〈ディスペル・マジック〉にはいろいろな制約があるため、セージ・アドバイスを参考にしつつ、この呪文に関するあれこれを下記に列挙した。
なお、これらのセージ・アドバイスは絶対ではないので、採用するか否かはDM次第であると明記しておく。
なお、これらのセージ・アドバイスは絶対ではないので、採用するか否かはDM次第であると明記しておく。
1.ルール上「呪文」と明記されていないものを解呪できるか
できない。
- この呪文で解呪できるのはあくまで「呪文」である。従って、たとえば、ヴァンパイアの「魅了」やドルイドの「自然の化身」、クレリックの「神性伝導」など、「魔法的だが呪文ではない効果」は解呪することができない。
- もちろん、君がDMなら、「ドルイドもクレリックもウィーヴ(PHBp205)を操って上記の現象を引き起こしているのだから、ウィーヴを解きほぐす作用を持つ〈ディスペル・マジック〉はそれらを解呪できる」と考えたって構わない。逆に「呪文と呪文以外ではウィーヴの織られ方が異なるので、〈ディスペル・マジック〉が解きほぐすことができるのは前者だけだ」と考えてもよい。PL諸兄はDMの世界観や設定に関する考えに従うこと。
1-1.マジック・アイテムを解呪できるか
できない。
この呪文で解呪できるのはあくまで「呪文」である。もちろん、アイテムを作る際、作成者は呪文を使っただろうが、あくまでルールを書いてあるまま解釈するなら、できない。
ただし、「マジック・アイテムから発動した、効果を継続中の呪文」であれば解呪できる。たとえば、「スタッフ・オヴ・ウッドランズ」から発動された〈パス・ウィズアウト・トレイス〉は解呪できる。
この呪文で解呪できるのはあくまで「呪文」である。もちろん、アイテムを作る際、作成者は呪文を使っただろうが、あくまでルールを書いてあるまま解釈するなら、できない。
ただし、「マジック・アイテムから発動した、効果を継続中の呪文」であれば解呪できる。たとえば、「スタッフ・オヴ・ウッドランズ」から発動された〈パス・ウィズアウト・トレイス〉は解呪できる。
1-2.魔法の罠を解呪できるか
多くの場合、できる。
ほとんどの魔法の罠は、「〈ディスペル・マジック〉を使用すると、難易度○○以上で解除できる」という記述があるため、解呪できる。(DMGp121を参照されたし)
ただし、解除のための難易度設定のない魔法の罠もまれに存在する。占術呪文を使ったり、【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、DMが、解呪可能か、可能ならば難易度はいくつなのか、教えてくれるかもしれない。いろいろ提案してみよう。
また、君がDMで、自分で考えたオリジナルの魔法の罠を設置するときは、〈ディスペル・マジック〉で解呪するときの難易度も考えておくとよい。
ほとんどの魔法の罠は、「〈ディスペル・マジック〉を使用すると、難易度○○以上で解除できる」という記述があるため、解呪できる。(DMGp121を参照されたし)
ただし、解除のための難易度設定のない魔法の罠もまれに存在する。占術呪文を使ったり、【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、DMが、解呪可能か、可能ならば難易度はいくつなのか、教えてくれるかもしれない。いろいろ提案してみよう。
また、君がDMで、自分で考えたオリジナルの魔法の罠を設置するときは、〈ディスペル・マジック〉で解呪するときの難易度も考えておくとよい。
2.目標に複数の呪文が作用している場合、すべて解呪できるか
できる。
目標に複数の呪文が作用している場合は、各々に対して個別に処理を行う。
たとえば目標としたクリーチャーに〈ブレス〉〈ファイアー・シールド〉〈マインド・ブランク〉がかけられていたとしよう。
3レベルで〈ディスペル・マジック〉を唱えると、これらの呪文すべてが解呪の対象となる。したがって、
目標に複数の呪文が作用している場合は、各々に対して個別に処理を行う。
たとえば目標としたクリーチャーに〈ブレス〉〈ファイアー・シールド〉〈マインド・ブランク〉がかけられていたとしよう。
