクリーチャーを恐怖状態にする能力を持つ。ただし、「死体冒涜」は君自身や味方も巻き込むので使いにくい。また、【魅力】修正値は+2のため長く従えるのは難しい。暴れ出した時対処が難しいデーモンでもある。
- シャドウ・デーモン(脅威度4)MM:「非実体移動」が可能で、壁やクリーチャーをすり抜けることができる。また暗闇で隠れ身を行うことができるため、ダンジョン内での戦闘に向く。一方で明るい場所だと攻撃ロールに不利を受けるので注意。また、【魅力】修正値は+2のため長く従えるのは難しい。
- ★バルルグラ(脅威度5)MM:4レベルで発動した時召喚できる、もっとも脅威度の高いデーモン。3回攻撃かつ、捨て身の攻撃による命中有利など、単純にスペックが高い。〈エンタングル〉などの絡め手も可能。また、【魅力】修正値は-1なので長い間従えやすい。
- タナラック(脅威度5)VGtM:バルルグラに比べると攻撃力ではやや劣るが、「呪文抵抗」の能力を持っている。さらに「猛攻」によって移動速度が速い。ただし、呪文抵抗により、セーヴに有利を得る特徴があるので、長く従えるのが難しい。
- チャズミ―(脅威度6)MM:5レベルで発動すると喚び出すことができる。「唸る羽音」という能力を持ち、30フィート以内の、デーモン以外のクリーチャーを気絶させることができる。ダメージを受けると気絶状態は解除されるので、敵軍から逃走したり、敵を無力化させて通り抜ける際に使うのがよいだろう。【魅力】修正値は+0。
- ★ヴロック(脅威度6)MToF:5レベルで発動すると喚びだすことができる。「朦朧化の絶叫」という能力を持ち、周囲20フィートのクリーチャーを朦朧状態にすることができる。1日1回しか使えない能力なので、召喚したターンに使わせておけばその後暴れ出したときこの能力を使われる心配はない。ただし、呪文抵抗により、セーヴに有利を得る特徴があるので、長く従えるのが難しい。
その他
〈アーケイン・アイ〉
【精神集中】
不可視の魔法の目を作り出し、30フィートの移動速度で偵察する呪文。
不可視の魔法の目を作り出し、30フィートの移動速度で偵察する呪文。
- 通常の視界と(術者自身が暗視を持っていなくとも)30フィートの暗視を有する。音を聞くことはできないので、秘密の会議を盗聴したり、扉を開ける合言葉を盗み聞きすることはできない。
- 1ラウンドに30フィートまで移動できる。そのため、持続時間の最大まで移動させ続けると、約1/3マイル先まで移動させることができる(1ラウンド30フィート、1分300フィート、60分18000フィート即ち約5.4キロメートルであり、約1/3マイル)。
- 壁を通り抜けることはできないが、乗り越えることはできる。特に記述がないので、水中でも同様に機能するものと思われる(ただし、DMの判断による)。
- 目は不可視であるが、〈シー・インヴィジビリティ〉や超視覚を有するクリーチャーによって探知されうる可能性がある。疑似視覚に関しては、見えるとする意見と見えないとする意見の両方があるようなので、この呪文を使用する際はDMに尋ねよう。
- 目によって得られた視覚情報から、隠されたクリーチャーや物体などを見つけ出すには、〈知覚〉もしくは〈捜査〉判定が必要になる。この際、暗闇で暗視による視覚情報を得ている場合は、判定に不利が適用される。詳しくはPHB183ページ「視覚と明るさ」を参照の事。
〈ウォータリー・スフィア―〉XGtE
【精神集中】
半径5フィートの水の球体を召喚する呪文。
中型なら4体、大型なら1体のクリーチャーを閉じ込めて、アクションで30フィートまで移動させることができる。
半径5フィートの水の球体を召喚する呪文。
中型なら4体、大型なら1体のクリーチャーを閉じ込めて、アクションで30フィートまで移動させることができる。
