ガラル地方の化石ポケモン

登録日:2019/12/07 Sat 03:34:42
更新日:2024/04/24 Wed 15:16:28
所要時間:約 18 分で読めます





ガラルで みつかる カセキは なぜか 上半分か 下半分だけ

どう 組み合わせても 復元できるの ナゾ

合体できる ポケモンの 秘密を 解き明かす カギかもね


ここでは『ポケットモンスター ソード・シールド』にて初登場する化石ポケモンのグループを説明する。
ポケットモンスター』シリーズではかがくのちからで化石から復元されたポケモンが登場するのがシリーズ恒例となっている。
……が、今作の化石ポケモンは過去作のそれとは余りにも違い過ぎた。




概要



ストーリーの中盤に差し掛かる6番道路にて、謎の機械のそばに佇んでいる猫背で泥塗れの恰好をした白衣の女性。
彼女はウカッツといういかにも頼りなさげな名前をした化石の研究家で、曰くガラル地方で見つかる化石は、「上半身か下半身しかなく、何故かどう組み合わせても復元できる」「合体するポケモンの謎の解明に繋がるかもしれない」という。
なお、ウカッツは博物館などではなく設備の整っていない路上で、おそらくは手製の機械で化石の復元を行っており、在野の研究家であるように見える。
正直言って胡散臭い人物だが、実際にガラルで見つかる化石はいずれも上半身・下半身しかないため、少なくとも真面目に研究はしているようだ。
とはいえ過去作の化石も殻や甲羅など一部分しか残っていない物が多いものの、
比較的化石に残りやすいそれらと比べても出土する化石が必ず半身のみというのはやや奇妙に思われるが……。


化石



今作で見つかる化石は以下の4種類
  • カセキのトリ
鳥のような古代ポケモンの化石の一部。
復元すると、稲妻状の翼を持った小柄なポケモンの上半身になる。つぶらな目と赤いほっぺがとてもキュート。
相手より先に攻撃すると威力が倍になる、威力85のでんき物理技『でんげきくちばし』を覚える。
モチーフはおそらく始祖鳥の近縁種ミクロラプトル

  • カセキのサカナ
魚のような古代ポケモンの化石の一部。
復元すると、丈夫な顔面と凶悪な顎を持ったポケモンの上半身になる。微妙にとぼけた顔がどこか愛らしい。
相手より先に攻撃すると威力が倍になる、威力85のみず物理技『エラがみ』を覚える。
モチーフはおそらくデボン紀の巨大魚ダンクルオステウス

  • カセキのリュウ
恐竜のような古代ポケモンの化石の一部。
復元すると、背にトゲが並ぶ屈強なポケモンの下半身になる。赤と緑の特徴的な彩色がよく目立つ。
どちらかというと攻撃寄りの種族値の持ち主。
モチーフはおそらくかの有名な恐竜ステゴサウルス

  • カセキのクビナガ
首長竜のような古代ポケモンの化石の一部。
復元すると、後肢にヒレを持ち雪を纏ったポケモンの下半身になる。しかし首がないのにクビナガとはこれ如何に……。
どちらかというと耐久向けの種族値の持ち主。
モチーフはおそらく代表的な首長竜エラスモサウルス


これらの化石はワイルドエリアの「穴掘り兄弟」が掘り出してくれるほか、
6番道路・ワイルドエリアで拾ったり、ラテラルタウンのポケセン内で男性から貰うことができる。
ソードではカセキのトリカセキのクビナガが、
シールドではカセキのリュウカセキのサカナが出やすい。
狙った化石が手に入らない時は別バージョンの友達に頼ろう。
よく見るとカセキのサカナとカセキのリュウのアイコンがミスで入れ替わっているのは内緒。


入手した化石はウカッツに渡すと復元してもらえる。
過去作では化石1つで1匹復元されるのが通例だったが、今作は上半身と下半身の化石をそれぞれ1つずつ渡す必要がある。
このときに渡した化石の組み合わせよって、復元されるポケモンの種類が変化するのだ。


おけー! 復元しちゃって カセキの ナゾに せまるゾ!

