おすすめ呪文
〈アニメイト・オブジェクツ〉はぶつける物体さえあれば大きなダメージを与えられる。
〈ホールド・モンスター〉はどんなクリーチャーにも効くデバフ呪文。
〈テレポーテーション・サークル〉は、知っている魔法円へ瞬間移動できる。アドベンチャーから「移動時間」という概念を消し去る強力な呪文だ。
〈ホールド・モンスター〉はどんなクリーチャーにも効くデバフ呪文。
〈テレポーテーション・サークル〉は、知っている魔法円へ瞬間移動できる。アドベンチャーから「移動時間」という概念を消し去る強力な呪文だ。
ダメージを与える
〈アニメイト・オブジェクツ〉
【精神集中】
1分間、10個までの物体を操る。
超小型と小型は1個、中型は2個、大型は4個、超大型は8個としてカウントする。巨大なものは操れない。物体のサイズによって、HP、AC、攻撃ボーナス、ダメージは異なる。
1分間、10個までの物体を操る。
超小型と小型は1個、中型は2個、大型は4個、超大型は8個としてカウントする。巨大なものは操れない。物体のサイズによって、HP、AC、攻撃ボーナス、ダメージは異なる。
- 様々な使い方があるが、持続時間が1分しかないため、一般的にはぶつけてダメージを与える。
- どの物体が役立つかは状況によるが、多くの場合「小型10個」が強い。ぐるりと敵を囲んでしまえば、中型までのクリーチャーの移動を制限することができるし、すべて攻撃させれれば1d8+2(平均6.5)ダメージを10回与えられる。(※全弾命中した場合の話。現実的には30ポイント前後のダメージを想定するとよい)
- 大型や超大型の物体を操る場合は、遮蔽を提供したり、大型以上のクリーチャーの移動を妨害するバリケードとして使うとよい。
- また、DMが許可するなら、「錬金術師の火」「一般的な毒」「酸」「聖水」などを10個用意して一気にぶつければ、大ダメージを与えられる。たとえば「酸」なら1d4+4+2d6(平均13.5)ダメージを与える攻撃を10回行える。
- 相性の良い呪文修正能力
- "呪文発動秘匿":〈カウンタースペル〉で打ち消されなくなる。
〈イモレーション〉XGtE
【精神集中】
1体のクリーチャーに8d6の〔火〕ダメージを与える。
そのクリーチャーは体が燃え始め、ターン終了ごとのセーヴに成功しない限り4d6の〔火〕ダメージを受け続ける。
この火は非魔法的な手段では消せない。火のダメージで死亡した場合、灰になって消滅する。
1体のクリーチャーに8d6の〔火〕ダメージを与える。
そのクリーチャーは体が燃え始め、ターン終了ごとのセーヴに成功しない限り4d6の〔火〕ダメージを受け続ける。
この火は非魔法的な手段では消せない。火のダメージで死亡した場合、灰になって消滅する。
- 最初のダメージの平均値は28ポイント。その後平均14ポイント与え続ける。ダメージはそこそこだが、対象が1体のみなので5レベル呪文としてはコストパフォーマンスが悪い。
- "拘束"状態なら【敏捷力】セーヴに不利、"麻痺"、"朦朧"状態なら必ず失敗するため、相性が良い。モンクの「朦朧撃」などと合わせるとよいだろう。
- 「この火は非魔法的な手段では消せない」とあるが、ではどんな魔法なら消せるのかは明記されていない。参考までに、「火を消す」と明記されている呪文を以下に列挙してみた(が、これらの呪文で本当に〈イモレーション〉の火を消せるのかどうかはわからない。)火を操ったり、風や水を発生させる呪文は他にもあるので、DM判断でそれらを用いて消せることにしてもよい。
- この呪文で殺したクリーチャーは灰になる。一度倒した敵がアンデッド化して復活するのを防げるが、わざわざこの呪文で灰にしなくても、死体をバラバラにするとか原型をとどめないほど損壊させればよいという意見もある。
- 相性の良い呪文修正能力
- "呪文威力強化": ダメージの期待値が大幅に上がる。