- 【筋力】セーヴを行わせ、失敗すると水球に閉じこめる。ローグやバードなどの、【敏捷力】は高いが【筋力】の低い目標には有効な手段である。
- 【筋力】セーヴの成否に関わらず水中にいることに変わりはないので、中にいるクリーチャーにはPHBp198の「水中戦闘のルール」が適用される。したがって特定の武器でなければ攻撃ロールは不利になる。外から内部のクリーチャーを攻撃する際に水中戦闘のルールが適用されるかはDM次第である。
- 水球に閉じ込めた後は30フィートまで移動させることが可能。高低差のある戦場でならば、敵を移動させて精神集中を解除すれば崖から落とすことができる。
- 味方全員で水球の中に入り、高所から安全に降下したり、〔火〕ダメージから身を護るために使うのもありだろう。
〈オティルークス・リジリアント・スフィアー〉
【精神集中】
大型以下のクリーチャーを、無敵のバリアの中に閉じ込める。
クリーチャー、攻撃、呪文の効果はバリアを通過できない。
中のクリーチャーは、アクションを使ってバリアを転がして進むことができる。
大型以下のクリーチャーを、無敵のバリアの中に閉じ込める。
クリーチャー、攻撃、呪文の効果はバリアを通過できない。
中のクリーチャーは、アクションを使ってバリアを転がして進むことができる。
- 味方を守るのにも敵を閉じ込めるのにも使える。
- 味方を守る場合は、強力な精神集中呪文を唱えている味方を守るのに使うとよい。
- 敵を閉じ込める場合は、敵を戦場から隔離するのに使える。また、敵のいる位置を起点として〈シックニング・レイディアンス〉、〈クラウドキル〉、〈インセンディエリ・クラウド〉などを発動してから、この呪文で中に閉じ込めて殺すのもよいだろう。(精神集中が必要であるため、君のほかに術者がもう1人必要)
〈コンタクト・アザー・プレイン〉
超次元の存在に5つの質問を投げかけ、YesかNoで答えてもらう呪文。
- DMから直接ヒントを得ることができる占術の一つ。黒幕を教えてほしい時、次の目的地がわからないとき、今の自分たちの決断が正しいかどうか占いたいとき、シナリオ中に登場した謎解きについてDMにヒントをもらいたい時などに使おう。ただし、いくつかの欠点がある。
- ① セーヴィング・スローに失敗すると一定時間狂気に陥る。:ウィザードは【知力】が最も高いと思われるので比較的成功しやすいが、保険を掛けるに越したことはない。〈ガイダンス〉〈ブレス〉〈エンハンス・アビリティ〉「バードの声援」などで支援しよう。
- ② 「知らない」と言われる可能性がある。:上位存在とはいえ、知らないことは知らない。物質界のすべてのクリーチャーの行動や意図を読めるわけでもないし、未来のことが確実にわかるわけではない。また、別の神格について質問しても分からないことが多いだろう。君がDMなら、PCがこの呪文を使ったときに現れる上位存在の種類と、彼(または彼女)がどこまでのことを知ってるかはあらかじめ決めておこう。
- "儀式発動"が可能であるため、準備していなくても使える。DMにとってもPLに情報を与えるいい機会になるので、ガンガン活用すべき。
〈コントロール・ウォーター〉
【精神集中】
水を操る。
「渦巻」「増水」「水を割る」「流れを変える」の4つのオプションがあり、アクションで切り替えることができる。
水を操る。
「渦巻」「増水」「水を割る」「流れを変える」の4つのオプションがあり、アクションで切り替えることができる。
- どの効果も周囲に水がないと使えないので、水上、あるいは水中に行く場合に準備することになる。
- ①渦巻:50フィート四方かつ水深25フィートの範囲に渦巻を作り出す効果。ダメージは2d8と低めだが、敵をピン留めすることができる。渦から離れるためにはアクションを使って〈運動〉判定を行う必要があるため、少なくとも1ターンは攻撃の手を止めることができるし、もし相手が判定に失敗し続けるなら、遠隔攻撃で一方的に攻撃することも可能である。
