初心者おすすめ呪文
〈カウンタースペル〉は発動前の呪文を打ち消す。
〈ディスペル・マジック〉はすでに発動してる、持続時間のある呪文を打ち消す(例外有り)。
〈ヒプノティック・パターン〉は効果範囲内の敵を魅了かつ無力状態にする。
〈ディスペル・マジック〉はすでに発動してる、持続時間のある呪文を打ち消す(例外有り)。
〈ヒプノティック・パターン〉は効果範囲内の敵を魅了かつ無力状態にする。
ダメージを与える
〈ヴァンピリック・タッチ〉
【精神集中】
1体のクリーチャーに近接呪文攻撃を行い、ヒットしたなら3d6の〔死霊〕ダメージを与える。
その後、自分は与えたダメージの半分のHPを回復する。
持続時間中、アクションを使って同じ攻撃を行える。
1体のクリーチャーに近接呪文攻撃を行い、ヒットしたなら3d6の〔死霊〕ダメージを与える。
その後、自分は与えたダメージの半分のHPを回復する。
持続時間中、アクションを使って同じ攻撃を行える。
- クリーチャーに与えたダメージの半分を自分のHPとして得ることができる。だが、敵に近づいて近接呪文攻撃を成功させねばならず、さらに回復量が1~9と幅があり安定性に欠けるため、戦闘中の主要な回復手段とすることはおススメしない。
- 捕らえたクリーチャーを尋問するのに使うならばどうだろうか。己が生命を吸い取り、それによって傷を癒す術者のなんと恐ろしいことか。魔法の知識がない者なら、術者の事を恐るべきヴァンパイアと思い込むこともあろう。なお、近接攻撃であるので手加減で生かさず殺さず生命力を吸い取ることが可能である。もっとも、その行いが善であるとはいえないだろう。キャラクター設定や属性が許す範囲でロールプレイしよう。
〈サンダー・ステップ〉XGtE
周囲に3d10の〔雷鳴〕ダメージを与えつつ、90フィートまでの瞬間移動を行う。
この瞬間移動には術者のサイズ以下の味方を同伴できる。
この瞬間移動には術者のサイズ以下の味方を同伴できる。
- 敵に囲まれた時の脱出用として有用な呪文。自分だけでなく、他者や物体を連れていくことができるため味方を守るためにも使えるのが最大の特徴である。
- ただし、注意すべき点がいくつかある。
- ① 物体を運んでいく際は術者自身の運搬できる重量の限界を超えてはならず、他者を運ぶ場合は自分以下のサイズでなければならない。これは、ノームやハーフリングなどの小型のキャラクターで特に問題になる。
- ② この呪文によって発生する雷鳴は300フィート先まで聞こえるので、隠密行動には向かない。
- ③ 術者の移動元から10フィート以内のクリーチャーは〔雷鳴〕ダメージを受けるので、周囲に影響を受ける味方がいないか必ず確認すること。
- ④ 移動先が何ものにも占められておらず、術者から見える所でなければならないので、〈ディメンジョン・ドア〉のように「完全遮蔽の向こう側に飛ぶ」ことはできない。
- ⑤ この呪文は構成要素が音声のみなので、呪文の発動を目撃しないと使えない〈カウンタースペル〉の対象にならない──音を「見る」ことができなければ。(詳しくは当該項目を参照のこと)
HPを回復する/状態を終了する
〈ディスペル・マジック〉
目標に作用している3レベル以下の呪文をすべて終了させる。
4レベル以上の呪文に対しては、呪文発動能力に対する能力値判定を行う。(難易度は10+呪文レベル)
4レベル以上の呪文に対しては、呪文発動能力に対する能力値判定を行う。(難易度は10+呪文レベル)
- 戦闘や探索を問わず、幅広い局面で使われる呪文。
- 戦闘で使う:ウィザードやクレリックなどの呪文使いが敵に回るだけでなく、モンスターの中には生得呪文発動能力の特徴を有する個体もいる。これらのクリーチャーが呪文で自身の戦闘能力を強化したり、冒険者たちを直接傷つけるのではなく、何らかの妨害を仕掛けてくることはよくあるため、それらを打ち破るためにこの呪文が使われることになる。さて、ここで注意しなければならないことが幾つかある。