〈インセクト・プレイグ〉
【精神集中】
虫の群れを召喚し、範囲内を移動困難かつ"軽度の隠蔽"にする。
呪文の発動時および、範囲内にターン中はじめて入ったり、ターンを終了したクリーチャーに4d10の〔刺突〕ダメージを与える。
虫の群れを召喚し、範囲内を移動困難かつ"軽度の隠蔽"にする。
呪文の発動時および、範囲内にターン中はじめて入ったり、ターンを終了したクリーチャーに4d10の〔刺突〕ダメージを与える。
- ダメージの発生タイミングが多いので、うまくいけば1ラウンドで何度でもダメージを与えられる。うまく相手を範囲内に押しとどめる工夫をしたいところ。
- ① 閉所で発動し、出口を塞ぐ:もっとも一般的な作戦。閉所でじわじわと死に至らしめよう。ただし、出口がたくさんある部屋ではそこから逃げられる。出口を押さえつけて開かなくする、扉や窓に〈アーケイン・ロック〉を掛けるなどの事前準備が必要。
- ② 呪文の壁で閉じ込める:味方に〈ウォール・オヴ・フォース〉、〈ウォール・オヴ・アイス〉、〈フォースケージ〉などを待機してもらい、君が〈インセクト・プレイグ〉を唱えると同時に発動させよう。ただし、どの呪文も精神集中が必要であるため術者が2人必要になる。また、2人のどちらか片方でも精神集中が切れると作戦が崩壊する。
- ③ 毎ターン範囲内に引きずりこむ:〈ビグビーズ・ハンド〉を使って敵を毎ターン範囲内に引きずりこんでやろう。
- 相性の良い呪文修正能力
- "呪文高速化":この呪文をボーナス・アクションで発動し、アクションで相手をつかめば、効果範囲から逃げ出すのを妨害できる。また、〈ガスト〉や〈ライトニング・ルアー〉を待機すれば、それ後のターンで相手が移動したとき、リアクションでそれらの呪文を発動して、再び効果範囲内に引きずりこむことができる。
〈エナヴェイション〉XGtE
【精神集中】
1体のクリーチャーに4d8の〔死霊〕ダメージを与える。
持続時間中、アクションを使って同じダメージを与え続けることができる。
1体のクリーチャーに4d8の〔死霊〕ダメージを与える。
持続時間中、アクションを使って同じダメージを与え続けることができる。
- 〈ウィッチ・ボルト〉と同じ問題を抱えている。1ラウンドで平均18ポイントのダメージしか出せないので、十分な量のダメージを出すのに時間がかかりすぎる。
- 維持できるほど強い呪文ではあるが、射程外に逃げたり完全遮蔽に隠れるだけで呪文が終了するので、維持が難しい。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文射程延長”:君と目標の距離が射程より離れると終了してしまうのがこの呪文の弱点の一つ。この特徴ならそれを補える。
- “呪文二重化”:1回の呪文発動で2体の目標を同時に攻撃できる。両方にヒットした場合、その後のターンには1回のアクションで2体に同時にダメージを与えられる。ただし目標を射程距離内に保つのが余計に難しくなる。
- “呪文高速化”:呪文発動をボーナス・アクションに変えてしまえば、同一ターンのアクションで再びダメージを与えられる。
〈クラウドキル〉
【精神集中】
毒の雲を作り出し、範囲内に入ったりターンを開始したクリーチャーに5d8の〔毒〕ダメージを与える。
毒雲は"重度の隠蔽"を作り出し、毎ターン10フィートずつ術者から遠ざかる。
毒の雲を作り出し、範囲内に入ったりターンを開始したクリーチャーに5d8の〔毒〕ダメージを与える。
毒雲は"重度の隠蔽"を作り出し、毎ターン10フィートずつ術者から遠ざかる。
- ダメージの平均値は22.5ポイントとそこそこ。数ターンにわたって何度もダメージを与えてこそ輝く呪文だが、毒雲は毎ターン勝手に流れていくため、敵にとっては範囲外に出ることは容易い。こちらとしては、何とか敵を雲の中に閉じ込める工夫をしたいところ。
