初心者おすすめ呪文
〈マジック・ミサイル〉は極めて安定性の高い攻撃手段である。
〈シールド〉は、ACの低くなりがちなウィザードにとって、信頼できる防御手段となる。
〈スリープ〉は敵の集団を一気に無力化できる。HPの低い雑魚の集団なら、この呪文一発で勝負が決まってしまうこともある。
〈ディテクト・マジック〉は、怪しい罠や珍しいアイテムを素早く見つけるのに役立つ。
〈シールド〉は、ACの低くなりがちなウィザードにとって、信頼できる防御手段となる。
〈スリープ〉は敵の集団を一気に無力化できる。HPの低い雑魚の集団なら、この呪文一発で勝負が決まってしまうこともある。
〈ディテクト・マジック〉は、怪しい罠や珍しいアイテムを素早く見つけるのに役立つ。
ダメージを与える
〈アイス・ナイフ〉XGtE
クリーチャー1体に1d10の〔刺突〕ダメージを与える呪文。攻撃が当たっても外れても、その後氷が砕けて周囲に飛び散り、2d6の〔冷気〕ダメージを与える。
- このレベル帯で範囲攻撃は貴重で、ダメージの確実性も高い。ただし、範囲が狭いので〈アシッド・スプラッシュ〉で同じ用が足りることもある。
- 竜の血脈のソーサラーなら、6レベル特徴「対応元素」で〔冷気〕ダメージを底上げできる。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文威力強化”:セージ・アドバイスのp6、"Socerer"の項目、4個目のQ&Aによると、〔刺突〕ダメージと〔冷気〕ダメージの両方をダメージ振り直しの対象にできると思われるため相性が良い。
- “呪文射程延長”:60フィートという射程距離は野外の戦闘では意外と足りないことがある。(※公式デザイナーのTwitterでの回答によると、この呪文に“呪文二重化”は使用できない。)
- “呪文追尾”(TCoE):高レベル発動しても、〔冷気〕ダメージは上がらない。〔刺突〕ダメージを確実に与えるためには、命中率を上げる必要がある。
〈アース・トレマー〉XGtE
周囲に地震を起こし1d6の〔殴打〕ダメージを与え、伏せ状態にする呪文。
- 伏せ状態は移動速度を半分使えば立ち上がれるので、あまり強いデバフではない。
- 待機アクションを使って、目標が移動速度を消費したタイミングで発動すれば、攻撃を妨害した上に伏せ状態のままターンを終了させることができる。(※PCはそんなに正確に敵の移動速度を把握しているだろうか?という疑問はある。どこまでのメタ読みを許可するかはDM次第。)
- また、効果範囲内の地面が固く締まっていない土や石の地面なら移動困難地形にすることができる。敵からの逃走時に敵の足止め用として使うと、自身の近くまで来た敵であれば転倒させられるし、移動困難地形によって後ろから追ってくる敵の移動も妨害できるので有用かもしれない。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文敵味方識別”:近くにいる味方を巻き込まずに敵だけを伏せさせられる。伏せ状態の敵への近接攻撃は有利を得るため、待機アクションも使用して味方の次のターンが転ばせた敵より早く来るようなタイミングで撃つといいかもしれない。
- “呪文高速化”:敵の近くで使用したい呪文だが、HPやACの低いソーサラーは発動後は速やかに敵から離れたい。この特徴で空いたアクションで早足や離脱アクションを行うことで安全にその場から離れられるだろう。
- “呪文射程延長”:自身から範囲が伸びる攻撃呪文なのになぜか射程が“自身”ではないため、この特徴で射程が伸ばせる(将来エラッタが入るかも知れない)。
〈ウィッチ・ボルト〉
【精神集中】
クリーチャー1体に1d10の〔電撃〕ダメージを与え、持続時間中、アクションを費やして同じ目標に〔電撃〕ダメージを与え続ける。
クリーチャー1体に1d10の〔電撃〕ダメージを与え、持続時間中、アクションを費やして同じ目標に〔電撃〕ダメージを与え続ける。
- 1ラウンドで平均6.5ポイントのダメージしか出せないので、十分な量のダメージを出すのに時間がかかりすぎる。(参考:〈マジック・ミサイル〉なら10.5ポイント、〈クロマティック・オーブ〉や〈カタパルト〉なら13ポイント。)
- 維持できるほど強い呪文ではあるが、射程外に逃げたり完全遮蔽に隠れるだけで呪文が終了するので、維持が難しい。