そーれ がっちゃんこ!

よし! よし! よしっ!


果たして復元の結果は……。


パッチラゴン




全国図鑑No.880
分類:かせきポケモン
英語名: Dracozolt
高さ:1.8m
重さ:190.0kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)
タイプ:でんきドラゴン
特性:ちくでん(でんきタイプの技を受けると無効化し、HPが最大値の1/4回復)
   はりきり(攻撃が1.5倍になるが、物理技の命中率が0.8倍になる)
隠れ特性:すなかき(天候が砂嵐の時、自分の素早さを2倍にする。また、砂嵐によるダメージを受けない)

種族値
HP:90
攻撃:100
防御:90
特攻:80
特防:70
素早さ:75
合計:505

努力値:攻撃+2

カセキのトリカセキのリュウで復元。
下半身に比べ上半身が小さすぎるため、接合部の断面が見えているという衝撃的な姿が特徴。折角の翼も下半身が重すぎて無用の長物と化してしまっている。
図鑑によると『逞しい下半身の筋肉で発電する無敵の存在だったが、餌の植物を食べつくし絶滅した』らしい。完全に食性が下半身に引っ張られてるが消化は可能なのだろうか?
奇抜な見た目に反して対戦では専用技『でんげきくちばし』を引っ提げて活躍。
『でんげきくちばし』と特性の『はりきり』と合わせれば圧倒的な火力を叩き出し、生半可なポケモンでは受けきる事が困難な程。
ロマンを求めて火力を追求してみるのも良いだろう。
また、ダイマックスすると『はりきり』のデメリットが無くなる*1ため、ダイマックスとの相性も非常に良い。
『ちくでん』も決して弱い特性ではなく、こちらを採用した耐久型も一定数いる為、覚えておいても損は無いだろう。。
また、意外にも技範囲が一致技以外にもほのおじめんひこうはがねと広く、メインウェポンが利かない敵にも対応可能。
詳細は項目にて。


パッチルドン




全国図鑑No.881
分類:かせきポケモン
英語名: Actozolt
高さ:2.3m
重さ:150.0kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)
タイプ:でんき/こおり
特性:ちくでん(でんきタイプの技を受けると無効化し、HPが最大値の1/4回復)
   せいでんき(接触攻撃を受けると3割の確率で相手をまひ状態にする)
隠れ特性:ゆきかき(天候があられの時、自分の素早さを2倍にする。また、あられによるダメージを受けない)

種族値
HP:90
攻撃:100
防御:90
特攻:90
特防:80
素早さ:55
合計:505

努力値:攻撃+2

カセキのトリカセキのクビナガで復元。
何とか二足歩行をしているが、後ろ足がヒレであるため非常に歩きにくそう。
上半身のトリは元々寒冷地のポケモンではなかったのだろう、翼が雪に埋もれて不自由な上に下半身の発する冷気に凍えて鼻水を垂らしているという、ちょっとかわいそうな事になっている。
図鑑によると『氷漬けの上半身で発電し餌を体の氷で保存できたが、歩くことが苦手で動くのが不自由なため絶滅した』らしい。むべなるかな。
フロストロトムに続くでんき/こおりの複合タイプポケモン。しかし素早さの関係で『でんげきくちばし』を活かしにくいのが悔やまれる。
隠れ特性の『ゆきかき』や「トリックルーム」等で先手を取り、優秀な技範囲を活かしたいところ。何気に『冠の雪原』解禁後では圏外から70位代に。
詳細は項目にて。


ウオノラゴン




全国図鑑No.882
分類:かせきポケモン
英語名: Dracovish
高さ:2.3m
重さ:215.0kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)
タイプ:みず/ドラゴン
特性:ちょすい(みずタイプの技を受けるとそれを無効化し、HPを最大値の1/4回復する)
   がんじょうあご(キバを使った技の威力が1.5倍になる)
隠れ特性:すなかき(天候が砂嵐の時、自分の素早さを2倍にする。また、砂嵐によるダメージを受けない)

