NieR Re[in]carnation ストーリー資料館

星2・星3

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星2

赤鉄の槍

とある軍に数百の戦場を生き抜き、伝説と呼ばれる一人の兵士がいた。彼が伝説と言われる所以は、屈強な肉体と華麗な槍捌き、そして火の力を宿す不思議な槍にあった。

槍に宿された火の力は凄まじく、飛んでくる矢や弾でさえ焼き尽くした。そして今日もまた、彼の働きでひとつの村を焼き滅ぼす。この槍と彼さえいればどんな戦いにでも勝てると軍は湧きあがった。

その夜、宴の席で仲間たちは彼に戦場で生き抜く秘訣を尋ねた。彼は自慢気に「いかに強力な武器と言えど、それを自在に操るだけの技量がなければ意味がない。大事なのは日々の修練だ」と答える。

しばらくのち、彼の軍はあっけなく全滅した。原因は、焼き滅ぼした村に蔓延していた疫病だった。その噂を聞いた民衆は「大事なのは病にかからない健康な身体づくりだ」と教訓にしたという。

武器種    レアリティ ★★   
属性 シリーズ 赤鉄
EN Crimson Spear

懸崖の槍

男は、いまだ誰も頂を見たことのない巨峰に挑む。
厳しい自然を通じ、生と死の境界線を探すかのように。
それは己が生きる理由を見つける行為にも似た。

激しい吹雪に見舞われ、男の体力は削り取られていく。
懐に忍ばされていた、娘からの贈り物。
そこから感じるわずかなぬくもりを暖に、男は山頂を目指す。

険しく反り立った岸壁を越え、男はついに頂を踏む。
そこで男は、残してきた妻の幻影と邂逅し、意を決する。
この山を下り、暖かい家族の元へ帰ろうと。

崖から滑落した男の命は、いまにも消えかけていた。
夫の帰りを待ちわびる、娘と身籠った妻の姿が暗闇に散る。
それは男にとって後悔だったのか、刹那の幸福だったのか

武器種    レアリティ ★★   
属性 シリーズ
EN Spear of the Precipice
解放: アルゴー(頂の冒険者)

Si'F-06proto

私は槍を構える。瞳を赤く染めて。

私は槍を構える。声が願う場所を探し。

私は槍を構える。喉の奥に痛みを感じながら。

私は槍を構える。私の、進むべき道を見つけたから。

武器種    レアリティ ★★   
属性 シリーズ 白牙
追加日 2021年5月14日
EN Si'F-06proto
解放: ノエル(匸の兵器)

青鉄の槍

森の奥に、人ではないものと会話できる少年がいた。少年はその異能のせいで、幼くして森に捨てられ、孤独な人生を歩んでいた。彼の親代わりとなったのは森の泉に住むヌシと呼ばれる怪物だった。

やがて少年に物心がついた頃、町の人が怪物に襲われているところに出くわした。心優しい少年は、ヌシに助けを求める。ヌシはそれに答え、少年に不思議な力を宿した槍を託した。

少年は、ヌシの槍を携え、町の人を襲う怪物を退治した。少年は人の役に立てたと思い嬉しくなった。しかし町の人々は、不思議な力を使う上に、人間の言葉を喋れない少年に畏怖の念を抱く。

やがて怪物が現れたのも、この少年が捨てられたことを恨んでやったのではないかと噂がたち、町の人々は無残にも森を焼いた。焼け落ちた森の中には、一本の槍だけが煤にまみれ佇んでいた。

武器種    レアリティ ★★   
属性 シリーズ 青鉄
EN Lapis Lazuli Spear

翠鉄の槍

人魚の娘の初恋の相手は、人間の青年でした。海で小舟を漕いでいた青年に心を奪われた人魚は、またひと目会うにはどうしたらいいのかと考えました。

人魚の娘は、海の神に願いました。すると、海の神は津波を起こし、海辺の村を海に沈めてくれました。しかし、その村に人魚が恋したあの青年はいませんでした。

人魚の娘は、再び海の神に願いました。すると、海の神はもう一度津波を起こし、内陸の町を海に沈めてくれました。はたして青年はその町にいましたが、すぐに溺れ死んでしまいました。