- 荒ぶる魔法のソーサラーなら1レベルから「混沌潮流」で命中率を上げられるため、低レベル長期戦が想定されるなら活用できるかもしれない。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文射程延長”:君と目標の距離が射程より離れると終了してしまうのがこの呪文の弱点の一つ。この特徴ならそれを補える。
- “呪文二重化”:1回の呪文発動で2体の目標を同時に攻撃できる。両方にヒットした場合、その後のターンには1回のアクションで2体に同時にダメージを与えられる。ただし目標を射程距離内に保つのが余計に難しくなる。
- “呪文高速化”:呪文発動をボーナス・アクションに変えてしまえば、同一ターンのアクションで再びダメージを与えられる。
〈カタパルト〉XGtE
5ポンド以内の物体を勢いよく発射し、当たれば3d8の〔殴打〕ダメージを与える呪文。
- 〈クロマティック・オーブ〉と同じ威力で、判定とダメージの種別が違う。物体は何かにぶつかるまでは飛び続けるので、敵が【敏捷力】セーヴに成功した場合は(おそらく)そのまま後ろに飛んでいく。つまり、敵が直線上にたくさん並んでいるほど当たりやすい。
- 射程60フィートは飛ばす物体を選ぶ際の射程であり、物体自体は元あった場所から90フィートまで飛んでいく。つまり石がそこらじゅうに散らばっている戦場なら実質的な射程は150フィートあると考えて良い。物体の存在する位置次第では敵と自分の間にある遮蔽を無視した攻撃も可能。ただし重量1~5ポンド(454g~2270g)の範囲の物体しか目標に選べないため、石ならば野球ボールくらいの大きさは必要。
- 物体を移動させる手段としても使えるが、何かに衝突した場合その物体もダメージを受けてしまうため壊すとまずい物には使いにくい。
- この呪文で、毒の入った瓶や「錬金術師の火」を飛ばせるかどうかはDM次第。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文敵味方識別”:呪文の効果を見る限り、狙いたい敵と自分のあいだに味方がいた場合そちらに当たってしまう可能性がある。この特徴があればそんな事態を回避できる。
- “呪文威力強化”:単体呪文であるためダメージ上昇の効率は良くないが、少しでもダメージを上げたいなら。
- “呪文セーヴ妨害”:魔力点3点のコストは重いが、セーヴに成功されてしまうと何の効果もないため選択肢には入るか。(※セージ・アドバイスによると物体を目標に選べる呪文は“呪文二重化”の対象にできない。p6の"Sorcerer"の項目、8個目のQ&Aを参照)
〈クロマティック・オーブ〉
クリーチャー1体に〔火〕〔冷気〕〔電撃〕〔雷鳴〕〔酸〕〔毒〕のうち任意の3d8ダメージを与える呪文。
- 敵の抵抗を避けたり、脆弱性を狙って攻撃できる。普通に使っても強いが、特技「元素の達人」などで威力の底上げを図ることもできる。また、竜の血脈のソーサラーは6レベル特徴「対応元素」でダメージを底上げできる。
- 外すと何の効果もない呪文なので1レベルから「混沌潮流」で攻撃ロールに有利を得られる荒ぶる魔法のソーサラーも相性が良い。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文二重化”:1回の呪文発動で2体の敵を同時に攻撃できる。1レベルスロット0.5個分に相当する1点の魔力点消費で1レベル呪文をもう1発撃てるのはコスパが良いし、何より瞬間火力が上がるのが強い。
- “呪文高速化”:ボーナス・アクションで呪文を発動できる。空いたアクションを、遮蔽の陰から出入りしてこの呪文を撃つ際の早足アクションや、敵に隣接された際の離脱アクションに使える。
- “呪文威力強化”:単体呪文であるためダメージ上昇の効率は良くないが、少しでもダメージを上げたいなら。
〈ケイオス・ボルト〉XGtE
クリーチャー1体に、2d8+1d6ダメージを与える呪文。
2d8でロールした2つの値の中から、ダメージ種別を決定する。
2d8で同じ値をロールした場合、30フィート以内の別の目標に再度攻撃できる。
2d8でロールした2つの値の中から、ダメージ種別を決定する。
2d8で同じ値をロールした場合、30フィート以内の別の目標に再度攻撃できる。
- 基本的には対単体への攻撃呪文であり、ダメージは〈クロマティック・オーブ〉には一歩及ばない、といったところ。
- 敵に与えるダメージ種別が8つの中からランダムに2つ選ばれるため、特定属性に抵抗や完全耐性を持ったクリーチャーとの戦いでは、その種別を避けて攻撃することが可能。
