おすすめ呪文
ダメージを与える
〈サンビーム〉TCoE
【精神集中】
幅 5フィート、長さ 60フィートの直線状のクリーチャーは、【耐久力】セーヴに失敗すると6d8の〔光輝〕ダメージを受け、盲目状態になる。
幅 5フィート、長さ 60フィートの直線状のクリーチャーは、【耐久力】セーヴに失敗すると6d8の〔光輝〕ダメージを受け、盲目状態になる。
- 持続時間1分のあいだ、平均27ダメージを与えるビームを放ち続けることができる。
- アクションを用いて攻撃するため、瞬間火力は増えないが、戦闘でスロットを節約しながら戦いたい場合に便利。途中で別のアクションを行ったとしても呪文が終わらないのもうれしい。
- なお、相手を盲目状態にする効果もあるため、物理攻撃職にとってのバフにもなる。
〈ハーム〉
クリーチャー1体に14d6の〔死霊〕ダメージを与える呪文。
【耐久力】セーヴに失敗した場合、以後1時間、受けたダメージ分最大HPが減少する。HPが1以下になることはない。
【耐久力】セーヴに失敗した場合、以後1時間、受けたダメージ分最大HPが減少する。HPが1以下になることはない。
- ダメージの平均値は49ポイントと高い。しかし、HPが必ず1残るので、別途とどめを刺す必要がある。一番相性が良いのは〈マジック・ミサイル〉だが、クレリックは習得できない。(味方のウィザードやソーサラーに唱えてもらおう)前のターンまでに〈スピリット・ガーディアンズ〉などを出しておけば、その目標のターンに確実にとどめを刺しに行ける。
- また、最大HPが減少する効果によって、受けたダメージを回復することができない。敵方にクレリックやパラディンがいる場合は回復を封じることができるし、こちらが逃げたり相手に逃げられたりして戦闘が中断した場合、相手が小休憩によってHPを回復するのを防げるだろう。ただし、NPCが回復効果を使ってくることは(プレイヤーに比べると)少ないため、刺さりにくい効果ではある。
- 「病気を解き放つ」とあるので、病気に完全耐性を持つクリーチャーはこの呪文の作用を受けない。くわしくはこちらを参照。
〈ブレード・バリアー〉
【精神集中】
巨大な刃の壁を作り出す呪文。
範囲内に入ったりターンを開始したクリーチャーに6d10の〔斬撃〕ダメージを与える。
巨大な刃の壁を作り出す呪文。
範囲内に入ったりターンを開始したクリーチャーに6d10の〔斬撃〕ダメージを与える。
- 壁の形状は「長さ100フィート以内、高さ20フィート以内、厚さ5フィート以内の直線状」か、「直径60フィート以内、高さ20フィート以内、厚さ5フィート以内の円形」かのどちらかを選ぶことができる。
- 「直線状」の場合は、広い部屋を横切るように召喚するのが一般的だが、たとえば幅5フィート以内の長い通路に対して並行に召喚して、通路を埋めてしまうこともできる。
- 「円形」の場合は、敵が一か所に固まっている場合に使える。敵を円形に取り囲んでしまえば、敵軍を簡単に分断することができるため、敵の攻め手を鈍らせたり、敵から逃走するのに使える。
- ダメージの発生タイミングは、呪文を発動した時ではなく、「クリーチャーが自分自身のターンにおいてこの効果範囲の中に入るか、この効果範囲内で自分のターンを開始した時」である。よって、敵クリーチャーの立っている場所にこの呪文を発動したとしても、そのクリーチャーのターンが来るまではダメージは発生しない。なお、効果範囲に入ることは、自発的である必要はない。したがって、〈サンダーウェイヴ〉のような呪文でクリーチャーをそのエリアに押しやることは可能。ただし、ダメ―ジを受けるのは、ターンで最初にその範囲に入ったときだけであることに注意。出し入れしても、複数回ダメージを受けることはない。詳しくは、セージ・アドバイスのp19を参照のこと。
- ダメージの平均値は33ポイントと大きいが、範囲は動かせないため、こちらとしては、何とか敵を範囲内に閉じ込める工夫をしたいところ。身動きできないほど狭い場所で発動する、移動を封じる状態異常にする、移動することで何らかの不利益が発生する状況を作り出すなどの工夫が必要となる。
