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用語集
 本項で紹介するのは用語に関するハウス・ルールである。

世界観

次元界

  • アストラル界:“アストラル海”とも呼ばれるアストラル界は思考と夢の領域であり、外方次元界へ向かう者たちが肉体を離れた魂となって旅するところである。ここは銀色の大海であり、上下の区別がなく白や灰色をした小さな光球が渦を巻きながら、彼方に輝く星々のような光の粒子の合間を流れていく。
     アストラル界にいるクリーチャーは歳をとらず、飢えや渇きによって害を被ることもない。
     アストラル界は中継界である。
  • エーテル界:エーテル界は晴れることなき霧の立ち込めた空間である。その“岸辺”は境界エーテル界と呼ばれ、物質界および内包次元界と重なり合って存在している――つまり、これらの次元界に存在するすべての場所は、エーテル界の中に対応する同じ場所が存在するのだ。
     エーテル界は中継界である。
    • 境界エーテル界:旅人は境界エーテル界から重なり合う次元界を30フィート以内であれば見ることができる。反対に、重なり合う次元界の方からはエーテル界の側を見ることができない(魔法による補助などがあれば話は別だが)。
       通常、境界エーテル界にいるクリーチャーは、重なり合う次元界にいるクリーチャーや物体に影響を及ぼせないし、逆もまた同様である。エーテル界にいる旅人は、重なり合う次元界にいる者にとって不可視であり、完全に無音である。重なり合う次元界に存在する、しっかりした実体をある物体は、境界エーテル界にいる旅人の移動の妨げにならない。例外は、ある種の魔法的効果([力場]でできたものなど)と生きている存在である。
  • 外方次元界:外方次元界は、霊性と思想の領域である。これらはセレスチャルフィーンド、そして神格が住まう世界だ。
     内方次元界が多元宇宙の材料となる生の物質とエネルギーの世界であるのに対し、外方次元界はそれらの材料から宇宙を作る過程に方向性と思念と目的を与える世界である。
     諸神格の住まうところとして最もよく知られているため、多くの賢者は外方次元界のことを信仰界、霊界、神界とも呼ぶ。一方、“暁の戦”宇宙観においては“アストラルの領界”として知られている
     外方次元界で最も有名なのは、“真なる中立”以外の8つの属性およびそれらの中間に対応した16の次元界だ。上方次元界下方次元界の項も参照のこと。
外方次元界 属性 “暁の戦”宇宙観における、対応する“アストラルの領界”または“元素の領域”
“七つの層なす天界山”セレスティア 秩序して善 “光の玉座”セレスティア(アストラルの領界)
“対なす理想郷”バイトピア 中立して善秩序して善 該当なし
“祝福の野”エリュシオン 中立して善 該当なし
“百獣の原野”ビーストランズ 中立して善混沌して善 該当なし
“気高き緑の大地”アルボレア 混沌して善 “常若の島々”アルヴァンドール(アストラルの領界)
“英雄界イスガルド” 混沌して中立混沌して善 該当なし
“無常なる混沌の忘却界”リンボ 混沌して中立 該当なし(“元素の渾沌”に似ている)
“風吹きすさぶ魔窟”パンデモニウム 混沌して中立混沌して悪 “風吹きすさぶ魔窟”パンデモニウム(アストラルの領界)
“無限の階層なす奈落界”アビス 混沌して悪 アビス(元素の領域)
“深き暗闇の幽閉界”カルケリ 中立して悪混沌して悪 “赤き牢獄”カルケリ(アストラルの領界)
“灰色の荒野”ハデス 中立して悪 該当なし(シャドウフェルにおける最悪の場所と似ている)
“永遠に荒涼たる苦界”ゲヘナ 中立して悪秩序して悪 “終わりなき夜”タイテリオン(アストラルの領界)
“九層地獄”バートル 秩序して悪 “九層地獄”バートル(アストラルの領界)
“永遠の戦場”アケロン 秩序して中立秩序して悪 “鉄の城”チェルノガーリ(アストラルの領界)
“機械仕掛けの涅槃境”メカヌス 秩序して中立 該当なし
“泰平なる諸王国”アルカディア 秩序して中立秩序して善 “輝ける都”ヘスタヴァール(アストラルの領界)
  • 下方次元界:下方次元界とは、外方次元界のうち、その性質に何がしかの悪の要素が含まれている次元界である。デヴィルデーモンユーゴロスなどのフィーンドは下方次元界に住んでいる
     一方、“暁の戦”宇宙観における“下方次元界”は、外方次元界ではなく“元素の渾沌”を指し、(大変危険ではあるが)必ずしも悪の領域であるとは限らない。
  • 上方次元界:上方次元界とは、外方次元界のうち、その性質に何がしかの善の要素が含まれている次元界である。エンジェルやペガサスなどのセレスチャルは上方次元界に住んでいる。
  • 中継界:エーテル界アストラル界は、ほとんど何もない次元界であり、主に次元界から別の次元界へ移動する際の通り道として使われている。
  • 内方次元界:内方次元界は物質界およびその“谺”の次元界を包み込み抱え込んで、森羅万象の原材料となる生の元素物質を物質界に供給している。地水火風の4つの元素界が物質界の周りに輪をなしており、そしてこの輪全体が渦巻く元素の渾沌の中に浮かんでいる。ジンやイフリートなどのジンニー、エレメンタル(元素精霊)などのエレメンタル・クリーチャーは内方次元界に住んでいる。
     “暁の戦”宇宙観においては地、水、火、風の4つの元素界は存在しない。その代わり、下方次元界とも呼ばれる、無限の広さを持つ“元素の渾沌”が物質界およびその“谺”の礎に渦巻いている。