- ②増水:周囲の水を20フィート上昇させるか、20フィートの津波を作り出す効果。浅瀬で戦っているとき、〈ウォーター・ウォーク〉を味方にかけておけば、敵軍だけを水没させることができる。また、船上で戦っているなら、津波を起こして、船を25%の確率で転覆させることができる。
- ③水を割る:ただ川や海を渡りたいだけなら、クレリック呪文の〈ウォーター・ウォーク〉で用が足りるが、パーティにクレリックがいないならこの呪文を使うこともあるだろう。また、水中にいることで何らかの地の利を得ている敵からその利点を奪ったり、水中に逃げた敵を追いかけるのに使うこともできる。もちろん、迫害されたユダヤ人をエジプトから連れ出すのにも使える。
- ④流れを変える:ロールプレイ向きの効果。川を逆流させて船を上流に流したり、船の進みを早めたり、逆に敵の乗っている船を意図しない方向に流すのに使える。冒険者がよく行う少人数同士の戦闘で役立つことはあまりないだろうが、大規模な海戦などで使えるだろう。文字通り、戦場の流れを変えることができる。
〈ストーン・シェイプ〉
石を変形させる呪文。
- 大きさに制限はあるが、概ね思った通りのものができる。たとえば、ダンジョンの構造を無視して新しい通路を開通することができる。開通する以外にも、扉や戸枠を変形させて開かなくすることもできる。呪文の準備枠に余裕があるなら準備しておきたい呪文である。ただし、ダンジョンによっては「〈ストーン・シェイプ〉や〈パスウォール〉無効」のものもある。(頭をひねって考えたダンジョンのギミックを無視されてはたまらないというシナリオライターの抵抗である)
- 主な用途としては、ダンジョンの壁に穴をあけて閉じ込められた部屋から抜け出したり、扉を開かないようにして敵を分断したりなどである。あるいは扉を閉めて立て籠もっている敵集団に、壁に穴を開けて奇襲することもできるだろう。DMが許可するなら、落石やがけ崩れを引き起こして攻撃に用いることができるかもしれない。
- ダンジョン探索においては非常に有用な呪文であるが、工夫次第ではシティでも応用可能である。
〈ディヴィネーション〉TCoE
7日以内の出来事について信仰する神に伺いを立てる呪文。
- 〈オーギュリィ〉が24時間以内かつ吉凶でしか答えがわからないのに対して、この呪文は7日間のことを占える上に、ある程度具体的なアドバイスを受けることができる。
- TRPGにおいては、PLが(悪気なく)DMの想定外の行動をすることがよくあるので、DMにとっても大変ありがたい呪文である。君がDMなら、例えばこんな助言を与えてあげよう。
- PCたちが次にどこに行くべきかわからないとき、目的地を示す。
- 謎解きが解けなくて困っているとき、ヒントを与える。
- 黒幕の正体について誤った推理をしているとき、訂正する。
- 時間をかければスロットを消費せずに“儀式発動”が可能で、その場合は準備している必要はない。
〈ディメンジョン・ドア〉
500フィート以内の場所に瞬間移動を行う呪文。
- 自分以外の他者を連れていける呪文である。対象が自身+最大1体のみなので、パーティーを移動させるというよりは潜入後の脱出や転移系の罠からの脱出等の場面で使用することが想定される。
- 他者を運ぶ際に注意せねばならないこととして、術者がノームなどの小型種族であった場合、仲間の中型種族を連れていけないことを覚えておくこと。
〈ハリューサナトリ・テレイン〉
150フィート立方の範囲に、沼地、森、山など、地形の幻影を作り出す呪文。
- もっぱら大規模な戦闘で役立つ。こちらにやってくる敵の部隊を道に迷わせたり、味方の部隊を密林の中に隠すことができる。