- 第一に、相手がウィザードやソーサラー、ウォーロックであれば〈カウンタースペル〉でこちらの〈ディスペル・マジック〉を妨害してくることは予想しておく方がよい。〈カウンタースペル〉の射程は60フィートに対し、〈ディスペル・マジック〉は120フィートなので、射程外から撃ち込むことで完全に封殺できる。その他の〈カウンタースペル〉対策については当該項目を参照のこと。
- 第二に、解呪する対象の呪文が、この呪文のレベルを上回っていた場合、能力値判定を要求される。たとえば、5レベル呪文を対象とした際、5レベルで発動したならば確実に解呪できるが、3レベルや4レベルで発動すると、解呪できるかは能力判定となる。この場合、3レベルで発動しても4レベルで発動しても、成功確率が変わるわけではないことに注意すべし。とはいえ、「バードの声援」や〈ガイダンス〉、インスピレーションを用いて成功確率を上げることは可能である。強力な呪文で防御している相手には、それらのリソースを惜しみなくつぎ込んで解呪してやろう。味方の助力を得て強力な魔法の守りを打ち破るのは、一つの見せ場にもなるだろう。
- 戦闘以外で使う:ダンジョン内の魔法の罠を取り除いたり、魔法の装置を壊して黒幕の計画をくじくのに使える。しかし、シナリオの都合上、DMが解呪可能かどうか、あるいは難易度がいくつかを明かしてくれないこともあろうかと思う。呪文を打ち消すためにこちらも呪文スロットを消費するので、無駄打ちにならないよう確実に決めていきたいところである。占術呪文を使ったり、【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、DMが、解呪可能か、可能ならば難易度はいくつなのか、教えてくれるかもしれない。いろいろ提案してみよう。
- また、この呪文にはいろいろな制約があるため、セージ・アドバイスを参考にしつつ、ディスペル・マジックに関するあれこれを記載したので、参考にされたし。
〈リムーヴ・カース〉
クリーチャーや物体にかかっている呪いを除去する。
物体が呪いのアイテムである場合、この呪文は"同調"を破るが、アイテムの呪いそのものを解く効果はない。
物体が呪いのアイテムである場合、この呪文は"同調"を破るが、アイテムの呪いそのものを解く効果はない。
- 発動時間が1アクションなので、戦闘中であっても発動は容易。
- しかし、呪いをかけられている者が素直に〈リムーヴ・カース〉を受け入れるとは限らない。この呪文の射程は"接触"なので、場合によっては組み伏せたり拘束したりといった、手荒な真似をする必要があるかもしれない。
- また、この呪文が対象とする「呪い」の範囲は厳密には決まっていない。一部の呪文やウォーロックの妖術や特徴、一部のモンスターの特徴には「呪いをかける」と明記されているものあるし、呪いのような効果だが「呪いである」と書かれていないものもある。
- 君がDMなら、「〈リムーヴ・カース〉では解けないと書かれていない限り、呪いらしきものは何でも除去する」としてもよいし、「〈リムーヴ・カース〉が除去するのは『呪い』と明記されているものだけで、『呪いのような効果』には作用しない」としてもよい。態度が一貫しているならどちらでもよいだろう。
自分や味方を支援する(バフ)
〈インテレクト・フォートレス〉TCoE
【精神集中】
君または味方1体は、〔精神〕ダメージへの抵抗および、【知力】【判断力】【魅力】セーヴへの有利を得る。
君または味方1体は、〔精神〕ダメージへの抵抗および、【知力】【判断力】【魅力】セーヴへの有利を得る。
- 〈ホールド・パースン〉や〈ドミネイト・パースン〉などの致命的な効果を防げる。
- クマのバーバリアンにこの呪文をかけると全ての種別に抵抗を得られる。
- 【知力】や【魅力】は、呪文使いでもない限り低いことが多い。 ファイターやバーバリアン、ローグなどをこの呪文で助けてあげよう。
〈スピリット・シュラウド〉TCoE
