注意点
ウォーロックは他のクラスと異なり、6レベル呪文以降は呪文スロットではなく「秘奥義」の特徴として使用することになる。
呪文に高レベルスロットで発動した場合の記述があっても、そのバージョンでは使用できない。
呪文に高レベルスロットで発動した場合の記述があっても、そのバージョンでは使用できない。
おすすめ呪文
〈インヴェスティチャー・オヴ・ウィンド〉は飛行しつつ攻撃できる。開けた戦場で活躍する。
〈インヴェスティチャー・オヴ・ストーン〉は壁を通り抜けつつ非魔法の物理攻撃に抵抗を得ることができる。狭い戦場で活躍する。
〈アイバイト〉は、状況次第でいろいろなデバフを与えられる。
〈インヴェスティチャー・オヴ・ストーン〉は壁を通り抜けつつ非魔法の物理攻撃に抵抗を得ることができる。狭い戦場で活躍する。
〈アイバイト〉は、状況次第でいろいろなデバフを与えられる。
ダメージを与える
〈サークル・オヴ・デス〉
範囲内のクリーチャーに8d6の死霊ダメージを与える呪文。
- ダメージだけを見れば〈ファイアーボール〉と同じ。
- 射程が長く、効果範囲が半径60フィートと広いが、6レベル呪文のスペックとしては物足りない。
- 雑魚の大群やNPCを虐殺するのには役立つかもしれない。
〈メンタル・プリズン〉XGtE
【精神集中】
1体のクリーチャーに5d10の精神ダメージを与え、さらに恐ろしい幻を見せて拘束状態にする。
1体のクリーチャーに5d10の精神ダメージを与え、さらに恐ろしい幻を見せて拘束状態にする。
- 判定は【知力】セーヴ。習熟しているクリーチャーがほとんどいないため、かかりやすい。
- そのうえ、この呪文にはターン終了毎のセーヴがない。呪文を解くには術者の精神集中が切れるか、〈ディスペル・マジック〉を唱えるくらいしかない。
- より致命的な状態異常を与える呪文は、〈ホールド・モンスター〉や〈アイバイト〉など色々あるが、この呪文の長所は、確実性が高いところだ。かかりやすく、解けにくい。
自分や味方を支援する(バフ)
〈インヴェスティチャー・オヴ・アイス〉XGtE
【精神集中】
氷の鎧をまとい、以下の利益を得る呪文。
氷の鎧をまとい、以下の利益を得る呪文。
- ①〔冷気〕ダメージ完全耐性、〔火〕ダメージに抵抗を得る。
- ②雪や氷に覆われた地形を通常通り移動できる。
- ③術者の周囲10フィートが氷で覆われ、移動困難地形になる。
- ④アクションを使って、円錐形に4d6のダメージを与える吹雪を放つことができる。セーヴに失敗したクリーチャーは次のターンまで移動速度が半分になる。
- ①の効果は、火や冷気を用いる敵への対策として有効だが、ウォーロックは頻繁に呪文を切り替えることができないので噛み合うかどうかは運。
- ④の効果はダメージはあまり高くないが、ウォーロックは6レベル以上の呪文を大休憩毎に1回しか発動できないため、1回の呪文使用で継続的に戦えるのが経済的。また、③の効果とも噛み合わせがよい。15フィート先から発動すれば、移動速度30フィートのクリーチャーは君にギリギリ隣接できなくなる。
〈インヴェスティチャー・オヴ・ウィンド〉XGtE
【精神集中】
風の鎧をまとい、以下の3つの利益を得る呪文。
風の鎧をまとい、以下の3つの利益を得る呪文。
- ①術者に対する遠隔攻撃が不利になる。
- ②60フィートの飛行移動速度を得る。
- ③アクションを使って竜巻を作り出せる。竜巻は範囲内のクリーチャーに2d10の殴打ダメージを与え、10フィート吹き飛ばす。
- ①と②の効果がとてもよく嚙み合っている。飛行して上空から一方的に攻撃できるうえ、相手が弓などで反撃しようとしても、不利を受ける。(呪文に対しては無力なので注意)ただし、精神集中が切れるとそのまま落下してしまう。
- ③の効果はダメージはあまり高くないが、ウォーロックは6レベル以上の呪文を大休憩毎に1回しか発動できないため、1回の呪文使用で継続的に戦えるのが経済的。
〈インヴェスティチャー・オヴ・ストーン〉XGtE
【精神集中】
石の鎧をまとい、以下の3つの利益を得る呪文。
石の鎧をまとい、以下の3つの利益を得る呪文。
- ①殴打、斬撃、刺突に抵抗を得る。
- ②術者の周囲に地震を起こし、範囲内のクリーチャーを伏せさせる。
