「我こそ、拳を極めし者!!」
『
ストリートファイター』シリーズ(その他含む)における、
豪鬼の
超必殺技。
『
スーパーストリートファイターIIX』で、豪鬼が乱入してくる際に
ベガを
一瞬で葬り去る演出を技にしたもの。
「
阿修羅閃空」のモーションで近付き相手の胸倉を掴んだ後、画面が暗転し(ゲームによってはホワイトアウトして)一瞬で無数の打撃を叩き込み、
暗転が解けると豪鬼が背を向けた仁王立ちのポーズを取っており、相手はその場にダウンしているという大技。
この技で相手をKOすると、背景に大きく
「天」の文字(場合によっては「滅」「神人」「神鬼」等)が現れる特殊演出が入る。
殺意の波動による代表的な奥義とも言え、豪鬼以外に
真・豪鬼、
殺意の波動に目覚めたリュウ、神人豪鬼、狂オシキ鬼が体得している。
また名称は違えど、殺意の波動を取り込んだ
ゴッドルガールの「ラストジャッジメント」もほぼ同様の技である。
作品における性能、演出
豪鬼を象徴する技で『スパIIX』、『
X-MEN』以外のほぼ全ての作品で搭載されている。
移動投げのため密着以外ではジャンプで躱され易く、密着状態で出すのが基本的な使用法である。
豪鬼の上位互換キャラの真・豪鬼が使うものは、ガード不能の
打撃投げになっているため、
空中にいようとのけぞり中であろうと問答無用で掴む事が可能。
更に後期の作品では暗転後にジャンプで避けられない場合が多く、その場合至近距離で使われると回避不能である。
この技でフィニッシュを決めた場合、
「一旦ニュートラルに戻ってから改めて勝利演出」に移行するものと、
「その状態のまま勝利演出」に移行するものとがあり、
『ZERO』シリーズ等は前者でそれ以外(『III』シリーズや『
CVS』シリーズ等)は後者となっている場合が多い。
基本的には上記のコマンドで発動するが一部作品では省略が可能で、
『
ストIII 2nd IMPACT』では「
「弱P(1回のみ)・→・弱K・強P」となっており、他の作品よりも非常に出しやすくなっている。
また同作では立ち強Kからの
コンボに組み込めるため、それに拍車をかけてより使い勝手が良くなった。
続編の『ストIII 3rd STRIKE』では「弱Pを2回正確に入力しないと発動しない」、「立ち強Kが遠・近の2種類に分かれる」仕様となったため、
前作に比べるとかなり使い勝手が悪くなってしまっている
(遠距離版でしか成立せず、近すぎると近距離版に化け、かといって離れすぎると、
瞬獄殺が相手に届く前に相手が仰け反りから立ち直り、ジャンプで逃げられる)。
『ZERO3』のV-ISM豪鬼の様に「レバー←」で使い分け出来たら良かったのに…と嘆くユーザーも多かったという。
『ストIII』ではどのスーパーアーツを選んでも使用可能(
ゲージ全消費)となっている。
『ストIV』では「弱P・弱P・→・弱K+強P」「弱P・弱P・→+弱K+強P」というように、→以降のボタンは同時に押しても発動するようになった。
同作ではスーパーコンボゲージを消費するスーパーコンボの瞬獄殺に加え、
リベンジゲージを消費する
ウルトラコンボの
「真・瞬獄殺」も存在。こちらのコマンドは「弱P・弱P・←・弱K+強P」。
『鉄拳7』では『ウルトラストリートファイターIV』からの参戦となったため、
上記の「弱P・弱P・→・弱K+強P」「弱P・弱P・→+弱K+強P」のどちらでも使用可能。
真・瞬獄殺は体力が残り僅かのレイジ状態でのみ出せる超必殺技「レイジアーツ」で使用し、HIT時には後述の「一瞬千撃」も表示される。
スーパーコンボゲージを使用するレイジアーツでは、通常の瞬獄殺は使用せず代わりに滅殺豪波動を使用する。
レイジアーツは「発動後に体力が0になり、KO」等の一部状況を除き、技を受けてもレイジアーツ技を出し切るシステムである事と、
壁やられからの追撃にも掴める事が可能なため、ステージによっては通常コンボの締めにも組めるなど、本家よりも凶悪さが増している。
ヒット数は基本的に15ヒット程で、神人豪鬼版は33ヒット、真・瞬獄殺は27ヒットする。
後者は暗転時の演出で「一瞬千撃」の文字が躍るが、実際には1000ヒットせず2桁で終わるのをよくイジられがちである。
まぁ仮にそんなにヒットされても