- ① 閉所で発動し、出口を塞ぐ:もっとも一般的な作戦。敵をガス室に閉じ込め、じわじわと死に至らしめよう。ただし、出口がたくさんある部屋ではそこから逃げられるし、窓や裂け目がある場合もガスがそこから逃げてしまう。出口を押さえつけて開かなくする、扉や窓に〈アーケイン・ロック〉を掛けるなどの事前準備が必要。
- ②:呪文の壁で閉じ込める:味方に〈ウォール・オヴ・フォース〉、〈ウォール・オヴ・アイス〉、〈フォースケイジ〉などを待機してもらい、君がこの呪文を唱えると同時に発動させよう。
- ③:毎ターン範囲内に引きずりこむ:〈ビグビーズ・ハンド〉などを使って敵を毎ターン範囲内に引きずりこんでやろう。また、ほとんどのデヴィルは〔毒〕ダメージに完全耐性を持つため、〈プレイナー・バインディング〉や〈インファーナル・コーリング〉で従えて、敵を範囲内に引きずり込むように命令しよう。ただし、上記の呪文はすべて精神集中を要するためウィザードが2人必要になる。もし、クロックワークやシールド・ガーディアンなどの人造クリーチャーが手に入ったならば、それらは〔毒〕に完全耐性を持つため、同じことができる。
- 相性の良い呪文修正能力
- "呪文高速化":この呪文をボーナス・アクションで発動し、アクションで相手をつかめば、効果範囲から逃げ出すのを妨害できる。また、〈ガスト〉や〈ライトニング・ルアー〉を待機すれば、その後のターンで相手が移動したとき、リアクションでそれらの呪文を発動して、再び効果範囲内に引きずりこむことができる。
〈コーン・オヴ・コールド〉
円錐形に冷気を放ち、8d8の〔冷気〕ダメージを与える呪文。
この呪文によって殺されたクリーチャーは氷の彫像になる。
この呪文によって殺されたクリーチャーは氷の彫像になる。
- ダメージの平均値は36ポイントで、5レベルの範囲攻撃の中では最も高いが、〈ファイアーボール〉や〈ライトニング・ボルト〉を5レベルで発動した際の平均ダメージ(35ポイント)とほぼ変わらない。
- 範囲は60フィート円錐形なので、球形の〈ファイアーボール〉と比べると、多数を巻き込むのが難しい。長い直線状の戦場なら有用。
- ダメージ種別は〔冷気〕。〔火〕や〔電撃〕と違って周囲の物体を破壊する心配がない。物体を破壊せず命だけを奪う範囲攻撃は、他に〈シックニング・レイディアンス〉や〈クラウドキル〉があるが、どちらも持続系の呪文なので、ターンあたりのダメージは小さい。一発の威力では〈コーン・オヴ・コールド〉が勝る。
- この呪文によって殺された相手は氷の彫像になって、1/2遮蔽を提供してくれる。これは相手の遠隔攻撃をかわすのに有用だが、味方に遠隔攻撃を行うキャラクターがいるならかえって邪魔になることもある。
- この呪文を覚えたキャラクターが、交渉が決裂した時などに「話し合いは終わりだ。もの言わぬ氷の彫像と化すがよい!」などと言い放つとカッコいい。「うるせえ、死ね!」と言うよりは、多少趣がある。
- 相性の良い呪文修正能力
- "呪文威力強化": ダメージの期待値が大幅に上がる。
- "呪文変質":〔冷気〕は抵抗されやすい。 〔酸〕〔雷鳴〕などの通りやすい種別に変更できる。
〈シナプティック・スタティック〉XGtE
範囲内のクリーチャーに8d6の〔精神〕ダメージを与える呪文。
その後1分間攻撃ロール、能力判定、精神集中を維持するための【耐久力】セーヴにd6のペナルティを与える。
その後1分間攻撃ロール、能力判定、精神集中を維持するための【耐久力】セーヴにd6のペナルティを与える。
- ダメージは3レベルの〈ファイアーボール〉と同じだが、追加効果がある。
- 1d6のペナルティはセーヴィングスローにはかからない点には注意。
- 相性の良い呪文修正能力
- "呪文威力強化": ダメージの期待値が大幅に上がる。