神々

 神格は、多元宇宙の神的存在であり、宇宙的な力を持ち、信徒の祈りを聞き(ただし、常に応えるとは限らない)、クレリックたちに[信仰]パワーを与え、定命の者の生活の一側面を司る。
 多元宇宙におけるほとんどの世界では神々が崇められ、敬われ、畏怖されている。“本物の神格ではないが、神に匹敵する力を持つ神的存在”を崇める者もいる。そのように崇められる準神格(半神とも呼ばれる)には、神々の最も強力な使徒であるエグザレフ、九層地獄の支配者であるアーチデヴィルアビスの階層を支配するデーモン・ロード、強大な元素の存在であるプライモーディアル(一説によれば、この世界を創造したのは神々ではなく彼らであるという)などがいる。
  • 神格ランク:諸神格はしばしその力の大小によって分類される;例:上級神格、中級神格、下級神格、準神格。一部の神は複数の世界で信仰されており、個々の世界での影響力の大小が違うため、同じ神格であっても世界によってランクが異なる場合もある。
    • 準神格は本物の神格ではないが、それでもやはり極めて強力な存在である。準神格は3つの副分類に分かれる:ヴィスティジ(廃神)、タイタン(巨神)、デミゴッド(半神)である。
       アーチデヴィル、エグザレフ、デーモン・ロード、プライモーディアル、および神的存在のアスペクトも通常、準神格とみなされる。
      • アーチデヴィルアーチデヴィル(大悪魔)は、最も偉大で最も恐ろしいデヴィルであり、強力な秩序と悪の申し子にして名状しがたくも洗練された半神である。
         アーチデヴィルには現在および過去における九層地獄の支配者すべてと、この君主たちの廷臣を務める公爵や女侯爵たちが含まれる。地獄の公爵たちは君主に相談役として仕えつつ、主君に取って代わる機会を伺っている。すべてのアーチデヴィルは唯一無二の存在であり、各々の内面の特徴的な邪悪さが外見に反映されている。
      • デーモン・ロードアビスのデーモン・ロードは、あらゆるデーモンの中で最強の存在であり、影響力の強い悪と混沌の実体であり、それぞれが広大な恐怖と邪悪の領土を支配している強力な半神である。
         デーモン・ロードたちの起源は様々だ。その大多数は、アビスに跳梁跋扈する多種多様にして計数不能なデーモンの大群の中からのし上がった存在だが、この次元界の無限の階層の1つ以上を征服したよそ者がアビスの祝福を受けて変化した者もいる。デーモン・ロードの力のほどを示す最大の特徴は、アビスの一領域を作り変えるという能力だ。デーモン・ロードに支配されているアビスの階層は、そのロードの邪悪な性格を歪んだ形で反映している。