最早ギャグの領域であるが。
『ポケットファイター』では暗転中の豪鬼を垣間見る事が出来るが、
作品の雰囲気もあってかその光景はギャグであると
言わざるを得ない。
格闘ゲームにおいても有名な超必殺技であるため、数多くのパロディ技も存在している。
有名なものでは
春日野さくらの「春獄殺」、
ダンの「殉哭殺」、
ユリ・サカザキの「ユリちょう燕舞」、
イギーの「サンドストーム」等。
なお、
アクマという人物や
零豪鬼というロボットが同名の技を使うが、
豪鬼の瞬獄殺とは全く異なる
単なる乱舞技なので、彼らが赤の他人である事は言うまでもない。
アクマのものは(デフォルトキャラだったため)
インストカードに史上初めて掲載されたという本来なら記念すべき技なのだが、
コマンドすら
「Pタメ236236離す」という
何処からどう見ても全く違う技なのでノーカンである。
+
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格ゲー以外における瞬獄殺 |
リメイク版『 テイルズオブデスティニー』の闘技場で、
「 リリス・エルロンが 本来の相手をイントロでKOして代わりに参戦する」という、それなんて豪鬼?なイベントがある。
しかもこの時の演出が、
「相手に近付き画面がホワイトアウト⇒大量の打撃音+ヒットエフェクト+断末魔
⇒画面が元に戻ると、そこには倒れたコングマンとスカートを持ち上げてお辞儀するリリスが…」
という、どう見ても瞬獄殺な内容となっている。
バンナム…もとい テイルズスタッフだから仕方ないと言いたくなるかもしれないが、
そもそもこの手の演出は『 ファンタジア』の頃には既に存在していた定番ギャグである(所謂「 ピヨる」の元ネタもカートゥーン)。
瞬獄殺が斬新だったのはギャグ扱いでは無いと言う点だけである。 MUGENじゃギャグ扱いされているけどね
カプコン製作のRPG『ブレスオブファイア』シリーズの一部の作品においては、
キャラクターが相手に近付いて画面が黒く、あるいは白くなって無数の打撃エフェクトが発生する「滅殺」というスキルが存在している。
内容は「相手のHPを確率で1にする」というもの。ただし体に負担がかかり、最大HPの上限が下がってしまう(宿に泊まる事で回復)。
『 IV』では画面に「天」の文字まで出るなど、ほぼ完璧な再現度であった。
同じくカプコン製作の3Dアクションゲーム『 大神』にて、このようなシーンがある。
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漫画版における瞬獄殺
「一瞬千撃抜山蓋世 鬼哭啾啾故豪鬼成」
中平正彦氏の漫画作品『RYU-FINAL』では、
「無数の拳の連打を繰り出し、それらが相手にインパクトした瞬間に相手の体内で「
波動拳」を放ち、炸裂させる」という描かれ方をされている。
「殺意の波動」に殺された事に気付かずに闘い続けようとする、幾万の魂を相手にするために生まれた技が瞬獄殺であり、
魂を相手にするごとに瞬獄殺は磨かれ、磨かれた瞬獄殺はまた新たな魂を呼ぶ。非常に罪深い拳である。
この一瞬千撃は、後に『ストIV』の真・瞬獄殺にて逆輸入されている。
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『ZERO3』のエンディングにて |
「瞬獄、すなわち数多の瞬きに、地獄をかいま見る・・・・
拳にならず、己が罪業の重みで自らを殺める技・・・・
悪鬼ほど、苦難の中で死す・・・・哀れよ・・・・」
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リュウは豪鬼の拳に自ら進んで身体を貫かせる事で、波動による致命の一撃を避け、
反撃に転ずる唯一の好機である密着状態から波動拳を放ち、見事瞬獄殺を破っている。
また、リュウ達の回想にて、殺意の波動を持たないはずの
剛拳も豪鬼にこの技を放っているのだが、
彼の場合は波動が膨れ上がり大爆発を起こしている。
その威力たるや山一つを丸々消し飛ばすほどだが、自身へのダメージも甚大で、直後に豪鬼に止めを刺されてしまった。
MUGENにおける瞬獄殺
数多のキャラクターが、形は違えど似たような技を搭載してたりする。
