テイルズ オブ ザ ワールド レーヴ ユナイティア
【ているず おぶ ざ わーるど れーう゛ ゆないてぃあ】
| ジャンル | シミュレーションRPG (シリーズ内ジャンル名:新たな絆のシミュレーションRPG)
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| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| 発売元 | バンダイナムコゲームス | 
| 開発元 | ジュピター | 
| 発売日 | 2014年10月23日 | 
| 定価 | 5,627円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| レーティング | CERO:B(12歳以上対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 薄い内容 テンポの悪さは改善なし
 ファンディスクとしてはそこそこ
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| テイルズ オブ シリーズ関連作品リンク | 
 
概要
テイルズ オブ シリーズのキャラクターが共演するスマートフォン用シミュレーションRPG『テイルズ オブ ザ ワールド タクティクス ユニオン』のニンテンドー3DS移植版。
移植にあたり、メインシナリオのフルボイス化、参戦キャラやストーリーの追加が行われている。
内容は、夢の世界「レーヴァリア」にシリーズキャラクターが記憶喪失の状態で召喚され、元の世界に戻るため戦っていくというもの。
システム
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オーソドックスなシミュレーションRPGで、キャラクターごとにターンが周ってくる。
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特定のキャラクター同士には「好感度」が設定されており、同じマップに出撃させたり隣接して行動させたりすると上昇する。
 好感度が一定値に達すると「好感度会話」が発生し、戦闘が有利になる効果が現れる。
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攻撃時、自分もしくは敵に術技を発動できる範囲にいるキャラクターに「援護」を要請することで、同時に攻撃したり、攻撃と回復を同時に行うといったことが可能。
 
評価点
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これまでの共演作品では、出典が同じキャラクターはゲーム開始時点で知り合いであることが多かったが、本作では兄弟ですら記憶喪失により実質初対面であるため、新鮮な人間関係が見られる。
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好感度会話も意外なキャラクター同士が設定されており、本作独自の組み合わせの会話も飽きさせない。
 
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スマートフォン版では「記憶の欠片」を集めて術技やスキルに変換し習得するというシステムだったが、何に変換されるかは完全にランダムで、運が悪ければゲームクリアに至っても強力な術技「秘奥義」を誰も覚えていないという事態すら発生し得た。
 3DS版ではスキルは戦闘で得られるスキルポイント、術技はレベルアップにより習得できるようになり、ランダム性は消滅した。
問題点
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戦闘のテンポが悪い。スマートフォン版からの問題点がそのままになっている。
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解像度の違いから、グラフィックがやや劣化している。
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スマートフォン版にあった術技が一部削除されている。各キャラが使用できる術技は通常攻撃と秘奥義を含めて9~10に統一された。
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キャラクターについて
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最早共演作品では恒例になってしまったが、各作品間で人数の差が非常に大きい。
 具体的には、『ヴェスペリア』は6人、『アビス』は5人、『シンフォニア』は4人、『ファンタジア』・『グレイセス』は3人で、残り11作品は2人。偏り具合も『レディアント マイソロジー』や『テイルズ オブ バーサス』から殆ど変わっておらず、『グレイセス』以外では相変わらず露骨に藤島康介デザインのキャラクターを優遇している。
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しかしスマートフォン版では残り11作品のうちの8作品と『ファンタジア』は1人だったため、これでも改善されているのである。今回の移植では、スマートフォン版で1人以下しか出演していなかった作品からのみキャラが追加され、全作品最低2人が出演することとなった。
 
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『バーサス』で散々批判され『テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ』で改善された「主人公がいない作品がある」という点が復活してしまっている。
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キャラクター選定も今迄のクロスオーバー作品と似たり寄ったり……というか、『エクシリア』・『エクシリア2』以外の面子は全て『レディアント マイソロジー3』と重なっている。これは『レディアント マイソロジー3』のグラフィックを流用していることに起因する。本作は独自の会話が多いとはいえ根本的な部分は同じなので、いい加減食傷気味なプレイヤーも居る。
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スマートフォン版でダウンロードコンテンツとして登場していたキャラクターは、加入必須でないため仕方ない部分もあるがストーリーにほとんど絡まない。時折セリフが挿入される程度。
 
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新ストーリーは既存ストーリーの裏側を描いたものであるが、既存ストーリーと合流したところで後味の悪いままぶつ切り終了。内容もかなり短い為、ボリュームに箔がつききったとは言い難い。
総評
スマートフォン版からの改善点は確かにあるものの、元の内容が薄いのに追加要素が少ないことに問題があり、腰を据えて長期間やり込めるようなボリュームはない。
3ヶ月後にシリーズ最新作の『ゼスティリア』が控えていたことや、注目度の低いスマートフォン用ゲームの移植ということから話題に上りにくく、
自分でキャラクターを動かす戦闘が魅力のシリーズなのにそれができないSRPGということで評判もよくないが、
キャラクター同士の関係は今までの共演作品にはないものであるため、それらに飽きたのであればやってみても良いかもしれない。
余談
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『ユナイティア』というタイトルは、元々新作のタイトルとしてユーザー間で噂になっていたものであり、あまりに広がりすぎた結果公式自ら否定する事態となった。
 今回そのタイトルが本当に採用されることになったが、噂との関連は不明(『テイルズ オブ ユナイティア』という名称自体は2008年に商標登録されている)。
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『エクシリア2』からはルドガーとユリウスが参戦しているが、スタッフがインタビューで「ユリウスを出したいからルドガーを出した」という旨の発言をした事が問題になった。言い換えれば主人公であるルドガーをユリウスを出すためだけに登場させた、という事であるためタチが悪い。更に言えば原作におけるユリウスはNPCであるため、なぜプレイヤーキャラクターを差し置いて……ということである。
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本作の発売後の2015年1月に『タクティクス ユニオン』はサービスを終了している。
最終更新:2020年04月12日 14:20