ミカ書

12小預言書の6番目に位置する。著者は伝承では紀元前8世紀の預言者ミカに帰される。

著者

本書の著者とされる預言者ミカは、ミカ書1章1節によれば、モレシェト出身で、預言者イザヤと同時代人である。(ミカ1:1)
ユダの王ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの時代に、モレシェトの人ミカに臨んだ主の言葉。それは、彼がサマリアとエルサレムについて幻に見たものである。

したがって、アダム歴3206年(BC742)以前からアダム歴3221年(BC728-27)以後である。
その活動は、主として、出身地モレシェトの圧政に苦しんでいる人々のためになされた。 ミカの活動は旧約聖書エレミヤ書26章17~18節にも記載されている。

構成

『ミカ書』は7章からなる。このうち、現代の高等批評的研究では、ミカが実際に著したのは、1:1~2:11と3:1~12と言われている。彼は1~3章で,主が裁きと罰とを下し,その裁きは例外なく罪人に及ぶと預言。4~5章はミカ自身ではなくバビロン捕囚期後の人物によって語られたとみられるが,イスラエルの敵が滅ぼされ,ベツレヘムから1人の解放者が出て民に勝利と平和を与えるという希望を語る。

  1. 表題(1:1)
  2. 神の審判(1:2~2:11)
  3. 残りの者への約束(2:12~13)
  4. 横暴な為政者、悪しき預言者、貪欲な祭司に対する裁き(3:1~12)
  5. 神の栄光の王国(4~5章)
  6. 主とイスラエルの論争(6:1~7:6)
  7. 主による勝利(7:7~20) 
最終更新:2017年03月31日 17:23