パワーの説明
本項で紹介されているのはパワーの説明に関するハウス・ルールである。
質疑応答の
パワーの項も参照のこと。
パワーの書式
パワーの各項目
構成要素NEW
あるパワーがこの項目を持つなら、そのパワーを使用する際には必ず構成要素を所持していなければならず、またそれらを利用するためにパワーの使用者は1つの手が空いていなければならない。
レシデュウムはすべての構成要素を代用できる。
構成要素はパワーを使用することで消費される。
発動時間NEW
あるパワーがこの項目を持つなら、そのパワーを使用する際には必ずここに記されただけの時間がかかる。この項目を持つパワーを使用する際、使用者は発動時間の間、自分のターンに1回、そのパワーのためにアクションを費やさねばならず、他のアクションは行えない。発動時間の途中で使用者がアクションを費やすことができなくなった場合、そのパワーは失敗するが、使用回数や
構成要素などは消費されない。同じパワーを再び使用したければ、最初からやり直す必要がある。
目標
回復力x回ぶんNEW
あるパワーがこの項目を持つなら、使用者が
回復力を失うを失うことによって効果を強化することができる。
回復力x回ぶんの項目を持つパワーを強化して使用する際には以下のルールに従うこと。
- 初めに選択:そのパワーを使用すると決めた時点で、使用者はそのパワーによる攻撃ロールやいかなる効果を適用するよりも前に、そのパワーを強化するか否か、また強化するならどのように強化するかを決めなければならない。
- 回復力を失う:この項目には、失う回復力使用回数の量が記されている。たとえば“回復力2回ぶん”とは、使用者がその強化を行なうためには回復力を2回ぶん失わなければならないという意味である。使用者は強化をすると決めた時点で、必要な回復力を失わなければならない。
- 基本的な効果の置き換え:パワーを強化した際に生じる変化は“回復力x回ぶん”の項に記されている。“回復力x回ぶん”の項にパワーで用いられる特定の項目(“ヒット”や“効果”など)がある場合、その項目はそのパワーの元のパワーの同名の項目を置き換える(注:攻撃/汎用種別は“同名の項目”である)。それ以外の点に関して、強化されたパワーは元のパワーとまったく同じである。
高レベル版(x)NEW
あるパワーがこの項目を持つなら、パワーを修得する際、そのパワーをこの項目の( )内に書かれているレベルのパワーとして得ることもできる(例えば、レベル5以下の一日毎攻撃パワーを修得する際に、“高レベル版(5):”の項目を持つレベル1の一日毎攻撃パワーをレベル5のパワーとして得ることができる)。
このようなパワーはより高いレベルのパワーとして使用すると効果が強くなる。どのように変化するかは、この記述の:の右側に書かれている。
君はこの項目を持つパワーを、異なるレベルであるなら、それが同じ名前のパワーであるにも関わらず2つ以上修得することもできる(例えば、前述の一日毎攻撃パワーであれば、レベル1のパワーとレベル5のパワーの両方で修得することができる)。
レベル交換
この記述は、君が示されたレベルかそれ以上のパワーまたはクラス特徴と交換した場合、このパワーがどのように変化するかを記している。君は同じ名前のパワーを2つの異なるレベルでもって修得することはできない。
効果範囲
ヒット、ミス、その他目標に何らかの作用を及ぼした際に効果が発揮されるパワーに関しては、そのパワーが機能するのは目標が使用者にとって相当な脅威となっている場合のみである。たとえば、袋いっぱいのネズミを持ち歩き、一匹のネズミを叩き潰しては“目標にヒットしたら近くにいる味方のヒットポイントを回復する”というパワーを使用するなどといった真似は不可能なのだ。
パワーの効果がキャラクターの複数の味方に及ぶ場合、何体までの味方がその作用を受けるかは常識で判断すること。『ダンジョンズ&ドラゴンズ』はモンスターの集団と戦う冒険者パーティを扱ったゲームであり、軍隊同士の衝突を扱うものではないのだ。あるクレリックのパワーが、そのまま読めば数百人の“味方”にフリー・アクションとして1回ずつ基礎攻撃を行なわせることが可能なものであったとしても、クレリックが数百人の軍勢を引き連れてダンジョンに突入するようなことは決して奨されない。一般的に言って、パワーの効果が及ぶのは8人前後――典型的な冒険者パーティの人数に加えて1、2人の友好的なNPCを含むが、雇われ兵士や単なる灯り持ちまでは含まない――までに留めておくべきである。
