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視界と明るさ
 本項で紹介されているのは視界と明るさに関するハウス・ルールである。視界が戦闘にもたらす影響に関しては攻撃の項の補遺、隠蔽されたマスの度合いとその影響も参照のこと。

視界

野外での視界

 野外を移動する際、天候が晴れならば冒険者は全周囲、約2マイルを見渡せる。ただし、木々や丘その他の視線を遮るものがあれば、見えるのはそこまでである。
  • 雨/Rain:雨が降っている場合、視界の最大は半分(通常は1マイル)マイルまで低下する。これは視線を遮る効果である;水の見通しの項も参照のこと。
     
  • 霧/Fog:霧が出ている場合、視界の最大は100フィート(20マス)~300フィート(60マス)まで低下する。これは視線を遮る効果である;霧の見通しの項も参照のこと。
     
  • 雪/Sonw:雪が降っている場合、視界の最大は半分(通常は1マイル)まで低下する。これは視線を遮る効果である;雪の見通しの項も参照のこと。
     
  • 高所:晴れている日に山や高い丘の頂、その他周囲を見下ろせる高い場所にいるのなら、冒険者は40マイルまでの距離を見渡せる。

視線

  • 視線を遮る:クリーチャーにとって“視線を遮る”物体や効果を間に挟んだ反対側の範囲は“完全に隠蔽”されている。加えて、そのクリーチャーが“視線を遮る”物体や効果の範囲内にいるなら、目標を見ることができるか否かを判断するための直線を引く頂点を選ぶ時、この範囲内のマスの頂点を選択した場合、その頂点から引いた直線はすべて、その物体や効果と接触しているとみなされる:もしそのクリーチャーの接敵面が完全にその範囲内に入っているなら、そうでなくなるまで、その者にとってすべてのマスが“完全に隠蔽”されている。
     
  • 視線を妨害するNEWクリーチャーにとって“視線を妨害する”物体や効果を間に挟んだ範囲は“通常より1段階重く隠蔽”されている。加えて、クリーチャーが“視線を妨害する”物体や効果の範囲内にいるなら、目標を見ることができるか否かを判断するための直線を引く頂点を選ぶ時、この範囲内のマスの頂点を選択した場合、その頂点から引いた直線はすべて、その物体や効果と接触しているとみなされる:もしそのクリーチャーの接敵面が完全にその範囲内に入っているなら、そうでなくなるまで、その者にとってすべてのマスが“通常より1段階重く隠蔽”されている。
     視線を遮る物体や効果を無視できるクリーチャーなら、“視線を妨害する”物体や効果も無視できる。

明るさの段階

 明るさは以下の3つの段階に分けられる。各段階がクリーチャーにどのような影響を与えるかについては、視覚と特殊感覚を参照のこと。
 本サイトでは、時おりルールで明るさを扱う際に、魔法的な明るさについて言及することがある。

明るい

 太陽光、携帯可能な光源のほとんど、周りを囲む炎や溶岩からの光などはこの段階の明るさとなる。
  • 魔法的な明るい:特記ない限り[光輝]パワーが生じさせる“明るい”明るさは“魔法的な明るい”明るさとなる。
     “魔法的な明るい”明るさは通常の“明るい”明るさと同様に機能するが、以下の点が異なる:ある範囲を“薄暗い”明るさ、または“暗闇”にする効果はこの範囲に作用を及ぼさない。
     

薄暗い

 ろうそくなどの薄暗い光源、間接的な照明(洞窟内の入り口に近い箇所、地上に続く細長い縦穴のある地下通路など)、菌糸類からの燐光のような光などのもとでは、この段階の明るさとなる。日の出や日没のか細い日光、特別に明るい満月の光が降り注ぐ地面もこの段階の明るさとなる。
  • 魔法的な薄暗い:一部のパワーが生じさせる区域内などは“魔法的な薄暗い”明るさとなる。
     “魔法的な薄暗い”明るさは通常の“薄暗い”明るさと同様に機能するが、以下の点が異なる:通常の明かりはこの範囲を(本来それが範囲内を“明るい”明るさで照らすものであっても)“薄暗い”明るさよりも明るく照らすことはできない。
     さらに“魔法的な薄暗い”の範囲は夜目や暗視を持つクリーチャーにとっても、(あたかも通常の視覚しか持たないかのように)軽度に隠蔽されているとみなされる。
     