- "呪文発動秘匿":〈カウンタースペル〉で打ち消されなくなる。
自分や味方を支援する(バフ)
〈ファー・ステップ〉XGtE
【精神集中】
持続時間中、ボーナス・アクションを用いて30フィートまでの瞬間移動を行える。
持続時間中、ボーナス・アクションを用いて30フィートまでの瞬間移動を行える。
- 基本的には〈ミスティ・ステップ〉で十分。
- 一度の遭遇で何度も瞬間移動を行いたい場合のみ、この呪文は役立つ。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
敵を妨害する(デバフ)
〈ウォール・オヴ・ストーン〉
【精神集中】
巨大な石の壁を出現させる。
巨大な石の壁を出現させる。
- 厚さ6インチで10フィート四方のパネル10枚か、厚さ3インチで10×20フィートのパネル10枚を選択する。1インチあたりHP30もあるので、3インチでも十分な強度だ。パネル同士が接続していればよいので、屋根付きの箱型にすることも可能。
- ただし、壁が敵を取り囲むように現れる場合、その敵が【敏捷力】セーヴに成功したならば、リアクションを使って移動速度の半分まで移動できる。この呪文最大の欠点。敵の移動速度を0にするなどして、確実に捕らえられるようにしよう。
- また、この呪文が10分持続した場合、壁は永続的な物体となり、解呪されることもない。この呪文最大の長所。一夜にして城壁を築いたり、シェルターを作ることができる。
- 相性の良い呪文修正能力
- "呪文セーヴ妨害":相手を取り囲みたいときに。
〈ウォール・オヴ・ライト〉XGtE
【精神集中】
長さ60フィートの光の壁を出現させる。壁は以下の効果を持つ。
長さ60フィートの光の壁を出現させる。壁は以下の効果を持つ。
- ①:壁は視線を遮るが、物理的には通過できる。
- ②:発動時、壁の中にいるクリーチャーは【耐久力】セーヴ。失敗すると4d8〔光輝〕ダメージを受け、盲目状態になる。
- ③:壁の中でターンを終了したクリーチャーは4d8の〔光輝〕ダメージを受ける。
- ④:壁の長さを10フィート短くし、アクションを使って1体の見える目標に光線を撃つ。ヒットしたなら4d8〔光輝〕ダメージ。
- ①の効果について:視線を遮るため、壁の中や向こう側を目標として攻撃ロールを行う場合は不利を受ける。しかしながら目標も攻撃者を見ることができないので、攻撃者の攻撃ロールには有利が適用され、結果として有利と不利で打ち消しとなる。また、「見る」ことが必要な呪文は、この壁の中や反対側を目標とすることはできない。しかしながらこの壁はあくまで「視線を遮る」だけであり、遮蔽を提供するわけではないので、目標を見なくても発動できる呪文、たとえば〈ファイアーボール〉などは問題なく使える。ただし、力術の学派の特徴である「呪文効果範囲操作」は「見る」ことができないので、爆発の効果範囲に味方がいたとしても除外することはできない。
- ②の効果について:壁は直線なので、多くを巻き込みにくい。通路など敵が一直線に並んでいる状況であれば有用。
- ③の効果について:セーヴなしでダメージが発生するのは強いが、「ターン終了時」のため、自身のターンにおいて移動するだけで簡単にダメージを回避できる。狭くて身動きのとれない場所で発動するか、別途何らかの手段で移動を妨害する必要がある。
- ④の効果について:全長60フィートのため6発も撃てる。しかし、アクションを要するため攻撃のテンポは悪い。また、「見えている目標」に攻撃する必要があるが、光の壁が視線を遮るせいで反対側にある者を狙いにくい。
- 相性の良い呪文修正能力
- "呪文威力強化": 範囲攻撃と相性が良い。
〈コントロール・ウィンズ〉XGtE
【精神集中】
100フィートの立方体内の空気を制御する。
以下の中から1つを選択し、持続時間中アクションで切り替えることができる。