- ③石や土を通過して移動できる。(石の中でターンを終了すると弾き飛ばされて気絶する)
- 狭いダンジョンでは③の効果が役立つ。前衛をスルーして直接後衛を殴りに行ったり、壁を抜けて隣の部屋に退避することで、攻撃を避けることができる。
- 地形が複雑で遮蔽物が多いほど役立つ呪文だ。物理ダメージが減ることで、精神集中の維持のための難易度が下がるのも嬉しい。
〈インヴェスティチャー・オヴ・フレイム〉XGtE
【精神集中】
炎の鎧をまとい、以下の利益を得る呪文。
炎の鎧をまとい、以下の利益を得る呪文。
- ①火に完全耐性、冷気に抵抗を得る。
- ②術者の5フィート以内に入るか、ターンを開始したクリーチャーは1d10の火ダメージ。
- ③アクションを使用して、4d8のダメージを与える火炎を放てる。
- ①の効果は、火や冷気を用いる敵への対策として有効なので、敵クリーチャーの能力が分かってから準備するイメージである。
- ②の効果は、こちらから敵に隣接すれば、相手のターンにおいて、火ダメージを受けるか、離れて機会攻撃を受けるかの二択を迫れる。
- ③の効果はダメージはあまり高くないが、ウォーロックは6レベル以上の呪文を大休憩毎に1回しか発動できないため、1回の呪文使用で継続的に戦えるのが経済的。
〈ターシャズ・アザーワールドリィ・ガイズ〉TCoE
【精神集中】
下方次元界か上方次元界の魔力を引き出して変身し、以下の利益を得る。
①〔毒〕〔火〕ダメージに対する完全耐性(下方次元界)/〔光輝〕〔死霊〕ダメージに対する完全耐性(上方次元界)
②毒状態に対する完全耐性(下方次元界)/魅了状態に対する完全耐性(上方次元界)
③飛行移動速度40フィート。
④AC+2。
⑤武器攻撃が魔法になり、攻撃ロールとダメージロールに呪文発動能力を使うことができる。
⑥攻撃アクションが2回攻撃になる。
下方次元界か上方次元界の魔力を引き出して変身し、以下の利益を得る。
①〔毒〕〔火〕ダメージに対する完全耐性(下方次元界)/〔光輝〕〔死霊〕ダメージに対する完全耐性(上方次元界)
②毒状態に対する完全耐性(下方次元界)/魅了状態に対する完全耐性(上方次元界)
③飛行移動速度40フィート。
④AC+2。
⑤武器攻撃が魔法になり、攻撃ロールとダメージロールに呪文発動能力を使うことができる。
⑥攻撃アクションが2回攻撃になる。
- 武器攻撃が2回攻撃かつ 【呪文発動能力】 依存になる。 遠隔攻撃にも対応しているので、飛行して上空から一方的に矢を浴びせられる。
- ウォーロックは6レベル以上の呪文を大休憩毎に1回しか発動できないため、1回の呪文使用で継続的に戦えるのは経済的。
- ハンド・クロスボウに習熟する種族が、「クロスボウの達人」を取得すると強力。「ターシャの万物釜」の「習熟の交換」ルールを使うなら種族の自由度はかなり高い。
〈トゥルー・シーイング〉
同意するクリーチャー1体に"超視覚"、魔法によって隠された扉を見抜く能力、エーテル界のものを見る能力を与える呪文。
- 非常に潰しの効く呪文。相手が暗闇に隠れていても、不可視化していても、無害なものに変身しても、幻術をかけてきても一切騙されることはない。
- 持続時間は1時間しかないため、ダンジョン突入前などに唱えておきたい。
- 超視覚のくわしい効果についてはPHBp185を見てもらうとして、この項目では、「この呪文でも見破れないもの」を書いておこうと思う。
- 魔法ではない隠し扉。
- 魔法ではない隠れ身。
- (魔法かどうかに関わらず)霧や煙など、視界を遮るもの。
- (魔法かどうかに関わらず)盲目状態になってしまった場合。
敵を妨害する(デバフ)
〈アイバイト〉
【精神集中】
クリーチャー1体を「眠り」「恐慌」「不調」のいずれかの状態にする。
持続時間中、アクションを使って対象を変更できる。
クリーチャー1体を「眠り」「恐慌」「不調」のいずれかの状態にする。
持続時間中、アクションを使って対象を変更できる。
- この呪文最大の特徴は「目標を変更できる」ことであり、相手がセーヴィング・スローに成功するなどして状態異常から回復したとき、別のクリーチャーを新たな目標にできる。ウォーロックは6レベル以上の呪文を大休憩毎に1回しか発動できないため、1回の呪文使用で継続的に戦えるのが経済的。
