初心者おすすめ呪文
自分や味方を支援する(バフ)
〈ガーディアン・オヴ・ネイチャー〉XGtE
【精神集中】
1分間「原始の獣」か「樹木の精」のどちらかに変身する呪文。
1分間「原始の獣」か「樹木の精」のどちらかに変身する呪文。
- ①原始の獣
- 移動速度+10フィート。
- 120フィートの暗視を得る。
- 【筋力】に基づく攻撃ロールに有利を得る。
- 近接武器攻撃は、ヒット時に追加の1d6〔力場〕ダメージを与える。
- ②樹木の精
- 10ポイントの一時的HPを獲得する。
- 【耐久力】セーヴに有利を得る。
- 【敏捷力】【判断力】に基づく攻撃ロールに有利を得る。
- 術者の15フィート以内の地面は敵にとって移動困難地形になる。
- ①の効果について:【筋力】に基づく攻撃が有利になる効果が強力だが、レンジャーの筋力が高いことはまずない。
- ②の効果について:【敏捷力】に基づく攻撃が有利になる効果が最も強力。特にレンジャーは追加攻撃の特徴を得られるため、有用性が高い。【耐久力】セーヴに有利を得る効果は、この呪文が精神集中を要することと相性が良い。移動困難を作り出す効果は、遠隔攻撃を主力とするレンジャーと相性が良い。
〈ストーンスキン〉
【精神集中】
持続時間の間、非魔法的な〔殴打〕〔斬撃〕〔刺突〕ダメージに対する抵抗を得る。
持続時間の間、非魔法的な〔殴打〕〔斬撃〕〔刺突〕ダメージに対する抵抗を得る。
- この呪文を用いるにあたり、次の点に注意する必要がある。
- 100gpの価値のあるダイアモンドの粉末が消費される。 :ウォーターディープやバルダーズ・ゲートのような都会ならばいざ知らず、名も無き地方の共同体でこれを入手するのはほとんど不可能と言える。よって、この呪文を使う予定があるならば、事前に複数回分入手しておくことをお勧めする。もっとも、資金に余裕のあるパーティでなければ難しいかもしれないが。
- 魔法的な〔殴打〕〔斬撃〕〔刺突〕ダメージには効果がない。:魔法の武器を持っている相手や、「○○の武器攻撃は魔法的である」と書かれているクリーチャーの攻撃に対しては効果がない。レベルが上がれば上がるほど、こういった手合いは増えてくるので使えるかどうかの判断が難しくなる。この呪文に限った話ではないが、結局は事前にクリーチャーの能力を調べておくことが重要である。例えばデーモンのマリリスの攻撃は魔法的だが、ゴリストロはそうではない。手下を捕まえて締め上げたり、占術呪文を使ったりしてマメに情報を集めよう。
- 精神集中を要する。:術者がダメージを受けて精神集中の維持に失敗してしまうと、呪文は終了してしまう。 術者だけ〈ロープ・トリック〉や〈グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ〉の中に隠れるなど、ダメージを受けない手段を考えた方がよいだろう。
〈フリーダム・オヴ・ムーヴメント〉
3つの有益な効果を与える呪文。
- ①移動速度を低下させる効果を受けない。
- ②麻痺や拘束状態にならない。
- ③非魔法の拘束から脱出できる。
- ①の効果について:移動困難地形を無視できるのはメリットだが、それだけのために4レベルスロットを消費するのはもったいない。こちらが積極的に移動困難地形を生み出す魔法等を利用することで引き撃ちや離脱を有利に進める等の場面が考えられるが、対象が1体のみというのがネックであり、使い方を考える必要がある。
- ②の効果について:麻痺や拘束は致命的な状態であり、かつ〈ウェブ〉や〈ホールド・パースン〉等低レベル域のマジックユーザーが使う呪文でも発生する状態異常である。ただし麻痺状態の場合には自分は無力状態なので、他人に使うタイミングが多いだろう。