- また、洞窟に籠城している時、本物の入り口を隠して偽物の入り口を作ったり、通路を幻の岩壁で覆い隠すことができる。
- 少人数同士の戦闘ならもっと小規模な幻術で事足りると思うので、いつでも使える呪文というわけではない。状況を見て準備しよう。
〈ファブリケイト〉
原材料を、 同じ材質の製品に加工する呪文。
十分な量の材料があれば、大型以下の物体8つを作ることができる。
ただし、 金属、石、 その他の鉱物で出来たものを加工する場合は、 5フィートの立方体より大きいものは作れない。
魔法のアイテムを加工することはできず、 武器 鎧、 宝石など、 高度な職人技を必要とする製品を作ることもできない。
十分な量の材料があれば、大型以下の物体8つを作ることができる。
ただし、 金属、石、 その他の鉱物で出来たものを加工する場合は、 5フィートの立方体より大きいものは作れない。
魔法のアイテムを加工することはできず、 武器 鎧、 宝石など、 高度な職人技を必要とする製品を作ることもできない。
- TRPGらしい楽しい呪文で、PLのアイディア次第で色々な工夫ができる。だが、どうとでも取れる効果なので、この呪文で具体的にどんなことができるかはDMの解釈次第。 君がこの呪文で面白いことをやりたいなら、 習得時点であらかじめDMに相談し、了承を得ておくこと。
- 川や海を渡る必要があるとき、急ごしらえの船を作ることができる。 ただし「高度な職人技を必要とする製品を作ることはできない」 ので、 いかだやボートくらいが限界かもしれない。
- 君たちのパーティが野宿にうんざりしているなら、 快適な山小屋を作れる。 これはロールプレイが捗るだけでなく、 大雨、 吹雪の雪山、 砂漠地帯など、 過酷な環境でもパーティが大休憩を取ることを可能にする。
- 牢屋の鉄格子やダンジョンの壁に対して使えるなら、 通路を作るために使える。 (ただし、壁や鉄格子はすでに製品であり、原材料ではない、と判断される可能性もある。)
- 武器は 「高度な職人技を必要とする」 ため作れないだろうが、 原始的なこん棒やハンマーならば作れるかもしれない。 これが可能なら、アダマンティン製の扉や銀食器から、アダマンティン製のこん棒や銀のダーツを作れることになる。 (DMは、代用武器のルールを用いるとよいだろう)
- 貴重な金属の鉱石を見つけたとき、 それを精錬する手間が省ける。アダマンティンやミスラルの鉱石を見つけたとき、 この呪文で精錬してインゴットにしてから持ち帰れば、 鉱石として売るよりも高い値が付くだろうし、 かさばらないので荷物が軽くなる。
〈ポリモーフ〉
【精神集中】
クリーチャー1体を、持続時間中野獣に変えてしまう。
野獣形態のHPが0になるか、術者の精神集中が解けると、元に戻る。
クリーチャー1体を、持続時間中野獣に変えてしまう。
野獣形態のHPが0になるか、術者の精神集中が解けると、元に戻る。
- 主に「敵を無力化する」用途と、「味方を強化する」用途の2種類があるが、前者の目的で使われることが多い。
- 敵を無力化する:モンスター・マニュアルで最弱のクリーチャーはクラブ(カニ)やフロッグ(カエル)など。基本的にはこれらのクリーチャーに変化させてしまうのがよいだろう。DMの判断次第では、ナメクジやダンゴムシなど、もっと非力な生き物に変身させることも許されるかもしれない。ただし、HPが0になれば元の姿に戻るので、殺すことはできない。呪文が成功したら、さっさと逃走するか、ほかの敵の相手をしよう。あるいは、〈フライ〉や鳥のファミリアを使って上空に持ち上げて落下させたり、瓶詰めにして海に投げ捨ててしまってもよい。また、〈パワー・ワード・キル〉(HP100以下)や〈ディヴァイン・ワード〉(HP20以下)もオススメだ。これらの呪文はダメージを与えることなく、そのクリーチャーを死亡させる。詳しくは、セージ・アドバイスを参照のこと。