- この呪文の長所は、ヒットした際のダメージダイスの出目次第で、リソースの消費もアクションもなしで2発目の攻撃が最初の目標の30フィート以内にいる別の敵に飛んでいくこと。この2発目の攻撃もヒットした場合、総ダメージ量は1レベル呪文の中で最大級になる。さらに2回目以降の攻撃もダメージダイスの出目が条件を満たせば、3発目、4発目と攻撃が発生しうる。同じ敵に2回攻撃が向かうことはないが、運しだいで恐ろしい総ダメージをたたき出すこともありえる呪文である。
- 2発目の攻撃が発生する確率は1/8でありそこそこ期待できる。ランダム要素やギャンブルが好きな方なら好みに合うかもしれない。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文威力強化”:2つのダメージダイスの出目が一致したときに2発目の攻撃が発生するため、ダメージダイスの振り直し効果は非常に相性が良い。低いほうの出目を振り直してダメージ自体も上昇させよう。ダメージ種別の決定ダイスを振り直すことで敵の抵抗や完全耐性を回避するのにも使える。(※公式デザイナーのTwitterでの回答によると、この呪文に“呪文二重化”は使用できないと思われる。)
〈サンダーウェイヴ〉
立方体形に電撃を放ち、範囲内のクリーチャーに2d8〔雷鳴〕ダメージを与える呪文。追加効果として目標を10フィート押しやる。
- 〈バーニング・ハンズ〉と並ぶ範囲火力。雑魚敵が前衛に群がるというシチュエーションは(特に低レベル帯では)よくあるので、この呪文が腐ることはないだろう。使うと雷鳴が周囲に響き渡るので、隠密行動中には向かないことに注意。逆に言えば、音を利用して敵をおびき出したり、遠くの味方に戦闘が始まったことを伝えるという使い方も考えられる。
- 押しやり効果については、〈クラウド・オヴ・ダガーズ〉や〈ムーンビーム〉などのエリア・コントロ―ル呪文の中に押し込むのが一般的か。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文威力強化”:範囲攻撃呪文のダメージ・ロールは1回のロール結果を巻き込んだすべての敵に適用するため、この特徴でダメージを上昇させれば巻き込んだ敵の数が2体、3体と増えるたび上昇するダメージ量も2倍、3倍と増加していく
- “呪文高速化”:ボーナスアクションで呪文を発動できる。この呪文は敵に隣接しないと多くの敵を巻き込めないシチュエーションが多いため、空いたアクションを"離脱"アクションに使えればかなり使いやすくなる。とはいえ消費する魔力点を考えるとコスト的には2レベル呪文の〈シャター〉と同等になってしまい、そちらのほうが使いやすくダメージも高い。3レべル成長時の修得呪文で〈シャター〉を選ばないなら選択肢に入るだろう。
〈ターシャズ・コースティック・ブリュー〉TCoE
【精神集中】
直線状に酸を噴出する。範囲内のクリーチャーは【敏捷力】セーヴを行い、失敗すると酸に覆われる。この酸は呪文が終了するか、アクションを使用して酸を取り除くまで持続する。
酸に覆われているクリーチャーは自分のターン開始毎に2d4〔酸〕ダメージを受ける。
直線状に酸を噴出する。範囲内のクリーチャーは【敏捷力】セーヴを行い、失敗すると酸に覆われる。この酸は呪文が終了するか、アクションを使用して酸を取り除くまで持続する。
酸に覆われているクリーチャーは自分のターン開始毎に2d4〔酸〕ダメージを受ける。
- 1レベルでは貴重な範囲攻撃。
- 毎ターンダメージが入るのも強み。酸を取り除くにはアクションが必要なので敵の攻撃の手も緩むだろう。
- 相手が呪文に精神集中している場合は、 何度もダメージが発生することにメリットが生まれる。
- 【敏捷力】セーヴを要求するため、拘束状態にしておくと当たりやすい。朦朧状態にすれば確実に当たる。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
〈バーニング・ハンズ〉
円錐形の範囲に3d6〔火〕ダメージを与える呪文。
- 〈サンダーウェイヴ〉と並ぶ範囲火力。円錐が15フィートしかないので複数体巻き込むのが非常に難しいし、敵にかなり近づく必要がある。とはいえダメージはかなり良いのでリスクを取る価値はある。
- また、竜の血脈のソーサラーは6レベル特徴「対応元素」でダメージを底上げできる。範囲攻撃呪文のダメージが推定3点も上がるのは嬉しい。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文威力強化”:範囲攻撃呪文のダメージ・ロールは1回のロール結果を巻き込んだすべての敵に適用するため、この特徴でダメージを上昇させれば巻き込んだ敵の数が2体、3体と増えるたび上昇するダメージ量も2倍、3倍と増加していく