人魚の娘は満足でした。うぶでうら若き人魚にとって、初恋とはひと目見るだけで十分だったのです。人魚は、また別の男を見かけて新しい恋を始めました。また、海の神にお願いしなくてはね。

武器種    レアリティ ★★   
属性 シリーズ 翠鉄
EN Emerald Spear

白鉄の槍

むかしむかし、光の神さまが6つの武器を創り、世界のあちこちに隠しました。その一つ、伝説の槍は、必ず正しく狙いが定まると言われ、多くの武人が世界中を探しました。しかし見つけることはできず、この槍にまつわる伝承はいつしか風化してしまいました。

ある日、山間の里に住む少女が、夢中でうさぎを追いかけるうちに、谷底に落ちてしまいました。鬱蒼とした木々や粗削りの岩々に阻まれ、少女は自分がどこから落ちたか、わからなくなってしまいました。少女は、お父さんとお母さんに会いたくて、泣きました。

ふと、少女のそばに薄汚い槍が落ちていました。夜が訪れ、少女はその槍を抱いて寝ました。少しでも、寄り添うものがあれば安心でした。すると翌朝、その槍は少し離れたところにあるのです。少女は、槍を拾い上げ、槍先の示す方角へ歩き出しました。

少女が眠るたび、槍は少しずつ離れたところに移動していました。そうやって三日三晩、槍の指す方角へ歩いていくと、人里に着き、少女はお父さんとお母さんに会うことができました。その槍は、今ではお父さんが狩りに使って重宝しているのだそうです。

武器種    レアリティ ★★   
属性 シリーズ 白鉄
EN Alabaster Spear

黒鉄の槍

逢引、出逢、運命、歓喜、始点、邂逅、遭遇、発見、開始、狂喜、愉悦、幸運、歓心、始動、天運、会遇、冥加、対面、際会、序開、遭着、僥倖、発端、出始、交差、幕明、至福、会合、奇跡、対顔、恩寵、愉楽、必定、水端、神助、芽吹、快事、天命、因縁、……

……愛縁、交際、抱擁、最愛、寵愛、深愛、希望、相関、愛着、情炎、誓約、約束、愛慕、執心、恋情、偏愛、溺愛、関係、恋仲、理想、激愛、慈愛、恋慕、愛染、愛想、愛執、親愛、熱愛、親密、恋愛、愛好、接吻、嗜好、思慕、熱情、情火、発熱、慕情、……

……阨困、障壁、問題、困難、波乱、支障、難事、苦悩、障害、悲運、重苦、悲哀、苦難、厄介、憂鬱、慟哭、哀惜、後悔、苦悶、業苦、苦痛、悲嘆、哀傷、哀哭、差支、異常、憂苦、災禍、不幸、悩乱、困苦、厄難、痛事、悲境、妨害、辛苦、惨禍、艱難、……

遺体へと添えられたその手記は、「穢行」の二字で締められていた。

武器種    レアリティ ★★   
属性 シリーズ 黒鉄
EN Ebon Spear

星3・火属性

赤血の長槍

かつて存在したという罪深き戦闘部隊、『赤鬼』。
それは人の世に居場所の無い大罪人を活用する、血塗られた部隊。
善も悪も彼等には関係無い、そこに在るのは血肉と骨だ。

槍使いのその女は、幼い頃から何人もの命を手に掛けて来た。
その殺しは余りに澆薄で、最早息をするのと変わらぬかの如く。
彼女が槍を選んだ理由さえ、殺せれば何でも良かったからだ。

幼い頃、彼女は夜盗の襲撃に依って両親を失った。
奪われた物は戻らず、誰かが彼女に手を差し伸べる事も無い。
孤独と絶望の中で彼女は知った。世界とはこういう物なのだと。

故に彼女は殺し、奪い、生きた。
自分がかつてそうされた様に。生きる為にはそれしか無かった。
彼女の過ちを正し、導いてくれる人などもう居ないのだから。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 赤血
EN Bloodied Pike