必要なスプライトが最小限で済む事と、記述がシンプルに収まる事から、
有名でインパクトのある技の割には搭載が非常に容易だからだろうか。
AI殺しの代名詞であり、
AIが投げに対して対策していない場合ほぼ確実に喰らってしまう、逆転劇の立役者とも言える技。
投げに対しジャンプやバックステップで回避するようにしてあれば躱せるが、
前述の
真・豪鬼の瞬獄殺はガード不能の打撃
判定であり、打撃がガード可能かどうかAIには判別出来ないのでこちらは完全なるAI殺し。
また、AIが瞬獄殺を使う時は
超反応により確定状況で出している事も多いので、対策してあっても回避出来ない場合がある。
原作ゲーム同様、フィニッシュ時の「一旦ニュートラルに戻ってから改めて勝利演出」or「その状態のまま勝利演出」はキャラ側の記述で各々再現可能。
前者の場合は特に記述の(というか特別な事をしない限り)必要が無く、
後者を再現したい場合はトリガー"WinKO"と"RoundState>=3"と"PrevStateNo"を駆使すれば簡単に再現可能である。
ちなみにこの技を
空中で発動出来るのは、原作においては
メカ豪鬼と狂オシキ鬼のみである。
MUGENにおいてもこの技を空中で発動出来るキャラはごく一部のみ。
また、この技は海外での人気が高く、海外産のキャラクターに搭載されている事が多い。
そして海外の人達から見て、バックに大きく漢字が表示される演出は人気が高いらしく、「滅」以外にも色々な漢字を表示させている場合が多い。
ただし、見た感じ格好良さそうな文字を選んで使う場合が多々あるので、「何故こんな漢字を…」という場合もあるが、そこはご愛敬である。
瞬獄殺および暗転多段ヒット技を持つキャラ一覧
原作で所持
※(空中可)と表記した技はジャンプ中でも発動可能
フィニッシュ時の動作の×は一旦ニュートラルに戻る、○はそのまま、△は作品毎に異なる、空白は未検証とする
*1「神人」と似たような造字。「神」の下部に「鬼」の部首を加えた物。便宜上「神鬼」と表記する事も。
*2原作では対豪鬼戦、かつ「パワードレイン」か「グッドナイトシュガー」を当てた後のみ。
MUGENでは「パワードレイン」および「グッドナイトシュガー」の発動効果が豪鬼のものになっていれば発動可能。
*3相手の負けカットインの方が優先して表示されるので実際は見えない。
*19トドメのKO時のみ表示される
アレンジ・MUGENオリジナルキャラ
※(空中可)と表記した技はジャンプ中でも発動可能
フィニッシュ時の動作の×は一旦ニュートラルに戻る、○はそのまま、△は作品や状態(地上or空中等)毎に異なる、空白は未検証とする
*47Pカラー(金カラー)限定。
*5原作におけるローグの場合と同様に豪鬼などの相手に「
ゲットだぜ!」を当てるか、「ドローカード」で引き当てれば使用可能。
*6MegaMariの瞬獄殺には演出が2種類あり、AAが現れるのはその一方のみ。
他方はRareAkumaよろしく魔理沙が巨大な
八頭身魔理沙に変身してフィニッシュとなるため、背景は黒一色となる。
*7空腹状態のみ。味方にも当たる。
*8「滅」の字だけ巨大で他は画面右下に小さく表示。そのため、パッと見では「滅」に見える。また、背景演出は7ゲージ版のみで、2ゲージ版では出ない。
*9練神還虚の効果中のみ。使用すると練神還虚の効果が切れる。
*10原作での特攻(超必殺技)KO演出なのでこの技以外でもゲージ技でKOすれば出る。
*11ブチ切れ状態限定。成功するとブチ切れ状態が解除される。
*127P~9Pカラー(ランペルモード)限定。
*13コマンド名は「瞬獄殺」となっており、どちらかの技がランダムで発動する。
*14裏モードのみ。また、KO時は相手の倒れスプライトが
ゼットンに変わる。
*15体力が1/4になった時に1度だけ発動。殴る演出ではなく『地球大進化』のOP映像が流れる。背景文字も地球大進化自身の背中に出現する。
*1611Pカラー(Rotten Bananaモード)限定。
*17最新版(2012年1月1日更新)では仕様が瞬獄殺風となった。
*18他の瞬獄殺より喰らい判定が広いので、二人以上(味方含む)にヒットする事がある。
「この拳うぬが肌に銘じ 骨に刻むがよい!」