種族値
HP:90
攻撃:90
防御:100
特攻:70
特防:80
素早さ:75
合計:505

努力値:防御+2

カセキのサカナカセキのリュウで復元。
ひと昔前の復元図のような直立した獣脚類に見えなくもないが、よく見ると尻尾の先に頭部がくっ付いているあまりにも斬新すぎるポケモン。
下半身の断面はパッチラゴンと色が異なり肉っぽさは薄い。
図鑑によると『時速60キロを超える脚力と顎の力で古代において無敵の存在だったが、水中でしか呼吸できず獲物を狩り尽くしてしまい絶滅した』らしい。
最早内容からして矛盾している気がするが、現実のクジラが酸素を溜め込んで深海で活動するようにウオノラゴンはその逆のことをしていたのだろうか。
A90と攻撃種族値は平凡なものの、このポケモンが真価を発揮するのは特性『がんじょうあご』と専用技『エラがみ』が揃った時にある。
条件が合わさると1.5(タイプ一致)×1.5(がんじょうあご)×2(先制時)×85(エラがみ)=382.5もの威力を叩き出すのだ。かつて最強生物だったという説明もあながち嘘とは思えない。
その頼もしすぎる威力から対戦やマックスレイドバトルでは存分に活躍できるが、素早さ自体は並である事と特性、専用技が活かせないダイマックスと相性が悪い点には注意が必要。
『ちょすい』も強力な特性だが、がんじょうあご型と比べて地味な印象が否めない。
詳細は項目にて。


ウオチルドン




全国図鑑No.883
分類:かせきポケモン
英語名: Actovish
高さ:2.3m
重さ:150.0kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)
タイプ:みず/こおり
特性:ちょすい(みずタイプの技を受けるとそれを無効化し、HPを最大値の1/4回復する)
   アイスボディ(天候があられの時、毎ターンHPが1/16回復)
隠れ特性:ゆきかき(天候があられの時、自分の素早さを2倍にする。また、あられによるダメージを受けない)

種族値
HP:90
攻撃:90
防御:100
特攻:80
特防:90
素早さ:55
合計:505

努力値:防御+2

カセキのサカナカセキのクビナガで復元。
上・下半身共に水生なので全体のフォルムに違和感はないが、実は顔の正面にあるのはただの模様
本当の口はと言うと、よくよく見れば頭頂部に確認できる。
そう、頭部が上下逆さまになっているのである。実は上下逆さまなのはウオノラゴンも同様なのだが*2、何かこだわりでもあるのだろうか……?
図鑑によると『丈夫な面の皮を持ち獲物を凍らせて捕まえたが、口の位置のせいで食べづらい上に呼吸が不自由だったため絶滅した』らしい。キャンプではちゃんとカレーを食べられるのでご心配なく。
対戦では似た役割のラプラスとタイプが被るのが痛いが、耐久力は優秀。
『エラがみ』を活用するにはやはり素早さがネックなものの、「トリックルーム」や天候でサポートしよう。
『ちょすい』を利用しウオノラゴンメタとしての運用もできる。
隠れ特性の『ゆきかき』で「ふぶき」と「エラがみ」の火力を活かすのもよいだろう。
詳細は項目にて。



化石とポケモンの組み合わせを表にすると次の通り。
上半身 下半身 復元ポケモン タイプ
トリ リュウ パッチラゴン でんき/ドラゴン
トリ クビナガ パッチルドン でんき/こおり
サカナ リュウ ウオノラゴン みず/ドラゴン
サカナ クビナガ ウオチルドン みず/こおり


目標 達成! みごとな 復元 カモ

太古の ガラルで 暮らしていた 様子が 目に 浮かぶ ようだネ!