キーワード
道具
あるパワーが[装具]と[武器]の両方のキーワードを有しており、かつ君が武器と装具の両方を使用できる状況にあるなら、使用者は特技その他のゲーム的要素に関して、その武器と装具の両方を使っているとみなされる。
ダメージ種別
[毒]UP
このキーワードはもはや効果種別キーワードとしては扱われない。毒物に由来するが[毒]ダメージを与えず、単に
不利な効果をもたらすだけのパワーは
毒状態によって表現される。
効果種別
[凝視UP]
[凝視]パワーは使用者と視線を合わせたクリーチャーに対して作用する。このキーワードは主にモンスター用の効果種別でありプレイヤーには馴染みの薄い。
この効果種別キーワードを持つ効果には、ダメージを与えない有害な効果を与えるもの、何らかのダメージを与えるもの、その両方を与えるものがある。
特記なき限り、すべての[凝視]パワーおよび[凝視]キーワードを有する特徴(以下、[凝視]効果)は以下のルールに従う。
- 使用者の目を見ることができる必要がある:あるクリーチャーから使用者が“完全に隠蔽”されている場合、そのクリーチャーは使用者の[凝視]効果から作用を受けない。つまり、(無視覚)または盲目状態のクリーチャーは[凝視]効果に対して完全耐性を有する。“目を逸らす”の項も参照のこと。
- 使用者から見えている必要がある:使用者から見えていないクリーチャーは[凝視]効果に対して完全耐性を有する。擬似視覚、盲目状態の項も参照のこと。
[形態変化NEW]
[形態変化]パワーはモンスター自身の形態を変化させる。[形態変化]パワーは一部の強力なモンスターのみが有する。そのため、特に強力な(
例:レベルがPCの平均レベルを5以上上回るような精鋭あるいは単独の)モンスターを形態を変化させることは“
戦闘における明確な達成目標や転換点の達成”に相応しく相対するPCに(その効果の一部として)
限界突破の利益を与えるものもある。
以下のルールは形態変化に関する一般則をまとめたものである。
- トリガー型のアクション:モンスターが自身を形態変化させるパワー(以下、そのパワー)はアクション不要のトリガー型のアクションである。
- hpの減少によってトリガーする:そのパワーはモンスターのhpが半分、1/3、その他前もって決められていた一定の割合以下になることでトリガーする。
(DMは複雑度が1~2の、短い技能チャレンジを完遂することでそのトリガーを発生させることができるとしてもよい)
- 妨害不可:そのパワーは妨害不可である:それがトリガーした場合、妨害することはできない。
- 有害な効果の終了:そのパワーがトリガーしたなら、そのモンスターのhpはトリガーとなる値までしか減少せず、かつその時点でそのモンスターが受けている“有害な効果”はすべて終了し、伏せ状態であるなら1回のフリー・アクションとして立ち上がる。
- 新たなパワーの獲得:新しい形態でいる間、そのモンスターは新たなパワーを獲得するが、それまで有していたパワーは一切使用できない。
- パワーのトリガー:そのパワーをトリガーさせることは“クリーチャーのhpを0以下に減少させた”とみなされる。
もし、新たな形態が常に重傷であるとみなされるなら、“クリーチャーを重傷にした”ともみなされる。
- 形態変化の終了:形態変化を終了させるためには、まずhpをその形態における最大値まで回復しなければならない。その状態で再度hpを回復することでその形態は終了し、そのパワーがトリガーする前の形態へと戻ることができる。
[召喚
AL]パワーはどこか別の場所(他の次元界であることが多い)からクリーチャーを魔法的な手段で連れてきて使用者のために働かせる。
以下のルールは召喚に関する一般則をまとめたものである。特定のパワーの記述が以下のルールと矛盾していた場合、細則は一般則に優先する。
召喚されたクリーチャーの項も参照のこと。