- “呪文高速化”:ボーナス・アクションで呪文を発動できる。この呪文は敵に隣接しないと多くの敵を巻き込めないシチュエーションが多いため、空いたアクションを離脱アクションに使えればかなり使いやすくなる。とはいえ消費する魔力点を考えるとコスト的には2レベル呪文の〈シャター〉と同等になってしまい、そちらのほうが使いやすくダメージも高い。3レべル成長時の修得呪文で〈シャター〉を選ばないなら選択肢に入るだろう。
〈マジック・ミサイル〉
1d4+1〔力場〕ダメージを与える矢を3発放つ呪文。必中。
- 「当たらなければどうしようもない」でお馴染み、D&Dの戦闘において、絶大なる安心感と不動の地位を保つ呪文。基本的にはHPの少ない相手を確実に仕留める時に使う。
- 〈シールド〉を使うと、この呪文のダメージを無効化されてしまう。一応、〈カウンタースペル〉で打ち消したり、〈サイレンス〉などであらかじめ詠唱を封じることで対策は可能だが、こちらが支払うコストも重い。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文威力強化”:セージ・アドバイスのp6によると3本の矢のダメージダイスのうちどれでも振り直しの対象にできるため相性が良い。(※ "Socerer"の項目、4個目のQ&Aを参照)
〈レイ・オヴ・シックネス〉
クリーチャー1体に2d8の〔毒〕ダメージを与え、1ラウンドだけ"毒"状態にする呪文。
- 火力が低く、ダメージ種別も強くない。"毒"状態にする判定が【耐久力】セーヴなのも欠点。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文二重化”:低コストで総ダメージ量が2倍に増え、2体に同時にデバフがかかる可能性があると考えると悪くはない。
- “呪文セーヴ妨害”:毒状態にする効果が目当てならこれか。ただ毒状態は1ラウンドで解除されてしまうため若干もったいない。
ダメージを防ぐ
〈アブソーブ・エレメンツ〉XGtE
リアクションで、火、冷気、電撃、雷鳴、酸ダメージを半減し、次の近接攻撃のダメージに加える呪文。
- 範囲攻撃に対する対策として役立つ。
- 特に1レベルキャラクターは範囲攻撃一撃で死ぬので対策は必至。前半の効果だけも十分役立つが、後半の武器攻撃の威力が上がる効果は、パラディンなどとマルチクラスした場合に活きるだろう。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文発動秘匿”:この呪文は動作要素を必要としながら物質要素を必要としないため、セージ・アドバイスのp16(※"Components"の項目、3個目のQ&A)に厳密に従うなら少なくとも片手が空いていないと発動できない。片手を空けておけるソーサラーには基本的に関係ないが、パラディンなどとマルチクラスして両手に武器と盾を装備するようになると問題が出てくる。この問題を解決する方法としては特技「戦場の術者」を修得するのが早道だが、この呪文修正能力を使うことでもいちおう解決できる。
〈シールド〉
リアクションで発動し、1ラウンドの間、ACを+5する呪文。また、〈マジック・ミサイル〉を防ぐ効果もある。
- 太古の昔、マジック・ユーザーはシューティング・ゲームと形容されたらしい。なぜなら1発でも攻撃を受けると死ぬからである。
- 今のD&Dはさすがにそこまで尖ったゲームバランスではないが、呪文使いが死にやすいことには変わりない。特に1レベルは敵の〈マジック・ミサイル〉で死ぬので対策必至。
- 〈メイジ・アーマー〉や〈フォールス・ライフ〉と併せて準備しておくことでより安全性が増す。
- ちなみに、〈シールド〉の効果が切れるまで待機して、切れたタイミングで攻撃するという対策法がある。ただし攻撃回数が1回かつ、1レベルスロットが貴重な、低レベル帯でのみ有効。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文発動秘匿”:この呪文は動作要素を必要としながら物質要素を必要としないため、セージ・アドバイスのp16(※"Components"の項目、3個目のQ&A)に厳密に従うなら少なくとも片手が空いていないと発動できない。片手を空けておけるソーサラーには基本的に関係ないが、パラディンなどとマルチクラスして両手に武器と盾を装備するようになると問題が出てくる。この問題を解決する方法としては特技「戦場の術者」を修得するのが早道だが、この呪文修正能力を使うことでもいちおう解決できる。