試作型裁断槍:WR0a

記録:対変異体新型装備の発注
詳細:巨大化により外皮の厚化した個体に対して、有効的な攻撃手段の確立。当該作戦の主な戦死要因の為、早急な対応を求む。

記録:対変異体新型装備の発注について
詳細:攻撃手段の模索にあたり、巨大化した変異体のサンプルを頂きたい。可能であれば外皮の断片、困難な場合映像でも可。

記録:対変異体新型装備、変異体サンプルの件
詳細:回収した変異体の外皮、その断片をそちらへ送付した。この回収作業に際し多くの被害が出た。開発に寄与する事を切に願う。

記録:開発した新装備の試作型送付先座標について
詳細:そちらへ送付した新型装備だが、送付先の座標には荒野しかなかったとの事でこちらに戻ってきた。改めて座標の送付を求む。

武器種 レアリティ ★★★★ 
属性 火   シリーズ
追加日 2021年7月9日
EN Trial Shearing Pike: WR0a
解放 ノエル(守護たる兵器)

星3・水属性

機械生命体の槍

彼等ハ、強クナル事が目的にナッテシマッタ愚カ者ダ。強サトは目的デナク手段ではナイノカ? 手にシタ強サで何を成スカガ重要デハナイノカ? ダケド僕モ、強クナリタカッたんだ。

彼等ハ、命アル機械ヲ差別スル愚カ者ダ。彼等と機械は何が違ウノダロウカ? 彼等ですら同ジ個体はナイトイウノに、区別シ差別スルコトに意味はアルノカ? ダケド僕モ、差別をシテイたんだ

彼等ハ、自らのルールニ縛ラレル愚カ者ダ。ルールとは縛ラレルモノデはナク、自らの意思デ従ウモノデはナイノカ? 意思ナキそれは呪イデはナイノカ? ダケド僕モ、縛ラレテイたんだ。

力がアレバ、同ジデアレバ、自由デアレバ、違ッタノダロウカ? このココロさえナカッタナラ、違ッタノダロウカ? 僕ア、意思を貫くモノ。コノ場所ト共ニ終ワリヲ迎エルのラ。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 機械
EN Machine Spear
NieR:Automata

+ NieR:Automata
NieR:Automata
僕ノ名前はプラトン1728。僕ア、出来損ナイの機械ダ。戦ウ為ニ作られたノニ怖クテ武器を使エナイんだ。ミンナには馬鹿にサレルし生イキテテもイイ事はナイ。

僕ア、ノロマな機械ダ。戦場で迷ッテシマイ何かの工場ニ迷い込ンダ。ソコには廃棄サレタ小さな人形が沢山イタ。コノ世界に居場所ガナイ者同士ダトオモッタ。

僕ア、間抜けナ機械ダ。ソノ日の戦場は例ノ工場ダッタ。そこに横タワル人形はドレもコレも壊レテイタ。仲間達と敵ハ、人形を踏ミナガラ戦争、戦争、戦争をシテイル。

僕ア、武器を起動サセテその場にいる仲間と敵ニ砲撃ヲ開始シタ。何故かは良くワカラナイ。ダケド、戦うッテ決メタンダ。ダッテ僕ア、愚カデ壊れた機械ダカラ。

亡貫の槍

人里離れた山奥に、ぽつんと佇む一軒の廃墟があった。
そこは、かつて野盗に殺された女の亡霊が出ると噂のお化け屋敷。
人々は亡霊を恐れ、その廃墟にはほとんど近づかなかった。

ある街に、好奇心旺盛な冒険家がいた。
彼は亡霊の噂を聞くと、家宝の「霊を成仏させる槍」を手に取る。
さっそく冒険家は、いざ亡霊を討たんと廃墟に足を向けた。

数日後、冒険家は意気揚々と廃墟から帰ってきた。
聞けば、見事に亡霊を成仏させたという。
それ以来、廃墟に女の亡霊が出ることはなくなった。

一年後、廃墟にまた別の亡霊が現れたと噂が立った。
再び冒険家は槍を携え退治に赴いたが、重い表情で帰ってきた。
廃墟にいたのは、自分と瓜二つの赤子の亡霊だったのだ。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ
EN Ghost Impaler
解放: アルゴー(異存たる冒険者)

