初心者おすすめ呪文
HPや状態を回復する
〈プレイヤー・オヴ・ヒーリング〉TCoE
発動に10分間かかる代わりに、6体のクリーチャーのHPを(2d8+【呪文発動能力】修正値)に等しい値、回復する呪文。
- 通常の小休憩が取れればそれに越したことはないが、敵地で行動するパーティにそのような余裕が常にあるとは限らない。タイムアタックや長期キャンペーンでの最終章を実行中に何とか10分は稼げるというような状況であれば活躍するだろう。
- なお、呪文の巻物を使って唱えたとしても、通常の発動時間(10分)が必要である。(DMGのエラッタを参照のこと)
〈レッサー・レストレーション〉
触れたクリーチャー1体に影響を及ぼしている病気1種類、あるいは聴覚喪失状態、毒状態、麻痺状態、盲目状態のうち1種類を終了させる。
- 麻痺を治せる効果が強力。戦闘中に麻痺するとほぼ戦闘不能であるため確実に対策しておきたい。
- 病気に関しては、一部のモンスターの特殊攻撃で罹患することがある。種類によってはキャラクターロストに直結するような病気もある。また、稀なことだが、未開地の風土病や伝染病が登場するアドベンチャーもあるため、見知らぬ土地を歩く際には準備しておいた方がよい。
- さらに、短期の狂気と長期の狂気(DMGp260)を治療することもできる。
- くわえて、多分二日酔いにも効く。
自分や味方を支援する(バフ)
〈ウォーディング・ボンド〉TCoE
味方のACとセーヴィングスローにボーナスを与え、さらにダメージを半分に分け合う呪文。
- この呪文は精神集中不要であるため、味方を〈シールド・オヴ・フェイス〉や〈ヘイスト〉などでさらに強化して、鉄壁の前衛を作ろう。
- ただし、君が倒れてしまうと呪文も終了するため、ダメージを受けがちなパラディンと相性が良いとは言えない。特に、パーティ全員が範囲攻撃を受けた場合、君は実質的に1.5倍のダメージを受けることになるため、死亡リスクが高くなる。
- また、ダメージを半減する効果は「抵抗」扱いであるため、熊のバーバリアンにかけても意味がない点に注意。(抵抗は累積しないため)
〈エイド〉
持続時間中、味方3人の最大HPと現在HPを5増加させる。
- 持続時間が8時間と長めなので、スロットに余裕があれば、毎朝かけて置きたい呪文。
- また、複数を1アクションで回復できる唯一の2レベル呪文でもある。この呪文によって、気絶状態のクリーチャーも回復できる。(詳しくはこちら)
〈ブランディング・スマイト〉
【精神集中】
持続時間中一度だけ、武器攻撃がヒットした目標に2d6の〔光輝〕ダメージを与える。
また、不可視のクリーチャーを可視状態にする。
持続時間中一度だけ、武器攻撃がヒットした目標に2d6の〔光輝〕ダメージを与える。
また、不可視のクリーチャーを可視状態にする。
- 不可視状態を解除するには攻撃をヒットさせる必要がある。しかし、不可視状態の相手にはそもそも攻撃が当たりにくいわけで、効果と発動条件が嚙み合っていない。使うことはまれ。
- ちなみに、〈ブラインディング・スマイト〉とは名前が似ているが別物。
- 効果は近接武器攻撃に限らないので、遠隔武器を用いざるを得ない時に発動するのも良い。
〈プロテクション・フロム・ポイズン〉
君が触れた、クリーチャー1体が目標となる。
目標が毒状態ならその毒を無効化する。複数の毒に侵されているなら、目標が侵されていると知っている1種類の毒を無力化する。君が毒の種類を知らないなら、ランダムに1種類の毒を無力化する。
持続時間中、目標は毒状態に対するセーヴに有利を得、〔毒〕ダメージに対する抵抗を得る。
目標が毒状態ならその毒を無効化する。複数の毒に侵されているなら、目標が侵されていると知っている1種類の毒を無力化する。君が毒の種類を知らないなら、ランダムに1種類の毒を無力化する。
持続時間中、目標は毒状態に対するセーヴに有利を得、〔毒〕ダメージに対する抵抗を得る。
- グリーン・ドラゴンやユアンティなど、毒を用いることがわかっているクリーチャーと戦う時には用意しておきたい(特に前者)。
- この呪文の最大の長所は持続時間1時間でなおかつ精神集中が不要なことである。つまり、前線に立つPC複数にこの呪文をかけることが可能であり、他の精神集中呪文を使うこともできる。
- また、毒状態であるクリーチャーに対して発動した場合、その毒を取り除くこともできる。ただし、毒が複数であった場合は1種類のみであること、毒の種類が不明である場合はランダムに1種類のみの中和になることに注意。
〈マジック・ウェポン〉
【精神集中】
非魔法の武器を魔法の武器化する。
非魔法の武器を魔法の武器化する。
- シンプルかつ便利な呪文。
- 命中やダメージが増えるのが嬉しいだけでなく、非魔法の武器による攻撃に抵抗や完全耐性を持つ敵への対策となる。
