とくせいカプセル/とくせいパッチ(ポケモン)

登録日:2022/06/02 Thu 16:04:56
更新日:2025/03/26 Wed 15:51:22
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とくせいカプセル/とくせいパッチとは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するアイテムである。

概要

ポケモンには多種多様な特性が存在し、さまざまな効果を発揮するが、たまにデメリット特性も存在する。詳しくは該当項目参照。
多くのポケモンは通常特性として1つ乃至2つと、隠れ特性1つを持ち、厳選時にもう一つの通常特性や隠れ特性と比べて使いにくい、もしくは育てる方向性に噛み合わないといった理由で望まない特性を引いた特に役に立つのが、「とくせいカプセル」と「とくせいパッチ」である。いずれも一度使うとなくなる。

とくせいカプセル

第六世代初登場。いずれのシリーズでもバトル施設のBP交換で入手でき、価格は200BP→100BP(第七世代)→50BP(第八世代)。
効果は通常特性を2つ持つポケモンに使うと、もう一つの特性に変化させることができる。
主に理想的な個体やめざパのタイプを引いたのに、ハズレ特性を引いた時に使える。
第八世代現在はBP以外でもランクバトルの報酬や23周年記念時のミュウツーレイドで入手できる。さらにDLC鎧の孤島では、ウッウロボにふしぎなアメを4つ投入すれば大量生産が可能になった。
スカーレット・バイオレット』ではさらに入手性が改善され、なんと店売り商品に。10万円とミントに比べるとお高めであるが、金策だけでどうにかなるだけ有情。
他にも★5以上のテラレイドバトルで低確率で手に入るため、レイドをこなしていればいつの間にか溜まっていることも。

当然通常特性が1つしかないポケモンに使うことは出来ず、オスメスやすがたによって特性が変わる、バスラオイエッサンのもう片方の性別や姿が持つ特性、サトシゲッコウガ黄昏の姿に進化するイワンコのような特別な特性を持つポケモン*1の特性に変更することもできない。もちろんその逆も同様。
ジガルデは特性を2つ持つがとくせいカプセルの効果はない。

また、進化して特性が変わるポケモンの進化前にこのアイテムを使った場合、進化後にも影響する。
例えば特性が「どんかん」のアママイコはアマージョに進化すると「じょおうのいげん」になるのだが、
「リーフガード」のアママイコにとくせいカプセルを使用して「どんかん」に変化させ、進化させると「じょおうのいげん」になる。

とくせいパッチ

第八世代『ソード・シールド』のDLC「冠の雪原」で、マックスレイドバトルおよびダイマックスアドベンチャーの報酬として登場。
しかし公式でも入手難易度が高いと告知されており、交換レートは上記のレイドで入手できるマックスこうせき200個と、初登場時のとくせいカプセルを彷彿させるほど高い。
『スカーレット・バイオレット』でも店売りされず、★6以上のテラレイドバトルで極低確率でドロップとやはり入手難度は高い。有志の検証によると、ドロップ率は3%ほどとのこと。ただし期間限定で開催された一部★6より楽な★7のリザードンレイドでは初回報酬として確定でドロップし、以降の★7レイドでも初回クリア報酬で確定ドロップする。

その効果はなんと通常特性を隠れ特性に変更できるというもの。擬似的に個体値を最高にしたり性格を変更する王冠やミントとは違いタマゴでしっかり遺伝する。
皆さんは色違いをタマゴで特に隠れ特性が非常に強く実用化するには隠れ特性の厳選が必須のポケモンを厳選している時、多大な時間をかけて色違いが生まれたのに、通常特性で涙を浮かべた、もしくはそれが怖くて手が出せないという経験はないだろうか?
また、今世代で追加された証システムにおいても同じことが言える。
そんな廃人たちの涙を救った救世主的な存在なのである。
また、一部の伝説のポケモンはこれを使わないと隠れ特性を入手できない。
これの登場によって、最後まで未解禁だったヒードランの隠れ特性が10年越しにようやく解禁され、「隠れ特性未解禁」というポケモンは事実上*2消滅した。

ちなみに、あやしいパッチとは特に何の関係も無い。

SVでは隠れ特性から通常特性に変更することも可能になった。
ただし通常特性が2つあるポケモンは、通常特性が1つしかない種と不公平にならないよう、どちらに変更できるかは決まっている
例えば、現在内定していないカイリキーの場合、第3世代からあった「こんじょう」になる可能性が高く、実際にそうであった場合は、第4世代で追加された「ノーガード」を活かしたじわれカイリキーはパッチ1個だけでは出来ない。
また上述で示した通り非常に高価なためむやみに使うのは禁物。色違いや証厳選でないならマックスこうせきを稼いだり難易度が高い☆6-7レイドを周回するよりタマゴを割っていた方が早いし。
BDSPでも続投されており、こちらはバトルタワーで200BPでの入手となる。