クリーチャー サイズ種別特別な役割の項も参照のこと

副種別

  • セレスチャルセレスチャル(天の存在)は上方次元界を出身とするクリーチャーである。“暁の戦”宇宙観における“永劫”起源のクリーチャーのうち善なる者はセレスチャルである。
     セレスチャルの多くは神々のしもべであり、神の使者または活動員として、定命の世界および他の次元界に送り込まれることもある。セレスチャルは本質的に善の存在であり、善属性を踏み外すセレスチャルなどというものは、ほぼいないといってよい。
     セレスチャルにはエンジェル、コアトル、ペガサスなどが含まれる。
  • フィーンドフィーンド(魔物)は下方次元界を出身とするクリーチャーである。“暁の戦”宇宙観における“永劫”起源のクリーチャーのうち邪悪な者はフィーンドである。
     神格に仕えている者*1も多少はいるが、アーチデヴィルやデーモン・プリンスの下で働いている者のほうが多い。邪悪な司祭や魔法使いは物質界にフィーンドを召喚して使役することがある。悪のセレスチャルが稀に存在するのに対して、善のフィーンドなどというものはほとんど想像すらできない。
     フィーンドにはデヴィルデーモン、ヘル・ハウンド、ユーゴロス、ラークシャサなどが含まれる。
  • エンジェルUP(エンジェル)はセレスチャルの1種で、善き神々のアストラルの精髄から生み出された、“秩序にして善”のクリーチャーである。
     ただし、“暁の戦”宇宙観におけるエンジェルはその例外に当たる――彼らは神々のしもべだが、必ずしも善き神々に仕えているとは限らず、仕える神格に応じてあらゆる属性の(エンジェル)が存在しうる。“暁の戦”宇宙観における(エンジェル)の詳細は『MM』p41を参照のこと。
     真の(注:ハーフセレスチャルでない)エンジェルは、定命の存在に転生したデーヴァを除き不滅の存在の性質を有し、呼吸、食事、睡眠を必要しない。また、真言能力を有し、ほぼどんなクリーチャーとでも会話できる。
  • 神:()とは真に神々しいクリーチャーの特別な呼称である。彼らは、エンジェルや、デヴィルデーモンといった他の不滅の存在さえ固有の形態に縛り付けてしまう物理法則をも超越した存在なのだ。神々の項も参照のこと。
  • 霧状:(霧状)クリーチャーの体は霧やガスなどで構成されている。
  • 水棲:(水棲)クリーチャーは水中で呼吸できる。水中呼吸の項も参照のこと。
  • 地下:(地下)クリーチャーは地下世界アンダーダークを主な生息地とする。そのため、地上世界で生きるクリーチャーにとって馴染みのない存在である。
  • デヴィルUP(デヴィル)はフィーンドの1種で、下方次元界の1つ、“九層地獄”バートルを出身とする秩序にして悪のクリーチャーである。
     真の(注:カンビオンのようなハーフフィーンドでない)デヴィルは、例えそれが最下級のレムレーであっても不滅の悪であり、九層地獄”の外で死んだ場合、その肉体は硫黄の煙を残して消える(あるいは溶解して膿汁の池に変わる):これは“死体の一部”とはみなされない。然る後、即座に出身階層で肉体を再構成して復活する。しかし、“九層地獄”で死んだ(デヴィル)は永遠に破壊される
  • デーモンUP(デーモン)はフィーンドの1種で、下方次元界の1つ、“無限の階層なす奈落界”アビスを出身とする“混沌にして悪”のクリーチャーである。
     ただし、“暁の戦”宇宙観におけるデーモンはその例外に当たる――彼らの出身次元界であるアビスはこの宇宙観においては“アストラルの領界”ではなく“元素の領域”の1つであり、デーモンもまた“永劫”起源のクリーチャーではなく、“元素”起源のクリーチャーとして扱われる。“暁の戦”宇宙観における(デーモン)の詳細は『MM』p149を参照のこと。
     真の(注:カンビオンのようなハーフフィーンドでない)デーモンは、例えそれが最下級のマネスであっても不滅の悪であり、アビスの外で死んだ場合、肉体は溶けて膿汁の池に変わる:これは“死体の一部”とはみなされない。そして、次の瞬間にはアビスで新たな肉体を形成して復活する。しかし、アビスで死んだ(デーモン)は永遠に破壊される
  • 非実体:(非実体)であるクリーチャーは物理的な肉体を持たない。
  • ユーゴロス:(ユーゴロス)はフィーンドの1種で、しばしデーモンと誤認されるが、下方次元界の1つ、“永遠に荒涼たる苦界”ゲヘナを出身とする“中立にして悪”のクリーチャーである。彼らは魔界の傭兵であり、戦闘力の高さと金銭欲の強さには定評がある。
     デーモンと誤認されている(ユーゴロス)には以下のようなものがいる:メゾロス(メゾデーモンとして知られる)、ニュカロス(ニュカデーモンとして知られる)、アルカナロス(ラーヴァスタとして知られる)、そして強大なるウルトロロス(ウルトロデーモンとして知られる)。
     真の(注:カンビオンのようなハーフフィーンドでない)ユーゴロスは不滅の存在であり、ゲヘナの外で死ぬと、肉体は溶けて膿汁の池に変わる:これは“死体の一部”とはみなされない。然る後、ゲヘナの地で肉体を再構成し、完全な力を取り戻す。しかし、ゲヘナで死んだ(ユーゴロス)は永遠に破壊される。
  • 竜の血:(竜の血)の副種別を持つクリーチャーは、トゥルー・ドラゴンではないがドラゴンとつながりが深い。