HPや状態を回復する
〈ヒール〉
味方1人のHPを70回復する。
盲目、聴覚喪失、すべての病気を治す効果もある。
盲目、聴覚喪失、すべての病気を治す効果もある。
- 何の判定もなく確実に70回復は破格の数値。能力値にもよるが、前衛クラスなら6~8レベル、後衛クラスなら8~10レベル程度なら全回復できる。
- いくつかの状態異常を治せるものの、〈グレーター・レストレーション〉〈レッサー・レストレーション〉とは治せる範囲がばらける。できればすべて準備しておきたい。
自分や味方を支援する(バフ)
〈トゥルー・シーイング〉
同意するクリーチャー1体に"超視覚"、魔法によって隠された扉を見抜く能力、エーテル界のものを見る能力を与える呪文。
- 非常に潰しの効く呪文。相手が暗闇に隠れていても、不可視化していても、無害なものに変身しても、幻術をかけてきても一切騙されることはない。
- 持続時間は1時間しかないため、ダンジョン突入前などに唱えておきたい。
- 超視覚のくわしい効果についてはPHBp185を見てもらうとして、この項目では、「この呪文でも見破れないもの」を書いておこうと思う。
- 魔法ではない隠し扉。
- 魔法ではない隠れ身。
- (魔法かどうかに関わらず)霧や煙など、視界を遮るもの。
- (魔法かどうかに関わらず)盲目状態になってしまった場合。
〈ヒーローズ・フィースト〉
豪勢な料理が現れ、12体までのクリーチャーに24時間、4つの有益な効果を与える。
- ①毒や病気の治療。
- ②毒や恐怖に対する完全耐性。
- ③【判断力】セーヴに有利。
- ④2d10の最大HPの上昇。
- 24時間も持続するので、食べてから大休憩を取れば実質的にリソース消費なしで上記の利益を受けることができる。
- 重要な戦いの前日には必ず食べよう。ロールプレイ的にも、最後の晩餐でそれぞれの決意を語ったり、胸の内を吐露したりすると盛り上がるだろう。
クリーチャーを召喚する/生み出す
〈クリエイト・アンデッド〉
中型以下の人型生物の死体3つまでを、グールにして操る呪文。
- 〈アニメイト・デッド〉のグール版。
- 最大の利点は24時間の間制御下に置けること。大休憩を取ってから出陣すれば実質リソース消費なしである。
- しかし、このレベル帯でグールでは大した戦力にならない。戦闘よりは、偵察、囮、罠チェック、敵を囲んで移動妨害などに使うことになるだろう。
- 高レベル発動することでワイトやマミーを作り出すことができる。ワイトの場合、殺した相手が24時間後にアンデッドになって蘇る能力を持つ。しかし、24時間後には肝心のワイトが制御から離れるので意味はない。ワイトにはそれなりの知能があるので、DMによっては、ワイトと交渉して、制御から離れた後も協力を得られるかもしれない。マミーの場合、相手を恐怖や麻痺状態にする「恐るべき眼光」の能力を持つ。ボス戦の前に捨て駒として連れて行くとよいだろう。アンデッドに関する注意点については〈アニメイト・デッド〉を参照のこと。
〈プレイナー・アライ〉
エレメンタル、セレスチャル、フィーンド、フェイが送り込まれ、術者のために働いてくれる呪文。
- きわめて自由度の高い呪文の一つ。何が現れるかはDMが決定するが、召喚したいクリーチャーの名前(種族名ではなく個人名のことだと思われる)を知っているなら、希望を言うこともできる。ただしあくまで希望なので聞き入れてくれるかはDM次第である。
- 現れるクリーチャーの脅威度は書かれていないので、DMの一存で決まる。目安として、同じ6レベルの〈カンジャー・フェイ〉は脅威度6であることを考えると同じか少し高いくらいが適切と思われる。