- 3つの効果はどれも強力だが、おすすめは「眠り」と「恐慌」だ。どちらも確実に行動不能にすることができる。「眠り」はダメージを受けたり揺り起こされると目覚めるので、敵勢力のイニシアティブを確認してから唱えよう。「恐慌」は君から視線が通らなくなると終了するので、遮蔽物のない広い地形で適正がある。
〈スキャター〉XGtE
射程内の5体までのクリーチャーを、120フィート以内の任意の地上に瞬間移動させる呪文。
- 敵味方問わず移動させられる強力な呪文。味方を安全な場所へ移動させることと、敵を危険な場所に移動させることを同時に行える。
- ① 味方を移動させる:つかみや拘束から逃れたり、遠隔攻撃を行うキャラクターを敵から引き離すのに使える。特に、高所や崖の対岸など簡単にはいけない場所に移動させれば、一方的に攻撃できるかもしれない。
- ② 敵を移動させる:危険な場所に移動させよう。たとえば〈シックニング・レイディアンス〉の中など呪文の範囲内に強制移動させることで、確実にダメージを与えられる。「地面の上」でなくてはならないので、空中に移動させて落とすことはできないが、高低差のある戦場なら、崖下に瞬間移動させて、戦場に戻ってくるのを困難にすることはできる。同意しないクリーチャーの場合【判断力】セーヴを行うので、脳筋っぽいクリーチャーに使うと当たりやすいかもしれない。
〈フレッシュ・トゥ・ストーン〉
クリーチャー1体をまず拘束状態にし、その後ターンごとのセーヴに合計3回失敗すると石化状態にする。
- 面白い効果だが、戦闘における実用性には欠ける。単体を行動不能にしたいなら〈ホールド・モンスター〉や〈アイバイト〉の方が即効性がある。
- この呪文を活かすなら、敵を生け捕りにして長期間捕らえておきたい場合に使うとよい。石にすれば、牢屋に入れる必要も、縄で縛る必要もない。脱走される心配も自害される心配もないし、食事を与える必要もない。
〈マス・サジェスチョン〉
12体までのクリーチャーに〈サジェスチョン〉をかける呪文。
- 〈サジェスチョン〉の複数版。群衆を自分たちの利益になるように誘導したり、敵の軍隊を一挙に無力化することができる。ただし、セーヴは個々に行うので、全員がセーヴに失敗してくれる可能性はゼロに等しい。呪文が効かなかった者への対処は考えておくべきだ。
- どのような命令を与えるのがよいかについては、〈サジェスチョン〉を参照のこと。
クリーチャーを召喚する/生み出す
〈サモン・フィーンド〉TCoE
【精神集中】
1体のフィーンドの霊を召喚する。
霊は君のターンの直後に行動する。
1体のフィーンドの霊を召喚する。
霊は君のターンの直後に行動する。
- おすすめはデヴィル。遠隔攻撃ができるうえ、魔法の暗闇を見通すことができる。ただし〈ダークネス〉は精神集中が必要なので両立できないことに注意。他の人に唱えてもらおう。
- ウォーロックは6レベル以上の呪文を大休憩毎に1回しか発動できないため、1回の呪文使用で継続的に戦えるのは経済的。
〈カンジャー・フェイ〉
【精神集中】
脅威度6以下のフェイ、または野獣の姿をしたフェイを召喚する呪文。
精神集中が切れると命令を聞かなくなる。
脅威度6以下のフェイ、または野獣の姿をしたフェイを召喚する呪文。
精神集中が切れると命令を聞かなくなる。
- 手数が増える呪文は単純にして強力。
- どのフェイ/野獣が現れるかはPLが選べるとは書いていない。君がDMなら、唱えた環境によって現れるフェイを変化させても面白いだろう。召喚クリーチャーをPLが選べる場合、また、DMが何を召喚しようか迷った場合、おすすめは以下のとおり。
- ピクシー(脅威度1/4)(MMp239):生得呪文として、〈エンタングル〉、〈コンフュージョン〉、〈スリープ〉、〈ディスペル・マジック〉、〈ディテクト・ソウツ〉、〈フライ〉、〈ポリモーフ〉などの数々の有用な呪文が使える。とくに〈ポリモーフ〉が強力で、セーヴに失敗すれば確実に無力化できる。伝説的クリーチャーの「伝説的抵抗力」を消費させるのにも役立つ。あるいは、味方をジャイアント・エイプなどの強力な野獣クリーチャーに変化させるものよいだろう。また、〈エンタングル〉、〈コンフュージョン〉、〈スリープ〉、〈ディテクト・ソウツ〉、〈ポリモーフ〉は本来ウォーロックが覚えない呪文であるが、ピクシーを介することで疑似的に唱えることが可能になる。