クリーチャーの共通ルール

  • 防御値:以下のルールは、クリーチャーの防御値に修正を与える。モンスターの場合、データ・ブロックの防御値の項にはすでに適用済みである。
    • 外皮NEW[AC]/Natural Armor:外皮(分厚く頑丈な皮膚や、皮膚を覆う鱗、甲羅など)を有するクリーチャーは、を着用していなくても外皮による鎧ボーナスを得る。そのクリーチャーが鎧を着用している場合でも、鎧に基づくACが外皮に基づくACより低いなら、外皮に基づくACを使用することができる。
       モンスターの場合、そのACの値には外皮による鎧ボーナスは(もしあるなら)データ・ブロックに適用済みである。
       
  • 完全耐性:以下のルールは、クリーチャーの完全耐性とみなされる。モンスターの場合、データ・ブロックの完全耐性:の項に表記される。
    • レベルxNEW[完全耐性]/Level:あるレベル未満のクリーチャーはに対して影響を与える能力を文字通り持たない。本物の神格ではないが、それに匹敵する力を持つ存在(神的存在)の中にもそのような能力を持つ者もいる。
       この完全耐性を有するクリーチャーはレベルがx未満のクリーチャーの使用する攻撃パワーや攻撃からダメージをまったく受けず、ダメージを与えない効果の作用を受けない。この完全耐性は通常なら完全耐性を無視する効果によっても無視できない。ただし、そのようなクリーチャーであっても、レベルがx以上の魔法の武器や装具を用いた[武器]攻撃および[装具]攻撃ではこの完全耐性を無視することができる。
       
  • 抵抗:以下のルールは、クリーチャーの抵抗とみなされる。モンスターの場合、データ・ブロックの抵抗:の項に表記される。
    • 息こらえNEW[抵抗]/Hold Breath:この抵抗を有するクリーチャーは、自身が呼吸できない環境でも一定時間の間、〈持久力〉判定の必要なしに息を止めていられる。どれくらいの間、息を止めていられるかは()内に書かれている。水中戦闘の項も参照のこと。
       例:クロコダイル(鰐)は“抵抗:息こらえ(15分間)”を持つ。そのため、水中でも15分間は〈持久力〉判定の必要なしに息を止めていることができる。
       
    • ダメージ減少(DR)NEW[抵抗]/Damage Reduction:魔法的なクリーチャーの中には、武器によるダメージが即座に治癒したり、まるで不死身であるかのように攻撃をまったく無視する能力を持ったものがいる。
      • 利益:この抵抗を有するクリーチャーは通常の攻撃(訳注:発生源が魔法的なパワーでなく、かつダメージ種別が[殴打]、[斬撃]、または[刺突]のいずれかであるもの)に対する抵抗を有する。DRのxに記された数値は、その抵抗の値を示している。もしxの値が書かれていない場合、クリーチャーは通常の攻撃からダメージをまったく受けない。
         通常、この抵抗は特定の種類の武器によって無視することができる(DR克服を参照)。DR克服は抵抗の値と“/”で区切って記載されている。例えば、“抵抗:DR5/+4”を有するクリーチャーは、“発生源が魔法的なパワーでない[殴打]、[斬撃]、または[刺突]ダメージに対する抵抗5”を有し、“強化ボーナスが+4以上の魔法の武器”を用いた攻撃はこの抵抗を無視することができることを意味する。もし“/”の後に“―”が記されているなら、そのダメージ減少は、ダメージ減少を無視できるもの(発生源が魔法的なパワーであるか、ダメージ種別が[殴打]、[斬撃]、または[刺突]以外であるもの)を除いたあらゆる攻撃に対して有効である。
      • DR克服:ダメージ減少には特殊な素材(“”や“アダマンティン”など)、魔法の武器(“魔法”や“レベルx”など)、特定の形状の武器(“[殴打]”や“[斬撃]”など)、特定の属性を帯びた武器によって克服できるものなどがある。
         また、ダメージ減少を有するクリーチャーの肉体攻撃は、ダメージ減少を克服する際、“自分が有するダメージ減少を克服できる武器”として扱われる。例えば、“抵抗:DR5/+4”を有するクリーチャーの肉体攻撃は、ダメージ減少を克服する際、“強化ボーナスが+4の魔法の武器”として扱われる。
        • 魔法:“/”の後に“魔法”が記されているなら、魔法の武器を用いた[武器]攻撃はそのダメージ減少を無視する。
          • +x:“/”の後に“+x”が記されているなら、“強化ボーナスのプラスの数値がx以上の魔法の武器”を用いた[武器]攻撃はそのダメージ減少を無視する。
  • 脆弱性:以下のルールは、クリーチャーの脆弱性とみなされる。モンスターの場合、データ・ブロックの脆弱性:の項に表記される。
    • 水中呼吸NEW[脆弱性]/Water Breathing:この脆弱性を有するクリーチャーは、水中でしか呼吸できない。
       