【精神集中】
持続時間中、君の攻撃が君から10フィート以内のクリーチャーにヒットするたび、その攻撃は1d8の追加ダメージを与える。ダメージ種別は〔光輝〕〔死霊〕〔冷気〕から選ぶ。このダメージを受けたクリーチャーのHPは、君の次のターン開始時まで回復できない。
君から見えるクリーチャーが、君から10フィート以内でターンを開始するたび、そのクリーチャーの移動速度を10フィート低下させることができる。この効果は君の次のターン終了時まで持続する。
持続時間中、君の攻撃が君から10フィート以内のクリーチャーにヒットするたび、その攻撃は1d8の追加ダメージを与える。ダメージ種別は〔光輝〕〔死霊〕〔冷気〕から選ぶ。このダメージを受けたクリーチャーのHPは、君の次のターン開始時まで回復できない。
君から見えるクリーチャーが、君から10フィート以内でターンを開始するたび、そのクリーチャーの移動速度を10フィート低下させることができる。この効果は君の次のターン終了時まで持続する。
- 火力増強手段。ボーナス・アクションで使えるため攻撃のテンポを損なわない。
- ただし、君から10フィートの範囲にしか作用しないのに精神集中が必要であり、殴られて即解除と言うこともあり得るのが難しいところ。
- 追加攻撃の特徴を持つヘクスブレードとは相性が良い。
- ダメージ種別は〔光輝〕〔死霊〕〔冷気〕から選べる。 特にこだわりがなければ 〔光輝〕がおすすめ。
- ダメージを受けたクリーチャーは1ラウンドの間HPを回復できなくなる。トロルなどの自己再生能力のあるクリーチャーや、敵方にクレリックがいる場合などに役立つだろう。
〈フライ〉
【精神集中】
60フィートの飛行移動速度を得る呪文。
60フィートの飛行移動速度を得る呪文。
- 「空を飛べる」ということは、立体的な戦い方が可能になるということである。たとえば、
- 前衛を飛び越して一気に敵の後衛まで肉迫する。
- 移動困難地形を無視する。
- 胸壁の後ろに身を隠している相手を上空から攻撃する
- などを行える。ただし、〈フライ〉をかけた味方が孤立し敵から集中攻撃を受けたり、あるいは〈ディスペル・マジック〉などで解呪され落下させられる危険性があるので、気を付けなければならない。
- また、戦闘以外でも、偵察や高所に移動してロープを張り、味方が上に登ってくるのを援護したりなどもできる。時間はかかるが、味方を抱えて往復することによって谷を越えたり崖を登ったりも可能だ。また、一般的な人型生物の移動速度は30フィートなので、逃げた敵を追いかけるのにも便利である。
- この呪文には高レベル版が存在するのでウォーロックであれば、最大で3体までを対象とできる。対象を特に人型生物に限定していないので、同意を得ていれば対象を野獣にしても問題ない。
敵を妨害する(デバフ)
〈エネミーズ・アバウンド〉XGtE
【精神集中】
クリーチャー1体の精神を支配し、見える者をすべて敵とみなすようにする。
そのクリーチャーはダメージを受けるたびにセーヴを行い、成功するとこの効果は終了する。
クリーチャー1体の精神を支配し、見える者をすべて敵とみなすようにする。
そのクリーチャーはダメージを受けるたびにセーヴを行い、成功するとこの効果は終了する。
- 判定は【知力】セーヴ。大抵のクリーチャーは判断力が高めである半面、知力が低めになっていることが多い。特に前衛を担うクリーチャーは【知力】が低いことが多い。
- 相手は、持っている攻撃手段、呪文、その他の能力の射程内で、かつ見ることができるクリーチャーの中から無作為に目標を選ぶ。
- 相手が近接攻撃手段しか持っていないならば、相手の移動範囲よりも遠くに位置取ることで目標の候補から外れることが可能だが、相手が遠隔武器や呪文発動能力を持っているなら、「無作為」な決定によって味方が狙われる可能性は十分にある。