100フィートの立方体内の空気を制御する。
以下の中から1つを選択し、持続時間中アクションで切り替えることができる。
- ① 突風:範囲内を出入りしたり通過する遠隔武器攻撃は不利になり、逆風方向への移動は倍の移動速度を費やす。
- ②下降気流:範囲内の目標に対する遠隔武器攻撃は不利になる。範囲内でターンを開始したクリーチャーは、セーヴ失敗で伏せ状態になる。
- ③上昇気流:落下ダメージが半分になり、高跳び+10フィート。
- ①の効果について:敵を逆風で足止めし、遠隔攻撃に不利を与えれば、こちらは呪文で一方的に攻撃できる。多くの敵を無力化する呪文は他にもあるが、この呪文の長所は、類を見ないほど射程の長さと範囲の広さ。戦争や城の防衛など、大軍での戦闘が予想されるシナリオで役立つだろう。広範囲に移動困難を作り出す呪文といえば〈アイス・ストーム〉があり、こちらは〈コントロール・ウィンズ〉より射程や範囲が狭い代わりにダメージが発生する。想定される戦場の広さや敵の数によって、良い方を選択すること。
- ②の効果について:もっぱら、飛行クリーチャーを地面に落とす手段として使うことになるだろう。射程は300フィートもあるのでほぼ確実に落とせる。広範囲の敵を"伏せ"状態にする呪文と言えば〈スリート・ストーム〉があり、こちらは〈コントロール・ウィンズ〉より射程や範囲が狭い代わりに、"重度の隠蔽"を作り出したり、呪文の精神集中を解く効果がある。想定される戦場の広さや敵の数によって、良い方を選択すること。
- ③の効果について:使いどころが少ない。閉鎖された空間で、近接タイプのキャラクターが飛行クリーチャーと戦うときは役立つかもしれないが、閉鎖空間では、この呪文の最大の強みである「範囲の広さ」が活かせない。【筋力】20のキャラクターが〈ジャンプ〉をかけて高跳びを行った場合、34フィートもの距離を跳ぶことができる。だから何だという話だが。
- 相性の良い呪文修正能力;特になし
〈ドミネイト・パースン〉
【精神集中】
人型生物1体の精神を支配して操る呪文。
人型生物1体の精神を支配して操る呪文。
- この呪文を成功させ、かつ持続するのは中々難しい。第一に、呪文が成功するには、目標が【判断力】セーヴに失敗しなければならないが、戦闘中に発動した場合はセーヴに有利が付いてしまう。第二に、呪文が成功したとしても、目標がダメージを受けると再度セーヴが発生するし、術者の精神集中が切れても呪文は終了する。(一応、多くのデバフと違って、ターン終了ごとのセーヴはない。)せっかくこの呪文を当てても、早々と解けてしまうとこちらには何の利益もない。
- したがって、戦闘が始まらないように上手く敵に取り入って、交渉中にこの呪文を唱えるのが理想的。「敵が突然仲間割れしたのが、心術のせいだとバレていない」という状況が最も望ましい。そこまでいかなくとも、「心術をかけたことはバレているが、術者がどこにいるのかはバレていない」とか、「君が術者だとバレているが、不可視化していたり隠れ身を行っているせいで発見できない」という状況を作っておきたい。うまく暗躍して、敵陣営を内部からズタボロにしてやろう。
- 5レベルで1分、6レベルで10分、7レベルで1時間、8レベルで8時間持続する。突発的に同士討ちさせるだけなら1分で十分だろう。持続時間の長い心術には、〈サジェスチョン〉などがある。目的に合わせて選択しよう。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文二重化”:2体を目標にできる。
- “呪文セーヴ妨害”:呪文の成功率が上がる。
- “呪文射程延長”:〈カウンター・スペル〉の射程外から発動できる。
〈ホールド・モンスター〉
【精神集中】
1体のクリーチャーを麻痺状態にする。
1体のクリーチャーを麻痺状態にする。
