背景に対応した
初期装備を決める。
初期装備には、PCが冒険者となる前に手に入れた品をいくつかと、背景固有の品を1つか2つ入れておくべきだろう。
たとえば、“キャンドルキープの侍祭”の背景を持つキャラクターの初期装備には旅人の服、学者のローブ、ろうそく5本、ほくち箱、キャンドルキープの紋章を彫り込んだ巻物入れ(中身は空)、ベルトポーチ(10gp入り)が含まれるだろう。巻物入れはキャンドルキープの侍祭が冒険の生活に入る時に下される贈りものなのかもしれない。君のDMの判断次第では、巻物入れの中に役立つ地図が一枚入っていることもあるだろう。
既存の背景から特徴を1つ選択するか、新規の特徴を君のDMと相談して特徴を自作すること。どちらでも好きなほうでよいが、既存の
背景の特徴を使う場合、細部を1つ2つ変えるか足すかして変化をつけるとよい。
たとえば、“キャンドルキープの侍祭”の背景には、“
賢者”と同じく“
研究能力”があり、加えてキャラクターは通常の謝礼を払わずともキャンドルキープに入ることができるといったぐあいである。
背景の特徴が“純粋にゲーム的な利益”であるというのはあまりよろしくない。
背景の特徴は、むしろロールプレイや、探険や、その他何らかの形で世界と関わり合う際に選択肢が増えるようなものであることが望ましい。
例えば“
賢者”の“
研究能力”の特徴は、PCを冒険に旅立たせるために作られている。それは情報を直接与えるわけではない。判定を自動成功させるわけではない。ただ、“
賢者”の背景を持つPCが情報を思い出すのに失敗したとき、“どこに行けばわかるか”がわかるというだけである。これにより、別の賢者が、あるいは太古の廃墟の中の失われて久しい書庫が指し示される。
どんな“背景の特徴”が一番いいか。それはキャラクターに探索の旅に出る理由を与えるもの、NPCとの接触に役立つもの、キャラクターがDMの創造した世界とのつながりを深めるのに役立つものが一番いいのである。