- 相手の視界を制限して目標をコントロールしたり、遠くから発動して(この呪文の射程は120フィートもある)相手の攻撃手段の射程の外で戦うとよいだろう。あるいは、単純に自軍よりも敵軍の方が数が多い場合に発動してもよいだろう。
- 何であれダメージを受けた時に再セーヴを行うので、呪文の効果を長続きさせるのあれば攻撃対象に含まないように注意する必要がある。
- なお、よくあるデバフ呪文と違って、ターン終了毎のセーヴはない。
〈カウンタースペル〉
呪文の発動を妨害する呪文。
- この呪文はリアクションで発動できるため、例えば、自分が発動した呪文にを打ち消そうとする"相手の〈カウンタースペル〉”に対して発動することが可能。
- この呪文は「① 射程内で」「② クリーチャーが呪文を発動しようとするのを視認した時」「③ リアクションを用いて」発動する必要がある。これらに関して1つずつ考察を加えてみる。
- ① 射程内で:射程は60フィートなので、それより遠くに離れてから呪文を発動されると手も足も出ない。野外ではもちろん、ダンジョン内であっても長い通路や大部屋の両端では60フィート以上の距離が発生することはありえる。また当然ながら、60フィートは相手の〈カウンタースペル〉の射程内でもあるので、相手の呪文を打ち消そうとしたらそれをさらに打ち消される可能性がある。
- ② クリーチャーが呪文を発動しようとするのを視認した時:「視認する」必要があるため、相手が不可視化しているときや、君が盲目状態のときは使えない。また、「呪文発動秘匿」、サイオニックによる呪文発動、生得呪文発動能力など、構成要素を省いて発動できる場合も使えない。何の予備動作もなしに呪文を発動されると流石に打ち消せないということだろう。また、待機中の呪文を打ち消すこともできない。なぜなら、待機を宣言した時点ですでに呪文の発動が済んでいるからだ。したがって、視線の通らぬ所に隠れて呪文を待機し、その後リアクションで解き放つのであれば、発動の瞬間を視認したわけではないので、この呪文では打ち消せない。"待機"についてはPHBp193を、呪文発動の認識に関してはXGtEp85を参照のこと。
- ③ リアクションを用いて:既にリアクションを消費済みであれば、この呪文は発動できない。リアクションを用いて発動する呪文を複数準備あるいは修得済みのクリーチャーであれば、お互い読みあいになるので、緊張感が生まれて白熱すること請け合いであるが、やりすぎると他のプレイヤーが暇になるので程々にしよう。〈カウンタースペル〉も〈ディスペル・マジック〉同様、3レベル以上の呪文を妨害する際は能力値判定を要求される。
- ボーナス・アクションで呪文を発動したのと同一のターンには、初級呪文以外の呪文は使えないが、このルールは〈カウンタースペル〉にも適用される。自身のターンにこの呪文を使う時は気を付けよう。
〈ハンガー・オヴ・ハダル〉
【精神集中】
範囲内に、魔法の光でも照らせない「星々の狭間の闇」を作り出す。
範囲内にいるクリーチャーは"盲目"状態になり、ターン開始時に2d6の〔冷気〕ダメージ、ターン終了時に2d6の〔酸〕ダメージを受ける。
範囲内に、魔法の光でも照らせない「星々の狭間の闇」を作り出す。
範囲内にいるクリーチャーは"盲目"状態になり、ターン開始時に2d6の〔冷気〕ダメージ、ターン終了時に2d6の〔酸〕ダメージを受ける。
- ターン開始時に[冷気]ダメージが発生する。(セーヴはなく、確実にダメージが発生する)その後、ターン終了時に〔酸〕ダメージを受けるかどうかのセーヴィングスローが発生する(セーヴに成功すればダメージを受けない)よって、効果範囲内に入った時には(自らのターンであろうとなかろうと)ダメージを受けないことに留意されたい。
