カナの婚礼

『カナでの婚礼』カール・ハインリッヒ・ブロッホ(1870年)

ヨハネ福音書のみに掲載されている。ヨハネ福音書によれば、イエスがアンデレ、ペトロ、フィリポ、ナタナエルを弟子とした三日後、ガリラヤのカナで婚礼があったとしている。(なお、この時系列は他の福音書とは異なる。共観福音書では、イエスは洗礼の三日後に荒野の誘惑と呼ばれる断食を四十日間行い、それからペトロとアンデレを弟子としている。)

ヨハネ2:1-11
三日目に、ガリラヤのカナで婚礼があって、イエスの母がそこにいた。イエスも、その弟子たちも婚礼に招かれた。ぶどう酒が足りなくなったので、母がイエスに、「ぶどう酒がなくなりました」と言った。イエスは母に言われた。「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。わたしの時はまだ来ていません。」
しかし、母は召し使いたちに、「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください」と言った。そこには、ユダヤ人が清めに用いる石の水がめが六つ置いてあった。いずれも二ないし三メトレテス入りのものである。イエスが、「水がめに水をいっぱい入れなさい」と言われると、召し使いたちは、かめの縁まで水を満たした。イエスは、「さあ、それをくんで宴会の世話役のところへ持って行きなさい」と言われた。召し使いたちは運んで行った。
世話役はぶどう酒に変わった水の味見をした。このぶどう酒がどこから来たのか、水をくんだ召し使いたちは知っていたが、世話役は知らなかったので、花婿を呼んで、言った。「だれでも初めに良いぶどう酒を出し、酔いがまわったころに劣ったものを出すものですが、あなたは良いぶどう酒を今まで取って置かれました。」
イエスは、この最初のしるしをガリラヤのカナで行って、その栄光を現された。それで、弟子たちはイエスを信じた。
最終更新:2020年10月01日 07:02