かわいがって くれたまえよ


まとめ



以上のような歴代でも際立って特異な外見どこかチグハグな図鑑設定から、彼らはカセキ+キメラ=『カセキメラ』等と呼ばれ、発売当初から話題を集めた。

その前衛的すぎるデザインやウカッツの言動から、彼らの存在自体を問題視したり嫌悪感を示すプレイヤーがいる一方で、実は奥が深いテーマだけでなくポケモンキャンプ等で見せる意外な愛くるしさ*3秘められた強さから着々と人気を集めている。

果たして今後新しい仲間や進化、もしくは彼らの「完全体」が登場する事はあるのだろうか。そして、アニメ『ポケットモンスター』や漫画『ポケットモンスターSPECIAL』などの他媒体ではどのように活躍するのだろうか。
今後に注目である。


元ネタ



揃いも揃って怪奇千万な外見の彼らだが、元ネタはおそらく『化石の復元ミス』
古生物学の歴史上、異なる化石の取り違えや混合、解釈ミス、頭を尻尾にくっ付けてしまったなどの事例は全て本当に起こった、そして現在でも起こりうる話である。
そもそも現代に存在しない生物を再現しようという以上、ミスが起きないという筈がなく、
最初期に発見された恐竜であるイグアノドンも、当初は親指の骨を鼻先の角と勘違いして復元していたという逸話がある。
珍しいものではアノマロカリスのように1つの生物のパーツが3つの別の生物としてそれぞれ復元されていた例まで。

それぞれの化石の元ネタと思われる生物に関しても、
  • ミクロラプトル:当時は『アルカエオラプトル』と呼ばれていた最初の標本が、2種の生物の化石を組み合わせた合成化石であることが判明。その内主に上半身がミクロラプトルという新種の恐竜として再登録された。
  • ダンクルオステウス頭部しか発見されていない。この魚が属する板皮類は身体が軟骨主体で、頭部以外の化石が残りにくい。そのため、ダンクルオステウスの復元図は頭部以外近縁種からの想像である*4
  • ステゴサウルス:ステゴサウルスといえば背中の互い違いな骨板だが、現在の形になるまでは一列に並べられたり寝かせて並べられたりと様々に復元されていた。また尻尾の棘の数も複数個体が混じっていたことで間違えられていた。
  • エラスモサウルス頭部と尻尾をあべこべに付けられてしまった実例。後の古生物学に大きな影響を残した発掘競争「化石戦争」の遠因となった。
などといずれも曰く付き。このような紆余曲折を経て古生物学も進歩したのだ。
これらに関しては19世紀のイギリスの化石発掘ブームが背景にあるようで、今作によく見られるご当地ネタの一つなのかもしれない。その他化石の取り違えについては抹消された恐竜の名前も参照いただきたい。

また、もう一つのモチーフとして考えられるのがヨーロッパの伝説上の生物『ミルメコレオ』である。
この生物はキメラと同様に合成獣の一種だが、上半身がライオン・下半身がアリという何とも言えない珍獣。
このためライオンの口で肉を食べてもアリの腹で消化できず、生まれた瞬間から餓死が確定してしまう*5
同情を通り越して哀れみを覚えるほどのざんねんないきものだが、奇妙な姿や2種類の生物から成る全く噛み合わない半身と共通点が多い。
ナックラーのモチーフ元であるアリジゴクの別名『アントライオン』や学名はこれに由来している。
*6


考察



一見望まぬ姿で生まれてきた彼らを「かわいそう」「悪趣味極まりない」「科学の暴走の産物」「生命への冒涜」とみなす人もいる。
個々人の感性は否定できないが、少しだけ待ってほしい。本当に彼らは「失敗作」だったのだろうか?