主な隠れ特性の厳選が必須、もしくは有用なポケモン

+ 登場した第九世代現在
No. ポケモン名 特性
025 ピカチュウ ひらいしん
026 ライチュウ ひらいしん
028 サンドパン(原種) すなかき
アローラサンドパン ゆきかき
031 ニドクイン ちからずく
034 ニドキング
038 キュウコン(原種) ひでり
アローラキュウコン ゆきふらし
039 プリン(ダブル) フレンドガード
132 メタモン かわりもの
149 カイリュー マルチスケイル
164 ヨルノズク いろめがね
169 クロバット(シングル) すりぬけ
178 ネイティオ マジックミラー
186 ニョロトノ あめふらし
189 ワタッコ すりぬけ
195 ヌオー てんねん
196 エーフィ マジックミラー
198 ヤミカラス いたずらごころ
222 ガラルサニーゴ のろわれボディ
244 エンテイ せいしんりょく
249 ルギア マルチスケイル
250 ホウオウ さいせいりょく
257 バシャーモ かそく
295 バクオング きもったま
302 ヤミラミ いたずらごころ
313・314 バルビート/イルミーゼカップル
319 サメハダー かそく
327 パッチール あまのじゃく
342 シザリガー てきおうりょく
352 カクレオン へんげんじざい
362 オニゴーリ ムラっけ
417 パチリス ちくでん
447 リオル いたずらごころ
470 リーフィア ようりょくそ
472 グライオン(基本型) ポイズンヒール
497 ジャローダ あまのじゃく
505 ミルホッグ アナライズ
545 ペンドラー かそく
573 チラチーノ スキルリンク
591 モロバレル さいせいりょく
601 ギギギアル クリアボディ
623 ゴルーグ ノーガード
627 ワシボン はりきり
628 ウォーグル(原種) まけんき
660 ホルード ちからもち
678 ニャオニクス いたずらごころ
685 ペロリーム かるわざ
691 ドラミドロ てきおうりょく
700 ニンフィア フェアリースキン
713 クレベース がんじょう
727 ガオガエン いかく
748 ドヒドイデ さいせいりょく
745 ルガルガン(まよなかのすがた) ノーガード
754 ラランテス あまのじゃく
766 ナゲツケサル(シングル) まけんき
777 トゲデマル がんじょう
812 ゴリランダー グラスメイカー
815 エースバーン リベロ
841 アップリュー はりきり
858 ブリムオン マジックミラー
865 ネギガナイト きもったま
870 タイレーツ まけんき
871 バチンウニ エレキメイカー
873 モスノウ こおりのりんぷん
876 イエッサン サイコメイカー
908 マスカーニャ へんげんじざい
911 ラウドボーン てんねん
920 エクスレッグ いろめがね
925 イッカネズミ テクニシャン
952 スコヴィラン ムラっけ
956 クエスパトラ かそく
962 オトシドリ いわはこび
967 モトトカゲ さいせいりょく
980 ドオー てんねん
1011 カミッチュ ねんちゃく
1013 ヤバソチャ(シングル) たいねつ