- 「星々の狭間の闇」を「暗視」で見通すことができるかについての明言はないが、公式デザイナーのTwitterでの回答によれば「悪魔の目」では見通せないようである。この呪文の説明文を読む限り「星々の狭間の闇(略)門を開く」とあるため、門を開いた結果「星々の狭間の闇」に通じたのであって、魔法によって作られた闇ではないという解釈だろうか。この解釈に立つならば、"超視覚"を使っても見通すことはできないし、光のクレリックの「神性伝導:曙光」や、8レベル呪文〈サン・バースト〉でもこの闇を解呪できないという論理が成り立つだろう。唯一、"疑似視覚"のみがこの暗闇を見通すことができると思われる。なお、これらの解釈は完全に私見であり、公式とは一切関係ないことをここに明言しておく。幾つかのセージ・アドヴァイスや議論を呼んでみたが、今の所明確な答えは得られなかったため、結局は各DMがその有効性を判断すべき事柄であると思われる。
- このように強力な呪文であるが、〈ディスペル・マジック〉によって呪文そのものを解呪することは可能であろう。
〈ヒプノティック・パターン〉
【精神集中】
範囲内にいて幻を見たクリーチャーを魅了かつ無力状態にする。
範囲内にいて幻を見たクリーチャーを魅了かつ無力状態にする。
- 非常に強力なデバフ呪文。
- 効果範囲もそれなりに大きく、運が良ければこの一発で勝負を決めることも可能だ。また、魅了状態では社交的やりとりに有利を得られるため、無力化した上で情報を聞き出すことなどもできるかもしれない。
- ただし、注意しなければならない点が幾つかある。
- ① 幻を見ることができないクリーチャー、例えば"盲目"状態になっていたり、"疑似視覚"によってものを見ているクリーチャーは、対象にならない。
- ② エルフは魅了に対する耐性を持っており、効きづらい。
- ③ 無力状態の目標に対する攻撃ロールは有利を得ない。"無力"状態はアクションとリアクションを行えなくなる状態であり、基本的にそれ以外の効果はない。
- ④ ダメージを受けたり、アクションを用いて揺り起こされると、この呪文の作用が終了してしまう。そのため、効果を維持したいならばダメージを与えてはいけない。縛り上げたり、武装を解除する際は、結果的に「揺り起こす」ことにならないか、DMに確認してみよう。
〈フィアー〉
【精神集中】
30フィートの円錐形内のクリーチャーに【判断力】セーヴを行わせる。
失敗すると、手に持ったものを落として"恐怖"になり、"早足"を使って安全なルートで術者から逃げる。
30フィートの円錐形内のクリーチャーに【判断力】セーヴを行わせる。
失敗すると、手に持ったものを落として"恐怖"になり、"早足"を使って安全なルートで術者から逃げる。
- 射程距離は短く、前に出てから発動する必要があるためリスクが高い。せっかく"恐怖"状態にしても、相手から攻撃を受けて精神集中が解ける可能性がある。
- 逃走した後に術者から視線が通っていなければ、自身のターン終了時に【判断力】セーヴを行うことになるため、開けた場所で使うのがおすすめ。
- 相手が使ってくる場合は、〈ヒロイズム〉で無効にしたり、〈カーム・エモーションズ〉で抑止したり、バードの特徴「心を守る歌」で有利を与えることができることを覚えておこう。
クリーチャーを召喚する/生み出す
〈サモン・アンデッド〉TCoE
【精神集中】
1体のアンデッドを召喚する。
アンデッドは君のターンの直後に行動する。
1体のアンデッドを召喚する。
アンデッドは君のターンの直後に行動する。
- 召喚できるアンデッドは〔死霊〕や〔毒〕ダメージ、恐怖状態や毒状態に強い。そのためアンデッドやフィーンドと戦う時に有用。
- アンデッドには3種類あり、それぞれに強みがある。
- 骸骨:遠距離攻撃ができるので、 死ににくい。敵との射線が通りやすい開けた戦場で有用。
- 亡霊:物体を通り抜けて移動できる。狭い通路でPCが渋滞していても気にせず敵を殴りに行けるので、ダンジョンで有用。
- 腐乱:相手を毒や麻痺状態にできる。雑魚の集団に囲まれたときや、単一の強力なボスと戦う時に有用。
〈サモン・シャドウスポーン〉TCoE
【精神集中】
1体の「影の霊」を召喚する。
影の霊は君のターンの直後に行動する。