  • 特徴:以下のルールは、クリーチャーの特徴とみなされる。モンスターの場合、データ・ブロックの特徴の項に表記される。
    • スレトニング・リーチ/機会攻撃の間合い[特徴]:この特徴を有するクリーチャーは、機会攻撃の射程が“近接・武器”となり、トリガー:が“使用者から見える敵1体が、使用者の間合い内のマスを離れるか、使用者の間合い内にいる時に遠隔パワーまたは遠隔範囲パワーを使用する”になる。
       例:ロングスピア(通常は間合いが2である武器)を使用している、スレトニング・リーチを有するクリーチャーは自分から2マス以内の敵に対して機会攻撃を行える。
       
    • レジェンダリー・アクション/伝説的アクションNEW[特徴]:このクリーチャーは、1ラウンドに2回以上の即応アクションを行える。クリーチャーは自分のターンの開始時に、使用済みの即応アクションの使用回数をすべて回復する。
       このクリーチャーの即応アクションの中には1度に複数回の即応アクションの使用回数を消費するものもある。たとえば、使用回数種別の後ろに(2即応アクション消費)と記載されているアクションは、使用する際2回ぶんの即応アクションの使用回数を消費する。消費できる即応アクションの使用回数が残っていない場合、クリーチャーはその即応アクションを行うことができない。
       この特徴を持つクリーチャーは、少なくとも1回の即応アクションの使用回数を有しているなら、自身を攻撃または“即応アクションを行えなくする”効果の内、(1)ゲームから除外された状態、(2)時間停止状態、(3)石化状態または瀕死状態による気絶状態、を除く効果を受けるたびに、代わりに1回ぶんの即応の使用回数を失う。
       
  • 言語以下のルールは、クリーチャーの言語に関する特徴とみなされる。モンスターの場合、データ・ブロックの言語の項に表記される。
    • 真言NEW言語]/Truespeech:言語の項に;真言が書かれているクリーチャーは、いかなる言語の会話も理解し、いかなる言語の文面も読むことができる。また、そのクリーチャーは自分の言葉を、何らかの言語を理解するいかなるクリーチャーにも理解できるようにすることも選べる。

パワー

ルール用語

 本サイトに掲載されているパワーや特徴などには解呪分解などの、パワーに関連する新しいルール用語が登場することがある。新しいルール用語は『NEW』の上付き表記を以って示している。
  • 攻撃と攻撃の間にも移動するNEWあるクリーチャーが“移動の任意の地点で2回以上の攻撃を行なう”ことができるなら、自分の攻撃と攻撃の間にも移動することができる。たとえば、自分の移動速度までの移動を行ない、その任意の地点で2回の攻撃を行なえるパワーを使用したクリーチャーの移動速度が5だったとしよう。そのクリーチャーは(1)まず2マス移動し、(2)1回目の攻撃を行ない、(3)3マス移動し、(4)2回目の攻撃を行なう、ことができる。もし、クリーチャーが(3)の時点で2マス以下の移動しかしていなかったなら、(4)の後にも移動することができる。
     
  • 解呪NEWある効果が“目標を解呪する”場合、目標が魔力によって生み出されたものならそれは破壊され、魔法的効果ならそれは終了する。
     破壊、または終了した目標が発生させた持続時間のある効果は、(通常はその効果の目標がセーヴに成功するまで持続するものを含め)すべて終了する。
     
  • 解呪難易度NEWパワーの“攻撃:”欄の、“目標のどの防御値に対して攻撃を行うのか”が記されている位置に“解呪難易度”と記されている場合、その値は“その魔法的効果魔力によって生み出されたものを発生させたパワーや効果の、使用者の意志防御値”となる。使用者がいない場合、その発生源のレベルにおける“困難”な難易度となる。
     