※ミルホッグは第八・九世代に登場しない為、現在はとくせいパッチを使用する方法がない。


おそらく本アイテムを使うことはないであろうポケモン

+ 登場した第九世代現在
No. ポケモン名 特性 解説
047 パラセクト しめりけ そもそもしめりけ自体が爆発技の弱体化により需要がほとんどなくなっており、キングドラは水タイプのためズガドーンもあまり呼ばない。
ブルンゲルとパラセクトはそもそも相性不利である。ブルンゲルに至ってはそもそも爆発技が無効で、他も通常特性の方が格段に強いため出番なんてない。
ハラバリーは他の特性がせいでんきと旨味が皆無なため消去法的な意味でもでんきにかえる一択となる。
ラグラージはかつて多くのプレイヤーを地獄に落とした過去があるものの、起点作り型でなら相手の爆発技での退場を阻止し起点にできるので実用性がなくもない。
230 キングドラ
593 ブルンゲル
939 ハラバリー
053 アローラペルシアン びびり そもそもペルシアンを除いて素早さ自体が低く、発動しても100族も抜けない。それぞれ通常特性のファーコート、がんじょう、いかくが強力であり出番はない。
ただし、びびり持ちの内ノコッチだけはとぐろをまくやめいそうと合わせて上げた能力を元の素早さの遅さを活かしてバトンタッチで無償降臨させることができる。
185 ウソッキー
210 グランブル
068 カイリキー ふくつのこころ いずれも通常特性の方が強力であり、特性自体が不遇なこともあり出番なんて(ry
123 ストライク
237 カポエラー
745 ルガルガン
(まひるのすがた)
154 メガニウム リーフガード そもそもリーフガード自体が不遇特性でも挙げられるほど不遇。
メガニウムは高耐久によりしんりょくの発動機会が多く、ドレディアは通常特性がどちらも強力なため出番はない。
549 ドレディア
181 デンリュウ プラス/マイナス そもそもマイナス自体シングルでは発動する状況が無いため意味が無い特性。
ダブルでも弱点や攻撃範囲が被り気味のプラスまたはマイナスを並べないといけないので有効活用が難しい。
じばそうさ、アシストギアといった特性専用のサポート技は存在するものの、通常特性を切ってまでの採用理由に至るかどうか……
最後の道として、ダブルバトルでデデンネのなかまづくりで相方の特性を書き換えて強化する手はある。
310 ライボルト
702 デデンネ
202 ソーナンス テレパシー ソーナンスやチャーレム、カプ神は通常特性が強力すぎるため出番なんてあるわけがない。
オンバーンやイオルブに関してもダブルでも2体同時に道具が分かるおみとおしの方が実用的である。
チャーレムはメガシンカ前のトレース対策兼ポリゴン2のイカサマ対策としてなら無くはないか。
308 チャーレム
715 オンバーン
785 カプ・コケコ
786 カプ・テテフ
787 カプ・ブルル
788 カプ・レヒレ
826 イオルブ
212 ハッサム ライトメタル ハッサムはテクニシャンの方が噛み合っており、メタグロスやレジスチルは通常特性のクリアボディの方が使いやすい。
メタグロスに至ってはそもそもの体重が重すぎて、軽石でも持たせないとくさむすびやけたぐりの威力を減らすことができない上、
ヒートスタンプやヘビーボンバーの威力が増す実質デメリット特性となってしまう。
ハッサムがメガシンカ前のトレース対策で相手にテクニシャンを渡さない目的で極稀に採用される程度。
376 メタグロス
379 レジスチル
306 ボスゴドラ ヘヴィメタル ライトメタル勢同様、通常特性の方が鋼の耐性と噛み合いすぎてて選ぶ余地はあまりない。
ドータクンに至ってはくさむすびやけたぐりの威力が増してしまう。
一応、ヘビーボンバー軸で戦う時の選択肢にはなるのだが…。
437 ドータクン
450 カバルドン すなのちから いずれも通常特性のすなおこしの方が優秀すぎるため低需要。特性自体の性能は悪くないためごくごく稀に使うトレーナーがいる程度。
526 ギガイアス
110 マタドガス(原種) あくしゅう 悪臭自体が不遇であり、通常特性が圧倒的に優秀なため出番な(ry
リージョンフォルムの場合は希少特性ミストメイカーなので普通に強い。
192 キマワリ はやおき キマワリを代表する戦法にはサンパワーが必須な上、タイプ的に粉技も効かないため出番な(ry
222 サニーゴ(原種) さいせいりょく メジャーな弱点が多く耐久型には向かない上、対戦で活躍するにははりきり/いかりのこうらがほぼ必須となるため出番(ry
950 ガケガニ
225 デリバード ふみん 通常特性のやるきと全く同じ効果と散々ネタにされている。サニーゴと同様対戦で活躍するにははりきりがほぼ必須となるため(ry
248 バンギラス きんちょうかん 通常特性のすなおこしが強すぎるため(ry
ただし、かつて開催された『ポケモン危機一髪!』のようなきのみが超重要アイテムになるような特別ルールならば採用の余地はある。