- クリーチャー種別問わず麻痺状態にする。
- 麻痺状態は致命的な状態異常であり、「当たれば勝ち」と言っても過言ではない。(麻痺の効果はPHBp292を参照してほしい)
- ターン終了毎に【判断力】セーヴで回復できるため、呪文が効いたら速やかにクリティカル・ヒットを当てて倒してしまおう。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文二重化”:2体を目標にできる。
- “呪文セーヴ妨害”:呪文の成功率が上がる。
クリーチャーを召喚する/生み出す
〈サモン・ドラコニック・スピリット〉FToD
1体の「竜の霊」を召喚する。
竜の霊は君と同じイニシアチブ・カウントで行動し、君のターンの直後に自身のターンを行う。
竜の霊は君と同じイニシアチブ・カウントで行動し、君のターンの直後に自身のターンを行う。
- ソーサラーはクリーチャーを召喚する呪文をあまり覚えないので、召喚呪文の豊富なウィザードやドルイドと比べると、この呪文の価値が相対的に高い。
- 敵が物理的なダメージに完全耐性を持っていたり、 特定の種別に脆弱性がある場合、 ブレス攻撃が役立つだろう。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
〈ビグビーズ・ハンド〉TCoE
巨大な手を召喚し、持続時間中ボーナス・アクションで操ることができる。
以下の4つの効果のうち1つを選択する。
以下の4つの効果のうち1つを選択する。
- ①握り拳:近接呪文攻撃を行い、ヒットすると4d8の〔力場〕ダメージ。
- ②力強き手:対抗判定に勝ったなら目標を押しやる。目標が中型以下なら、この判定は有利。
- ③つかみかかる手:対抗判定に勝ったなら、超大型以下のクリーチャー1体をつかむ。目標が中型以下なら、この判定は有利。つかんでいる間、ボーナス・アクションを用いて、目標に2d6+【呪文発動能力】の〔殴打〕ダメージを与える。
- ④立ちふさがる手:目標とあなたの間に手が立ちふさがり、1/2遮蔽を提供する。【筋力】26以下のクリーチャーはこの手を通り抜けられない。
- "手"はクリーチャーではなく物体だが、手数が増えるという点では同じなのでこのカテゴリに入れた。
- ①の効果について:平均ダメージは18ポイント。5レベル呪文としては低めで、この効果目的で唱えることはまれ。
- ②の効果について:味方が発動した〈ウォール・オヴ・ファイアー〉や〈クラウドキル〉の中に引きずり込むことができる。また、足場から落としたり海に突き落とすのもよいだろう。他の強制移動系の呪文がセーヴに成功されるとどうしようもないのに対して、この呪文は持続時間中何度でも挑戦できるのが強み。
- ③の効果について:相手を動けなくする呪文は他にもあるが、セーヴィングスローに成功されると呪文自体が終了してしまうものが多い。いっぽうこの呪文は、一度脱出されても再度つかみ直すことが可能。ダメージは大したことないので、移動を封じて敵を有害な効果の範囲の中に押しとどめる目的で使おう。
- ④の効果について:敵が少数で近接攻撃が得意な場合に役立つだろう。一方で、四方八方から敵が押し寄せてくる場合や、範囲攻撃を行ってくる場合にはあまり役立たない。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
その他
〈クリエイション〉
5フィート立法に収まる、非魔法の物質を創造する呪文。
物質は一時的なものであり、一定時間で消えてしまう。
物質は一時的なものであり、一定時間で消えてしまう。
- 植物:1日
- 石/クリスタル:12時間
- 貴金属:1時間
- 宝石:10分
- アダマンティン/ミスラル:1分
- 多くの場合、金銀財宝を偽造して哀れな商人を騙すのに使う。(1時間で消えてしまうため、商談は迅速に!)