- 持続時間:召喚されたクリーチャーは、1時間が経過するか、破壊されるか、召喚者が大休憩を取るか、1回のマイナー・アクションとして終了させるまで持続する。
ただし、それが制御不能である間、マイナー・アクションとして終了させることができない。
[水流NEW]
[水流]パワーは水の壁を出現させて、敵に叩きつけて押し流す。
特記なき限り、すべての[水流]パワーおよび[水流]キーワードを有する特徴(以下、[水流]効果)は以下のルールに従う。
- 水中に入る:[水流]パワーの目標となったクリーチャーはヒットした場合、“水中のマスに入った”とみなされる。[水流]パワーが生じさせた区域または創造物の中で自分のターンを開始したクリーチャーは“水中のマスで自分のターンを開始した”とみなされる。
- 火を消す:[水流]パワーは、ヒットした目標が手に持っていたり運搬している、または効果範囲がある[水流]パワーの範囲内にある“覆われていない炎”(ろうそくや松明)を使用した時点で(以降のラウンドでは使用者のターンの終了時に)消す。ランタンなどの“覆いつきの炎”も激しく揺さぶられ、50%の確率で消えてしまう。
[野獣UP]
ある種のクリーチャーは“
野獣の相棒”を連れている。[野獣]パワーはそういった
相棒と共に使用するためのものである。
特記なき限り、すべての[野獣]パワーは以下のルールに従う。
- 野獣の相棒が遭遇に参加していなければならない:[野獣]パワーを使用するためには、使用者の野獣の相棒に意識があり、かつその遭遇に参加していなければならない。
- 射程:一部の[野獣]パワーの射程には、以下のような表記が記されている:近接・野獣1、近接・武器(野獣1)、近接範囲・爆発x(野獣)。
- 近接・野獣1:この攻撃の目標は、使用者の野獣の相棒と隣接していなければならない。
- 近接・武器(野獣1):この攻撃の目標は、使用者の武器の間合い内で、なおかつ使用者の野獣の相棒と隣接していなければならない。
- 近接範囲・爆発x(野獣):この爆発は、使用者の野獣の相棒を起点とする。
- 野獣の相棒の攻撃とダメージ:野獣の相棒が攻撃を行うパワーでは、攻撃ボーナスと[B]という表記が用いられる。
- 攻撃ボーナス:[野獣]パワーのデータ・ブロックに“攻撃ボーナス”という表記がある場合、野獣の相棒の近接基礎攻撃(名称の前に“(m)”と書かれているパワー)の攻撃ロールの値を使用する(もし複数の近接基礎攻撃を有している場合、そのうちのいずれか1つのものを用いる)。
- [B]:[野獣]パワーのデータ・ブロックに“[B]”という表記がある場合、野獣の相棒の、攻撃ボーナスを使用した肉体攻撃の[W]を使用する。
[B]の前に記された数値は、そのダイスをロールする回数である。
攻撃/汎用種別
遠隔範囲(発射)パワーNEW
“遠隔範囲(発射)パワー”は遠隔範囲パワーと同様に離れた場所に効果範囲を発生させる。戦場を飛来して爆発する火球などが遠隔範囲(発射)攻撃パワーの例である。
遠隔範囲パワーと同様に機能するが、以下の点が異なる:
- 起点マス:特記ない限り、遠隔範囲(発射)パワーの起点マスはパワーの使用者の接敵面と、パワーの使用者からいくらか離れた1つのマスの両方である。パワーの文中において前者の起点マスは“1つ目の起点マス”、後者の起点マスは“2つ目の起点マス”(単に“起点マス”とだけ記されていることもある)と記述される。誤射の項も参照のこと。
- 目標:ある遠隔範囲(発射)パワーが効果範囲内のすべてのクリーチャーまたは敵を目標としない場合(アイス・ナイフALなど)、その攻撃は遠隔攻撃によるものとみなされる(すなわち見えない目標に対しては視認困難が適用され、“1つの目の起点マス”からの射線上に他の敵がいるなら目標は部分遮蔽を得る)。
効果範囲
直方体NEW
“直方体”は爆発と同様に機能するが、以下の点が異なる:“直方体”の起点マスは地面の高さまたは“その直方体の最も高い位置か天井の高さのいずれか低い方”でなければならない。直方体は起点マスから出発して水平方向に特定の数のマスだけ広がり、しかるのち、その底面から上向きまたは下向きに、起点マスを含む特定の高さの距離だけ伸びる。たとえば、“直方体2、高さ8”は起点マスから水平方向に2マスずつ、垂直方向に高さ8マスずつ広がる(つまり、5マス*5マス*8マスの範囲になる)。