- 味方を強化する:おすすめの野獣は以下のとおり。
- ジャイアント・バジャー(脅威度1/4):穴掘り移動が可能。洞窟の中で閉じ込められた時や、下が土で出来た建物に侵入するときなどに。
- ジャイアント・イーグル(脅威度1):飛行することができる。大型クリーチャーなので、中型サイズの味方を掴んで飛ぶことも可能。パーティの誰も〈フライ〉を持っていないときなどに有用。
- ジャイアント・エイプ(脅威度7):近接戦闘の能力、登攀移動速度などを持つ。また、HPが157ポイントもあるので、緊急的に大量のHPを確保したいときにも使える。また、【耐久力】修正値が+4もあるので精神集中が解けにくく、君自身が変身して戦うのにも向く。なお、使うには変身させる相手が7レベル以上である必要がある。
- ティラノサウルス・レックス(脅威度8):ポリモーフで変身できる野獣の中で最強のクリーチャー。また、【耐久力】修正値が+4もあるので精神集中が解けにくく、君自身が変身して戦うのにも向く。なお、使うには変身させる相手が8レベル以上である必要がある。}
- また、明記はされていないものの、君がDMなら「術者が見たことがある野獣クリーチャーしか選ぶことができない」ことにしてもよいだろう。(見たこともない動物に変身させることができるというのは、いかにも不自然である)また、精神的なステータス(【知力】【判断力】【魅力】)も含めて変化するため、【知力】の低い野獣に変身した場合、DMが「変身している間は戦略的に行動することができない」と判断する可能性がある。
〈モルデンカイネンズ・フェイスフル・ハウンド〉
不可視で無敵の番犬を召喚する呪文。番犬は不可視状態のクリーチャーも、エーテル界も見ることができ、幻術を見破る。
小型以上のクリーチャーが、君が定めた合言葉を最初に話さずに30フィート以内に近づくと、番犬は大声で吠え始め、君の各ターンの開始時に、敵対するクリーチャー1体に攻撃する。
小型以上のクリーチャーが、君が定めた合言葉を最初に話さずに30フィート以内に近づくと、番犬は大声で吠え始め、君の各ターンの開始時に、敵対するクリーチャー1体に攻撃する。
- 野営の際には準備しておきたい呪文の一つ。持続時間も8時間と長く、精神集中も必要ない。
- 幻を無視する特性を持つうえ、不可視状態のクリーチャーやエーテル界を見ることもできる。吠え始めたが見えない場合は〈シー・インヴィジビリティ〉を発動できるようにしておくといいだろう。
- 超小型のクリーチャーには反応しないので、敵が超小型クリーチャーに変身している場合は要注意である。
- 5フィート以内の敵に攻撃できる能力を持つ。不可視なので攻撃はつねに有利になる。
- ただし、移動能力を持たないので、戦闘で使うのは難しい。馬車や船に乗せたら動かせるかどうかはDM次第。
- なお、スペースを占めることはないとのこと(こちらを参照)
〈モルデンカイネンズ・プライヴェート・サンクトゥム〉
一辺100 フィートまでの立方体の範囲に、魔法的なセキュリティを施す。呪文を唱えるとき、次の効果のいずれかまたはすべてを選択する。
・どんな音も範囲内の境界線を通過しない。
・範囲内の境界線に暗く霧がかかり、暗視能力があっても見通せない。
・範囲内に占術呪文のセンサーを作ることはできず、通過することもできない。
・範囲内のクリーチャーは占術呪文の目標にならない。
・範囲内に出入りするような瞬間移動はできない。
・範囲内では次元移動ができない。
・どんな音も範囲内の境界線を通過しない。
・範囲内の境界線に暗く霧がかかり、暗視能力があっても見通せない。