- 現れたクリーチャーは言いつけられた仕事の対価を要求する。相場は概ね1時間1,000gpだが、金銭の形で要求されるとは限らない。PHBp273によると、セレスチャルなら喜捨、フィーンドなら生贄などを要求するとのこと。仕事の種類によってはタダでやってくれるかもしれないし、クリーチャーの属性や信仰に反する仕事の場合、どれだけ報酬を積んでも頼みを聞いてくれない可能性はある。もし、〈プレイナー・バインディング〉に成功すれば無理やりただ働きさせることが可能。ただし、発動時間が1時間のため、その間大人しくさせる手段が別途必要。また別の問題として、わざわざ遣わせたしもべを無給でこき使ったことについて神格の怒りを買うかもしれない。
- NPCがパーティに加わる以上、経験値は分散する。その結果、レベルアップが遅くなる可能性があることに留意すること。
その他
〈ファインド・ザ・パス〉
【精神集中】
現在地から、(同じ次元界で)知っている場所への最短経路がわかる。
現在地から、(同じ次元界で)知っている場所への最短経路がわかる。
- 目的地が「知っている場所」ではなくてはいけないため、ダンジョンボスの居場所や、次の階層へ進むための階段の位置、宝物庫の位置などは一切、分からない。したがって、用途は非常に限られる。
- たとえば、迷宮や迷路に閉じ込められてしまったとき、出口までの最短経路を検索できる。
- あるいは、〈プレイン・シフト〉や〈テレポート〉の効果でランダムな場所にテレポートしてしまったとき、故郷や拠点に変える経路を知るために使えるかもしれない。
- 旧版では非常に強力な呪文だった。行ったことのない場所への経路を知ることができるだけなく、罠を避けることもできた。しかし、イベントをスキップし、アドベンチャーの醍醐味が失われるため、大幅に弱体化された。
〈フォービダンス〉
40,000平方フィート以内の範囲に防御結界を張る呪文。
その範囲には瞬間移動を行うこともポータルを作ることもできず、次元移動もできない。
発動の際、アンデッド、エレメンタル、セレスチャル、フィーンド、フェイのうち任意の種類を選び、そのクリーチャーが範囲内に入ったりターンを開始すると5d10の〔光輝〕または〔死霊〕ダメージを与える。
その範囲には瞬間移動を行うこともポータルを作ることもできず、次元移動もできない。
発動の際、アンデッド、エレメンタル、セレスチャル、フィーンド、フェイのうち任意の種類を選び、そのクリーチャーが範囲内に入ったりターンを開始すると5d10の〔光輝〕または〔死霊〕ダメージを与える。
- 発動時間は10分なので戦闘中には使えない。特性上、防御戦や拠点のセキュリティを守るために用いられることが多い。高レベルになれば拠点を持つこともあるだろうし、キャンペーンシナリオの途中で拠点防衛線を行うこともないわけではない。
- あえて攻撃のために使うなら、ダンジョンや城に対して発動するというのが考えられる。ヴァンパイアの城やエレメンタルが住む宮殿に発動すれば、数分以内に脱出しない限り中のボスは死亡する。もちろん、彼らも馬鹿ではないので、城の近くに見回りを付けているだろうし、城の近くで怪しい呪文を唱える者がいたら襲い掛かるように命じているだろう。DMの許可する範囲で上手く立ち回ろう。
〈ワード・オヴ・リコール〉
事前に定めておいた聖域に、パーティ全員で瞬間移動する呪文。
- クレリック用の〈テレポーテーション・サークル〉のような効果だが、いくつかの面で優れている。第一に、この呪文は1アクションで発動できるため、戦闘中の逃走手段として使える。第二に、君の信仰と結びついた神殿や寺院などでこの呪文を発動するだけで”聖域”に設定できるため、〈テレポーテーション・サークル〉のように、魔法円を描くのにお金や時間がかからない。
- なお、聖域を複数作ることができるかどうかは明言されていない。〈テレポーテーション・サークル〉との差別化を図るならば、「できない」とするのがよいだろう。もし「できる」とする場合は、目的地をプレイヤーが選べるかどうかが問題となる。DMの態度としては、概ね以下の5つが考えられる。
- プレイヤーが選べる。
- DMが決定する。
- 最後に訪れた聖域が選ばれる。
- 最寄りの聖域が選ばれる。
- ランダムに決定する。