氷霜の槍

雪山の麓に夫婦が暮らしていた。
妻は若いころから美人として有名で、
夫はそんな妻のことを自慢に思っていた。

男は真冬の雪山へ狩猟に出かける。
山の中腹にある凍り付いた湖の畔で、
男は雪の女神と遭遇した。

雪の女神は男に言った。
「私は美を司る女神。そなたに永遠の美貌を与える」と。
男は「自分はいいから妻に与えてくれ」と願った。

男が家に帰ると、妻は氷塊の中で凍り付いていた。
火で炙ろうと武器で叩こうと、その氷塊は割れそうもない。
その後、男は雪山で女神を探したが、見つかることはなかった。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ
追加日 2021年4月10日
EN Spear of Freezing Mist
解放: アルゴー(守護たる冒険者)

黒キ真槍

発展途上の国に、学舎が建てられた。その学舎を設立したのは、一組の夫婦。夫婦は生活のままならない子供たちを無償で引き取り、食事を与え、学問を教え、本当の自分たちの子供のように、愛情をもって育てた。

今日、ひとりの子供が学舎にやってきた。彼は両親から捨てられてしまったという。夫婦は心に傷を負った彼を優しく抱きしめ、暖かい布団で寝かしつけてやった。最初は緊張していた彼も、傷が癒えるうちに、笑顔を見せるようになっていった。

ある日、よく笑顔を見せるようになった彼が、緊張した面持ちで夫婦の元にやってきた。彼は夫婦に、僕の本当のお父さんとお母さんになってほしい、と打ち明ける。夫婦は少し困った表情で彼の頭を撫でながら言う。「私達は、皆の、お父さんとお母さんだよ」

次の日から、学舎の子供たちが一人ずつ消息を絶っていった。
一ヶ月後、たった一人だけ残った笑顔の子供が、夫婦に言う。
「今日から、僕だけを愛してくれる?」
学舎の屋根から、黒い鳥が一羽、空へと飛び立っていった。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 黒キ
追加日 2021年4月20日
EN Dark Spear

血根の双刃

その日、双子が生まれました。とても仲のよい双子で、選ぶものも、好きなものも、寝るときも、遊ぶときも、何をするにもいつも一緒でした。しかしある日、弟だけが流行り病にかかったのです。

それから十数年。弟だけ寝たきりの生活が続き、二人はいつも一緒ではなくなってしまいました。日に日に弱くなっていく弟の姿に心を痛めながらも、それでも兄は毎日欠かさず見舞いに通いました。

ある日、弟はか細い声で兄に話しかけました。「最後に何か一緒に……」と言った弟。彼の死期を悟った兄は、こんな状況でも、双子として何か一緒にできることはないかと模索しました。

次の日、看護師が見たものは、ベッドの上で二又に分かれた槍の刃先が双子の心臓を貫き絶命している姿でした。弟の最後の願いに応えた兄の行動は「一緒に生まれ、一緒に死ぬ」ことだったのです。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 血根
追加日 2021年4月20日
EN Bloodroot Twinblade

Si'F-06append

考えてみると、この武器も随分長く使っている。
始めに受け継いだ記憶のお姉さまが持っていた槍。
手入れはしているけれど、流石に傷が増えてきている。

この槍はオリジナルのお姉さまの剣より、簡素な造りをしている。
兵器である私達の運用に際し、いくつか武器の開発がされた。
その中でもこれは、初期に造られた物なのだという。

いくつかの記憶から推測した事だから、正確ではないけれど……
この槍を修繕するにあたって、もう少し性能を強化したい。
私が戦う様な相手への使用を、この槍は想定されていないから。

――できた。これなら、今よりも効率的に戦える。
初めての割には、上手く形になったと思う。
物を作ったり直したりするのも、なんだか楽しいかもしれない。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 白牙
追加日 2021年5月31日
EN Si'F-06append
解放: ノエル(異存たる兵器)

星3・風属性

草原の竜騎槍

私はとある国の王子だった。国王である父親は、侵略と圧政を繰り返した末に我を失い、民や臣下までも虐殺し始めた。そして実の息子である私にもその牙は迫っていた。

私の寝室に現れた、父に忠誠を誓う飛べない竜。その竜の鱗はおびただしい血で濡れていた。竜の牙が迫る直前、垣間見えた瞳がやけに悲しげだったのを覚えている。

私は小さな荒屋で目を覚ました。私は竜によって国外へと逃がされ、命を救われたのだ。それから数日もたたず祖国は崩壊、父と竜が死んだことを知った。

あの日から何年もの時が過ぎた。私は庶民になり、妻と娘とともに幸せな日々を送っている。娘に話すのは王と竜の昔話。種族を超えて助け合い、最後までお互いを思い合った二人の幸せな物語だ。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ
EN Dragoon Lance
DOD
NieR Replicant
NieR:Automata