・範囲内に占術呪文のセンサーを作ることはできず、通過することもできない。
・範囲内のクリーチャーは占術呪文の目標にならない。
・範囲内に出入りするような瞬間移動はできない。
・範囲内では次元移動ができない。
- 拠点において、 テレポートによる侵入を防いだり、 作戦会議を占術で盗み聞きされるのを防ぐ。
- この結界の影響を受けると思われる呪文や特徴は多岐に渡る。 君がDMなら、 この結界の中で、何ができて、 何ができないのかは予め決めておこう。 ルールブックに掲載のすべての呪文や特徴について事細かに定めておく必要はないが、セッション前に、最低でもPCが覚えている呪文やマジック・アイテムについては、結界内で使えるかどうか、明言しておいた方がよい。
- 実際のプレイにおいては、PCの持つ能力を無暗に制限することはあまり良いことではないため、ゲームバランスやPCの性能を考慮して判断すること。
〈レオムンズ・シークレット・チェスト〉
大きな宝箱に物品を入れて、エーテル界に隠す呪文。
小さな宝箱に触れることで、好きな時に取り寄せることができる。
小さな宝箱に触れることで、好きな時に取り寄せることができる。
- 貴重品を隠しておくことができる呪文。宝箱の容積は12立方フィート (=約340リットル)で家庭用の冷蔵庫くらいある。たとえば、以下のようなものを入れよう。
- 悪党の手に渡るとまずいもの。邪悪な力を持ったアーティファクト、重要な機密文書、宝の地図など。
- 見つかるとまずいもの。盗品など。
- 単純に重くてかさばるもの。 保存食や水、何千枚もの銀貨や銅貨、 監禁アイテム、予備のジャヴェリンや矢束など。
- 戦闘で役立つ強力なマジック・アイテムなどは、いつ必要になるかわからないので、宝箱に入れたりせず、 肌身離さず身に着けておいた方がよい。
- 大きな宝箱を取り寄せることができるのは術者だけである。 したがって、 たとえ小さな宝箱を奪われたり盗まれたりしても、 君がいないとただの50gpのミニチュアである。 したがって、「俺を殺すと、宝箱の中身は手に入らないぞ」 などと言って、敵方と交渉を行えるかもしれない。
- なお、60日が過ぎると呪文が終了するおそれがある。 普通なら、60日ごとに取り寄せて呪文を終了し、再度呪文を唱えなおせばよいのだが、 君が死亡したり、投獄されたり、正気を失ったり、石化したりすると、大きな宝箱を取り寄せることができなくなるため、 永遠に遺失する。
- また、小さい宝箱が破壊された場合も呪文は終了する。 D&Dのルール上、着用している状態で破壊されることはめったにないが、宝箱が盗まれたり奪われた時、その価値がわからない者が壊してしまうリスクはある。
- 宝箱はエーテル界に隠されるため、〈イセリアルネス〉 や〈プレイン・シフト〉、エーテル移動の特徴を持っているクリーチャーには見つかる可能性がある。逆に言えば、不慮の事故で宝箱が遺失してしまっても、これらの手段で探しに行ける可能性がある。(DM次第)
- エーテル界に干渉する呪文である以上、エーテル界と接していない、アストラル界や外方次元界では機能しない可能性がある。エーテル界についてはDMGp48を参照のこと。
〈ロケート・クリーチャー〉
【精神集中】
術者が知っているクリーチャーが、どこにいるのか探す。
術者が知っているクリーチャーが、どこにいるのか探す。
- もっぱら逃げる敵を追いかけるために使うが、範囲が1,000フィートしかないので、敵の方が足が速い場合は逃げられてしまう。
- また、流水があると呪文が阻まれてしまうので、船に乗って逃げられると終わりである。人数分の馬を駆っておく(または召喚する)、すぐに乗れる船を手配しておく(または〈ウォーター・ウォーク〉を唱える)、「カーペット・オヴ・フライング」に乗るなど、確実な追跡手段を用意しておこう。