- マンモス(脅威度6)(MMp340):モンスター・マニュアルに限定するなら、この呪文で呼び出せる最強のクリーチャー。HPが126ポイントもあるので壁として役立つ。
- アニス・ハグ(脅威度6)(VGtMp176):平均36ダメージを与える攻撃手段を持つ。
〈クリエイト・アンデッド〉
中型以下の人型生物の死体3つまでを、グールにして操る呪文。
- 〈アニメイト・デッド〉のグール版。
- 最大の利点は24時間の間制御下に置けること。大休憩を取ってから出陣すれば実質リソース消費なしである。
- しかし、このレベル帯でグールでは大した戦力にならない。戦闘よりは、偵察、囮、罠チェック、敵を囲んで移動妨害などに使うことになるだろう。
- 高レベル発動することでワイトやマミーを作り出すことができる。ワイトの場合、殺した相手が24時間後にアンデッドになって蘇る能力を持つ。しかし、24時間後には肝心のワイトが制御から離れるので意味はない。ワイトにはそれなりの知能があるので、DMによっては、ワイトと交渉して、制御から離れた後も協力を得られるかもしれない。マミーの場合、相手を恐怖や麻痺状態にする「恐るべき眼光」の能力を持つ。ボス戦の前に捨て駒として連れて行くとよいだろう。
- アンデッドに関する注意点については〈アニメイト・デッド〉を参照のこと。
その他
〈アーケイン・ゲート〉
【精神集中】
10フィート以内の一点と、500フィート以内の一点をつなぎ、瞬間移動できるポータルを作り出す。
10フィート以内の一点と、500フィート以内の一点をつなぎ、瞬間移動できるポータルを作り出す。
- ポータルは10分間持続し、味方全員が利用できる。(敵に利用される可能性もある)用法は多岐にわたるが、概ね4つの使用法があるだろう。
- ① 逃走する:最も一般的な用途。味方全員が1ラウンドで500フィートも逃走できる。味方全員がポータルをくぐったら、敵が入ってくる前に精神集中を切って呪文を終わらせよう。
- ② 遠隔攻撃の射程を伸ばす:矢や投石、呪文の射程を500フィート伸ばすことができる。しかし、ポータルは「霧で満たされている」ため、向こう側のものを見ることができない。一度ポータルをくぐって向こう側に出てから攻撃し、残りの移動速度で再度ポータルをくぐって元の場所に戻るのがよいだろう。
- ③ 防御手段として利用する:ポータルの入り口を敵の方に向ければ、呪文や矢はすべてポータルに吸い込まれて反対側から出てくる。出口を敵のほうに向けて設置して、そのことに敵が気づいていなければ、自滅させることも可能かもしれない。もちろん、これは細長い通路や狭い入口でのみ有効な戦法である。横や後ろに回り込まれると何の意味もない。
- ④ 敵をだまして落下させる:崖っぷちにポータルの出口を作り、敵を突き飛ばして落下させることができる。または、崖っぷちの安全な側にポータルの出口を作り、自分がポータルをくぐった後に、ボーナス・アクションでポータルの方向を反対向きにして、追いかけてきた敵を落下させるというのもありだ。なお、空中に作ることはできない。
〈ソウル・ケイジ〉XGtE
殺した人型生物の魂を閉じ込めて、以下の4つの方法で利用する呪文。6回利用すると魂は解放される。
①魂から活力を奪い、ボーナス・アクションでHPを2d8回復。
②魂に質問して、情報を聞き出す。
③魂の経験を利用して、攻撃ロール、能力判定、セーヴィングスローを有利にする。
④魂が生前に見た場所に10分間、センサーを設置。
①魂から活力を奪い、ボーナス・アクションでHPを2d8回復。
②魂に質問して、情報を聞き出す。
③魂の経験を利用して、攻撃ロール、能力判定、セーヴィングスローを有利にする。
④魂が生前に見た場所に10分間、センサーを設置。
- 「殺してしまうと情報を得られない」という葛藤が消滅する呪文。
- ②の効果で得られる情報の信頼性は高く、嘘を吐かれたり曖昧な言葉で誤魔化される危険が少ない。たとえ有用な情報を得られなかったとしても、①や③の効果でHPを吸収したり判定を有利にしたり、④の効果で敵陣を偵察することができるので無駄がない。
- 一応、相手が蘇生するのを防ぐ効果があるものの、この呪文自体が8時間しか持続しないため、それ以降は普通に蘇生される。