+ DOD
DOD
昔、飛べない竜がいた。荒々しい高潔な心を持つ彼は人間と交わることはなかった。だがある日、傷ついた若き騎士と一匹の竜が出会う。

竜は騎士を助けると、彼が目覚めるのを見届け、その場を立ち去ろうとした。翼のない竜は、役立たずと人に忌み嫌われていたからだ。

別れ際、騎士が言った。「この恩は生涯忘れない」
時が流れ、年老いた竜は人間の軍勢に取り囲まれる。竜が死を覚悟したその時……

「翼なき友よ!長く待たせたな!」あの時の騎士が国王となり、数千の兵と共に現れたのだ。
竜は忘れていた牙を剥き出しにして吼えた。

+ NieR Replicant
NieR Replicant
王は老いていた。精悍だった眼差しからは光が失われ、逞しい体は見るも無惨に弛みきっている。
そして、老いるに従って身につけた虚栄や恐怖が、王の心を醜く蝕んでいた。
王は怖かった。だから守るべき領土を失わないように周辺諸国への侵略を繰り返した。
王は怖かった。国民の声も家臣の言う事も信用ならなかった。だから暴力と圧政で全てを奪い取ろうとした。

王に忠誠を尽くす竜が居る。
翼の無い竜は王の言う事なら何でも従った。彼は王に救われた恩義が故に、魂で報いる事を誓ったのだ。たとえそれが目に余る愚行でも、王の口から命じられたのであれば従った。竜にとって王は正義そのものだった。

ある日、竜が血まみれで王に謁見を申し出る。その血は幼い王子を暗殺した返り血だった。暗殺を命じたのは他ならぬ父王。竜は澱んだ目で王に願い出る。
貴公の命には逆らう訳にはいかない。だが、貴公の命に従う事ももう出来ない。殺してくれ。
そう言うと竜は力なくうなだれた。

それは昔話。数百年前に滅びた国の愚かな王と
翼の無い竜の物語。
草原には今も風が吹いていた。
王と竜が誓いを交わしたあの日と変わらず、風が吹いていた。

+ NieR:Automata
NieR:Automata
ボクは夢を見ていた。カレと会った日の事を。
カレは、小さく弱かった。
ボクも、世界が嫌いだった。

ボクはカレを助けた。
カレもボクを助けた。
気づくとボク達は友達になっていた。

もちろん、全部が上手くいった訳じゃない。
きっとどこかで間違えていたんだろう。
それでも、ボク達は友達だった。

この草原の風は青く、イイ匂いがする。
カレに頬を寄せると、くすぐったそうに身を捩る。
ボクは羽を広げ、カレを乗せて大空に舞い上がった。

百獣の双槍

むかしむかしある王国に3人の領主がいました。力の騎士、智の騎士、心の騎士と呼ばれた3人は、3つに分けた国の領地をそれぞれ任されましたが、その内の1人、心の騎士は、真面目なだけの平凡な青年でした。

心の騎士はその誠実な性格と人当たりの良さから、多くの領民に信頼されました。しかしその心労は余りに重く、彼はある事に深く頭を悩ませる事となります。それは自身が選ばれた理由、「心」の意味についてでした。

「力」の騎士はその武勇を、「智」の騎士はその知識を。ならば王は何を望み、「心」の騎士という名を私に授けたのか。彼は日夜考え続けましたが、どれだけ考えても納得のいく答えを見付ける事は出来ませんでした。

そうして彼は今日も、寝台の上で王の獣欲を浴びながら、「心」の意味について考え続けます。彼が王の真意に気付くことはありませんでしたが、それでも彼はその身の全てを捧げ、王の「心」を満たし続けました。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 百獣
追加日 2021年3月31日
EN Beastcurse
解放: 世界を滅ぼした男(魂の青年)
NieR Replicant
NieR:Automata
SINoALICE

