ワイルドアームズ 2nd IGNITION

【わいるどあーむず せかんどいぐにっしょん】

ジャンル RPG
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対応機種 プレイステーション
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元 メディア・ビジョンエンタテインメント
発売日 1999年9月2日
定価 7,140円
廉価版 PlayStation the Best:2000年8月24日/2,800円
PS one Books:2001年12月06日/2,100円
配信 ゲームアーカイブス:2007年11月28日/600円
判定 良作
ワイルドアームズシリーズリンク


概要

荒野が広がり、緩やかに衰亡していく世界『ファルガイア』を舞台としたRPG『ワイルドアームズ』の続編。

ストーリー

かつてファルガイアを焔の朱に包みこんだ災厄があったという。
人々は英雄『剣の聖女』と彼女の持つ剣『アガートラーム』に希望を託し、
彼女は自分の命と引き換えに焔の災厄を封じ込め、ファルガイアを救った。
それから長い月日が流れ、剣の聖女と焔の災厄の話は数多くある物語の一つとして人々に語り継がれ、
残されたアガートラームは権威の象徴となっていた。

しかしファルガイアは再び危機に陥る。テロリスト集団『オデッサ』がファルガイアの覇権を手にするため各地で動き出したのだ。
相次ぐモンスターの凶暴化や、オデッサの脅威に対抗するためメリアブール国によって an Awkward Rush & Mission Saver―通称『ARMS』と呼ばれる特殊部隊が組織される。
主人公アシュレーはそのメンバーの一人に選ばれ、ARMS結成の記念式典に出席するのだが、
そこではオデッサの暗躍によって人に魔物を取りつかせる実験が行われアシュレーもそれに巻き込まれてしまった。

ゲーム内容

  • 今作も『ファルガイア』と呼ばれる大地を舞台にしているが、前作とは全く別の世界である。
  • どちらかといえば王道的なファンタジー世界であった前作とは、雰囲気や文明レベルがかなり異なる。
    • 機動要塞や鉄道などが存在する、ある程度科学の発達した世界観。一方で魔法やガーディアン(全能の力をもつ神々)も存在する。
    • 熱いシナリオ・少年漫画的な台詞回し(特に『ッ!』)が売りなのはこのシリーズ全てにいえる特徴。
  • システム面の新要素として、敵とのエンカウントそのものを任意で回避することができる「エンカウントキャンセル」が取り入れられた。
    • 「ザコ戦で全逃げする人はそもそも戦闘自体が煩わしい筈だ」→「なら戦闘自体をキャンセル出来れば良いんじゃね?」という発想に基づいて作られている。
      • ただし味方よりも敵のレベルがかなり高かったり、不意討ち(強制エンカウント)が発生した場合の戦闘はキャンセル出来ない。
    • 手ごたえのあるダンジョンの謎解きはこのシリーズの売りの一つであり、その都合でダンジョンの中を何度も往復する機会が多いため、面倒な戦闘を回避できるこのシステムはプレイヤーから有難がられた。
    • 本作には一度倒したモンスターのデータが登録されるやり込み要素「怪獣図鑑」が存在するのだが、この図鑑に登録済みか否かをエンカウント前に自動で判別可能(=一度も倒していない敵とだけ戦える)という親切設計。おまけに連続使用制限は一切ない。
    • このシステムは以降の作品にも実装されたが、その全てで何らかの連続使用制限が加えられている。

特徴(兼賛否両論点)

散りばめられた数々の特撮ネタ
本作最大の特徴として、あらゆる要素がプロデューサー金子彰史氏の趣味の塊(往年の特撮&アニメ(特にヒーローもの、ロボットもの)であることが挙げられる。

  • まず作中冒頭からして、ほとんどヒーローもののプロローグ。オデッサの実験と式典会場にあったアガートラームの影響により、主人公アシュレーはナイトブレイザーという変身ヒーローになってしまう。
  • オデッサの実験によって壊滅したあとに再結成されるARMSだが、そのノリが戦隊ヒーローものの正義の組織そのまま。
    • 更にARMSの本拠地ヴァレリアシャトーは変形して空飛ぶ乗り物になる。
  • 敵組織であるオデッサの幹部チームで、前作でのナイトクォーターズにあたる「コキュートス」の面々も、特撮の悪の幹部の皆さんとほぼ同じノリ。メンバーも、首領に心酔する美形で凄腕の忠臣、部下思いの筋肉バカ兼常識人、ボスに対して愛憎入り乱れ過ぎな紅一点、狂気むき出しの真性快楽殺人鬼、と素敵な面子揃いである。
  • 着ぐるみ怪獣みたいなモンスターたち(ちなみに、作中でもボス級のモンスターは『怪獣』とも呼ばれている)。ウルトラマンの怪獣や仮面ライダーの怪人、キカイダーの敵メカをモチーフにしたと思われるデザインの敵も見受けられる。
    • アガチオンという敵は変身すると赤青黄白黒のいずれかの色のバージョンになり、戦隊ヒーローを意識している。
    • サンダードレイクという敵は普段は透明で雷属性の攻撃を当てると姿を現す。この特徴はウルトラマンの怪獣ネロンガが元ネタ。
    • 「アバオアクゥ」という名のモンスターがいる。言うまでもなくファーストガンダムに出てくる宇宙要塞が元ネタである*1。リックゴブやゲルゴブなどというものまでいる。
    • シリーズ最強の隠しボス『ラギュ・オ・ラギュラ』のデザインは黄色と黒のカラーリングボディや角などから、初代ウルトラマン最強の怪獣ゼットンが元ネタ。必殺技1000000000000℃もゼットンの吐き出す火球の温度が一兆度という設定から。
  • ボス戦にはいるとき、画面が切り替わり赤背景にボスのシルエットが映され『科学班総括(自称)トカ その助手ゲー』などと解説と名前がつく、明らかにウルトラマンを意識している。ボスによって演出時のカメラワークやテロップの位置が異なるなど凝りぬかれている。
    • 攻略本の開発者インタビューによると、身長や体重、出身地も入れたかったらしい。
  • 何度となく相対する敵キャラ、トカとゲーというコンビのモチーフは『宇宙猿人ゴリ(スペクトルマン)』のゴリとラー。
    • 公式攻略本では何とこの二人を主役にしたオマケ漫画が掲載されていた。
      • 本編中でトカはよく「ブルコギドンが完成していればッ!」と発言しているが、実は隠しボスの一体のことを指している。このブルコギドン、開発者と外見がアレなので油断してしまうが、隠しボスなので意外と強い。
  • 技などの一部の元ネタも特撮関係からとられている。一例としてラストバトルで主人公が使用する技『アークインパルス』の元ネタは『時空戦士スピルバン』から。
  • 後半の主人公たちの乗り物になるドラゴン『ロンバルディア』も、ドラゴンとはいっているもののどう見ても変形メカである。ただし、ロンバルディアを用いた戦闘はない。

まるで作品を私物化しているかの様だが、シリーズ独特の台詞回しや作中のテーマ『英雄』にマッチしており、現在は比較的好意を持って受け入れられている。
しかし「現在は」とあるように、発売当時は(2chも含めて)批判的な意見もかなり多く見られた。この辺りについては「ワイルドアームズ 2ndイグニッション コンプリートガイド」(エンターブレイン刊)に掲載されているスタッフインタビューなどからも窺い知れるので、興味がある方は一読してみるのも良いだろう。
本作時点での「シリーズ作品」は前作のみしか存在せず、そちらはかなり王道のファンタジーに近い世界観だったため、変化に戸惑うファンが多かったのもやむを得ないところではある。


評価点

「英雄とは何か?」を問う白熱のストーリー

  • 本作は比較的良作の多いWAシリーズの中でも特に最高傑作だといわれることが多い。その最大の理由は作中で一貫したテーマ「英雄」とそれにまつわる数々のイベント、登場人物たちの心情描写が印象的できわめてドラマチックなことである。
    • ヒロインのマリナは戦闘メンバーではなく、主人公の故郷タウンメリアでアシュレーの帰りを待っている。RPGでヒロインといえば大抵一緒に行動できるものなので珍しい。*2
      • 世界を救うことに使命感と遣り甲斐を感じるアシュレーとアシュレーが危険な任務につくことを嫌い故郷に戻ってくることを望むマリナ二人の葛藤や、アシュレーは自分が魔物にとりつかれてナイトブレイザーになったことをマリナに隠す様などはヒーローもの定番の描写であるものの、それらはアシュレーがラストで英雄に対して出した答えにつながっている。ヒロインが非戦闘能力者で一般人だからこそ行える名イベント。
  • 敵・味方を問わずキャラクターたちも魅力的である。
    • 救国の英雄である一方戦犯として監獄に収監されていたが、ARMSに参加することで英雄としての期待に応えていこうとするブラッド、英雄的な才能を持つ姉へのコンプレックスに苦しみつつも成長していく魔法使いリルカ、一族にその才能を見込まれ英雄として人柱になることを嘱望されるティム、英雄の一族の末裔という血筋に束縛され人生を狂わされたカノンなど、彼ら彼女らの設定も「英雄」というキーワードが深く絡んでいる。
    • 前述の敵キャラ「コキュートス」の面々もステレオタイプながら期待を裏切らない働きを見せ、シナリオを盛り上げてくれる。
      • また前述のトカ&ゲーはその無駄にボキャブラリーが豊富かつぶっ飛んだ言動や、出会う度に行われるアシュレーとの漫才のようなやり取り、戦闘中の奇行などから、前作のゼットにも勝るとも劣らないネタキャラとしてシリーズファンから愛されている。
    • それ以外のサブキャラたちも、最初は主人公たちに一方的に期待をしているだけだったり、非協力的だったりだが、イベントを通して主人公たちの理解者となり自分たちの力を託すようになっていく。
      • 特に作中で英雄として崇拝される『剣の聖女』アナスタシアは、プレイヤーが持つ既存の英雄観をいい意味でぶち壊してくれる名脇役。ファンからの愛称は「ちょっとHなお姉さん」で定着している。
      • 仲間たちが各々の宿命を乗り越えていったり、コキュートスを始めとした強敵に立ち向かったり、NPCとのやり取りでキャラクターの葛藤や絆が描かれたりと、それぞれのキャラクターが織りなすシーンの一つ一つが熱く考えさせられるものとなっている。
  • そしてそれぞれのイベントで導かれたものの積み重ねが最終決戦に繋がっていく。
    • 詳細は省くが、このゲームをプレイした人のほとんどが口をそろえて絶賛するのがこの最終決戦の演出である。
      • 「感動したエンディング」「泣けるラストバトル」といった話題に度々引き合いに出され、その際の専用の攻撃や、このイベントにこれ以上なく合致した戦闘曲などと相まって、シリーズ最高の名イベントの地位を確立している。

優れた音楽やアニメーションの演出

  • WAシリーズの定番であるゲーム開始時(データロード時)のOPアニメムービーに加え、本作(及び「WA3」)ではゲーム中断時にもアニメムービーが流れるようになった。前者はテレビアニメのオープニング、後者はエンディングのようなものをイメージすれば良い。本作のそれは全てProduction I.Gによる製作であり、(特にDisc1版のOPは)歴代シリーズ中でも屈指の高評価を得ている。
    • 「Disc1版のOP」と書いたように、Discによってロード時と中断時のアニメと曲が異なる。言ってしまえば、テレビアニメの放送後期にOPとEDが変わるような演出をゲームに盛り込んでいるのである。
    • Disc1版OP主題歌『WILD ARMS 2nd IGNITION ~どんなときでも、ひとりじゃない~』はヒロイン・マリナの心情を表現したものであり、作中テーマ『英雄』に対して主人公が導き出した答えにも通じている。歌い手の麻生かほ里氏、及び作曲家のなるけみちこ氏を代表する名曲として知られる。
    • ラストバトル曲『バトル・VSロードブレイザー』は『どんなときでも、ひとりじゃない』のメロディーをアレンジしたもので、ラストバトル演出に華を添え、感動を与えるのに一役買っている。
      • ニコニコ闘会議2015にて、ラストバトルの曲はマスターアップ直前まで調整を続けていたと、なるけみちこ氏本人が語っている。一際完成度が高いのも頷ける話だろう。
    • また、挿入歌は実力派男声ボーカルユニット、ゴスペラーズが担当している。
  • それ以外もなるけみちこ氏による音楽は良曲が多く、コミカルなものから哀愁ただようものまで曲調も幅広い。例えば通常ボス戦の曲は怪獣映画の戦闘シーンのような雰囲気が漂っている。

手ごたえのある謎解き

  • グッズ(ダンジョン進行のためのお助けアイテム)を駆使した謎解きの数々はシリーズの中でも特に難易度調整がとれていると評価されている。
    • また仲間の数がシリーズの中でも多めなこともあってグッズの種類が多く、様々なシチュエーションが用意されている。(それがグッズ毎の使用機会が偏っている原因でもあるが)
    • 謎解き重視のRPGのエンカウント形式はダンジョン攻略のテンポを損ねないよう、ゼルダの伝説シリーズのようにアクションRPGにするか、Neorudeシリーズのようにシンボルエンカウント形式にされていることが多いが、この作品(と以降のWAシリーズ)ではエンカウントキャンセルのシステムが採用されているお陰でランダムエンカウント形式にもかかわらずダンジョン攻略のテンポを損ねていない。

ボリュームと寄り道要素の多さ

  • 物語全体のボリュームは大作RPGに相応しい物量で、さらに前述の濃密なシナリオもあってだれにくい。
  • 寄り道要素の中でも特にとあるグッズを使って戦える隠しボスたちは隠しボス相応の歯ごたえのある強さがあり、数も多い。ただし、このグッズは任意イベントで参入するキャラのものなので、うっかりすると見逃す。
  • 本作の『ラギュ・オ・ラギュラ』がシリーズ中最強だという声も多い。電撃プレイステーションの「印象に残ったラスボス・隠しボスTOP10」の読者コーナーでは、「LV99でも運が無いと勝てない」などの理由と共に、 一位 にランクインしていた。
    • また発売が1999年ということにちなんでか、同じく『魔王アンゴルモア』がかなり強めに調整されている。ラギュ・オ・ラギュラが(運頼みながら)完封する手段があるのに対し、こちらは正攻法しかないため、アンゴルモアの方が強い、というプレイヤーもいる。
      • 戦闘能力の理不尽さで言うなら間違いなく5が最強*3なのだが、そちらは手段を選ばなければ確実に勝てる。
    • ちなみに、シリーズでも珍しく、何の特徴もない山中が遭遇場所になっている。遭遇するまで他の隠しボスと区別する方法がないため、呆然とすること請け合い。

秀逸なテンポ

  • ロード時間はプレイ中に気になることはほとんどなく、さらにエンカウントキャンセルのお陰で面倒な戦闘はすっとばせるので進行が快適。
    • 後述の通り戦闘中のテンポこそいま一つだが、ゲーム全体のテンポはなかなか快適である。

問題点

  • 敵味方共にキャラクターのモーションがとてもゆっくりしていて戦闘のテンポが悪い。
    • 前作『WA(無印)』も戦闘のテンポが良いとは言い難かったのだが、前作発売時点では3D戦闘のRPG自体がほとんど無く、3D戦闘のノウハウも参考にする作品も無い状態で作り上げたため仕方が無かったと言える。しかし、本作は、前作のノウハウがあったにもかかわらず、前作よりもテンポが悪くなってしまっている。
      • ちなみに、後作『WA3』は今作から改善されモーションのテンポは良いが、別の面でテンポの悪い戦闘システムになってしまった。
  • 味方の性能が総じて高い上にHP回復の容易なことが原因だが、雑魚敵が弱く戦闘が単調になりがち。ただしボスは高火力だったり複数部位に分かれていて攻撃回数が多いものが多いため(特に隠しボスは)ザコよりも幾分手ごたえはある。
    • とはいえエンカウントキャンセル(上述)により大半のザコ戦は無視可能で、更に要所でラッキーカード(獲得経験値増加アイテム)を使えばレベルにも困らないなど、体感的な単調さはあまり大きくない。
    • 作中で強敵扱いされているボスの大半が、プレイヤーの体感的には非常に弱いのもネック。特にシステムの穴を衝いたり装備・アイテムを整えキャラクターを鍛えているとその傾向が強まる。
      • まるで苦戦している気がしない内から、シナリオイベントの進行上、主人公等が勝手に「強すぎる、勝てない」などと言い出し戦闘終了してしまうシーンまである。
      • 時々妙に強いボスも混じっていたりするため、一貫性にも欠けている。往々にしてそういった「本気で強い」ボスは、シナリオ上だと別に強敵扱いされていないのがまたチグハグ。
  • ARMの性能が不遇。
    • 前作ではARM使いの特技は「残弾」・それ以外のキャラの特技は「MP」というリソースを消費して放つ仕様であったが、今作ではMPが廃止され、「FP」*4 が規定値まで溜まれば無制限に特技を放てる仕様になった (特技を使用してもFPは消費しない)。
    • MPが廃止されたにも関わらずARMの「残弾」は残っており、それでいてARMも「FPが規定値まで溜まらないと使用できない」点は同じなため、他の特技と比べてARMだけ使用制限が多い状態になっている。
    • その分ARMは強いのかというとそんなこともなく、ARMには技ごとに「命中率」のパラメーターが存在し、100%敵に命中することが最初から保証されていない。それでいて、基本的に必中である他の特技に比べて威力が目立って大きいわけでもなく、見劣りしがち。
      • ARMは「改造」で性能を向上させることができるが、「攻撃力」「残弾」「命中率」を合計10回までしか強化できない。命中率や残弾を補強するとその分攻撃力を上げる回数が減る、など微妙に物足りないシステムになっている。
      • フォースアビリティの中にはARMの命中率を100%にするものもあるが、フォースアビリティを使用すればFPを消費してしまい、次に特技を使えるようになるまでの空白期間ができてしまう。
    • ARM使いであるアシュレー、ブラッド両名は特技以外の面で売り (フォースアビリティが強力、HPが高い、など) があるのでキャラ性能的に腐ることはないが、シリーズの顔とも言えるARMが冷遇されているのは悲しいものがある。
  • ラストダンジョンの仕様。
    • ラストダンジョンの前半には全体即死技を使う雑魚が多数存在するので、運が悪いと突然全滅してしまう事もある。
    • それだけならまだいいのだが、ラストダンジョンには雑魚敵と強制エンカウントする扉が多数ある。この扉による戦闘は逃走も不可能。そのせいで、上記の雑魚敵と何度も強制的に戦わされる事になる。
    • マップを移動するとエンカウントする扉が復活してしまい、セーブに戻るともう一度戦いなおす事になる。もし1ギミルコイン*5の残りが少なければ、ここを突破するのにかなりの運が必要になる。
      • 更に本作の(実質的な)ラスボスは初見殺し要素を持つ。しかし戦力を整えるために外に出ようにも、この強制エンカウントエリアを通る必要がある。
      • 全員即死無効化になる特技もあるのだが、これを手に入れる手段がやや不親切なので、それも対策にならないことが多い。
  • 最終戦がほぼイベントバトルである為、「強大なはずのラスボスなのに強く感じなかった」と言われる事も。
    • 主人公の方がラスボスを圧倒出来る力を得ている為なので致し方ない所ではある。前述したようにラストバトルは演出の評価が高く、ラスボス戦と言うよりはその為のイベントのようなものである。
    • 但し、ラスボス前に戦うボスは十分強大であるうえにPTが分散するため、ゲームとして物足りないといった事はない。全員を育成していないと勝利は厳しい。
      • こちらのボスの方もストーリー的にラスボスらしい存在であり、ゲームとしての実質的なラスボスと言える。
  • 一部のシステム周りの説明不足。特に初期メンバー3人と比較して、追加メンバー3人に関しては攻略情報を見ないと分かり辛い点が多い。
    • ティムは説明無しではスキル育成方法が分かりづらい。その上スキル取得方法に「ティム自身の手で敵を倒した数」が関わる為、育成をほぼ諦めるのでもない限り、戦闘メンバーに固定されてしまう。
      • 最低限の技とフォースだけでも、ピンポイントの支援役としてならば登用は可能だが、きっちり育成した場合との戦力差は無視しがたい。特にラストバトル*6では少人数ごとの分断戦になる都合上、彼が育っているかどうかで難度がかなり変わってくる。
      • 終盤の強力な技を覚えるためには、一つの技ごと50~99体という膨大な数の敵をティムに倒させなければならない。すべて揃えようと思ったら、それだけで軽いやり込みの域になる。
    • カノンも説明無しではスキル育成方法が分かりづらい。
      • とはいえ、分かってしまえば最強技以外の習得はたやすい。当人のLUK(幸運)が関わるのだが、宿屋等でLUKを最高にしてしまえば雑魚戦を少々繰り返すすだけでほぼ習得できる。
      • 最後の技だけはLUKを最高にしても習得しづらい為、覚えるまで連れ歩くプレイヤーも多いが、上位のスキルが未習得でもあまり問題ないので、育成できていなくともティムほど困ることはない。
    • 加入自体隠し要素でもあるマリアベルは育成面も隠し要素の塊になっている。特定の敵に対し「アビリティドレイン」という技を使うと、その敵が持つ技を「レッドパワー」として吸収できる。しかし奪える相手に対しても失敗する事がある上、技を持っていない相手に対して使用した際でも同じ表記になるので、失敗したのか技を持っていないのかの判別が付かない。
      • システム誤認も含め収集の為には攻略情報が必須も同然で、自力で集めきるにはとんでもない苦労が必要。逆に、攻略情報を見る前提であれば、多少の運が絡むとはいえ、習得は楽な方であり、効果も強力な物が多い。
      • またマリアベルはフォース技も隠し要素になっているが、こちらはしっかり探索して隠しボスを倒していけば、情報なしでも獲得できる。
    • 上記の通り、初期メンバーはキャラ固有要素の育成に戦闘が不要で、追加メンバーは育成の為に戦闘に出す必要がある為、追加後の雑魚戦では初期メンバーが控えに回され続ける事も多い。
  • 隠し要素は多いが、攻略情報なしではそもそも存在自体に気づけない物も多い。
    • 強力な隠しボスと戦う為には、まず加入自体が隠し要素であるマリアベルの加入が必須。
      • その為、マリアベルの加入方法に気づかないと、せっかく各地に存在する隠しボスとまず戦う事すら出来ない。
  • キャラのグッズが6×3の18個(前作は3×4の12個)と増加したせいで、そのダンジョン限りの使い捨てがある。
    • 特にカノンのジャンプシューズは入手したダンジョン以外に使い道がなく、数合わせ感が強い。
    • 隠しキャラ故にマリアベルのグッズは直接的なクリアには関わらないものの、隠し要素での出番はそれなりにある。
  • サーチシステムがやや不親切
    • 街やダンジョン、フィールド上のアイテムを見つける「サーチシステム」が町などの拠点やダンジョンを探す際前提となる情報を入手しないと対象を発見できない為、クリア後にまた始めから遊ぶ際などに、「場所は分かっているのに見つけられない」といった事態が発生する。規模的に隠れているとは思えないオブジェクトが突然出現するのも珍妙。
      • どこの街の誰との会話でフラグが立ってサーチ可能になるのかの見通しがやや悪い(複数の会話や人数のフラグを満たさないと発見できないケースも)。
      • この仕様は続編のWA3でも変更は無く、WA4ではそもそも長距離の拠点・ダンジョン単位での自由移動終盤までが不可能になっていた辺りから推測するに「基本的に物語の進行度合いによって行ける場所を決め、シナリオに沿ったプレイをしてもらう」という意図があった(逆を言えば後半用強装備の低レベル取得等の「シナリオに沿っていないプレイをして欲しくない」と言う事)のだろう。WA5でサーチシステムが復活した際にはアイテムのみをサーチする仕様になった。

総評

シリーズ第一作である前作から引き続き、荒野のRPGとして独特な世界観を形成しつつ、物語を通して『英雄』についてを問いただすシナリオ、今作でも健在のなるけサウンド、プレイヤーキャラが3人から6人に増えた事で戦略の幅が広がった戦闘など全体的に高評価であり、特にラスボス戦は屈指の名イベントとして挙がる事も多い。
現在ではアーカイブスでも配信されており、気軽にプレイが可能になっている。



余談

  • 発売時期的に今プレイするにはエフェクトがあまりカッコ良くなく、使い回しも多い。テンポが悪くバランスが大味な戦闘も現在の視点で観るとどうしても厳しく映ってしまう。
    • 故にグラフィック周りの演出効果を強化した上でのリメイクを強く待望されている。
    • 電撃オンラインのリメイクして欲しいゲームランキングでも、『FF7』や『サガ フロンティア』、『聖剣伝説3』などの大作に続いて9位にランクインしている。
    • もっともリメイクに関しては前例が既にあるので、その際に問題となった点を引き継がない様にという声も少なくない。
  • バンダイよりD-artsブランドで、2012年にナイトブレイザー、2013年にオーバーナイトブレイザーのアクションフィギュアが発売された。
  • シリーズのゲームデザインを担当した金子彰史氏は後にアニメ『戦姫絶唱シンフォギアシリーズ』でシリーズ構成と脚本を担当しており設定や台詞にワイルドアームズシリーズのネタを散りばめている。
    • 代表的な物としてシンフォギアシリーズの主人公立花響の口癖「へいき、へっちゃら」はリルカの口癖が元ネタとなっている。