- 多くのキャンペーンでは、冒険が進めば魔法の武器を手に入れる機会はあるだろう。しかし、もちろん確実に手に入るとは言えないし、仮に手に入ったとしても、敵に捕らえられて武器を取り上げられることもある。咄嗟に拾った武器を魔法武器化すれば、前衛がでくの坊になるのを防げる。
- 逆に、普通の非魔法武器で攻撃が通る状況なら、精神集中の必要なこの呪文を唱えるよりほかの呪文を唱えてサポートした方がよい場面の方が多い。DMやシナリオによって魔法の武器の取得状況は変わってくると思うので、状況に応じて取得、準備しよう。
クリーチャーを召喚する/生み出す
〈ファインド・スティード〉
乗用動物の霊を召喚する呪文。
- 特技「騎乗戦闘者」の条件をいつでも満たすことができる。
- 「騎乗戦闘者」の効果により攻撃ロールが有利になるため、クリティカル確率の上がるファイター(チャンピオン)とのマルチクラスや、クリティカル時ダメージが増えるハーフオークとの相性が良い。
- 持続時間が「瞬間」であるため、一度発動すれば死ぬまでずっと消えない。したがって、荷物運びやNPCを乗せるのにも使える。また、〈ディスペル・マジック〉で解呪されないという利点もある。
- 「君自身を目標とする呪文を発動する際に、同時に君の乗用動物も目標になるようにすることができる」効果があるが、〈オーラ・オヴ・ヴァイタリティ〉を唱えても乗用動物は目標にはならない。詳しくはこちらを参照。
その他
〈ジェントル・リポウズ〉TCoE
死体をアンデット化などから防ぐ呪文。
復活呪文のタイムリミットを伸ばすこともできる。
復活呪文のタイムリミットを伸ばすこともできる。
- そもそも、蘇生呪文である〈レイズ・デッド〉の期限である10日以内に街に帰れない場所での冒険はかなり稀である。
- しかし、1分以内にこの呪文を唱えれば、より低レベルの〈リヴィヴィファイ〉で蘇らせることができるので、蘇生費用を浮かせることができる可能性がある。
〈ゾーン・オヴ・トゥルース〉
嘘をつくことができない魔法の場を作り出す。
- 主に尋問用。捕らえた捕虜から情報を聞き出すときに使うことが多い。
- ただし黙っていることは可能だし、嘘とは言えないギリギリの言い訳で切り抜けることはできる。
- 他人に唱えてもらい、「私は正直に話しています」と周囲に対して証明するために使うこともある。
- ローグのサブクラス「マスターマインド」の17レベル特徴「欺きの魂」ならば、「魔法によって君に真実を話すよう強制することはできない」とあるので、〈ゾーン・オヴ・トゥルース〉下でも嘘をつける。
- いっぽう、〈グリブネス〉呪文で抵抗できるかは微妙。この呪文は「対象が真実を話しているかを見破る魔法は、君が何を言おうと関係なく、君が真実を話しているという結果を示す」とある。しかし、〈ゾーン・オヴ・トゥルース〉は「真実を話しているかどうか見破る魔法」ではなく、「嘘をつくことができなくなる魔法」なので、嘘を言う言わない以前に、そもそも嘘をつけなくなるはずだ。
- しかし、PCがせっかく8レベル呪文を消費したのに、2レベル呪文すら欺けないというのはちょっと可哀そうだ。TRPGでは、ルールを厳密に判定することよりも、PLのアイディアや工夫に報いることの方が大事な時もある。DMは柔軟に判断しよう。
- リング・オヴ・マインドシールディングも同じ話で、装備者に「嘘をついているかどうかを知る効果に対する完全耐性」を与えるが、〈ゾーン・オヴ・トゥルース〉は「嘘をついているか知る魔法」ではなく、「嘘をつくことができなくなる魔法」なので、効果はないように見える。
- しかしこちらも、せっかく貴重な魔法のアイテムを手に入れたのに、活躍の機会がないのでは手に入れた意味がない。柔軟に判断してあげよう。
〈ロケート・オブジェクト〉
【精神集中】
1,000フィート以内にあって、術者の見知ったものの位置を探る。
1,000フィート以内にあって、術者の見知ったものの位置を探る。
- シナリオ上の重要アイテムを探す使い方が想定されるが、射程が1000フィート(≒300m)しかないので、もし盗まれたものを探す場合、すぐに追いかけねば呪文の射程外に逃げられてしまう。その場合、対象の有るエリアを絞り込んだ上で発動するなど、ある程度の工夫は必要かもしれない。
- いっぽう、こちらが重要なアイテムを持っている場合、敵に使われると厄介な呪文なので、持ち運ぶ際は鉛の箱などで隠し持つと良い。
- また別の使い方として、金貨や銀貨を探知してダンジョン内の財宝を見つけることもできるかもしれない。ただし、ダンジョンにある財宝は、現代に流通していない古銭や、特定の地域でだけ使われる貨幣かもしれない。貨幣ではなく貴金属のインゴットや、宝石かもしれない。そういう場合は探知できないだろう。