1体の「影の霊」を召喚する。
影の霊は君のターンの直後に行動する。
- 攻撃力は大きいが、戦闘で使うなら遠隔攻撃やデバフが強力な〈サモン・アンデッド〉の方が強い。
- 暗い場所で隠れ身を行える点は長所。偵察や斥候に役立つ。
〈サモン・フェイ〉TCoE
【精神集中】
1体のフェイを召喚する呪文。
フェイは君のターンの直後に行動する。
1体のフェイを召喚する呪文。
フェイは君のターンの直後に行動する。
- 戦闘で使うなら〈サモン・アンデッド〉や〈サモン・レッサー・デーモンズ〉の方が強い。
- フェイは9m(30フィート)以内に瞬間移動できる。高所や矢狭間の向こう側にいる敵に攻撃したり、狭い隙間を通り抜けて偵察したい場合などには有用。
〈サモン・レッサー・デーモンズ〉XGtE
【精神集中】
下級のデーモンを召喚する。
下級のデーモンを召喚する。
- さまざまな制約があるため、順に解説する。
- ① 召喚できるデーモンはランダムであり、制御できない。:いざという時の援軍として呼び出すには頼りない。召喚されたデーモンと意思疎通が可能であれば、交渉や贈り物で敵対的な態度を幾分かやわらげることもできるかもしれないが、持続時間が1時間しかないので速やかに行うこと。また、これらのデーモンのほとんどは奈落語に習熟していなければ意思疎通が行えないことに注意。一番良いのは、敵の中心地に呼び出して手当たり次第攻撃させることだろう。味方が狙われた場合は精神集中を切ればよいだけの話だ。
- ② 物質要素として、「24時間以内に殺された人型生物の血」が必要。:ルール上は価格の表記されていない物質要素はすべて「呪文構成要素ポーチ」に入っていることになっているが、「24時間以内に」殺された人の血が常にポーチに入っているというのはさすがに無理があるだろう。倒したゴブリンやオークなどの血を使ってもよいし、君が悪の呪文使いなら、血が必要になるたびに無実のNPCを虐殺しても良いだろう。血が調達できない場合は、呪文焦点具を使って代用することもできる。この場合、血の魔法円を描くことができない点に注意。余談であるが、公式デザイナーのTwitterでの回答によれば、「24時間以内に殺害した人型生物の血」を採取した人型生物を24時間以内に復活させても、「殺害した」という事実は残るので、呪文の行使に影響はないそうである。
その他
〈ガシアス・フォーム〉
【精神集中】
同意するクリーチャーをガス状にする。
同意するクリーチャーをガス状にする。
- 移動手段として飛行移動速度10フィートを得られるが、単純に飛行移動速度を得るだけならば、〈フライ〉の呪文をお勧めする。
- この呪文最大の特徴は、ガス化することによって鍵穴やひび割れなどの非常に狭い隙間を通り抜けられるようになることだ。守りの固い城壁の裏側に忍び込むことも可能だろう。
- しかしこの呪文によって非実体化したからと言って、"不可視"化するわけでもダメージを受けなくなるわけでもない。また、ガスであるため、〈ガスト・オヴ・ウィンド〉や〈ウィンド・ウォール〉などの類似の効果によって移動を阻まれることもある。また、こちらから攻撃することもできないし、呪文を発動することもできない。
- かような次第で、この呪文を使う際は戦闘に巻き込まれないように最大限気を付けよう。
〈タンズ〉
あらゆる言語の会話と聞き取りが可能になる呪文。
- この呪文があれば確実に交渉や盗み聞きができる。
- D&D世界では様々な種族が様々な言語を用いるので、キャラクターが習得してない言語が出てくる可能性は十分にある。その種族特有の特定の言語しか話さないクリーチャー相手に交渉するには必須の呪文だ。
- もしDMがSCAG112ページ記載の「オプション・ルール:ヒューマンの諸言語」を採用しているなら、地方によってヒューマンの用いる言葉も変わるので、この呪文の有用性も跳ね上がる事だろう。そうでなくとも、不慣れな言語や方言によって、聞き間違いや言い間違いで交渉が上手くいかない場合もあるかもしれない。逆に、キャラクターが言葉を流暢に話せるならば、相手方が警戒を解いたり、地元の人間だと信用してくれるかもしれない。