加えて“爆発”の範囲を広げる効果は、1ごとに直方体の高さを2大きくする(たとえば“直方体2、高さ8”の範囲が1大きくなった場合、“直方体3、高さ10)”となる)。
パワーの説明に特記ない限り、“直方体”の起点マスは直方体の範囲に含まれる。
直方体の作用が及ぶのは、直方体の範囲内にいて、(起点マスではなく)底面のいずれかのマスから垂直方向に効果線が通っている目標に限られる。たとえばあるクリーチャーが
クレリックのヴァレナエの
フレイム・ストライクの範囲内にいたとしても、そのクリーチャーが自分と直方体の底面のマスとの間に効果線を遮るような障害物の向こう側にいるならば、そのクリーチャーは業火の作用を受けない。
- 上向きのみ:その直方体は底面から上向きにのみ伸びる。
- 下向きのみ:その直方体は底面から下向きにのみ伸びる。
直線状NEW, OP
“直線状”は噴射と同様に機能するが、以下の点が異なる:“直線状”は起点マス(ほとんどの場合はそれを発生させたものの接敵面である)に隣接する1マスを含む、その長さに等しい距離まで一直線に伸びる直線上にあるマスのみを満たす。起点マス
*の角をどれか1つ選び、そこから特定の距離内の1マスのいずれか1つの角に向けて仮想的な線
**を引く。この線が
(1)縁にそって引かれているか、
(2)通過するか、しているマス
***すべてが効果範囲となる。直線状は近接範囲パワーの一部であることが多い。
直線状の起点マスは直線状の効果範囲に含まれない。また、直線状の作用が及ぶのは、直線状の範囲内にいて、起点マスから効果線が通っている目標に限られる。
たとえば、ブルー・ドラゴンが“
近接範囲・直線状12”に電撃のブレスを吐いたとする。この電撃はドラゴンの接敵面を起点マスとして、そこから12マス先までの、直線上にあるすべてのマスを満たし、ドラゴン自身を灼くことはない。また、あるクリーチャーがこの電撃の範囲内にいたとしても、そのクリーチャーが自分と起点マスとの間に効果線を遮るような障害物の向こう側にいるならば、そのクリーチャーは電撃の作用を受けない。
*……画像では赤い●の描かれたマス
**……画像では緑の矢印
***……画像では濃い灰色で塗りつぶされたマス
爆発(拡散)NEW
“爆発(拡散)”は爆発と同様に機能するが、以下の点が異なる。この爆発は効果線を遮る効果(遮断地形など)を迂回する:あるクリーチャーが爆発の起点マスから効果線が通っていなくても、爆発の起点マスから数えて“爆発の範囲に等しい”マスまで(例:“爆発5”なら5マス以内)の距離にいるなら、そのクリーチャーはその爆発の作用を受ける。
補遺
補遺:ルール用語
無駄な繰り返しを避けるため、本サイトで頻出するルール用語を以下に記す。
本サイトに掲載されているパワーや特徴などには
解呪や
分解などの、パワーに関連する新しいルール用語が登場することがある。新しいルール用語は『NEW』の上付き表記を以って示している。
- 攻撃と攻撃の間にも移動するNEW:あるクリーチャーが“移動の任意の地点で2回以上の攻撃を行なう”ことができるなら、自分の攻撃と攻撃の間にも移動することができる。たとえば、自分の移動速度までの移動を行ない、その任意の地点で2回の攻撃を行なえるパワーを使用したクリーチャーの移動速度が5だったとしよう。そのクリーチャーは(1)まず2マス移動し、(2)1回目の攻撃を行ない、(3)3マス移動し、(4)2回目の攻撃を行なう、ことができる。もし、クリーチャーが(3)の時点で2マス以下の移動しかしていなかったなら、(4)の後にも移動することができる。
- 解呪NEW:ある効果が“目標を解呪する”場合、目標が魔力によって生み出されたものならそれは破壊され、魔法的効果ならそれは終了する。
破壊、または終了した目標が発生させた持続時間のある効果は、(通常はその効果の目標がセーヴに成功するまで持続するものを含め)すべて終了する。