  • 加速の作用NEWヘイストALなどのパワーによって“加速の作用”を受けている間、目標は以下の効果の対象となる。質疑応答“加速の作用”の項も参照のこと:
    • 目標は本来のイニシアチブ順ではなく、(本来のイニシアチブ順+10)のイニシアチブ順において(同値の場合は常に先)、ターンを得る。目標が“1ラウンドに2回以上のターンを得る”場合、代わりにそれは“そのラウンド中、(本来ならターンを得るイニシアチブ順+10)のイニシアチブ順”において、ターンを得る。ただし、これによって目標が1ラウンドに得るターンの数が減少することはない(目標が“加速の作用”を受けたことによって“ターンを得るイニシアチブ順が飛ばされてしまう”場合、そのラウンドに限って目標は“加速の作用”を受けたターンの直後にそのターンを得る)。
       例えば1ラウンドに、30、20、10のイニシアチブ順において1回ずつ、合計3回のターンを得るクリーチャーは、“加速の作用”の作用を受けている間、40、30、20のイニシアチブ順において合計3回のターンを得る。
    • 本来のイニシアチブ順において、1回の追加のターンを得る(目標の本来のイニシアチブ順が“加速の作用”を受けた出来事より先である場合、そのラウンドに限って目標は“加速の作用”を受けたターンの直後に追加のターンを得る)。目標が“1ラウンドに2回以上のターンを得る”場合、代わりにそれは“そのラウンド中、本来なら一番最後にターンを得るイニシアチブ順”において、この追加のターンを得る。目標はこの追加のターンでは通常の一揃いのアクションを得ない;標準アクション1回、移動アクション1回、マイナー・アクション1回のいずれか1つしか行うことができない(しかし、フリー・アクションは行える)。
       例えば1ラウンドに、30、20、10のイニシアチブ順において1回ずつ、合計3回のターンを得るクリーチャーは、“加速の作用”の作用を受けている間、10のイニシアチブ順において追加のターンを得る。
    • 移動速度に+2ボーナスを得る。強制移動、瞬間移動以外の“目標の移動速度を使用しない移動”で移動できるマスは2マス増加する。
    • “加速の作用”を受けていない者に対して戦術的優位を得、そのような者からの攻撃に対してAC、および反応防御値+2ボーナスを得る。
    • 減速の作用”を受けた場合、(減速の作用の効果を適用する代わりに)はこの効果は即座に終了する。
        
  • 気体NEWスティンキング・クラウドUAなどの[創造]パワーはガスなどの気体を創造する。気体である創造物は区域と同様のルールに従うが、以下の点が異なる:
    • 移動可能な気体:君が使用したパワーが、移動させることのできる気体である創造物を作り出すものであった場合、それは“移動可能な気体”である。作成者のターンの終了時において、以下の双方の条件を満たしていない限り、移動可能な気体は終了する:(1)作成者が、気体のマスのうち少なくとも1つから見て、そのパワーの射程内にいること。(2)作成者から、気体のマスのうち少なくとも1つに対して、効果線が通っていること。
       気体を移動させる際、空気が通れるほどの隙間があれば“効果線が通っている”とみなされる。しかしながら、移動後に気体のマスのうち少なくとも1つに対して、作成者から視線が通っていなければならない:何らかの効果によって作成者から、気体のマスのすべてに視線が通らなくなったなら、再び視線が通るようになるまでその気体を移動させることはできなくなる。
       
  • 強風NEWガスト・オヴ・ウィンドなどのパワーは強風(風速20マイル/時以上)を生じさせる。強風は以下の効果を発生させる:
    • 強風の範囲内で(1)自分のターンを開始するか、(2)範囲内に入り、かつそれが、そのターン中に初めてであるか、したすべてのクリーチャーは、その発生源のレベルにおける“標準的”な難易度の〈運動〉判定に成功しなければならない。飛行している場合、難易度は(“標準的”ではなく)“困難”となる。失敗したなら、その者は3マス押しやられる。もし遮断地形のせいで移動することが不可能な場合、移動できなかった2マスごとに1d10のダメージ(通常は[殴打])を受ける。
       サイズ分類超小型以下のクリーチャーはこの判定に-5ペナルティを受ける。
    • 強風の範囲内で風向きに逆らって移動を行う際には、1マスごとに1マス多い移動と数える。
    • 強風は範囲内のガスなどの気体からなる地形的特徴を、発生した時点(および、以降のラウンドでは発生源のターンの終了時)に吹き散らす。それがパワーによって生じた“気体”であるなら、そのうち少なくとも1つのマスが、作成者のターンの終了時に強風の範囲内にある場合、それは終了する。
    • 強風は範囲内にある“覆われていない炎”(ろうそく松明)を発生した時点で(以降のラウンドでは発生源のターンの終了時に)吹き消す。ランタンなどの“覆いつきの炎”も激しく揺さぶられ、50%の確率で消えてしまう。
       