自分や味方を支援する(バフ)
〈エクスペディシャス・リトリート〉
【精神集中】
この呪文を発動した時および持続時間中のボーナス・アクションにおいて、早足を行うことができる。
この呪文を発動した時および持続時間中のボーナス・アクションにおいて、早足を行うことができる。
- ソーサラーに機動力が必要になる場面はあまりないが、1レベル呪文の価値が軽くなった高レベル帯において、ボーナス・アクションが余る時には採用の余地がある。ただしボーナス・アクションで呪文を発動したターンには呪文は初級呪文しか発動できないため注意。
- ソーサラーの場合、「呪文高速化」で呪文発動をボーナス・アクションにしてしまい、空いたアクションを早足に使うという手もあり、この方法なら初級呪文以外の呪文であっても発動しつつ早足アクションを行うことができる。「呪文高速化」を修得したソーサラーにはこの呪文は需要が薄くなるかもしれない。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
〈ジャンプ〉
味方1体の跳躍力を3倍にする。
- 廉価版の〈スパイダー・クライム〉や〈フライ〉としての活用が可能で、高所に陣取れば、敵によっては遠隔攻撃で一方的に攻撃できる。
- 長所としては1レベル呪文でコストが安い点、精神集中が不要な点、足場がない空中にも(通り過ぎるだけなら)移動できる点、などが挙げられる。
- セージ・アドバイスののp19("jump spell"に関するQ&A)によると、移動と早足アクションを組み合わせることで1回の跳躍で自身の最大移動速度を越えて跳躍ができるため、【筋力】値が16のPCが助走して早足アクションをとった場合、48フィートもの幅跳びが可能になる。これは戦闘マップとして登場するほとんどの落とし穴や谷間を飛び越えるのに十分な距離である。
- さらに助走ありの高跳びをした場合、18フィート(手が届く高さで言うなら25フィート前後)もの高さまで到達することができ、“登攀移動”なしで低めの建物の屋根の上に移動したり、高跳びしてからつかみを行うことで低空を飛ぶ敵や低めの天井に張り付いている敵を自分もろとも地上に落下させることも可能である。3次元戦闘を行うことの多い卓ならば有用性はあるだろう。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文射程延長”:持続時間が1分と短いのに接触した相手にしかかけられないのがこの呪文の不便な点。この特徴で戦闘中に離れた味方を支援できるようにしたい。
- “呪文二重化”:2体の前衛PCに同時にかければパーティの前衛の半数以上は足並みをそろえて移動できているだろう。2回連続して使うよりコスパもいい。
- “呪文高速化”:自分にかけた上で早足や離脱がしたい緊急時には役に立つかもしれない。
〈フォールス・ライフ〉
一時的HP1d4+4を得る呪文。
- 低レベルで特に役立つ。
- 〈メイジ・アーマー〉と組み合わせると強力。ただし両方発動していても死ぬときは死ぬ。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
〈メイジ・アーマー〉
ACを「13+敏捷力」にする呪文。
- 盾にも鎧にも習熟していないソーサラーがACを上げる唯一の手段。必須級。また、着たまま寝ることができる。
- ただし竜の血脈のソーサラーの場合は、1レベル特徴「竜の防御力」の効果がこの呪文と同等であり累積しないため、覚える必要はまったくない。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文持続時間延長”:持続時間が16時間になる。唱えてから大休憩しても8時間持つため、その間はリソース消費なしで戦える。
敵を妨害する(デバフ)
〈カラー・スプレー〉
円錐形に閃光を放ち、HPが低い順に盲目状態にする呪文。
- 範囲が円錐形であるため多くの敵を巻き込みにくい。1レベルのデバフ呪文ならば〈スリープ〉を勧める。
- 逆に言えば、範囲が小さいので余計な敵や味方を巻き込みにくい。隣接してきた相手から距離をとりたい時には便利。〈フォッグ・クラウド〉と違って精神集中も不要だ。
- ドラウなど〈スリープ〉の効かない相手には積極的なデバフとしても有用。アンダーダークに行くときは習得を考えよう。