- 解呪難易度NEW:パワーの“攻撃:”欄の、“目標のどの防御値に対して攻撃を行うのか”が記されている位置に“解呪難易度”と記されている場合、その値は“その魔法的効果や魔力によって生み出されたものを発生させたパワーや効果の、使用者の意志防御値”となる。使用者がいない場合、その発生源のレベルにおける“困難”な難易度となる。
- 加速の作用NEW:ヘイストALなどのパワーによって“加速の作用”を受けている間、目標は以下の効果の対象となる。質疑応答の“加速の作用”の項も参照のこと:
- 目標は本来のイニシアチブ順ではなく、(本来のイニシアチブ順+10)のイニシアチブ順において(同値の場合は常に先)、ターンを得る。目標が“1ラウンドに2回以上のターンを得る”場合、代わりにそれは“そのラウンド中、(本来ならターンを得るイニシアチブ順+10)のイニシアチブ順”において、ターンを得る。ただし、これによって目標が1ラウンドに得るターンの数が減少することはない(目標が“加速の作用”を受けたことによって“ターンを得るイニシアチブ順が飛ばされてしまう”場合、そのラウンドに限って目標は“加速の作用”を受けたターンの直後にそのターンを得る)。
例えば1ラウンドに、30、20、10のイニシアチブ順において1回ずつ、合計3回のターンを得るクリーチャーは、“加速の作用”の作用を受けている間、40、30、20のイニシアチブ順において合計3回のターンを得る。
- 本来のイニシアチブ順において、1回の追加のターンを得る(目標の本来のイニシアチブ順が“加速の作用”を受けた出来事より先である場合、そのラウンドに限って目標は“加速の作用”を受けたターンの直後に追加のターンを得る)。目標が“1ラウンドに2回以上のターンを得る”場合、代わりにそれは“そのラウンド中、本来なら一番最後にターンを得るイニシアチブ順”において、この追加のターンを得る。目標はこの追加のターンでは通常の一揃いのアクションを得ない;標準アクション1回、移動アクション1回、マイナー・アクション1回のいずれか1つしか行うことができない(しかし、フリー・アクションは行える)。
例えば1ラウンドに、30、20、10のイニシアチブ順において1回ずつ、合計3回のターンを得るクリーチャーは、“加速の作用”の作用を受けている間、10のイニシアチブ順において追加のターンを得る。
- 移動速度に+2ボーナスを得る。強制移動、瞬間移動以外の“目標の移動速度を使用しない移動”で移動できるマスは2マス増加する。
- “加速の作用”を受けていない者に対して戦術的優位を得、そのような者からの攻撃に対してAC、および反応防御値+2ボーナスを得る。
- “減速の作用”を受けた場合、(減速の作用の効果を適用する代わりに)はこの効果は即座に終了する。
- 気体NEW:スティンキング・クラウドUAなどの[創造]パワーはガスや霧、煙などの気体を創造する。気体である創造物は区域と同様のルールに従うが、以下の点が異なる:
- 移動可能な気体:君が使用したパワーが、移動させることのできる気体である創造物を作り出すものであった場合、それは“移動可能な気体”である。作成者のターンの終了時において、以下の双方の条件を満たしていない限り、移動可能な気体は終了する:(1)作成者が、気体のマスのうち少なくとも1つから見て、そのパワーの射程内にいること。(2)作成者から、気体のマスのうち少なくとも1つに対して、効果線が通っていること。
気体を移動させる際、空気が通れるほどの隙間があれば“効果線が通っている”とみなされる。しかしながら、移動後に気体のマスのうち少なくとも1つに対して、作成者から視線が通っていなければならない:何らかの効果によって作成者から、気体のマスのすべてに視線が通らなくなったなら、再び視線が通るようになるまでその気体を移動させることはできなくなる。
- 強風NEW:ガスト・オヴ・ウィンドなどのパワーは強風(風速20マイル/時以上)を生じさせる。強風は以下の効果を発生させる:
- 強風の範囲内で(1)自分のターンを開始するか、(2)範囲内に入り、かつそれが、そのターン中に初めてであるか、したすべてのクリーチャーは、その発生源のレベルにおける“標準的”な難易度の〈運動〉判定に成功しなければならない。飛行している場合、難易度は(“標準的”ではなく)“困難”となる。失敗したなら、その者は3マス押しやられる。もし遮断地形のせいで移動することが不可能な場合、移動できなかった2マスごとに1d10のダメージ(通常は[殴打])を受ける。