+ NieR Replicant
NieR Replicant
むかしむかしある王国に3人の兄弟がいました。
3兄弟の三男は毎日寝て暮らすなまけ者でした。
でも、三男はとても陽気だったのでみんなに好かれていました。

国に病気が流行った時も、三男は王宮でゴロゴロしながら鼻歌鳴らすだけ。でも街の人は三男の陽気な歌声に癒されるようだと三男の事を褒め称えます。
あの人は立派だよ本当に立派だよ。

国が戦争に巻き込まれた時も、三男は王宮でゴロゴロしながら昔話をするだけ。でも街の人は三男の面白い話で戦争のつらさも忘れる事が出来ると慰め合いました。
あの人はすごいよ本当にすごいよ。

ある日も三男は王宮でゴロゴロしていました。でも今日は街の人の声は聞こえてきません。三男はゴロゴロしながら、どうしてだろう?ゴロゴロ、どうしてだろう?ゴロゴロ、どうしてだろう?
ゴロゴロ……と考え続けていました。が、そのうち眠くなって寝てしまいました。
戦争と病でみんな死んでしまった国で、いびきだけが今日も王宮に響いています。
ここは幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。

+ NieR:Automata
NieR:Automata
むかしむかしある王国に三人姉妹の王女がいました。三女は世界一醜いと評判でしたが、とても心の優しい少女でした。

人の役に立ちたいと願う三女は野に下り、民に救いの手をさし伸べます。けれど、その手は弾かれ好意を受け取って貰える事はありません。それどころか人々は少女を疎み遠ざけます。

三女が拒まれるのは醜いからだと、ある人が言いました。しかし少女は自分の尽くす心が足りないからだと思い、毎日無償で奉仕を続けました。毎日毎日毎日毎日――

ある日、三女は路地裏で小さくなって死んでいました。けれどその遺体の醜さゆえに誰も葬ろうとはしてくれません。醜い少女は醜く腐ってそのまま土に帰りました。

+ SINoALICE
SINoALICE
王は謳う。
永久の王国を、沈む事なき太陽の実現を。

王妃は歌う。
偉大なる王を、彼の成し遂げた偉業を。

王子は詠う。
反逆に怯む事無く、前進する兵の尊さを。

道化は謡う。
権力に胡坐をかいて滅んだ、三人の王族を嗤う物語を。

裁定の槍

君だけがボクをわかってくれた。勇敢な人だった。
ボクは君に憧れた。でもボクは、臆病な奴だった。

目を閉じるたびに思い出す。罪を暴いた君の姿。
そしてそのせいで、君がどんな目に遭ったのか。

ボクは3日程泣いたあと、丸くなった背筋を伸ばした。
そして決意した。ボクが、君の代わりに正義を貫くと。

20年後、この国ではもう誰も目を開くことはなくなった。
ボクが国の長になって、すべての人の瞳を槍で貫いたから。

武器種 レアリティ ★★★  
属性 風   シリーズ 裁定
追加日 2021年12月10日
EN Judgment Lance

星3・光属性

巨人の槍

俺は人間共の罠に捕まり、ずっと戦わされていた。
一戦目は奴隷だという人間の男。
非力で逃げることしかできない男を叩き潰した。

自由のための条件は、百戦を戦い生き抜くことだった。
五十戦目は無数に群がる毒虫。
全身を刺す痛みに悶えながら全ての虫を叩き潰した。

戦いがいくら辛くても家族のことを思えば希望はある。
九十九戦目に現れたのは自分と同じ巨人族。
俺にも帰るべき場所がある、その巨人の頭を叩き潰した。

自由をかけた最後の戦いが始まった。
百戦目に現れたのは俺の帰りを待っているはずの妻だった。
自分の無力さを呪い、妻の持つ槍で自らの心臓を貫いた。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 巨人
EN Lance of the Titan