- なお、エラッタにより、効果時間が「この呪文が終了するまで」ではなく「次の君のターンの終了時まで」となった。
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
〈グリース〉TCoE
油を召喚し、範囲内のクリーチャーを伏せ状態にする呪文。
- 伏せ状態になっても移動速度を半分使えば立ち上がれるので、それほど強力なデバフではない。
- 待機アクションを使って、目標が移動速度を消費したタイミングで発動すれば、攻撃を妨害した上に伏せ状態のままターンを終了させることができる。(※PCはそんなに正確に敵の移動速度を把握しているだろうか?という疑問はある。どこまでのメタ読みを許可するかはDM次第。)
- 相性の良い呪文修正能力:特になし
〈スリープ〉
範囲内のクリーチャーを、HPの低い順に眠らせる呪文。眠った相手はだれかにアクションで起こされない限りは1分間眠り続ける。
- 非常に強力な呪文。「複数を」「確実に」行動不能にすることができる数少ない呪文。セーヴィング・スローを要求する呪文と異なり、相手のHPが低ければ確実に命中するため、非常に信頼性が高い。もっぱら、HPの少ない相手を確実に仕留める際に使う。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文発動秘匿”:都市での冒険で、HPの低い門番などのNPCを穏便に無力化したい場合に有効。発動に物質要素を必要とするが、この呪文の物質要素は「細かい砂」や「バラの花びら」なので、ロールプレイ次第で呪文発動を他人に気づかせないことは可能だろう。
その他
〈コンプリヘンド・ランゲージズ〉
未知の言語を聞き取ったり読み取ることができる。
- アジトの中で交わされるゴブリン語や地下共通語の会議の内容や、古代の壁画の文字を読むことができる。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文発動秘匿”:「敵の近くの物陰に忍び寄って敵の会話を聞いてみると、それはゴブリン語だった」などという時、この呪文を発動すると呪文の発声で気づかれるリスクがある、という卓なら有用だろう。
- “呪文持続時間延長”:1時間の効果時間を2時間にできる。冒険中にもう一度この呪文の効果が欲しくなる可能性があり、そのとき効果時間が切れてしまっている可能性があるなら選択肢に入るか。
〈サイレント・イメージ〉
【精神集中】
15フィート以内の幻影を作り出し、自由に動かす。
15フィート以内の幻影を作り出し、自由に動かす。
- 〈マイナー・イリュージョン〉との相違点はなんと言っても動かせること。(動かすのにアクションが必要なので戦闘中は役に立たない)
- 恐ろしいトロルや凶暴なドラゴンの幻影を作って、不要な戦闘を避けることも可能。
- 音が出せない欠点は〈マイナー・イリュージョン〉〈プレスティディジテイション〉〈ソーマタージ―〉などで補完可能。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文発動秘匿”:幻を作り出して他者を欺く以上、それが呪文によるものだと気づかれるリスクは少しでも減らしたい。このあたりは「呪文の発動が他者の目にどのように映るか」というその卓のDMの裁定次第でもある。
- “呪文高速化”:この呪文で作り出した幻に音をつけたい場合、別途アクションで〈マイナー・イリュージョン〉などの呪文を唱える必要があり、幻が出現した次のターンから音を出したのでは不自然に見えてしまう、という場面があるかもしれない。この特徴を用いれば同一ターン内で映像と音を同時に出現させられる。
〈チャーム・パースン〉
1体の人型生物を"魅了"する呪文。
- 〈フレンズ〉との違いは主に持続時間。1時間あれば大抵の情報を引き出した上で立ち去るだけの余裕があるはず。
- ただし欠点は、1レベルでは1体のクリーチャーしか魅了できないこと。さっきまで「このお宝は渡さない!」と強固な態度をとっていたマフィアのボスが、君がぶつぶつ呪文を唱えた瞬間コロッと意見を変えたら、魅了したのがバレバレである。高レベルで発動すれば複数を対象にすることができるが、全員がセーヴに失敗してくれる確率は低い。
- ソーサラーの場合は、“呪文発動秘匿”(後述)を使うのが最も確実だが、2人きりで話す場を設けたり、1人でいるところを不意を打って魅了するなどの工夫をするのもよいだろう。
