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移動、距離、位置
 本項のルールは移動、距離、位置に関連するハウス・ルールである。

移動速度

特殊な移動モード

  • 野外飛行移動速度(野外飛行):ドラゴンなどの野外飛行移動速度を有するクリーチャーは野外飛行(注:野外飛行移動速度による飛行)を行える。
     野外飛行移動速度は通常の飛行移動速度と同様に機能するが以下の点で異なる。
    • 自分のターンで最初に行うアクション:野外飛行する場合、クリーチャーは自分のターンで最初に行うアクションとして、フリー・アクションまたは移動アクションを費やして“野外飛行移動速度を使用した歩行疾走、または自分の移動速度で移動する何らかのアクション”を行わなければならない。また、その移動はシフトであってはならない。
    • 墜落の危機:野外飛行中のクリーチャーは、次の自分のターンの開始時まで、以下のアクション(あるいは以下の行動を伴うアクション)を行った場合、その解決後に着地していなければ、即座に落下する(1)フリー・アクションと移動アクション”以外の種別のアクション、(2)“野外飛行移動速度を用いた歩行疾走、または自分の移動速度で移動する何らかのアクション”以外の移動アクション、(3)シフト、(4)飛行移動速度を含む、野外飛行移動速度以外の複数の移動モードを組み合わせた移動(瞬間移動を除く)。
       落下した場合、野外飛行は終了する。
    • 飛行中の落下と野外飛行移動速度:飛行中に落下した場合、(それが通常の飛行中であろうと野外飛行中であろうと)野外飛行移動速度は落下距離から差し引けない。
       また、“高高度からの落下”を開始した際の、落下を止めようとするための判定に野外飛行移動速度はボーナスを与えない。
 野外飛行は通常の飛行に比べてより多くの距離を移動できるものの、行動に大きな制限を受けるため、それを行えるクリーチャーは、ある場所から別の場所に移動する(注:遭遇と遭遇との間の移動の)際には野外飛行するが、戦闘の際には地上に降りるか、(もし有しているなら)通常の飛行移動速度を使用して飛行する。

落下

水面への落下

 水面に落下したクリーチャーは固い地面に落下した時よりもダメージを受ける可能性が低い。しかしながら、水中に沈む危険性がある。
  • 落下ダメージ:水面に落下したクリーチャーは、40フィート以上の高さから落下したのでない限り落下ダメージを受けない。40フィート以上落下した場合、10フィート落下するごとに通常の落下ダメージの半分のダメージを受ける(端数切上)。
  • 水中に沈む:水面に落下したクリーチャーは落下した最初のターンに最長20フィート沈む。この時、5フィート以上の高さから水面に落下したなら、最初のターンに沈む距離は水面に落下した際の落下距離に応じた、“追加で沈む距離”だけ増加する
     クリーチャーは自分のターンの開始時にまだ沈み続けているなら、そのターンに通常のアクションをとることができ、そのターンにとったアクションのどれによっても沈むのを止めることができないならば、ターンの終了時にまた最長20フィート沈む。この手順が、クリーチャーが水底に着くまで繰り返される。

追加で沈む距離

水面への落下距離 追加で沈む距離
5フィート以上15フィート未満 10フィート
15フィート以上25フィート未満 20フィート
25フィート以上35フィート未満 30フィート
35フィート以上40フィート未満 40フィート
40フィート以上 50フィート