特筆すべきは、彼らの奇妙奇天烈な外見がウカッツの謎の技術によるものではなく「半分ずつしか見つからなかったものの、どのような組み合わせでも復元可能」という彼ら自身の特徴に由来することである*7
ガラル地方では上半身か下半身だけの化石しか見つからないとはいえ、以前のシリーズでも頭部や爪など体の一部分の化石しか発見されないことは多々あった。
それでも曲がりなりにも全身を復元できていたのに、上半身を失った化石というだけで上半身を失ったポケモンが復元されるのだろうか?そもそも化石の一部分から復元できる過去作の技術力が凄すぎる可能性もあるが。

考えられるのはやはり彼らが元々半身しかないポケモンだったという説。
それなら化石の半身しか見つからないことや、性別不明・タマゴ未発見であるのも元々そういうポケモンであったからとの説明がつく。
彼らはパーツ毎に独立し合体して生きる、「オスメスがありタマゴで増える」という現在のポケモンの理から根本的に外れたポケモンだったのかもしれない。
ただし、或いは実は何処かにもう半分が埋まっていたり、単に適当にくっ付けられたせいで生殖能力を持たないだけかもしれない。あるいは上下半身で自由に分離/合体が出来るが、正しい組み合わせ以外では生殖出来ない可能性も考えられる。

怪獣図鑑のごとく無茶苦茶な図鑑説明も太古の生態の想像か、まだ復元すらされてない時代に書かれたものだった可能性もある。そうでなければ現代で普通に生きられていることの説明が付かないし。
しかし、本来生きられないような組み合わせを復元技術で無理やり蘇らせて後から適当に説明を載せたという見方もある。

結局何もわからないじゃないかって?その通りである
ただ、留意すべきはウカッツはミュウツーゲノセクトタイプ:ヌルなどを創った科学者悪の組織財団とは多分異なり、あくまで過去のポケモンを純粋に研究する古生物学者である点だ。
現実世界の古生物学者たちは古代生物の生態を知ろうにも、その目で確認しようとタイムスリップすることなど当然不可能。ディアルガセレビィの力を借りたり、パルデア地方の博士が開発したタイムマシンを使ったりすればいけなくはないかもしれないが、伝説や幻のポケモンは出会うこと自体が非常に難しく、タイムマシンは人間サイズの物体・生物だと現代に戻れないという欠陥がある。
したがって僅かな化石や痕跡、現代に生きる子孫や最新の学術的根拠と照らし合わせて研究するほかない。現代に復元可能なポケモン世界の方が遥かにマシなレベルである。
しかし幾ら研究したところで当時の生態の全てが解明される訳ではなく、間違いを犯したり、逆に間違いが正しかったと判明することもある。
ジュラシック・パークⅢ』で大暴れしたスピノサウルスは、近年では四足歩行のワニのような生態で描かれることが多い
アパトサウルスと同属とされ一度は存在を抹消されたブロントサウルスは、近年になってアパトサウルスとは別種であると報告された
古い学説がいつまでも支持されるわけではなく、かといって新しい学説が発表されても、それが正しいとは限らないのだ。

いつだって真実は歴史の闇の中に閉ざされている。謎と矛盾に満ちた化石ポケモンたちの設定は、何よりも古生物学の本質というものを示しているのかもしれない。


『冠の雪原』では



ソード・シールド追加DLC『冠の雪原』では道具『とくせいパッチ*8の追加により待望の隠れ特性が解禁された……が、それだけでなく、
なんと彼らがカンムリ雪原の一部の巣穴においてマックスレイドバトルで野生出現するようになった。
カンムリ雪原では他世代の化石ポケモンも登場するが、彼らが姿を見せ始めたのがつい最近「ふわふわちゃん」ことコスモッグが民家で保護されて以降である事*9
すなわち彼らが異世界もしくは太古の時代から転送されてきた可能性を考えると、ウカッツの復元は決して間違っていなかったのだろう。
尤もカンムリ雪原ではプテラが不完全に復元された本来のものでない姿(と主張する学者もいる程度だが)で飛び回っていること、またオムナイトの図鑑説明から近年逃がされた化石ポケモンが野生化し問題となっているという事実が明かされたことから、
レイドで出現する彼らもまた現代で復元されたものが野生化した個体であるといった可能性もある。

また、これにより彼らをモンスターボール以外のボールに入れる事も可能になった。
ガンテツボールだけでなく体色に合わせてダイブボールや、化石ポケモンという事でタイマーボールに入れてみるのもよいだろう。
ただしレイドの性質上必ず隠れ特性の個体になってしまうので、そこは注意しよう。