サイズ分類が超小型以下のクリーチャーはこの判定に-5ペナルティを受ける。
- 強風の範囲内で風向きに逆らって移動を行う際には、1マスごとに1マス多い移動と数える。
- 強風は範囲内のガスや霧などの気体からなる地形的特徴を、発生した時点(および、以降のラウンドでは発生源のターンの終了時)に吹き散らす。それがパワーによって生じた“気体”であるなら、そのうち少なくとも1つのマスが、作成者のターンの終了時に強風の範囲内にある場合、それは終了する。
- 強風は範囲内にある“覆われていない炎”(ろうそくや松明)を発生した時点で(以降のラウンドでは発生源のターンの終了時に)吹き消す。ランタンなどの“覆いつきの炎”も激しく揺さぶられ、50%の確率で消えてしまう。
- 霧状化NEW:[変身]パワーなどによって霧状化している間、そのクリーチャーは(霧状)の副種別を得る。
また、クリーチャーは以下の効果の対象となる:- このクリーチャーは霧状化する際、伏せ状態なら立ち上がる。
- クリーチャーの装備品は霧状形態の一部になる(霧状になるクリーチャーが望むなら、任意の装備品を霧状形態の一部にさせずに接敵面内の地面に落としてもよい)。クリーチャーは霧状形態になった後も、霧状形態の一部になった装備品すべての利益を受け続ける。
クリーチャーは霧状形態の一部になった魔法のアイテムの特性から利益を受けるが、そのパワーを使用することはできない。クリーチャーの霧状形態の一部になっている装備品を外すことはできない。何らかの入れ物がクリーチャーの霧状形態の一部になっているなら、その中のアイテムを取り出すことはできない。
- (霧状)であることによって[出血]ダメージに対して完全耐性を得るが、すでに受けている継続的[出血]ダメージは効果が停止するだけで、なくなるわけではない。
- 攻撃を行えない。
- 減速の作用NEW:スローなどのパワーによって“減速の作用”を受けている間、目標は以下の効果の対象となる:
- 目標は本来のイニシアチブ順ではなく(本来のイニシアチブ順-10)のイニシアチブ順において(同値の場合は常に後)、ターンを得る。ただし、これによって目標が1ラウンドに得るターンの数が増えることはない(目標がそのラウンド中すでにターンを得ており、“減速の作用”を受けたことによって再度目標のイニシアチブ順が回ってきてしまう場合、この効果が適用されるのは次のラウンドからとなる)。目標が“1ラウンドに2回以上のターンを得る”場合、代わりにそれは“そのラウンド中、本来なら偶数回目のターンを得るイニシアチブ順”においてのみ、ターンを得る。
例えば1ラウンドに、30、20、10のイニシアチブ順において1回ずつ、合計3回のターンを得るクリーチャーは、“減速の作用”の作用を受けている間、20のイニシアチブ順において1回だけターンを得る。
- 減速状態となる。この減速状態は“減速の作用”を終了させる効果によってしか終了させることができない。
- 目標はそのターンにおいて通常の一揃いのアクションを得ない;標準アクション1回、移動アクション1回、マイナー・アクション1回のいずれか1つしか行うことができない。しかし、フリー・アクションは行える。
- 特定のパワーにより1回のアクションで2回以上の攻撃ができる場合、目標はそのパワーによって通常の半分の回数だけしか攻撃を行うことができない。
- 即応アクションや機会アクションを行えない。
- 挟撃を行うことができない。
- “減速の作用”を受けていない者に対して戦術的優位を与え、そのような者への攻撃ロール、そのような者からの攻撃に対してAC、および反応防御値に-2ペナルティを受ける。
- “加速の作用”を受けた場合、(加速の作用の効果を適用する代わりに)はこの効果は即座に終了する。
- 精神作用NEW:(1)[威嚇]、[恐怖]、[催眠]、[心術]、[精神]、[魅了]のいずれかのキーワードを有するパワー、または(2)意志防御値に対する攻撃の、ダメージを与えない効果はすべて“精神作用”である。