  • 霧状化NEW[変身]パワーなどによって霧状化している間、そのクリーチャーは(霧状)副種別を得る。
     また、クリーチャーは以下の効果の対象となる:
    • このクリーチャーは霧状化する際、伏せ状態なら立ち上がる。
    • クリーチャーの装備品は霧状形態の一部になる(霧状になるクリーチャーが望むなら、任意の装備品を霧状形態の一部にさせずに接敵面内の地面に落としてもよい)。クリーチャーは霧状形態になった後も、霧状形態の一部になった装備品すべての利益を受け続ける。
       クリーチャーは霧状形態の一部になった魔法のアイテムの特性から利益を受けるが、そのパワーを使用することはできない。クリーチャーの霧状形態の一部になっている装備品を外すことはできない。何らかの入れ物がクリーチャーの霧状形態の一部になっているなら、その中のアイテムを取り出すことはできない。
    • (霧状)であることによって[出血]ダメージに対して完全耐性を得るが、すでに受けている継続的[出血]ダメージは効果が停止するだけで、なくなるわけではない。
    • 攻撃を行えない。
       
  • 減速の作用NEWスローなどのパワーによって“減速の作用”を受けている間、目標は以下の効果の対象となる:
    • 目標は本来のイニシアチブ順ではなく(本来のイニシアチブ順-10)のイニシアチブ順において(同値の場合は常に後)、ターンを得る。ただし、これによって目標が1ラウンドに得るターンの数が増えることはない(目標がそのラウンド中すでにターンを得ており、“減速の作用”を受けたことによって再度目標のイニシアチブ順が回ってきてしまう場合、この効果が適用されるのは次のラウンドからとなる)。目標が“1ラウンドに2回以上のターンを得る”場合、代わりにそれは“そのラウンド中、本来なら偶数回目のターンを得るイニシアチブ順”においてのみ、ターンを得る。
       例えば1ラウンドに、30、20、10のイニシアチブ順において1回ずつ、合計3回のターンを得るクリーチャーは、“減速の作用”の作用を受けている間、20のイニシアチブ順において1回だけターンを得る。
    • 減速状態となる。この減速状態“減速の作用”を終了させる効果によってしか終了させることができない。
    • 目標はそのターンにおいて通常の一揃いのアクションを得ない;標準アクション1回、移動アクション1回、マイナー・アクション1回のいずれか1つしか行うことができない。しかし、フリー・アクションは行える。
    • 特定のパワーにより1回のアクションで2回以上の攻撃ができる場合、目標はそのパワーによって通常の半分の回数だけしか攻撃を行うことができない。
    • 即応アクションや機会アクションを行えない。
    • 挟撃を行うことができない。
    • “減速の作用”を受けていない者に対して戦術的優位を与え、そのような者への攻撃ロール、そのような者からの攻撃に対してAC、および反応防御値に-2ペナルティを受ける。
    • 加速の作用”を受けた場合、(加速の作用の効果を適用する代わりに)はこの効果は即座に終了する。
       
  • 精神作用NEW(1)[威嚇]、[恐怖]、[催眠]、[心術]、[精神]、[魅了]のいずれかのキーワードを有するパワー、または(2)意志防御値に対する攻撃の、ダメージを与えない効果はすべて“精神作用”である。
     特記ない限り、“精神作用”である効果は【知力】が1以上のクリーチャーにしか作用しない。
     
  • 即死NEWある効果が“目標を即死させる”場合、目標が“生きているクリーチャー”なら即座に死亡する。“即死”効果によって死亡したクリーチャーの現在hpが(その重傷値に-をつけた値)より多いなら、そのクリーチャーの現在hpは(その重傷値に-をつけた値)になる。
     アンデッド人造などの、“生きているクリーチャー”ではないクリーチャーや物体は“即死”効果に対して完全耐性を有する(ただし、“即死”効果を持つ攻撃からのダメージなどの他の効果は、特記ない限り通常どおり受ける)。
     
  • 非実体化NEWクリーチャーが非実体化している間、そのクリーチャーは(非実体)副種別を得る。
     また、クリーチャーは以下の効果の対象となる:
    • このクリーチャーは非実体化する際、伏せ状態なら立ち上がる。
    • クリーチャーの装備品も同時に非実体化する(非実体化するクリーチャーが望むなら、任意の装備品を非実体化させずに接敵面内の地面に落としてもよい)。クリーチャーは非実体化した後も、同時に非実体化した装備品すべての利益を受け続ける。
       
  • hpは0に減少する/drops to 0 hit points:ある効果がクリーチャーの“hpを0に減少する”場合は、そのクリーチャーのhpがすでに0以下でない限り、その現在hpを0に減少させる。クリーチャーのhpがすでに0以下である場合、その現在hpは変化しない。
     