3レベルで〈ディスペル・マジック〉を唱えると、これらの呪文すべてが解呪の対象となる。したがって、
- 1.〈ブレス〉は1レベル呪文なので自動的に解呪される。
- 2.〈ファイアー・シールド〉は4レベルなので、難易度14の、呪文発動能力を使った能力値判定を行う。
- 3.〈マインド・ブランク〉は8レベルなので、難易度18の、呪文発動能力を使った能力値判定を行う。
という手順となる。
3.呪文の術者に〈ディスペル・マジック〉を発動すれば、作用をすべて解呪できるか
4."不可視"状態のクリーチャーを目標にできるか。
できる。
- なぜなら、この呪文には「君から見ることのできる~」という一文が入っていないためである。
- とはいえ、不可視状態の相手がどこにいるのかさっぱり見当がつかないという状況では、DMも認めてくれないかもしれない(たとえば相手が【敏捷力】〈隠密〉判定を行い、成功している場合など)。相手が隠密を行っていないか、隠密に失敗したなら、足音や砂埃、攻撃の飛んできた方向などから居場所に当たりを付けられるかもしれない。
- なお"不可視"状態になっているからと言って、〈インヴィジビリティ〉や〈グレーター・インヴィジビリティ〉の仕業とは限らない。クリーチャー自身の特徴で不可視化している場合は呪文ではないので、当然解呪できない。
- また、相手が"完全遮蔽"の裏側にいた場合、「遮るもののない目標までの直線」(PHBp204記載)が引けないため、目標にできない。
5.持続時間が「瞬間」の呪文の効果を解呪できるか。
できない。
たとえば、〈アニメイト・デッド〉の効果によって動きだしたゾンビに〈ディスペル・マジック〉を発動しても、〈アニメイト・デッド〉はすでに持続時間が終了しているため、ゾンビを停止させることはできない。
同様に、〈カラー・スプレー〉や〈スリープ〉によって引き起こされた状態異常や、〈シナプティック・スタティック〉によって引き起こされた判定の1d6ペナルティなども解除することはできない。
たとえば、〈アニメイト・デッド〉の効果によって動きだしたゾンビに〈ディスペル・マジック〉を発動しても、〈アニメイト・デッド〉はすでに持続時間が終了しているため、ゾンビを停止させることはできない。
同様に、〈カラー・スプレー〉や〈スリープ〉によって引き起こされた状態異常や、〈シナプティック・スタティック〉によって引き起こされた判定の1d6ペナルティなども解除することはできない。
6.まだ発動していない呪文の効果を解呪できるか。
できない。
〈ディスペル・マジック〉は、発動前の呪文は対象にできない。既に呪文が効果を発動してから〈ディスペル・マジック〉を発動しなければならない。よって、〈ディスペル・マジック〉を待機して、敵が発動しようとした〈ファイアーボール〉を妨害することはできない。
同様に、儀式発動中の呪文を止めることもできない。
〈ディスペル・マジック〉は、発動前の呪文は対象にできない。既に呪文が効果を発動してから〈ディスペル・マジック〉を発動しなければならない。よって、〈ディスペル・マジック〉を待機して、敵が発動しようとした〈ファイアーボール〉を妨害することはできない。
同様に、儀式発動中の呪文を止めることもできない。
7.〈グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ〉呪文を解呪できるか。
できる。
〈グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ〉は、バリア内に5レベル以下の呪文を発動できなくさせるが、〈グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ〉そのものを〈ディスペル・マジック〉の対象とすることは可能である。
〈グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ〉は、バリア内に5レベル以下の呪文を発動できなくさせるが、〈グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ〉そのものを〈ディスペル・マジック〉の対象とすることは可能である。