隠者 君は世を遁れて隠棲のうちの人となった。僧院のような外部と隔絶した共同体で育ったのかもしれない。また、完全に孤独だったのかもしれない。世間の喧騒を離れた日々のうちに、君は閑静と幽寂を見出した。あるいは、君の追い求める問に対する答えをも、幾分か見出したかもしれぬ。
(注:この“隠者”の背景は、研究や祈祷に時を割ける、静かな隠遁生活を前提としている。
もし君が、人を避け人里を避けて生きる、ぼろぎれを着た荒野の隠者をプレイしたいならば、“
辺境育ち”の背景の採用も検討されたい。
より宗教色を強めたい場合には“
侍祭”も適する。
極端な話、“
イカサマ師”を採用して聖者賢人になりすまし、信心深くアタマの足りない連中に君を崇めさせておくことにしたっていいのだ)
隠者の利益
隠者の背景を選択した場合、君は以下の利益を得る。
隠棲
君はなぜ世を離れて過ごしたのだろうか、そしてなぜ隠棲を終えることにしたのだろうか。君が何ゆえにどのような隠棲の日々を送ったかは、DMと話し合って決めてもよい。また、隠棲の背後にあった理由の部分は、以下の表から選択するか、ロールして決定してもよい。
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隠棲の理由 |
1 |
悟りを求めた。 |
2 |
教団の定めにより修道院に入った。 |
3 |
冤罪により配流の身となった。 |
4 |
人生の転機を迎え世間を離れた。 |
5 |
芸術、文学、音楽、あるいは世に問うべき宣言書を完成させるために閑静な地を求めた。 |
6 |
文明を離れ自然と交感しようとした。 |
7 |
古い廃墟または宝物の番人であった。 |
8 |
霊性ある人物、場所、宝物を求めて巡礼の旅を続けていた。 |
特徴:発見
長い閑寂な隠棲の中で、君は独自の、大きな発見をしたその掲示が具体的にいかなるものであったかは、君の隠棲がいかなるものであったかによる。それは多元宇宙、神々、
外方次元界の力ある存在、天然自然の諸力に関する大真理かもしれない。誰も目にしたことのない土地であるかもしれない。忘れられて久しい一つの事実を再発見したのかもしれない。歴史を書き換えるに足るほどの、重大な過去の遺品を発掘したのかもしれない。あるいはまた、君を追放の身に追いやった人々にとって不利な情報を見出し、それゆえ世間に戻ってきたのかもしれない。
君の発見がいかなるものであったか、そしてそれがキャンペーンにどんな影響を与えるかについては、DMと話し合って決定すること。
おすすめの人物像
隠者の中には隠棲に慣れて不便を覚えぬ者もある。また隠棲を不便に思い、人と交わりたいと願う者もある。閑寂を受け入れる者のも、逃れようとする者もある。だが何れにせよ世間と隔絶した閑寂の日々は人の振る舞いにも願いにも影響を与えずにはおかぬ。隠者の中には長く世を離れて過ごしたせいでいくぶん頭のおかしくなった者もある。
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人格的特徴 |
1 |
長く独りであったため滅多に言葉を発せず、もっぱら手ぶりや時々発するうなり声で意志をあらわす。 |
2 |
常に物静かで落ち着いており、生死の境にあっても同様である。 |
3 |
属する共同体の長が何事についても知恵深いことを口にしていたため、好んで長の言葉を引く。 |
4 |
困っている者に大いに同情を寄せる。 |
5 |
礼儀や社会常識がまったく念頭にない。 |
6 |
自分に起こることはすべて偉大な宇宙的計画に関わりあるものと思っている。 |
7 |
しばしば思索や瞑想にふけって周囲の状況を見失う。 |
8 |
壮大な哲学理論に基づいて行動しており、好んで自説を説く。 |
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尊ぶもの |
1 |
大善。私の力は私のためではなく、万人を助けるために授かったものだ。(善) |
2 |
論理。是非善悪の思案や、筋道立てた考えを、感情で曇らせてはならぬ。(秩序) |
3 |
自由な思考。好奇心と探求こそが進歩の礎だ。(混沌) |
4 |
力。隠棲と瞑想は、神秘の力、魔法の力に至る道だ。(悪) |
5 |
人はそれぞれ。他人事に首を突っ込むのは厄介の元。(中立) |
6 |
己を知ること。ただ己を知れば、他に知るべき事はない。(属性問わず) |
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関わり深いもの |
1 |
僧院/教団/協会の仲間は何よりも大事だ。 |
2 |
私が隠遁生活に入ったのは、今なお私を追いかけている者たちから身を隠すためだった。いつか私は彼らと対決せねばならない。 |
3 |
私は隠遁のあいだ中悟りを求めて得られなかった。今もまた求めて得られずにいる。 |
4 |
私は自分が愛した人を得られなかったので隠遁の生活に入った。 |
5 |
私の発見は、もし世に知られたならば、世界の破滅すら招来しかねない。 |
6 |
私は隠棲の中で大いなる悪の存在を知った。これを打ち砕けるのは私だけだ。 |
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弱み |
1 |
俗世に戻った今、俗世の歓楽を、いささか度が過ぎるほど享受している。 |
2 |
世を離れ瞑想にふけっても消えなかった、暗く血なまぐさい思いが腹の中にある。 |
3 |
思考や哲学が教条的である。 |
4 |
交友や和合を台無しにしても言い争いに勝とうとしてしまう。 |
5 |
一片の知識を見出すために血眼になり、あまりに多くの物を賭ける。 |
6 |
秘密を独り占めにして誰にも教えようとしない。 |
最終更新:2022年09月06日 15:36