暗闇

 光源のまったくない室内などは“暗闇”となる。野外で夜を過ごすキャラクターたちは(月の出ている晩であっても)“暗闇”に包まれることになる。
  • 魔法的な暗闇:クラウド・オヴ・ダークネスの区域内などは“魔法的な暗闇”となる。
     “魔法的な暗闇”は通常の“暗闇”と同様に機能するが、以下の点が異なる:通常の明かりはこの範囲を一切照らすことはできない――この範囲は事実上、視界を遮る。
     さらに“魔法的な暗闇”の範囲は暗視を持つクリーチャーにとっても、(あたかも通常の視覚しか持たないかのように)完全に隠蔽されているとみなされる。闇の見通しの項も参照のこと。

魔法的な明るさNEW

 一部のパワーは魔法的な明るさを生じさせる(これ魔法的効果である)。通常の明かりは魔法的な明るさの範囲およびその先の範囲明るさの段階を変えることができない。
 もし、ある範囲が、“段階が異なる、2つ以上の魔法的な明るさの効果”の対象となった場合、その範囲が重なり合ってるマスでは(1)レベルを持たないか、(2)他の魔法的な明るさのレベル未満であるか、のいずれかである効果が抑制される。また、(3)“もっともレベルが高い別々の効果のレベル”が同じなら、そのすべての効果が抑制される。

光源

 クリーチャーの視界を遮るものがないなら、その者はほとんどの光源を少なくとも1/4マイル(約400m)先から見ることができ、特に明るい光源には1マイル先からでも気づく。これは、君が薄暗い光または暗闇の範囲にいても、(1)君が見ようとしているもの、または(2)君の攻撃の目標、が“より明るさの段階が高い範囲にいるなら、君は攻撃ロールと視覚に基づく〈知覚〉判定に(1)または(2)と同じ明るさの段階の範囲にいるものとして扱われることを意味する。

視覚と特殊感覚

 あるエリアがクリーチャーにとって“軽度に隠蔽”されている場合、そのエリアに対して行う“視覚に依存した技能判定、能力値判定”に-2のペナルティを受ける。
 “重度に隠蔽”されている場合、このペナルティは-10となる。ただし、そのエリアと隣接しているなら、ペナルティは-5となる。
 “完全に隠蔽”されている場合(“視線を遮られて”いる場合を含む)、そのクリーチャーは盲目状態であるものとみなされる――つまり、そのエリアに対して行う“視覚に依存した技能判定、能力値判定”に自動的に失敗する。

暗視UP

 暗視を持つクリーチャーは光の有無に関わらずものを見ることができる。
  •  暗視の持ち主は、“薄暗い”明るさや“暗闇”の範囲を“明るい”光の範囲であるかのように見ることができる(つまり、“薄暗い”光や“暗闇”の範囲は、暗視の持ち主にとって、隠蔽されたマスとはみなされない)。
     ただし、“暗闇”の中では暗視によって色を識別することはできず、ただ白黒の濃淡のみが見える。

擬似視覚UP

 擬似視覚を持つクリーチャーは、視覚に頼ることなく周囲の状況を知覚できる。
  •  擬似視覚の持ち主は効果線が通っている限り、“視線を遮られる”ことはなく、自分が盲目状態であっても、その場所が隠蔽されていても、クリーチャーや物体が不可視であっても、あたかも“通常どおりに見る”ことができているかのように行動できる:
    •  あらゆる視認困難を無視することができ、戦術的優位を得、機会攻撃を行うことができる。
    •  しかしながら、実際に見えていない場合(クリーチャーが不可視である場合など)、(1)そのクリーチャーからの[凝視]効果に対して完全耐性を有し、かつ(2)自身もそのクリーチャーに対して[凝視]効果を及ぼせない。
 グリムロックやグレイ・ウーズなどの目を持たないクリーチャーは擬似視覚を持っているのが普通だ。バット(コウモリ)のようなソナー能力を持つクリーチャーや、トゥルー・ドラゴンのように優れた感覚を持つクリーチャーも、擬似視覚を持っていることが多い。
 擬似視覚は範囲が決まっているのが普通であり、その範囲の外に対してはそのクリーチャーも他の視覚に頼らなければならない。また、特定の状況では擬似視覚を使用できないクリーチャーは、擬似視覚の直後の( )内にその旨が記されている。
  • (水中のみ):そのクリーチャーは水中にいない間、擬似視覚を使用できない。
  • (音波探知):そのクリーチャーは聴覚喪失状態である間、擬似視覚を使用できない。