279 ぺリッパー あめうけざら バンギラスと理由は同じ。
291 テッカニン すりぬけ 通常特性の加速の方が格段に使いやすく、テッカニン自体がバトン型が主流なため(ry
324 コータス シェルアーマー バンギラスやぺリッパーと理由は同じ。
350 ミロカロス メロメロボディ そもそもメロメロボディ自体が不遇であり、通常特性のふしぎなうろこを火炎玉で発動させて耐久型もしくはかちきを活かしたアタッカーにした方が強い。
441 ぺラップ はとむね そもそもはとむね自体が不遇な特性で、仮に剣盾に出たとしてもペラップは元々ダイホロウが無効なので発動機会は皆無。
それどころか他の特性が有用性に乏しすぎるのもあり、消去法で相手の回避上昇を無効にできるするどいめ一択となる。
460 ユキノオー ぼうおん 他の天候特性勢と理由は同じ。ダイマックスアドベンチャーでは隠れ特性固定の為注意。
464 ドサイドン すてみ 剣盾のレートで使える該当技がとっしんしかなく、仮に使えたとしても一致ストーンエッジより威力が低く弱点も突けないすてみタックルしかないので(ry
475 エルレイド せいぎのこころ 第九世代で相手に依存せず高い効果を発揮する通常特性きれあじを得てしまった。
しかし、爆発力の高さではせいぎのこころが上回るためその意味でならありか。
521 ケンホロウ とうそうしん とうそうしん自体が異性だとダメージが下がり、性別不明(2022年現在の伝説環境ではなおさら数が多い)では何の効果もないという不遇な特性。
アゲハントが差別化を図るために選ばざるを得ない程度である。
531 タブンネ ぶきよう ぶきよう自体がほぼデメリット特性な上、トリックやすりかえも覚えないため。
一応なかまづくりやスキルスワップは覚えるのでそれと合わせるかメガシンカ前のトレース対策としてならありか。
547 エルフーン ようりょくそ 効果自体は悪くないのだが、通常特性のいたずらごころが強すぎる。
555 ヒヒダルマ(原種) ダルマモード 通常特性によって圧倒的火力のフレアドライブを放てるのがヒヒダルマの強みであり、HPが半分以上になると強制解除される上、
特殊技自体も乏しいので実用化はほぼ不可能。ごくごく稀に使いこなす変わり者がいる程度。
ガラルヒヒダルマのほうは、攻撃と素早さがさらに上がるヒヒダルマのスペックと噛み合ったものなので普通に強い。
528 ナットレイ きけんよち タイプと隠れ特性は噛み合っているのだが、運用上で通常特性のほうが重要になりやすい。
625 キリキザン プレッシャー 通常特性の負けん気の方が強い上耐久が高くなく耐久型には向かないため(ry)。ドドゲザンも能力は充分なので火力の方が欲しい。
983 ドドゲザン
707 クレッフィ マジシャン マジシャン自体使い勝手が悪く通常特性のいたずらごころが強すぎるため(ry
750 バンバドロ せいしんりょく いかくを無効にする効果が追加されたことを差し引いても通常特性のじきゅうりょくが強すぎる。
752 オニシズクモ ちょすい 通常特性のすいほうがチートすぎて一強状態。ダイマックスアドベンチャーでは隠れ特性固定の為注意。
764 キュワワー しぜんかいふく 通常特性のヒーリングシフトがキュワワーの最大のアイデンティティであり(ry
844 サダイジャ すながくれ サダイジャの場合、ちょっと違うが他の天候特性勢と理由は同じ。
ミミズズは通常特性のどしょくが最大のアイデンティティであり(ry
968 ミミズズ
861 オーロンゲ わるいてぐせ エルフーンやクレッフィと理由は同じ。デカヌチャンは通常特性のかたやぶりが無難に優秀なため。
オーロンゲはどうしてもあくタイプに変化技を通したいがために、いたずらごころと撹乱させたい場合に稀に採用される程度。
959 デカヌチャン
866 マルヤクデ ほのおのからだ 通常特性のもらいびやしろいけむりの方が効果を発揮しやすく、マルヤクデで耐久型は厳しいため(ry
バトル外で使う場合もセキタンザン系統が壁。
931 イキリンコ(イエロー/ホワイト) ちからずく 物理型の種族値なのに、物理技の候補は追加効果重視の「とびつく」のみと相性が悪い。
934 キョジオーン クリアボディ 特性自体は強力なのだが、通常特性のきよめのしおの「状態異常無効化+ゴーストタイプ軽減」が強すぎる。
もう一方のがんじょうはヘイラッシャなどに見られる一撃必殺型を重く見る時に、稀に使われる。
998 セグレイブ アイスボディ 通常特性のねつこうかんで火傷無効のアタッカーとして動かす方が使いやすい。




追記・修正は特性を変えてからお願いします。

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最終更新:2025年03月26日 15:51

*1 内部システム上は姿違いの個体として扱われている

*2 隠れ特性を持たない、もしくは通常特性と隠れ特性が同じ種も一部いるが、その場合はとくせいパッチが「使えない」という事実で証明される