- ちなみに、相手がセーヴに成功したか伝えるかどうかはDM次第。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文発動秘匿”:目標に呪文をかけるところを目標の仲間に目撃された場合、怪しまれ最悪戦闘になってしまう可能性もある。この特徴を用いれば周囲からは呪文を発動したことが全く分からなくなるため、都市での冒険においてとてつもなく有用。セーヴに成功されてしまった場合に目標とした人物自身に呪文をかけたと気づかれないためにも有用かもしれない。
- “呪文セーヴ妨害”:セーヴを通すのが何より大事な呪文なので当然選択肢に入る。戦闘中に敵に使う場合も成功率を上げられる。
- “呪文持続時間延長”:1時間の効果時間を2時間にできる。魅了したNPCに敵のアジトの中を案内してもらうなどする場合は有効かもしれない。
- “呪文二重化”:「目標の仲間が近くにいて邪魔ならそいつも一緒に魅了してしまえばいい」という考え方もある。3レベルスロットでこの呪文を発動しても同じことができるが、その場合は「目標はお互いに30フィート以内にいなければならない」という制限がつくし、コスパでもこちらが勝る。
〈ディスガイズ・セルフ〉
1時間、別人に変装する呪文。術者にしか効果はない。
- どこまでの応用性を認めるかはDM次第だが、他人になりすまして家に入る時、悪党をだましてアジトの入り口から遠ざける時などに使えるはずである。変装道具に習熟している人がいるなら役割が被るので仲間に譲ろう。
- また、声は変えることができないので注意。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文発動秘匿”:どちらにしろ姿が変わるところを他人に見られるわけにはいかないが、呪文を唱える声を聞かれるリスクが減らせるのは大きいかもしれない。
- “呪文持続時間延長”:1時間の効果時間を2時間にできる。変装しての潜入任務は長時間に及ぶこともあるだろう。そんな時に呪文の効果時間が切れるリスクを減らし、呪文スロットを節約できる。
〈ディテクト・マジック〉
【精神集中】
周囲の魔法の気配を感知する。
周囲の魔法の気配を感知する。
- これは怪しいものを見つけた時使うだけでなく、怪しいものを見つけるためにも使うことができる。
- 常に唱えておきたいところだが、10分しか持続しないので高確率で探索中に切れてしまう。
- 特技「儀式発動者」があればソーサラーでも儀式で発動することが可能で、時間さえあれば常にこの呪文をかけておくことができるが、その暇があるかはシナリオ次第。
- なお、エラッタにより、不可視のものを探知できなくなった。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文持続時間延長”:効果時間を20分にできる。探索にどのくらいの時間がかかるかはDM次第だが、二部屋ぶんの探索くらいは効果を持たせられるかもしれない。
〈フェザー・フォール〉
リアクションで、落下している人や物をゆっくり着地させる。
- 落下イベント対策。パーティのうちの誰かはこれを持っておくべきである。
- 積極的に使うなら、崖から飛び降りて敵から逃亡する際に使うなどが考えられる。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文射程延長”:射程とともに、「発動時間」の項目にある「60フィート以内のクリーチャー1体が落下したとき」という一文の中の距離も延長できる裁定の卓ならこの特徴が使用できる。基本的には必要ないだろうが、高層都市での冒険でモンスターに襲われたNPCを助けたい場合などに使えるかもしれない。
〈フォッグ・クラウド〉
【精神集中】
範囲内に濃霧を発生させ、”重度の隠蔽”を作り出す。
範囲内に濃霧を発生させ、”重度の隠蔽”を作り出す。
- 自分をこの霧で隠し、霧から出て攻撃→再び霧に隠れるという行動を繰り返すことで一方的な攻撃が可能になる。
- また、機会攻撃を受けずに大勢の仲間を敵の間合いから離脱させる手段として使うこともできる。(機会攻撃の条件に“君から見えるクリーチャー”というものがあるため)あるいは、どうしても勝てない相手が出てきたときの逃走用の目くらましや、パーティ全員が霧の中に隠れて籠城作戦を行う時なども使える。
- 相性の良い呪文修正能力
- “呪文発動秘匿”:都市での冒険において、霧を発生させて目くらましをしている間に何かを盗むなどといったときに、怪しまれないために使えるかもしれない。