特記ない限り、“精神作用”である効果は【知力】が1以上のクリーチャーにしか作用しない。
- 即死NEW:ある効果が“目標を即死させる”場合、目標が“生きているクリーチャー”なら即座に死亡する。“即死”効果によって死亡したクリーチャーの現在hpが(その重傷値に-をつけた値)より多いなら、そのクリーチャーの現在hpは(その重傷値に-をつけた値)になる。
アンデッドや人造などの、“生きているクリーチャー”ではないクリーチャーや物体は“即死”効果に対して完全耐性を有する(ただし、“即死”効果を持つ攻撃からのダメージなどの他の効果は、特記ない限り通常どおり受ける)。
- 非実体化NEW:クリーチャーが非実体化している間、そのクリーチャーは(非実体)の副種別を得る。
また、クリーチャーは以下の効果の対象となる:- このクリーチャーは非実体化する際、伏せ状態なら立ち上がる。
- クリーチャーの装備品も同時に非実体化する(非実体化するクリーチャーが望むなら、任意の装備品を非実体化させずに接敵面内の地面に落としてもよい)。クリーチャーは非実体化した後も、同時に非実体化した装備品すべての利益を受け続ける。
- hpは0に減少する/drops to 0 hit points:ある効果がクリーチャーの“hpを0に減少する”場合は、そのクリーチャーのhpがすでに0以下でない限り、その現在hpを0に減少させる。クリーチャーのhpがすでに0以下である場合、その現在hpは変化しない。
- 憑依NEW:ある種のクリーチャーは別のクリーチャーに憑依する能力を持つ。憑依されている目標は、憑依が終了するまでの間、自分に憑依しているクリーチャーに支配される。
目標に憑依している間、クリーチャーは以下の効果の対象となる:- クリーチャーはゲームから除外された状態となる。憑依が終了したなら、目標に隣接する何ものにも占められていないマス(もしそのマスが何ものかに占められているなら、一番近い、何ものにも占められていないマス)のうち、自身が選んだマスに出現する。
- 別の目標に対して、“目標に憑依するパワーや特徴”を使用できなくなる。
- 目標が死亡したなら、憑依は終了する。クリーチャーは1回のフリー・アクションとして、目標に対する憑依を終了させることもできる。
- 分解NEW:ある効果が“目標を分解する”場合、目標がクリーチャーや物体ならそれは分解され、魔力によって生み出されたものならそれは解呪される(リッチのソウル・フィラクタリーのような、“まだ滅ぼされたわけではない/but it is not destroyed”効果は“分解”よりも細則とみなされる)。
分解されたクリーチャー、ならびに“その者の着用ないし運搬していた物のうち魔法のアイテムでないものや物体はすべて、細かな灰色の塵と化す:分解されたのがクリーチャーなら、この塵は“死体の一部”とはみなされない。また、もし目標が“自分のhpが0以下になる”または“自分が死亡する”ことをトリガーとする、トリガー型のパワーや特徴を有していたとしても、それらはトリガーされない。加えて、分解されたのがクリーチャーなら、それを神話級でない手段で復活させることは不可能になる。
- 妨害不可NEW:[形態変化]パワーなどの妨害不可、または“(アクション不要;妨害不可)”であるパワーがトリガーされたなら、それを妨害することはできない:使用者が何らかの効果によって“通常ならそのパワーを使用できない”場合でもそれを使用することができ、使用者に効果を及ぼす他のあらゆる処理は、そのパワーが解決し終わるまで新たに開始することはできず、処理中のものであれば処理を中断しなければならない。
また、そのパワーが解決し終わるまで、その使用者はダメージ、自身が望まない強制移動、自身が望まない瞬間移動、および“有害な効果”を受けず、すでに受けている効果があるならそれを無視する(その効果が完全耐性を無視するものでもあっても、使用者はそれを受けず、無視する)。
- ポータルNEW:瞬間移動の“ポータル(転移門)”とは、魔力によって生み出されたこの世界(あるいは別の次元界)の構造内に作られた“近道”である。アーケイン・ゲートのパワーは1組のポータルを創造する。
