浮浪児 君は貧しい孤児としてたった独りで路上で育った。面倒を見てくれる人も食い物をくれる人もいなかったので自分でなんとかした。食い物を巡って死にものぐるいで戦った。もしや自分から物を盗もうとする御同輩がおりはしないかと、いつも目を光らせていた。屋根の上や小路で、風雨にさらされて眠り、病気になっても薬も寝床もなしで自然に治した。不思議や、君は生き延びた。悪知恵が働いたせいか、力が強かったせいか、すばしっこかったせいか。あるいはその全部をうまく組み合わせたせいかもしれない。
君はつつましい、けれども安全な暮らしを10日間送れるだけの金を持って冒険を開始する。この金はいったいどうやって手に入れたのだろうか。君はいかにして窮地を脱し、よりよい生活に辿り着いたのだろうか。
浮浪児の利益
浮浪児の背景を選択した場合、君は以下の利益を得る。
- 実体のあるクリーチャー:マウスは霊的な存在ではなく、食事と呼吸を必要とする。
- 破壊:マウスが破壊された場合、使用者が小休憩あるいは大休憩をとっても再出現しない。
- 死:君が死亡した時点でマウスは死亡しない。君が生き返った時点でマウスは生き返らない。
- 意思疎通:マウスは話すことはできない。また、知性はふつうの動物並みであるため、君がこのマウスとの間で可能な交流は基本的なレベルのもの(よく慣れたペット程度)に限られる。また、このマウスは複雑な概念を理解することはない。
- 恒常的利益:マウスは恒常的利益を与えない。
特徴:街の秘密
君は人の知らない街のクセや流れを知っており、ごたごたした無秩序な街角で、余人なら見逃してしまう抜け道を見つけることができる。戦闘中でない時、君(と君が案内している仲間たち)は同一都市内の任意の地点から任意の地点への移動を、本来の2倍の速度で行える。
おすすめの人物像
浮浪児は良くも悪くも貧窮の日々によって形作られている。彼らを突き動かすのは、路上で生活を共にした者たちへの仲間意識、あるいはもっとましな生活を――そして事によると、自分たちをちりあくたのように扱った金持ちどもへの意趣返しも――求める、燃えるような欲望である。
1d8 |
人格的特徴 |
1 |
食べ物の屑や光りものを懐に入れる癖がある。 |
2 |
始終質問ばかりする。 |
3 |
人に見つかりづらい狭い場所にもぐりこもうとする。 |
4 |
寝るときは壁や木を背にして、持ち物を全部小脇に抱えて寝る。 |
5 |
豚のように食い、礼儀作法を心得ない。 |
6 |
自分に優しくする者はみな悪巧みがあると思っている。 |
7 |
体を洗うのが嫌いだ。 |
8 |
人がほのめかし、あるいは隠すようなことを、あけすけに言う。 |
1d6 |
尊ぶもの |
1 |
敬意。人は貧富に関わりなくみな敬意を受けるに値する。(善) |
2 |
共同体。私たちは互いに助け合うべきだ。他の誰も助けてはくれないのだから。(秩序) |
3 |
変化。下のものは上になり、高く力あるものは落ちる。変化は事の道理だ(混沌) |
4 |
応報。どぶの中で生きて死ぬのがどんなものか、金持ちどもに教えてやる。(悪) |
5 |
人々。私を助けてくれる人たちを、私は助ける。それではじめて私たちは生きてゆけるのだ。(中立) |
6 |
大望。私は自分がもっとよい生活に値することを証明してみせる。(属性問わず) |
1d6 |
関わり深いもの |
1 |
この街/都市は私の故郷だ。私はこの土地を守るために戦う。 |
2 |
子どもたちが自分のような目にあわないように孤児院を後援している。 |
3 |
私が生きてこられたのは、もう1人の浮浪児が、路上で生き延びる方法を教えてくれたおかげだ。 |
4 |
ある者が私を哀れに思って助けてくれた。この恩は決して返しきれるものではない。 |
5 |
私が貧窮のどん底を脱したのはある有力者の持ち物を奪ったためだ。そのせいで私は追われている。 |
6 |
私が経てきたような苦労は、もう誰にもさせはしない。 |
1d6 |
弱み |
1 |
多勢に無勢と踏んだら戦闘から逃げ出す。 |
2 |
金貨はとてつもなく大金に思える。そのためならおよそ何でもやる。 |
3 |
自分以外のものを決して完全には信用しない。 |
4 |
正々堂々の戦いよりも、寝込みを襲って殺すのを好む。 |
5 |
私がある物を誰より強く必要とする時、それを手に入れることは、盗みではない。 |
6 |
自分で自分の面倒を見られない者は、しかるべき報いを受けるだけのことだ。 |
最終更新:2022年09月06日 16:38