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2月 | 3月 | 4月 |
3月10日追加
ランプエトワール
劇場公演の夜の部が終わっても、少女は気が抜けなかった。夜には恐ろしい稽古が待っているからだ。少女はバレエ団の踊り子である。踊り子はバレエ団の権威を守るため、人々の目を楽しませるため、頭の先から爪先まで神経を張り巡らせ美しく踊ることを求められた。
少女の指導を務めているのは、かつては劇場の花形だったという、美しい女である。美しいが冷徹な女で、少女が練習を怠れば、厳しい折檻を加える。少女は夜ごと鏡の張り巡らされた稽古室で、電燈の仄かな明かりだけを頼りにバレエの練習を続けた。
しかし、古びた電燈は、稽古室の軋みに耐えかねたのだろう。天井から吊り下げていた鎖が切れ、重たげな電燈が、少女の華香な肉体を目がけて落ちかかってきた。その時である、少女を押しのけ、電燈を背に受けたのはあの冷徹な女であった。女は静かに口を開いた。
「あなたは昔の私に似ている。私も少女の頃は無垢な心で踊れていた。でも、いつしか芸一本で生きていくことができなくなってしまった。あなたには私の分まで踊り子としての本分を全うしてほしい」
そう語ると女は初めて少女に微笑みかけ、眠るように息絶えた。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | |
追加日 | 2022年3月10日 | ||
EN | Lampe Etoile | ||
解放 | フィオ(彩涙光の少女) |
孤高ノ尾
一人ぼっちの怪物の女の子がいました。
尾の数が1本しかないから、誰も友達になってくれないのです。
だけど女の子は、ずっと一人ぼっちだったので、友達がいなくてもさみしくありません。
尾の数が1本しかないから、誰も友達になってくれないのです。
だけど女の子は、ずっと一人ぼっちだったので、友達がいなくてもさみしくありません。
ある時、怪物の女の子は、自分と同じように1人ぼっちの怪物の男の子を見つけました。
男の子は話しかけてきました。ぼくとあそぼう? と。
その怪物の男の子には、尾がありませんでした。
男の子は話しかけてきました。ぼくとあそぼう? と。
その怪物の男の子には、尾がありませんでした。
怪物の女の子は断りました。
わたしはひとりで遊ぶのが好きなの、と。
しかし怪物の男の子は、ずっと怪物の女の子のそばから離れません。
ぼくはひとりぼっちがいやなんだ、と。
わたしはひとりで遊ぶのが好きなの、と。
しかし怪物の男の子は、ずっと怪物の女の子のそばから離れません。
ぼくはひとりぼっちがいやなんだ、と。
怪物の女の子は逃げます。怪物の男の子は追いかけます。
女の子は根負けし、自分のしっぽを切り落としました。
これで安心してもらえるかしら?
怪物の男の子は、にっこりと笑いました。
女の子は根負けし、自分のしっぽを切り落としました。
これで安心してもらえるかしら?
怪物の男の子は、にっこりと笑いました。
武器種 | 小型剣 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 孤高 |
追加日 | 2022年3月10日 | ||
EN | Aloof Tail |
金翅・嘴峰
大変美しい、純白の鳥を飼っていた皇帝が居た。
彼はようやく一息つける僅かな時間に、その鳥の世話をする。
政務で疲弊する皇帝には、それが何よりもの楽しみだったのだ。
彼はようやく一息つける僅かな時間に、その鳥の世話をする。
政務で疲弊する皇帝には、それが何よりもの楽しみだったのだ。
だから彼は、その鳥の世話を他の誰にも任せなかった。
そして子のいなかった彼は、他の何よりもその鳥を愛していた。
自身の死期が近付いた時、次代皇帝にその鳥を指名するほどに。
そして子のいなかった彼は、他の何よりもその鳥を愛していた。
自身の死期が近付いた時、次代皇帝にその鳥を指名するほどに。
人々は驚いた。それは鳥が皇帝となった事だけではない。
鳥であるがゆえに、委ねられていたのは決議の権限のみだったが、
その鳥は政務を的確に果たし、国を良い方向へと導いたのだ。
鳥であるがゆえに、委ねられていたのは決議の権限のみだったが、
その鳥は政務を的確に果たし、国を良い方向へと導いたのだ。
しかし、主として鳥の傍に寄る者はいなくなってしまった。
かつて熱心に世話をしてくれた、先代の皇帝はもういない。
その鳥は段々と薄汚れていき、最後は真黒な死体で発見された。
かつて熱心に世話をしてくれた、先代の皇帝はもういない。
その鳥は段々と薄汚れていき、最後は真黒な死体で発見された。
武器種 | 槍 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 金翅 |