神秘石の槍

深い、深い森の奥でとある男が宝石を拾いました。
その宝石は、見たこともない美麗な光を帯びており、
見つけた男は、これを売れば借金が返せるかもと喜びました。

男は、宝石を競売にかけることにしました。
宝石が放つ光は目の肥えた富豪達をも惹きつけ、
一、十、百と、どんどん値段がつり上がっていきます。

男は目の飛び出るような金額を前にして、
借金返済どころか、大金持ちになれると大喜びしました。
千、万、億と、競売は続き、値段はまだつり上がっていきます。

……そして数年の時が過ぎましたが、まだ競売は終わりません。
兆、京、垓……と、宝石の価値は上がり続けていますが、
拾った男は借金が返済できず、地道に働いているといいます。

武器種 レアリティ ★★★  
属性 光   シリーズ 神秘石
追加日 2021年10月11日
EN Cryptolith Spear

星3・闇属性

無法者の槍

■1月31日
毎日毎日、くず鉄を溶鉱炉に放り込むだけの仕事。
こんな退屈な日々がいつまで続くのだろう。

■2月8日
退屈なので、くず鉄を集めて槍を作ってみた。
我ながら、なかなかカッコよくできたと思う。

■2月9日
工場長から怒られた。サボるんじゃないと。
安月給しか払わないくせに偉そうに。

■2月25日
工場が閉鎖されるらしいが、まあいい。
俺はこの槍で大金を得た。工場長が貯め込んでいた大金を。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 無法者
EN Outlaw's Spear

抗抵の薬槍

人々は汚染された土地の上で、ただその日を生き抜くために生きていた。汚れた空気が、人も、草木も、全てを駄目にしていく。そんな場所で生まれた多くの子供たちが、自分の未来を思い描くことなく、病気になり死んでいった。

一人の女の子が、友達の男の子に打ち明ける。自分にも、病気の症状が現れてしまったことを。その女の子にはささやかな願いがあった。絵本の中で見た「真っ白な花」。いつかそれを自分の目で見たかったと、小さくつぶやいた。

男の子は本物の花なんて見たことはなかった。しかし必死に真っ白な花を探す。バリケードを乗り越え、立ち入りを禁止された場所までも。懸命に探した末、やっと見つけた一輪の花。それは茶色く萎びた醜い花だった。

男の子は迷いながらも、病に伏せる女の子へ茶色く萎びた花を差し出した。女の子は目をつぶったまま、震える指でその花びらを撫でる。「とても綺麗な花……」そう言って一粒の涙を流した。女の子は貰った花を大事そうに握ったまま、その夜、永い眠りについた。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 抗抵
EN Antinomy Spear

懲悪の投槍

10年前
彼が住む街は治安が悪く、両親は小銭と引き換えに殺された。彼の目的は犯人を探し出し自分の手で殺すこと。漁師だった彼は仕事道具である槍を片手に、その機会を狙っていた。

5日前
街は変わらず荒れ果てている。毎日人が殺され、近所の家族も何者かに殺されてしまった。「なんでこんなに人が死ななくてはならないのか」彼は悲しそうに呟くしかなかった。

昨日
その日、街で両親を殺した犯人を見つけた。彼はいつもと同じ様に、手に持つ槍を犯人の心臓に突き刺した。10年前に殺された両親の復讐を達成した瞬間だった。

現在
昨日殺した男が本当に犯人だったのか? 彼の両親を殺した犯人は別人の誰かではないのか? 「獲物を探さなくては」ニヤつきながらそう言うと、槍を片手に新しい犯人を探しに行くのだった。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ
追加日 2021年6月30日
EN Javelin of Vice
解放: アルゴー(冒険者の夏)

孤高ノ矛

その獣は弱かった。
弱くて狩りをすることができず、雄としての役目が果たせないので群れからも追い出されてしまった。

弱き獣は身を隠し、獲物を求めて移動する群れのあとをついて回った。自力で狩りができないので、仲間達の食い散らかした腐肉を食って生きる道を選んだのだ。

ある冬。狩るべき獲物が少なくなり、新鮮な肉のみを欲する獣の雄達は、殺し合いを始めた。互いに食い合ったのだ。殺し合いの末、雄達は死に絶え、残された雌達は途方に暮れた。

弱き獣は、雌のみとなった群れに姿を見せ、雄達の腐肉を食べるように言った。雌達は、それによって生き延びることができた。弱き獣は雌達に子を産ませ、いつしか群れの頂点に立っていた。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 孤高
追加日 2021年7月21日
EN Aloof Halberd

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