超視覚UP

 超視覚を持つクリーチャーは、特定の範囲内に限り、ありとあらゆるものの真の姿を見抜くことができる。
  •  超視覚の持ち主は、“闇の見通し”を持っているかのようにものを見ることができる(つまり、“薄暗い”明るさまたは“暗闇”の範囲は、超視覚の持ち主にとって、隠蔽されたマスとはみなされない)。
  •  不可視のクリーチャーや物体を、“通常どおりに見る”ことができる。
  •  視覚的な[幻]効果に対して完全耐性を有する。これによって、自動的に視覚的な[幻]に隠されたものを見ることができる:つまり、クリーチャーがディスガイズ・セルフなどの[幻]パワーで変装していることに自動的に気づき、その真の姿を見ることができる。また、[幻]の壁によって視線を遮られない。
  •  クリーチャーが[変身]パワーで変身していることに自動的に気づき、その真の姿を見ることができる。
  •  加えて、超視覚の持ち主はその範囲内に限り、あたかもエーテル界視覚を有しているかのように物質界から境界エーテル界にいるクリーチャーや物体を“通常どおりに見る”ことができる。

振動感知UP

 振動感知を持つクリーチャーは、あらゆる振動の発生源を感知し、発生源の位置を正確に知ることができる。
  •  振動感知の持ち主は、盲目状態であっても、視線や効果線を遮られていても、その場所が隠蔽されていても、クリーチャーや物体が不可視であっても、それらのクリーチャーまたは物体が自身と同一の地面などの表面(地面や水面、蜘蛛の巣など)に接している限りは、あたかも“通常どおりに見る”ことができているかのように行動できる。たとえば、振動感知を持つクリーチャーは(そのクリーチャーと壁の向こう側のものとが一続きの地面または壁に接している限り)壁の向こう側のものを知覚することができる:
    •  あらゆる視認困難を無視することができ、戦術的優位を得、機会攻撃を行うことができる。
    •  しかしながら、実際に見えていない場合(クリーチャーが不可視である場合など)、(1)そのクリーチャーからの[凝視]効果に対して完全耐性を有し、かつ(2)自身もそのクリーチャーに対して[凝視]効果を及ぼせない。
  •  飛行中または位相移動中のクリーチャーや(非実体)クリーチャーを振動感知によって“見る”ことはできない。
 穴掘り移動速度を持つクリーチャー(たとえばアンケグやアンバー・ハルクなど)は振動感知を持っていることが多い。
 振動感知は範囲が決まっているのが普通であり、その範囲の外に対してはそのクリーチャーも他の視覚に頼らなければならない。また、特定の状況では振動感知を使用できないクリーチャーは、振動感知の直後の( )内にその旨が記されている。
  • (蜘蛛の巣のみ):そのクリーチャーは蜘蛛の巣に触れていない間、振動感知を使用できず、同じ蜘蛛の巣に触れている他のクリーチャーや物体のみしか感知できない。

視覚と特殊感覚に関連した特徴

エーテル界視覚NEW

 君は物質界にいる間、最大で60フィート先まで境界エーテル界を見通すことができる。また、境界エーテル界にいる間、最大で60フィート先まで物質界を見通すことができる。

日光過敏NEW

 (1)君、または(2)君が見ようとしているもの、または(3)君の攻撃の目標、が直射日光下にあるなら、君は視覚に基づく〈知覚〉判定と攻撃ロールに-2のペナルティを受ける。

見通しNEW

 以下の特徴はすべて、“見通し”の一種である。
  • 嵐の見通し:“嵐の見通し”を有するクリーチャーは、風を伴う天候(“強風”効果が発生させた区域や創造物を含む)によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
     
  • 霧の見通し:“霧の見通し”を有するクリーチャーは、霧、濃い霧などによって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
     
  • 火の見通し:“火の見通し”を有するクリーチャーは、火や、煙、濃い煙([火]パワーが発生させた気体の区域や創造物を含む)などによって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
     
  • 水の見通し:“水の見通し”を有するクリーチャーは、を伴う天候や、汚い水その他の不透明な液体([水流]パワーが発生させた区域や創造物を含む)によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
     
  • 森の見通し:“森の見通し”を有するクリーチャーは、下生えや枝葉、厚く茂った枝葉などの植物によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
     
  • 闇の見通し:この特殊感覚は暗視と同様に機能するが、以下の点が異なる。
     “闇の見通し”を有するクリーチャーは、“薄暗い”明るさおよび“暗闇”(魔法的な明るさによるものや、[影]パワーが発生させた区域や創造物などを含む)によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。また、暗闇の中でも色を識別することができる。超視覚の項も参照のこと。
     
  • 雪の見通し:“雪の見通し”を有するクリーチャーは、を伴う天候([冷気]パワーが発生させた区域や創造物を含む)によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
最終更新:2023年03月13日 01:35