追加日 | 2022年3月10日 | ||
EN | Goldfeather: Culmen |
月夜烏の銃
兵隊さん、兵隊さん。そんなに悲しい顔して、どうしたの。
ここらで少し、羽を休めなさい。夜明けはまだ、遠いもの。
ここらで少し、羽を休めなさい。夜明けはまだ、遠いもの。
兵隊さん、兵隊さん。ねえ、君は愛する人を失ったんだね。
ほら。涙をふいて、祈りなさい。夜明けはまだ、遠いもの。
ほら。涙をふいて、祈りなさい。夜明けはまだ、遠いもの。
兵隊さん、兵隊さん。ねえ、君は多くの命を奪ったんだね。
もう少し君のお話を聞かせてよ。夜明けはまだ、遠いもの。
もう少し君のお話を聞かせてよ。夜明けはまだ、遠いもの。
さあ、もうすぐ夜が明ける。君はただ、前へと進みなさい。
僕はここで、君の帰りを待ってるよ。いつまでも、永遠に。
僕はここで、君の帰りを待ってるよ。いつまでも、永遠に。
武器種 | 銃 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 光 | シリーズ | |
追加日 | 2022年3月10日 | ||
EN | Nightcrow's Pistol | ||
解放 | ディミス(守護たる射手・偽) |
3月22日追加
偽脳のアタナシア
「ここはどこ? 真っ暗なの。出して! お願いだから!」
目を覚ますと軟禁されていた女は、大声で訴える。
目を覚ますと軟禁されていた女は、大声で訴える。
暗闇から無数の敵が現れた。女は、自らの手に杖が握られている事に気がつく。辛いが、生き残るために戦うしかないことを悟った。
気が遠くなる数の戦闘を経て、女は身も心も疲れ果てた。すると、女の頭に終了の声が響き、電源が切れた様に意識が遠のいていく。
【本商品には、数百万回の戦闘を学習したAIがインストール済♪
戦闘に不慣れなお客様も、AIアシスト機能で安心安全!!】
戦闘に不慣れなお客様も、AIアシスト機能で安心安全!!】
武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 火 | シリーズ | |
追加日 | 2022年3月22日 | ||
EN | Artificial Athanaia | ||
解放 | F66x(無血貌の女囚) |
絡繰ノ疵物
壊れた機械は、ただの鉄屑。鉄屑はただの不用品。
そして不用品はただのゴミとして処理される。
今日もたくさんの機械がゴミ捨て場に捨てられていた。
そして不用品はただのゴミとして処理される。
今日もたくさんの機械がゴミ捨て場に捨てられていた。
役立たずは即時廃棄。
それは人間社会でも同様だった。
仕事で失態を犯した俺は、職場に捨てられて失職した。
それは人間社会でも同様だった。
仕事で失態を犯した俺は、職場に捨てられて失職した。
ゴミ捨て場を漁っていると一本の槍を発見した。
立派に見える機械仕掛けの槍だが……壊れている。
俺と同じだな。不良品同士仲良くしようぜ、相棒。
立派に見える機械仕掛けの槍だが……壊れている。
俺と同じだな。不良品同士仲良くしようぜ、相棒。
しばらくして、俺たちは元職場に乗り込んだ。
俺たちの足元にはかつての同僚たちが血を流して転がっていた。
なんだ、不良品でも合わせれば使えるじゃないか。
俺たちの足元にはかつての同僚たちが血を流して転がっていた。
なんだ、不良品でも合わせれば使えるじゃないか。
武器種 | 槍 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 火 | シリーズ | 絡繰 |
追加日 | 2022年3月22日 | ||
EN | Mechanical Refuse |
赫灼ノ瞑刃
気がついた時には手遅れだった。惑星間航行船は近くの衛星の重力に引き寄せられ、衝突を免れない。多くの人たちが一人乗り緊急ポッドで脱出し暗い宇宙に放り出された。
緊急ポッドは横たわるためのベッドと、生命維持に必要な装備があるだけ。冷凍睡眠装置の時間を10年にセットしてまぶたを閉じた。真っ暗な空間の中でひとり、仲間の助けを待つのみだ。
10年後。ゆっくりと目を覚ます。状況は何も変わっていなかった。私は震える手で100年と設定し再び眠りにつく。ポッドの外はどこまでも続く深い闇が広がっていた。
100年後。状況は変わっていなかった。秒速3万5000キロで宇宙空間を移動し、家族も友人も、誰一人私を知るものはいない。私は冷凍睡眠装置を限界時間に設定し、再び暗黒の旅を続けた。
武器種 | 小型剣 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 火 | シリーズ | 赫灼 |
追加日 | 2022年3月22日 | ||
EN | Shiny Cecity |
3月31日追加
Si'F-06scar