- この呪文を用いる際の注意点は以下のとおり:
- 読み書きはできないので、妖術「ルーンの守り人の目」で補完しよう。
- 暗号や専門用語を理解できるようになるわけではない。英語の論文を読めたとて、その論文の内容を理解できるとは限らないのと同じだ。
- 1種類以上の言語を理解できるものでなければならないため、言語を持たないクリーチャーとは会話できない。
- あくまで会話が可能になるというだけで、相手の文化的背景までわかるわけではない。白旗が徹底抗戦の意思表示である文化圏も存在するかもしれない。君がDMなら、わざとプレイヤーを誤解させるようなジェスチャーや慣用句を使って、文化のすれ違いを表現するのも良いだろう。上手くやれば、世界観に深みが出る。
〈マジック・サークル〉
半径10フィートの魔法円を作り出し、円の中にいるクリーチャーを、アンデッド、エレメンタル、セレスチャル、フィーンド、フェイのうち任意のものから護る。
この呪文を逆方向に作用させ、中の者を閉じ込めるために使うこともできる。
この呪文を逆方向に作用させ、中の者を閉じ込めるために使うこともできる。
- 〈インファーナル・コーリング〉〈カンジャー・エレメンタル〉〈カンジャー・フェイ〉などを使った召喚で、彼らとの交渉に失敗したり制御を失った時の保険として使うことができる。また、アドベンチャーの中で悪魔や天使、精霊と出会う時、彼らから情報を聞き出したり交渉する際、防壁として使える。(天使や精霊が善良であるとは限らないし、平和主義者である保証もない。)
- この呪文のイメージは、著名な魔導書(アブラメリン、ゴエティアなど)に見られる悪霊や天使、精霊などを呼び出して使役する魔導士たちが、自らの身を守るために描く魔法円や護符などであろう。「ザナサーの百科全書」(153ページ)の〈インファーナル・コーリング〉の挿絵や、「モルデンカイネンの敵対者大全」9ページと25ページに、魔法円のようなものが描かれている。ロールプレイや描写の際には参考にしてみよう。
- この呪文を戦闘で活用するのであれば、狭い場所での防御戦闘で有効であろう。何しろ、指定されたクリーチャーはこの円の中に入ることがまったくできないので、これ以上有効な壁はない。ただし発動には1分かかるので、あらかじめ発動しておいて迎え撃つかたちになるだろう。
- もっとも、瞬間移動や次元移動の能力を持っていて、かつ【魅力】セーヴに成功されると侵入されてしまう。また、呪文である以上〈ディスペル・マジック〉の対象となるので、敵方に呪文使いや生得呪文の使い手がいる場合は突破される可能性がある。
〈メジャー・イメージ〉
【精神集中】
幻影を作り出す。
動かすことが可能で、視覚的効果だけでなく、音、臭い、温度も伴う。
幻影を作り出す。
動かすことが可能で、視覚的効果だけでなく、音、臭い、温度も伴う。
- 使い道は状況次第で多岐にわたる。
- 音やにおいを持つため、種類によっては"疑似視覚"を持つクリーチャーを欺くこともできる(とは言え、コウモリのようなソナーを用いた疑似視覚には無力であるが)。、視覚以外の感覚を伴うため、気付かれにくい。実際には閉じていない城門を、閉じるアニメーションと音付きで見せることもできるし、燃え盛る火の海を見せることもできよう。周囲の地形と見比べて「そこにあっても不自然でないもの」を出せば、長く騙せるだろう。また、人型生物を出して、会話をしているように見せかけることもできるので、陰謀のお膳立てをすることもできる。
- 大きさも最大20フィートあるので、エンシェント・ドラゴンなどの巨大サイズのクリーチャーを出すことができる。
- 6レベル以上で発動した場合は精神集中が必要なくなるが、ウォーロックが通常発動できるレベルは5までであることに留意されたい。