1組のポータルの片方に入ったクリーチャーおよびそれが着用したり運搬している物体は、2つのポータルが隣接しているかのように、もう一方のポータルから出現する(これは“隣接マスへの移動”とみなされ、クリーチャーはそこから移動を継続できる)。この移動自体は瞬間移動とはみなされないが、もし片方のポータルが“瞬間移動をできなくする効果”の範囲内にある場合、その効果が終了するまで両方のポータルが機能しなくなる。
- 魔法的効果NEW:“魔法的効果”とは、魔法的なパワーによる、持続時間のある効果のうち、“クリーチャーや物体に作用しているもの”のことである。
クラスやキャラクター・テーマ、伝説の道、および神話の運命の特徴は、そのゲーム的要素が持つものと同じパワー源を持つものとみなされる。たとえば、“前提条件:任意の秘術系クラス”である伝説の道の特徴のうち、持続時間のある効果は[秘術]のパワー源キーワードを持つ(すなわち、“魔法的効果である”とみなされる)。
- 魔法的なパワーNEW:“魔法的なパワー”とは、[武勇]以外のパワー源キーワード([影]、[原始]、[元素]、[サイオニック]、[信仰]、[秘術])、または[装具]キーワードを持つパワーや特徴のことである。また、魔法のアイテムのパワーや儀式はいずれも“魔法的なパワーである”とみなされる。
ただし、[武器]攻撃に魔法の武器を用いたからといって無条件に“魔法的なパワーであるとみなされることはない。
- 魔力によって生み出されたものNEW:“魔力によって生み出されたもの”とは、魔法的なパワーによる、持続時間のある効果によって作り出された、区域または創造物のことである。
クラスやキャラクター・テーマ、伝説の道、および神話の運命の特徴は、そのゲーム的要素が持つものと同じパワー源を持つものとみなされる。たとえば、“前提条件:任意の秘術系クラス”である伝説の道の特徴のうち、持続時間のある区域や創造物は[秘術]のパワー源キーワードを持つ(すなわち、魔力によって生み出されたものである”とみなされる)。
- 野獣形態:ある種のクリーチャーは野獣形態に変化する能力(通常は[変身]パワー)を持つ。野獣形態でいる間も、特記なき限りそのクリーチャーのゲーム的なデータやサイズ分類が変化することはないが、クリーチャーは以下の効果の対象となる:
- 野獣形態になった時点でそのクリーチャーの装備品についてそれぞれ(1)接敵面内の地面に落ちるか、(2)野獣形態の一部になるか、(3)野獣形態に着用されるか、を選択すること。ただし、装備品は野獣形態に適合するように大きさや形を変えるわけではない。DMはクリーチャーの体形やサイズ分類に基づいて、野獣形態でその装備品を着用できるのが現実的でないと判断するかもしれない。野獣形態で着用できない装備品は(1)接敵面内の地面に落ちるか、(2)野獣形態の一部になる。
- 野獣形態になった後も、着用された装備品は通常どおり機能する。また、野獣形態の一部になった装備品のうち、盾以外のものすべての利益を受け続ける(魔法のアイテムの特性とパワーも使用できる。ただし、その魔法のアイテムが魔法の武器や装具であればその特性やパワー、“その他の魔法のアイテム”であればそのパワーを使用することはできない)。また、野獣形態の一部になっている装備品を外すことはできない。何らかの入れ物がそのクリーチャーの野獣形態の一部になっているなら、その中のアイテムを取り出すことはできない。
- 野獣形態でいる間、そのクリーチャーは[武器]攻撃パワーと[装具]攻撃パワーのうち、[野獣形態]キーワードを持たないものを使用することはできないが、そういったパワーを維持することはできる。
- 有害な効果NEW:“有害な効果”とは“パワーの効果その他のゲーム的要素”のうち、それを受けているクリーチャーにとって(1)有害なものであり、かつ(2)一時的なものであり、かつ(3)ダメージでない、ものを指す(ただし、クリーチャーが受けている継続的ダメージは(3)における“ダメージ”とはみなされない)。質疑応答も参照のこと。
最終更新:2023年03月13日 00:33