槍を握り締める、強く。そこに在る事を確かめるように。
続く戦闘の疲労、負った傷。曖昧になる指先の感覚。
私の手の指は10本残っているだろうか、それを確かめる余裕もない。
赤くなる視界。それは私の血の色か、あるいは。
武器種 | 槍 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 風 | シリーズ | 白牙 |
追加日 | 2022年3月31日 | ||
EN | Si'F-06scar | ||
解放 | ノエル(破砕裂の兵器) |
復讐の黒骸
勇敢な兵士だった兄は、名誉の戦死を遂げた。今では、祖国を守護する軍神として祀られている。兄は貧しい一家の誇りであった。僕は兄の意志を受け継ぎ志願兵となり、戦地へ送られた。しかし、兄のように華々しく死ぬことは叶わず、野戦病院に運び込まれた。
息絶えていく兵たちの傍らで、僕は軍医と上官の会話を耳にした。「貧しい若者たち……即ち持たざる者たちは、名誉を得るために命を顧みず戦う。戦死した彼らを軍神と讃えることで、また若者たちを戦場へと駆り立てることができる」
怪我で意識は朦朧としていたが、上官の話す内容はハッキリと聞き取れた。上官に同調する軍医の笑い声も。僕は世界を恨んだ。兄を殺した敵国も、兄をはじめとする、貧しい若者たちを戦争へと駆り立てた祖国も憎かった。気が付くと、僕は大剣を手に取っていた。
上官殺しの罪は、数えきれないほどの敵兵を殺したことで、内々に処理された。僕は祖国に英雄として凱旋した。勲章授与の式典が行われる中、僕は再び大剣を握りしめ、為政者や軍の上層部を睨みつけた。僕は今から国家を相手に兄の仇を討つ。復讐劇の始まりだ。
武器種 | 大剣 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 風 | シリーズ | 復讐 |
追加日 | 2022年3月31日 | ||
EN | Vengeful Corpse |
AGW-G32
旅行をしましょう、と妻がパンフレットを広げる。「鹿や猪が生きている時代に行ってみたいわ」と言う妻に、僕は「刺激的な終末戦争の時代も、楽しそうだね」と返す。僕らは身を寄せ合い時間旅行の計画を立て始めた。
僕らが選んだ旅先は幾億年も前の地球。まだ人間のいない、静かな時代だ。味気ないわ、と妻が口を尖らせる。彼女はもっと華やかな年代に行きたかったらしい。でも僕は、誰にも邪魔されずに彼女の声が聞けるこの退屈な時代を、何よりも気に入っている。
僕と妻が太古の世界を歩いてると突然、獰猛なドラゴンが現れた。僕は彼女の手を引いて一目散に逃げ出す。非常事態だっていうのにケラケラと笑う妻がおかしくて、僕も笑ってしまう。僕らは走って走って、なんとか無事に帰りの“時間船”へと逃げ込んだ。
数日ぶりに戻った自宅は、陰鬱な空気で満ちていた。窓の外で降り続く灰の雨に、気が滅入ってしまう。突然、ぐっと腹の虫が鳴いた。それで僕は「朝食は何にする?」と妻に尋ねようとして、我に返る。妻は去年亡くなった。彼女とはもう、時間旅行でしか会えないのだ。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 風 | シリーズ | 時間操作 |
追加日 | 2022年3月31日 | ||
EN | AGW-G32 |
陽炎
今日も彼は帰ってこなかったね、と誰かが私に同情する。
――かつて私は、この村で彼と出会い、恋に落ちた。
けれど今。彼の姿は、ここにはないわ。
――かつて私は、この村で彼と出会い、恋に落ちた。
けれど今。彼の姿は、ここにはないわ。
そろそろ彼を忘れて新しい人を探しなさい、と誰かが言う。
嫌よ、とんでもない。私には彼しかいないもの。
私、死んでやる。彼以外を選ばなきゃ、いけないのなら。
嫌よ、とんでもない。私には彼しかいないもの。
私、死んでやる。彼以外を選ばなきゃ、いけないのなら。
彼は他所で女を作ったんだ、と誰かが噂する。
そうね。確かに、何度かそんなこともあった。
けれど今は違う。彼は私を、愛しているのよ。
そうね。確かに、何度かそんなこともあった。
けれど今は違う。彼は私を、愛しているのよ。
村のはずれ、誰も知らない檻の中。そこには愛しい彼の姿。
皆は彼がいなくなったと言うけれど、本当はいつもここにいる。
どこにも行けない貴方が好きよ。逃がさないわ、絶対に。
皆は彼がいなくなったと言うけれど、本当はいつもここにいる。
どこにも行けない貴方が好きよ。逃がさないわ、絶対に。
武器種 | 大剣 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 水 | シリーズ | |
追加日 | 2022年3月31日 | ||
EN | Haze | ||
解放 | アケハ(守護たる剣客・偽) |
2月 | 3月 | 4月 |