- 他にも、抵抗や完全耐性を突破するために、アダマンティンの武器を作るのも良い。ただし、呪文の発動に1分かかるくせに1分で消えるので、戦闘で使うのはまず無理だ。アダマンティンでしか壊せない箱や扉を開けるために使うことになるだろう。
- また、単に大きな石を作って通路を塞ぐのも良いだろう。
- この呪文の長所は、工夫しだいでさまざまな問題を解決できることである。短所は、個々の問題はもっと低レベルの呪文で解決できることである。
- 相性の良い呪文修正能力
- 呪文持続時間延長:物体を長く維持できる。
〈シーミング〉
視界内の任意の数のクリーチャーの外見を変更する。
- パーティ全員を変装させて、敵のアジトに潜入できる。〈ディスガイズ・セルフ〉が単独先行を余儀なくされるのに対し、この呪文は全員で行ける。
- また、目標とできる数に制限がないため、何百人もの軍隊をまるまる無害な民間人や(敵にとっての)友軍に偽装して、敵軍の不意を突くことができる。
- 相性の良い呪文修正能力
- 呪文持続時間延長:持続時間を24時間にできる。
〈スキル・エンパワーメント〉XGtE
【精神集中】
同意するクリーチャー1体の技能1つについての習熟ボーナスを2倍にする。
同意するクリーチャー1体の技能1つについての習熟ボーナスを2倍にする。
- この呪文の習得時点では9レベルのため、その時点で習熟ボーナスは+4。「任意の技能の成功率を+4する」と考えてよいだろう。
- シチュエーション上、絶対に失敗できない場面はある。シナリオボスを不意打ちするための【敏捷力】〈隠密〉判定などで使おう。
- 相性の良い呪文修正能力
- 呪文持続時間延長:持続時間を2時間にできる。
〈テレキネシス〉
【精神集中】
10分間、念動力を得る。クリーチャーを操る効果と物体を操る効果がある。
10分間、念動力を得る。クリーチャーを操る効果と物体を操る効果がある。
- ①クリーチャー:超大型以下のクリーチャーと【呪文発動能力】と【筋力】で対抗判定を行い、勝ったならば"拘束"状態にしたうえで30フィートまで動かす。以降、アクションを使って上記の判定を行うことで、捕らえ続けることができる。
- ②物体:1,000ポンド(=450kg)以下の物体を動かせる。それが他のクリーチャーによって運搬されているなら上記の判定を行う。
- ①の効果について:アクションを要するため、使い勝手は悪い。
- ②の効果について:たとえば、こんな活用がある。
- 飛行する:パーティに〈フライ〉の使い手がいないなら、この呪文で代用できる。パーティ全員の合計体重が1,000ポンド以下なら荷車、絨毯、カヌー、テーブル、ソファーなどにこの呪文を唱えることで、即席の飛行船を作ることが可能。ただし持続時間は10分で、精神集中が解けると落下してしまう。
- 扉を開ける/閉める:パーティに〈ノック〉や〈アーケイン・ロック〉の使い手がいないなら、この呪文で代用できる。離れた場所から錠前を破壊して扉をこじ開けたり、バリケードを作って扉を塞ぐことができる。
- 穴を掘る:パーティに〈モールド・アース〉の使い手がいないなら、この呪文で代用できる。寛大なDMなら土を一つの物体として扱ってもよいと言うかもしれない。それが認められなかった場合は、大きなシャベルやスコップ状のものを用意する必要がある。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
〈テレポーテーション・サークル〉
術者が知っている"魔法円"へつながるポータルが現れる呪文。
ポータルは1ラウンドで消える。
ポータルは1ラウンドで消える。
- ドラゴンクエストで言うところのルーラのような効果。発動に1分かかるので、戦闘中に逃走することはできない。
- この呪文を使うためには、目的地となる「永続的な魔法円の印形」を知っている必要がある。王宮、大手のギルド、寺院の総本山などには魔法円があるだろうが、おそらく印形は機密情報だろう。君がこの呪文を習得するまでにそれらの組織の信用を得ておく必要があるだろう。
- 自分で作ることもできるが、1年の時間と18,000gpの費用が掛かる。魔法円があることによって発生する利益は計り知れないだろうから、お金については領主や国王から融資してもらうことが可能かもしれない。「マネーの虎」並みのプレゼンをしよう。いっぽう時間については、冒険の合間に1年以上空いていないとどうにもならない。キャンペーンが終了してから、次のキャンペーンの開始までに作る時間があるかもしれない。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし