本項では2010年に発売された『Need for Speed: Hot Pursuit』(HD版のみ)と、リマスター版の『Need for Speed: Hot Pursuit Remastered』を併せて紹介します。判定は全て「良作」です。


Need for Speed: Hot Pursuit

【にーどふぉーすぴーど ほっとぱーすーと】

Need for Speed: Hot Pursuit Remastered

【にーどふぉーすぴーど ほっとぱーすーと りますたーど】

ジャンル レーシング




対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Windows
プレイステーション4
Xbox One
Nintendo Switch
Windows(Origin/Steam)
発売元 エレクトロニック・アーツ
開発元 Criterion Games
Stellar Entertainment(RM)
発売日 【PS3/360/Win】2010年12月9日
【PS4/One/Win(RM)】2020年11月6日
【Switch】2020年11月13日
価格 【PS3/360/Win】6,090円
【PS4/One/Win(RM)】3,200円
【Switch】4,100円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作
ポイント 『Hot Pursuit』のリブート兼リメイク作品
広大な郡で繰り広げられるレーサーvs警察
バーンアウト』のシステムと上手く融合
ゲーム内SNS「Autolog」が初登場
開発元及びシリーズの今後に影響を与える
シリーズ初のリマスター版も発売された
Need for Speedシリーズ



チェイスのスリル。
逃亡のラッシュ。



概要

バーンアウト』シリーズなどで知られるCriterion Gamesが初参入した『Need for Speed』シリーズの16作目。
略称は『NFS:HP』で、タイトルの後に「(2010)」と付与されている場合が多い。
2002年に発売された『Need for Speed: Hot Pursuit 2』(日本未発売)のリブート兼リメイク作品であり、シリーズでの『Hot Pursuit』タイトルは8年振りとなる。
同じEAということもあり『バトルフィールド』シリーズなどを手掛けた「EA Digital Illusions CE (DICE)」が開発に一部協力している。
これまでCriterionが開発してきた作品は同社開発のエンジン「RanderWare」を使用していたが、本作からは後継エンジンとなる「Chameleon」を使用するようになった。


イントロダクション

オープニングムービーより書き起こし。

SEACREST COUNTYの地形と道路事情が、世界各国のストリートレーサーたちを引きつけてしまったようだ。
だが、街の秩序は守られるべきだ。
自称トップレーサーたちには、世界最速の追跡部隊SCPD。
ここでのレース行為が決して許されないってことを思い知らせてやろうじゃないか。
我々の追跡を振り切るのが目的で集まるレーサーまでいるらしいが、これ以上レーサーは増やさせない。
徹底的に取り締まってやる。


特徴

  • 違法レーサーと警察との戦いを題材とした公道レースゲーム。レーサー側と警察側の両視点を描いている。
    • 警察から逃げながらレースをするだけでなく、警察側も操作可能で、逆にレーサーを逮捕させるといった要素も存在する。
  • 本格的で機密な操作が必要だった『Pro Street』や『Shift』に対し、本作ではカジュアルで初心者にもとっつきやすい操作性となっている。
  • 本作は5つのシリーズに分かれており、各車両はそれぞれのグループに属している。特定のイベントをクリアすることで次のシリーズがアンロックされるようになる。
  • 本作の舞台はSeacrest County。アメリカ各地の郡をモデルとしている。
    • 各地域にはそれぞれ魅力的な風景があり、海岸・砂地・農場・丘陵・森林・山道・ハイウェイなど勢揃い。
    • マップ上にはいくつかの路地がある。ショートカットになる道が多いが、逆に遠回りになったりする場所もあるので、どれが有利なショートカットなのかを覚えておくと効率良く走れられる。
  • 武器が使用可能。一部のイベントで使用可能で、使える武器と使用回数は各イベントによって決められている。
    • 踏みつけるとタイヤがパンクしてスピンさせるスパイクベルト、前方の車両をロックオンして電磁パルスを発射するEMP、最高速度以上の速度を引き出すターボなどがある。
      • 分かりやすく書くと『マリオカート』のアイテムで言うバナナ、赤こうら、パワフルキノコみたいなものである。
    • レーサー、警察で使える武器の種類が異なり、レーサーでは警察の武器を妨害するジャミング、警察ではバリケードを張ったり航空部隊を呼ぶことができる。
    • 武器によるダメージは普通にクラッシュするよりも大きなダメージを与えることができる。
    • 敵陣も武器を使ってくる。後半になる程敵の攻撃が激しくなってくるので、武器を上手く使いこなしていかないとフルボッコにされる。
    • 武器にはそれぞれ短所があり、下手に使えばミスになるどころか最悪自分だけ喰らって自滅するので、どの状況で使うかのアドリブ性も重要になる。
    • 各武器を使いこなしていくことでレベルが上がりアップデートされるようになる。
  • Autolog機能が初めて搭載された。Criterionが開発した、ゲーム内でできるソーシャルネットワーク機能である。
    • フレンドとハイスコアを競えたり、各プレイヤーとの進行状況を反映したり、メッセージのやりとり、写真のアップロードなどが可能。投稿された内容にはコメントを投稿することができる。
    • PCからAutologへログインすることで、サーバーに保存された記録を閲覧できたり、プロフィール画像を変更することができた。

キャリア

  • メインモードで、オフラインのキャンペーンに属する。
  • 各地に存在する様々なイベントをこなしてバウンティと呼ばれるスコアを獲得し、キャリアを上げて車両を取得したりランクを上げていくのが目的。
    • レーサーと警察とのバウンティはもちろん別々に扱われる。
    • 最大ランクは20で、一定バウンティに到達することでレーサーは指名手配レベル、警察では昇進するようになる。
    • 最初はSPEEDER/CADET(速度違反者/警察候補生)からスタートし、最終的にはMOST WANTED/ULTIMATE ENFORCER(最重要指名手配犯/究極の法執行官)*1へとランクアップしていく。
  • 各イベントには評価システムがあり、ブロンズ・シルバー・ゴールド/合格・優秀・名誉の順で評価され、イベント終了時に評価が高い程より多くのバウンティボーナスを獲得できる。
    • ブロンズ/合格以上を獲得できれば次のイベントがアンロックされるようになる。

『バーンアウト』システム

  • 本作はCriterion開発なので代表作でもある『バーンアウト』シリーズのシステムが引き継がれている。
    • 全車両にはブースト(ナイトロ)が装備されている。ゲージは反対車線走行やドリフトなどの危険な走行をすることで溜まっていく。
      • ナイトロは警察車両にも装備されているが、レーサー側と比べて最大容量は少なめ。
      • 後述のテイクダウンをキメるとゲージが最大になる。
      • 様々な危険走行を繰り出すことによりバウンティボーナスを獲得できる。『バーンアウト』における「リスク=リワード」のシステムも継承している。
    • 壁やトラフィックに激突するとクラッシュする。
      • クラッシュのシーンが映し出され、一定時間後操作不能になる。時間経過で復帰するが、外観がボロボロになっていく。
      • 本作ではHPゲージが存在し、壁にぶつかる、攻撃を受ける、クラッシュしたりすると減少する。
      • プレイヤーのHPが全てなくなるとクリティカルダメージになり、この状態でダメージを受けると大破となり、失格になる。
      • ライバル車両もクラッシュすることがあり、思い切り巻き込まれると自分もクラッシュしてしまうので、上手くかわす必要がある。かわすとCRASH ESCAPEバウンティボーナスを獲得。
    • 敵車両を大破させる「テイクダウン」が可能。
      • 『バーンアウト』では高速で壁とかにぶつければテイクダウンできたが、本作では敵車のHPゲージを全てなくせばテイクダウン成立という、やや異なる仕様になっている。
      • 警察側でレーサーをテイクダウン、または被疑者の近くで停止すれば「逮捕」となる。
      • とはいえ、テイクダウンされた車が後方から高速で思い切り衝突されようがフィギュアスケート並の空中回転をしようが崖からつき落とされようが「逮捕」で済むのはどうかと思うが。
      • もっとも、アクションレースゲームにおける警察組織が恐ろしい存在なのはよくあることである。

イベント

レーサー

  • レース:純粋なレース。3位以上でメダル獲得。警察は登場しない。
  • デュエル:2台で行うレース。
  • タイムトライアル:1台で行うタイムアタック。
  • プレビュー:指定された車両をレンタルして行うタイムアタック。
  • ホットパースート:ストリートレーサーを追跡する警察とのバトルレース。評価は順位によって決まる。
    • 警察から逃げながらレースをするイベントで、レーサーを逮捕しようと積極的に攻撃をしかけてくる。
    • レース途中で警察の待ち伏せに遭うパターンと、最初から警察に追われているパターンがある。前者で新しい車種の警察車両が登場する時はレーダーが反応し、カットシーンが入る。
    • 武器が使用可能で、これをいかに上手く使えるかがコツ。当然警察側も使ってくる。
    • 警察車両にはそれぞれにHPがあるので、蹴散らす事もできる。テイクダウンすればバウンティボーナスが手に入る。
  • ガントレット:警察に追われながら行うタイムトライアル。
    • 評価はタイム制だが、警察に構っているとゴールドを逃しやすい。あまり相手にせず、武器を使ってさっさとテイクダウンしていけば早めに辿り着ける。

警察

  • インターセプター:逃走する1台の被疑者を検挙する。
    • 被疑者の行動パターンやシチュエーションはイベント毎に割り当てられており、ただひたすら逃げる者や、路地を多用しプレイヤーが近づくとUターンしてくる者や、殺してやると言わんばかりに攻撃してくるなどといったパターンがある。
    • 行動パターンについてはブリーディングにてヒントが出されている。
    • このイベントではフィールドの通行制限がなくどこにでも行けるため、被疑者が真っ直ぐに逃げるとは限らない。一瞬の隙を突いて別の道へ逃げ出してくる。
    • 被疑者を見失ってしまうと、一定時間内に見つけなければ失敗となる。
    • 評価はタイム制だが、時間がかかっても逮捕さえできれば合格になる。
  • ラピッドレスポンス:司令部の召集指令に応答し現場に急行する。「ナンシーより緊急連絡!」
    • 基本はタイムトライアルと同じだが、壁にぶつかると2秒、トラフィックにぶつかると3秒のタイムペナルティが課せられる。
    • クラッシュにはペナルティは付かないものの、どちらにせよ大ロスとなる。
    • 合格(ブロンズ)未満のタイムでゴールすると被疑者に逃げられたことになる。
    • なお、オブジェクトの破壊にはペナルティは無し。明らかに器物破損だが、いいのかそれで。
  • プレビュー:指定された車両をレンタルして行うラピッドレスポンス。
  • ホットパースート:ストリートレーサー達を逮捕してレースを中止させる。
    • 逮捕した台数が評価となり、全員逮捕するか、プレイヤーが大破するか、レーサーが一台でもゴールすれば終了。

登場車両

  • 本作で登場する車両は全て実車である。車両は通常版と警察仕様それぞれが登場するが、片方でしか登場しない車両もある。
  • スポーツシリーズ/交通警察ユニット
    • みんなも一度は見たことがあるだろう、走る楽しさをモットーとした市販車。日本車が多い。
    • マツダ・RX-8、スバル・インプレッサ WRX STI、三菱・ランサーエボリューションXなど。
  • パフォーマンスシリーズ/ハイウェイパトロールユニット
    • セダンからスポーツカーまで幅広い車種が属する高級市販車。欧州車が多い。
    • ポルシェ・911、BMW・M3、マセラティ・グラントゥーリズモなど。
  • スーパーシリーズ/緊急配備部隊ユニット
    • 世界一流メーカーが勢揃い、時速300km/hを超えるスーパーカー。
    • メルセデス・ベンツ・SLS AMG、ランボルギーニ・ガヤルド、日産・GT-R SpecVなど。
  • エキゾチックシリーズ/高速機動部隊ユニット
    • 価格数千万超えなど当たり前、まさに究極の性能を誇る超高級のスーパーカー。
    • フォード・GT、ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツ、パガーニ・ゾンダなど。
  • ハイパーシリーズ/高速追跡部隊ユニット
    • 世界でも数十台しか製造されていない、驚異の400km/hを超える世界屈指のハイパーカー。
    • マクラーレン・F1、ケーニグセグ・CCX、ブガッティ・ヴェイロンなど。

評価点

  • 良質なグラフィック、サウンド。
    • ゲームエンジンが一新したことによって、よりグラフィックが綺麗になった。
    • 舞台であるSeacrest Countyもグラフィックの綺麗さが相まって美しく、さらに時間や気候の概念まであるので、移り変わる自然の風景はプレイヤーを飽きさせない。
      • マップ内を自由に走れるフリードライブもある。思い切って爆走したり、ゆっくり走って探検したり、最短ルートを研究したり、イン○タ映えスポットを探したり、使い道は色々。とにかく走るだけでも楽しめる。
    • サウンドも重厚感があり臨場感があふれている。トンネル内での残響音も見事。
  • 実在車両の忠実な再現度。
    • 外観はもちろん、エンジン音や操作感覚もほぼ忠実に再現されている。
    • 車両にはそれぞれにバックビルダーメモやキャッチコピー、速度、当時の価格を見ることができる。この項目を見るだけでも楽しめる。
    • 車両を選択すると、かなり迫力のあるエンジン音が流れる点も良い。
  • 圧巻の演出。
    • 個々の演出やムービーがまるでハリウッド映画のような迫力感がある。
  • 好評のサウンドトラック。
    • EA販売なので、BGMは実在の洋楽を多数収録。リズミカルでテンポやノリが良い曲が多く、評判が良い。
      • 追跡時には緊張感溢れるオリジナルのBGMに変わる。
    • PS3/360版はカスタムサントラに対応。プレイリストを作成すればゲーム中に好きな音楽を流すことができる。
      • さらに本体とPCを接続すると、PC側のプレイリストを再生することもできた。
  • UIも良く、シンプルにまとまっていて分かりやすい。
    • 最高速度になると速度に色が付く。
    • マップのショートカットは色が付けられている。
    • ルームミラーカメラが付けられており後方からの様子が分かりやすくなっている。
    • ゴールまでの距離も表示されており、残り1kmになると表示してくれる。
  • フレームレートは60fpsを維持している。
  • コンシューマ版でもキーコンフィグが可能。自分好みの操作方法に設定出来る。
  • フォトモードの搭載。
    • ポーズメニュー、または車両選択時に撮影可能。エフェクトの設定もある。
    • 撮影した写真はAutologサーバーに保存され、フレンドと共有できる。
    • オリジナル版ではワンボタンでクイック撮影が可能だった。
  • 一部車両の実写プロモーションムービーが収録*2
    • ポルシェ社などの一流企業によるプロモーションムービーは必見。まさに気合が入っている映像になっており、完成度が高い。
  • Autologも評価が高い。
    • フレンドと記録を競い合うだけでなく、メッセージや画像の投稿も出来るコミュニケーションシステムが高評価を得た。
    • フレンドが多い程機能が充実され、より楽しみが増えるようになる。
    • オフラインでフレンドがいなくても、各イベントにはベストタイムが記録されているので、単純に自己ベストを更新していくのも楽しめる。
  • リマスター版における評価点。
    • グラフィックは高解像化で更に綺麗になった。エフェクトやビジュアルも強化されている。
    • ロード時間がやや短くなった。
    • DLCが全収録済なので、課金をする必要がなくなった*3
    • オリジナルの日本語版にはなかった字幕が追加。オプションでオフに出来る。
    • 自由度の高いカスタムペイントやラップエディットが可能になった。
      • ペイントは全色設定可能で色の明るさや彩度、塗装パターンも設定できる。
      • ラップは車の部分毎に貼り付けられる。ラップの種類は多種多様で、ラップの回転や色替え、拡大縮小も可能。編集したラップはセーブできる。
      • ただし、一部編集できない車両がある。また警察車両は設定自体不可能。
    • 版権曲が一曲も削除されていない。
    • クロスプレイ対応。全機種共通でのオンラインプレイやランキングが実現した。

問題点

  • 車両の改造は不可。
    • リマスター版ではペイントやラップの追加こそ可能になったが、改造そのものはできない。
  • クラッシュの描写は『バーンアウト』に比べると簡略化されている。
    • 実車を使用しているためか、あえて控えめになっていると思われる。物理演算で車が歪んだり、部品が飛び散ったり爆発することもない。
  • レース中は全体マップが見れない。
    • フリードライブはマップ中自由に走れるモードなのに勿体無い。
  • 敵車が異様に速い
    • こちらが何をしようともCPUは必ず追い抜くが、ゴール手前で減速する…という状況が頻発する。
      • そのためレース中の大半の時間は無意味である。
  • トランスミッションはATのみ。
    • 武器や警察車両で使うサイレンのオンオフ、Autologに投稿するためのスクリーンショットボタン等を充実させた結果、当時のコントローラーだとトランスミッションに割り当てられるボタンがなくなった*4事情がある
  • タイムアタック系の難易度が高い。
    • レーサー側はゴールドのタイムが短い。一度でもクラッシュしてしまうとゴールドが困難になる。
    • クラッシュをしなくても、かなり難易度が高いのも存在する。
    • 警察側は壁などに少しでも触れてしまうとタイムペナルティになってしまう。ただ、レーサーよりは目標タイムは長めなので、ペナルティにならずにショートカットを上手く使えば比較的余裕はある。
  • オリジナルPC版ではDLCの配信なし
    • 有志によるMODでDLCイベントの追加等は試みられたが、リマスター版が出るまで正規の手段で追加コンテンツに触れることができなかった。
    • 配信プラットフォームの未整備*5や、違法ダウンロードツール全盛期の時代でもあってか割れ対策への一環ともとらえられていた。
  • リマスター版では版権の都合上削除された車両がある。
    • メルセデスとマクラーレンのコラボモデルであるSLR並びに同車の限定モデルSTIRLING MOSSと、警察側のみで利用できたカーボンモーターズE7の3車両が該当、E7はオリジナル版発売後に会社が解散しコンセプトのまま市販されなかった事情がある。
    • だが、前者2種に対しては、コラボした両社のメーカーのそれぞれのモデルは収録されてるにもかかわらず、これらコラボモデルのみ収録されてない。
  • オンラインプレイに専用アカウント必須
    • オンラインプレイを行うにはEAアカウントを作る必要がある。他のゲームに慣れていると面倒。

総評

『バーンアウト』を制作してきたCriterionにとって、同ジャンルである『Need for Speed』との相性は抜群だった事を証明してくれた一作。
グラフィック、サウンド、演出、ゲーム性も非常に良く、さらには『バーンアウト』システムとの上手い組み合わせは、様々なゲーマーから高評価を得た。シリーズ初心者にもオススメできる。
発売から10年後にはSwitch版含む上位機種へのリマスター版が発売されたため、気軽に遊べるようになった。
ただし、元が10年前のゲームなので新規ユーザーにとっては少し古臭さがあるかもしれないが、面白さは色褪せてはおらず、現在でも充分に楽しめる。


余談

  • Metacriticでのレビュースコアは89点で、シリーズ2位となる高評価を獲得した。
    • 1位は『Shift』の94点。
    • 一方本作のリマスター版はバグの多さにより評価を落としてしまい77点となっているが、それでもシリーズの中では高い水準である。
  • 本作の体験版は配信後2週間で200万超のダウンロードを達成した。
  • 『バーンアウト』シリーズの開発チームはほとんど関わっていない。
    • 『バーンアウト パラダイス』の最終アップデートを最後にチームが解散されてしまったため。
    • 一応、シリーズの生みの親であるAlex Ward氏は本作のディレクターとして参加していたが、2014年に退社してしまったため、リマスター版の制作には関わっていない。
      • そのため、リマスター版のスタッフロールには氏の名前は外されているが、スペシャルサンクス枠としてクレジットされている*6
  • Autologは後の一部シリーズ作品にも搭載されるようになった。
  • 同名のタイトルがWii版やスマホ版でもリリースされている。
    • Wii版はExient開発。ただし内容は全くの別物で、コース中にあるアイテムでパワーアップや画面分割など、むしろ『マリオカート』のようなノリに近くなっている。
    • スマホ版(iOS/Android)はIronMonkey開発。こちらはWii版とは違って本家に近い内容になっている。スマホを傾けてハンドルを操縦するというシステム。
+ PS3版とWii版の比較動画

その後の展開

本作の前身である『バーンアウト パラダイス』と同様、発売10周年を記念したリマスター版『Need for Speed: Hot Pursuit Remastered』がPS4/One/Win/Switchで2020年に発売された。PS5/XSXへの上位互換にも対応している。
全8種のDLCに加え、グラフィックの向上、さらに一部の新機能や別機種とのオンラインプレイが可能なクロスプレイに対応した、まさに完全版に相応しい作品となっている。
Win版、PS4 Pro/PS5版、One X/XSX|S版でプレイすると4K解像度&60fpsの圧倒的出力でプレイすることができる。

最終更新:2024年08月18日 18:18

*1 アメリカにおける郡の警察機関では法執行官(Enforcer)という役職は存在し、日本の刑事訴訟法における司法警察職員に相当する。

*2 PS3/360のダウンロード版では削除されている。

*3 ただし、DLCを除いた車両を全てアンロックさせる「タイムセーバーパック」のみ未収録なので、車両は自力で取得する必要がある。

*4 コントローラー上の全てのボタンが何らかの機能に割り振られたため。

*5 当時はまだPCゲームもパッケージ版販売が強く、ダウンロード販売もEAダウンロードマネージャー(Originの前身)でしか行われていなかった。

*6 これは『パラダイス』リマスター版でも同様。