飛行

 一部のクリーチャーはもともと飛行能力を有している。また一部のクリーチャーはパワーや魔法のアイテムなどによって飛行能力を得ている。
 『D&D4e』の飛行ルールは、高い再現性よりも、抽象化とシンプルさを重視したものである。現実世界においては、空を飛ぶ生物の飛行能力は、旋回能力や、空中にとどまっているために保たねばならぬ速度などによって、きびしく制限されている。しかるにこのゲームにおいては、空を飛ぶクリーチャーの受ける制限はより少ない。
 飛行は、移動に関する基本的なルール通りに処理される。ただし以下の明確化が伴う。質疑応答移動、距離、地形および攻撃の項も参照のこと。
  • 飛行移動速度:飛行する場合、クリーチャーは通常の移動速度のかわりに飛行移動速度を使用して歩行か、疾走か、突撃を行なうことになる。飛行移動速度を有するクリーチャーは、飛行中にも、シフトその他の移動アクションをしかるべく行なうことができる。
  • 上昇/下降:飛行中、クリーチャーは垂直に上昇することも、垂直に下降することも、斜めに上昇または下降することも可能である。上昇または下降するからといって、移動に余計な手間がかかることはない。
  • 空中にとどまる条件UP飛行中のクリーチャーは、浮いていつづけるために特定のアクションをとる必要はない。戦闘し、移動し、その他のアクションをとっている間も、飛び続けているものとみなされる。
     しかし飛行中のクリーチャーは、伏せ状態になったり、飛行移動速度が0になったり、無力状態になった瞬間に落下するホバリングの項も参照のこと
  • 着地:飛行中のクリーチャーは、“つかまることができるか、上に立つことができる表面”まで移動すれば、無事に着地することができる。
  • 地形:地上の地形が飛行中のクリーチャーに作用を及ぼすことはない(くだんの地形が飛行中のクリーチャーまで届くほど高くない限りは)。このルールがあるため、飛行中のクリーチャーは典型的な“移動困難な地形”を、たとえば氷の張った地面などを、無視することができる。
     ただし、“宙を舞う岩の破片”や“渦を巻く強風”などの空中の地形は飛行中のクリーチャーに作用を及ぼし得る。

飛行に関連した特徴

 飛行クリーチャーの多くは飛行に関連した特徴を持っており、データ・ブロックにそのことが書かれている。
  • 高度限界UP高度限界を持つクリーチャー自分の意思による移動で限界を超える高度に上昇することはできない。また、そのクリーチャーが、自分のターンの終了時に限界を超えた高度で飛行中であったなら、そのクリーチャーは限界の高度まで降下する(何らかの効果によって落下を妨げられていなければ)。例えば、“高度限界2”を持つクリーチャーは、自分のターンの終了時に基準高または“上に立つことができる表面”から3マス以上の高さにいるなら高度2まで降下する
  • ホバリングUPビホルダーのようにホバリングを持つクリーチャーは、飛行中に空中にとどまる条件を満たせなくなっても、意識があるなら落下しない

瞬間移動

 質疑応答瞬間移動の項も参照のこと。

補遺:地形的特徴

一般的な地形

建造物である地形的特徴

  • 池:浅い池(腰までかそれより浅い)は“移動困難な地形”である。それより深い池の中を移動するには“泳ぐ”必要がある。
  • 人殺し穴:城などにある、侵入者の頭上に熱湯や石などを落とすための穴である人殺し穴は矢狭間と同じルールを使用するが、部屋の天井(攻撃側にとっては床;つまり水平面)に設置されている点が異なる。上にいる射手はそこから下にいる攻め手に雨あられと攻撃を仕掛けることができる。
  • 矢狭間:矢狭間とは、射手が射撃の際に戦場への邪魔されない視界を与えた上で、最大限に身を守れるように作られた、壁に開いた小さな穴である。
    •  矢狭間に隣接しているクリーチャーは、(1)視界が問題になる際や、(2)遠隔攻撃および遠隔範囲攻撃を行なう際には、その矢狭間の穴から“壁の反対側に対して、視線も効果線も通っている”とみなされる。ただし、壁の反対側の垂直面と隣接している、矢狭間の穴のちょうどすぐ外にあるマス以外にいるクリーチャーや物体に対しては、依然として視線は通らない。遠隔攻撃や遠隔範囲(発射)攻撃の場合、効果線も通らない。
    •  矢狭間に隣接していないクリーチャーも、遠隔攻撃および遠隔範囲(発射)攻撃に関しては、矢狭間の穴から壁の反対側へ効果線が通っているとみなされる。ただし、依然として反対に対して視線が通らない上に、遠隔範囲(発射)攻撃の場合、誤射の危険が生じる。加えて、反対側にいるクリーチャーは“良好な遮蔽”を得る。

自然の地形的特徴

  • 池、水たまり:を参照。
  • 枝葉、木の葉、蔓:視界を遮るほどに下まで垂れ下がっていたり、横へ張り出している枝葉、木の葉、蔓のあるマスは“隠蔽されて”いる。そうした植生は、密生していたりなどして通り抜けるのが難しいようなら、同時に“移動困難な地形”である。
  • 砂、泥:柔らかく崩れやすい砂や泥のマスは“移動困難な地形”である(堅く押し固められた砂や泥は通常の地形である)。
     
最終更新:2023年03月04日 22:40