- ③の効果について:非魔法の拘束とは、枷、縄、手錠、つかんでいるクリーチャーなどである。つかんでくるクリーチャーは「つかんでから次のターンで毒を注入する」とか「つかんでから次のターン脳みそを食べる」とか、大技の前につかんでくることが多いので、後出しでこの呪文を使っても間に合うのである。いっぽう、枷や縄から抜けられる効果については、この呪文の構成要素が音声、動作、物質の3要素全てを要するため、君が猿ぐつわを嵌められていたり、両腕を縛られていたり、焦点具や構成要素ポーチを奪われていると使えない。自分が助かるというより、味方を助けるために使うことになるだろう。
- 以上をまとめると、無駄になるのを覚悟で保険として運用するか、敵の作戦や能力、地形などが予めわかっているときに使うイメージである。
敵を妨害する(デバフ)
〈グラスピング・ヴァイン〉
【精神集中】
蔓を召喚して30フィート以内のクリーチャー1体を引き寄せる。相手は【敏捷力】セーヴに失敗したなら20フィートまで引き寄せられる。
この引き寄せは、発動時および持続時間中のボーナス・アクションにおいて行える。
蔓を召喚して30フィート以内のクリーチャー1体を引き寄せる。相手は【敏捷力】セーヴに失敗したなら20フィートまで引き寄せられる。
この引き寄せは、発動時および持続時間中のボーナス・アクションにおいて行える。
- 4レベル呪文の割に、効果は「クリーチャーを20フィート引き寄せる」だけなので、かなり頼りない。
- この呪文を活用するならば、高低差のある戦場で使うとよい。例えば、高台の上、川の対岸、崖の向こう側などから、敵が遠隔攻撃してくる場合、この蔓を使って崖下や水中に引きずり落とすことができる。
- また、ジェレミー・クロフォードやマイク・ミアルスは、(厳密なルール運用ではないことを認めつつ)クリーチャーが意図的にセーヴィング・スローに失敗することを許容している。その場合、敵クリーチャーにつかまれて死にかけている味方を引き寄せてから、アクションで回復するのに使うこともできるし、20フィートまでの高低差を昇降できるエレベーターとして使うこともできるだろう。
- いずれにしても、かなり限定的な状況でのみ役に立つ呪文なので、準備する際は慎重に。
〈ドミネイト・ビースト〉TCoE
【精神集中】
野獣1体の精神を支配する。(その野獣が君と戦闘中なら、セーヴは有利になる。)
君はアクションを使わずに簡単な命令を下すことができ、アクションを使えば詳細な命令を下すことができる。
野獣1体の精神を支配する。(その野獣が君と戦闘中なら、セーヴは有利になる。)
君はアクションを使わずに簡単な命令を下すことができ、アクションを使えば詳細な命令を下すことができる。
- この呪文を覚えるレベルで野獣クリーチャーが登場することはめったにない。
- しかも1分しか持続しないので、事前に唱えておいて手下にしておくこともできない。したがって使いづらい。
クリーチャーを召喚する/生み出す
〈カンジャー・ウッドランド・ビーイングズ〉
【精神集中】
フェイを召喚する。以下の選択肢の中から脅威度と数を選択する。
フェイを召喚する。以下の選択肢の中から脅威度と数を選択する。
- 脅威度2以下×1体
- 脅威度1以下×2体
- 脅威度1/2以下×4体
- 脅威度1/4以下×8体
- クリーチャーを召喚する呪文の1つ。ただし、レンジャーがこの呪文を覚えるのは13レベルであり、召喚されるクリーチャーは壁や捨て駒くらいにしかならない。
- なお、フェイの種類をPLが選択できるかは明記されていない。君がDMなら、PCが呪文を唱えた場所によって召喚されるフェイを決定しても面白いだろう。たとえば森で唱えたならスプライトが現れる、水辺で唱えたならシー・ハグが現れるなど。DMが「フェイの種類をPLが選択してもよい」と言った場合や、君がDMで、どのフェイを召喚するか悩んだ場合は、以下を参照のこと(特におすすめのものには★を付記した)}:
- ★シー・ハグ×1(MMp232):周囲30フィートのクリーチャーを恐怖状態にする能力、アクションを使って恐怖状態のクリーチャー1体のHPを0にする能力を持つ。運が良ければ敵を一撃必殺で殺すことができる。ただし、恐怖状態の効果も即死効果もセーヴ難易度は11であり、成功するのはそれほど難しくない。この技を決めるには手数を稼ぐことが重要であり、クレリック呪文〈サンクチュアリ〉、ファイターやパラディンの「護衛」、バトル・マスターの「ゴーディング・アタック」など、このハグを守るための手段を考えた方がよいだろう。
- ドライアド×2(MMp178):生得呪文として〈エンタングル〉〈グッドベリー〉〈パス・ウィズアウト・トレイス〉などが使える。これらはレンジャー自身が使える呪文ではあるが、ドライアド2体に唱えてもらうことで手数が増えるのは利点。また、〈グッドベリー〉についてはドライアド1体につき3回唱えることができるので、合計60個のベリーを作り出すことができる。
- ダークリング×4(VGtMp159):死ぬと爆発して周囲のクリーチャーを盲目状態にする。たとえターンが回って来る前に死んだとしても最低限の仕事をしてくれる可能性があるという優秀なクリーチャー。
- ★ピクシー×8(MMp239):生得呪文として〈エンタングル〉〈コンフュージョン〉〈スリープ〉〈ディスペル・マジック〉〈ディテクト・ソウツ〉〈フライ〉〈ポリモーフ〉などの数々の有用な呪文が使える。とくに〈ポリモーフ〉が強力で、1ラウンドに8連続でこの呪文を食らってすべて避けられるクリーチャーはほとんどいないだろう。伝説的クリーチャーの「伝説的抵抗力」を消費させるのにも役立つ。あるいは、味方をジャイアント・エイプなどの強力な野獣クリーチャーに変化させるものよいだろう。また、〈スリープ〉〈ディテクト・ソウツ〉〈フライ〉は本来レンジャーが覚えない呪文であるが、ピクシーを介することで疑似的に唱えることが可能になる。惜しむらくは、彼らのHPが平均1ポイントしかないことであり、死ぬと精神集中呪文の効果は終了してしまう。戦闘中に使うならば、呪文をかけた後〈ロープ・トリック〉や〈グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ〉の中に隠れてもらうなど、彼らを守ってやる手段を考えた方がよいだろう。
- ボーグル×8(VGtMp186):自分のいる場所に、相手を伏せ状態にする「つるつる油」か、拘束状態にする「ねばねば油」を召喚することができる。敵や戦局などにもよるが、一般的には「ねばねば油」の方が強力。なお、30フィート以内を瞬間移動する「次元の裂け目」の能力を持つが、扉や戸口などがないと使えないので、戦闘中に使いこなすのは難しい。内側から鍵のかかった部屋に侵入したり、高すぎて登れない場所に先行してもらう際などに使うとよい。
〈サモン・エレメンタル〉TCoE
【精神集中】
1体の「エレメンタルの霊」を召喚する。
霊は、君のターンの直後に行動する。
1体の「エレメンタルの霊」を召喚する。
霊は、君のターンの直後に行動する。
- 召喚したエレメンタルは「不定形」の能力を持ち狭い隙間を通り抜けられる。
- 単に手数が欲しいならば〈カンジャー・アニマルズ〉か〈カンジャー・ウッドランド・ビーイングズ〉を勧める。
- ファイアーなら〔火〕と〔毒〕、ウォーターなら〔酸〕というように、特定のダメージ種別や状態に耐性を持つので、敵がどんな攻撃をしてくるか事前に分かっているなら、 メタとして役立つ。
その他
〈ロケート・クリーチャー〉
【精神集中】
1,000フィート以内にあって、術者が知っているクリーチャーが、どこにいるのか探す。
1,000フィート以内にあって、術者が知っているクリーチャーが、どこにいるのか探す。
- もっぱら逃げる敵を追いかけるために使うが、範囲が1,000フィートしかないので、敵の方が足が速い場合は逃げられてしまう。
- また、流水があると呪文が阻まれてしまうので、船に乗って逃げられると終わりである。人数分の馬を買っておく(または召喚する)、すぐに乗れる船を手配しておく(または〈ウォーター・ウォーク〉を唱える)、「カーペット・オヴ・フライング」に乗るなど、確実な追跡手段を用意しておこう。