アニメでは



アニメ『ポケットモンスター』第50話、『ガラルの化石!がっちゃんこ!!』で初登場。
ついでにウカッツと、相方としてガサツなアニオリキャラガサッツも登場。
パッチルドンとウオノラゴンが復元され*10中でもウオノラゴンは化石ポケモンで初となるサトシの手持ち入りという快挙を成し遂げた。また、もう一体のパッチルドンはゴウの手持ちとなった。

同話内では化石の復元方法が「化石を一度光の分子に変換し、復元して再構成する」というモンスターボールと同様の原理を取っている事、図鑑説明はあくまで外見や生息当時の環境から研究者が立てた仮説であること、何よりウオノラゴンは陸上でも特に問題なく生きていける事が明らかに。
その他詳細は項目にて。


余談



  • 『エラがみ』という技名に「エラでどうやって噛むんだ?」と疑問を浮かべる方も多いかもしれないが、実は脊椎動物のアゴはエラが変化したものというのが通説である(正確にはエラを支える骨)。
    我々の祖先たる魚類は当初アゴを持たず、ぽっかりと空いた穴のような口でプランクトンを啜る事しか出来なかった。だがアゴを進化させることでより大きな獲物を得ることが出来るようになり、後に生態系の上位に君臨するようになったのだという。

  • ウカッツの名前の由来は言うまでもなく「迂闊」だが、英語版だと彼女の名前は「Ms.CaraLiss」。不注意を意味する「careless」のもじりである。
    地味ながら専用グラフィックで、よく見ると左右で色の違う靴(左足は黄色、右足は赤)を履いており、顔や手・白衣に泥がついている。

  • 実はいずれも「レベルが7の倍数の時に技を覚える」という特徴がある。育成の際に覚えておくと便利かもしれない。

  • 色違いは共通して灰色を基調に、を差し色とした姿になる。通常と比べるとかなり落ち着いた色合いだが、おかげで一部では「遺影にしか見えない」という声も……。


  • 進化形が存在しない化石ポケモンはプテラ以来。ただし向こうは今作で廃止されてしまったがメガシンカをする。




追記・修正はページの編集ががっちゃんこする点に気を付けてからお願いします。




画像出典:『ポケットモンスター ソード・シールド』 2019年11月15日発売
開発元:ゲームフリーク
発売元:株式会社ポケモン
販売元:任天堂
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最終更新:2024年04月24日 15:16

*1 ダイマックス技は必中であるため。ただしダイマックス中は「でんげきくちばし」が「ダイサンダー」に変化し、威力上昇の恩恵を受けられない点は注意。

*2 ウオノラゴンの尻尾を、水平にまっすぐ伸ばした姿を想像してみよう。

*3 例えばウオノラゴンだと上から愛想よくかみかみしてじゃれてくれる。ムツゴロウさん気分だ。

*4 極論を言ってしまえば、このダンクルオステウスがウオノラゴンやウオチルドンのような胴体を持つ可能性も0ではないのである。

*5 当時、アリは草食性と考えられており、肉は消化できないと考えられていた。実際のアリは基本的に肉食性である。

*6 因みに何故このような生物が創られたのかというと、旧約聖書をギリシャ語に翻訳する際に「雄獅子」という単語が「アラビアの獅子」という意味の「ミュルメクス・ライオン」に変換され、さらにそれが直訳で「アリライオン」と誤訳されてしまったためである(ミュルメクスはアリとも訳せる)。

*7 これはウカッツ以外のNPCも述べており、ガラル古生物学では定説扱いされていると思われる。

*8 通常特性のポケモンを隠れ特性に変えることが出来る(逆は不可能)。名前が似てるがパッチラゴンやパッチルドンとは特に関係はない。

*9 コスモッグはウルトラビーストの一種であり、ウルトラホールという異世界への入り口を開く能力を持つ。

*10 本来パッチラゴンとウオチルドンを復元するはずだったが、迂闊にも組合せを間違えてしまった。