  • 憑依NEWある種のクリーチャーは別のクリーチャーに憑依する能力を持つ。憑依されている目標は、憑依が終了するまでの間、自分に憑依しているクリーチャーに支配される
     目標に憑依している間、クリーチャーは以下の効果の対象となる:
    • クリーチャーはゲームから除外された状態となる。憑依が終了したなら、目標に隣接する何ものにも占められていないマス(もしそのマスが何ものかに占められているなら、一番近い、何ものにも占められていないマス)のうち、自身が選んだマスに出現する。
    • 別の目標に対して、“目標に憑依するパワーや特徴”を使用できなくなる。
    • 目標が死亡したなら、憑依は終了する。クリーチャーは1回のフリー・アクションとして、目標に対する憑依を終了させることもできる。
       
  • 分解NEWある効果が“目標を分解する”場合、目標がクリーチャーや物体ならそれは分解され、魔力によって生み出されたものならそれは解呪される(リッチのソウル・フィラクタリーのような、“まだ滅ぼされたわけではない/but it is not destroyed”効果は“分解”よりも細則とみなされる)。
     分解されたクリーチャー、ならびに“その者の着用ないし運搬していた物のうち魔法のアイテムでないものや物体はすべて、細かな灰色の塵と化す:分解されたのがクリーチャーなら、この塵は“死体の一部”とはみなされない。また、もし目標が“自分のhpが0以下になる”または“自分が死亡する”ことをトリガーとする、トリガー型のパワーや特徴を有していたとしても、それらはトリガーされない。加えて、分解されたのがクリーチャーなら、それを神話級でない手段で復活させることは不可能になる。
     
  • 妨害不可NEW形態変化]パワーなどの妨害不可、または“(アクション不要;妨害不可)”であるパワーがトリガーされたなら、それを妨害することはできない:使用者が何らかの効果によって“通常ならそのパワーを使用できない”場合でもそれを使用することができ、使用者に効果を及ぼす他のあらゆる処理は、そのパワーが解決し終わるまで新たに開始することはできず、処理中のものであれば処理を中断しなければならない
     また、そのパワーが解決し終わるまで、その使用者はダメージ、自身が望まない強制移動、自身が望まない瞬間移動、および“有害な効果”を受けず、すでに受けている効果があるならそれを無視する(その効果が完全耐性を無視するものでもあっても、使用者はそれを受けず、無視する)。
     
  • ポータルNEW瞬間移動の“ポータル(転移門)”とは、魔力によって生み出されたこの世界(あるいは別の次元界)の構造内に作られた“近道”である。アーケイン・ゲートのパワーは1組のポータルを創造する。
     1組のポータルの片方に入ったクリーチャーおよびそれが着用したり運搬している物体は、2つのポータルが隣接しているかのように、もう一方のポータルから出現する(これは“隣接マスへの移動”とみなされ、クリーチャーはそこから移動を継続できる)。この移動自体は瞬間移動とはみなされないが、もし片方のポータルが“瞬間移動をできなくする効果”の範囲内にある場合、その効果が終了するまで両方のポータルが機能しなくなる。
     
  • 魔法的効果NEW“魔法的効果”とは、魔法的なパワーによる、持続時間のある効果のうち、“クリーチャーや物体に作用しているもの”のことである。
     クラスやキャラクター・テーマ、伝説の道、および神話の運命の特徴は、そのゲーム的要素が持つものと同じパワー源を持つものとみなされる。たとえば、“前提条件:任意の秘術系クラス”である伝説の道の特徴のうち、持続時間のある効果は[秘術]のパワー源キーワードを持つ(すなわち、“魔法的効果である”とみなされる)。
     
  • 魔法的なパワーNEW“魔法的なパワー”とは、[武勇]以外のパワー源キーワード([影]、[原始]、[元素]、[サイオニック]、[信仰]、[秘術])、または[装具]キーワードを持つパワーや特徴のことである。また、魔法のアイテムのパワーや儀式はいずれも“魔法的なパワーである”とみなされる。
     ただし、[武器]攻撃に魔法の武器を用いたからといって無条件に“魔法的なパワーであるとみなされることはない。
     
  • 魔力によって生み出されたものNEW“魔力によって生み出されたもの”とは、魔法的なパワーによる、持続時間のある効果によって作り出された、区域または創造物のことである。
     クラスやキャラクター・テーマ、伝説の道、および神話の運命の特徴は、そのゲーム的要素が持つものと同じパワー源を持つものとみなされる。たとえば、“前提条件:任意の秘術系クラス”である伝説の道の特徴のうち、持続時間のある区域や創造物は[秘術]のパワー源キーワードを持つ(すなわち、魔力によって生み出されたものである”とみなされる)。
     
  • 野獣形態:ある種のクリーチャーは野獣形態に変化する能力(通常は[変身]パワー)を持つ。野獣形態でいる間も、特記なき限りそのクリーチャーのゲーム的なデータやサイズ分類が変化することはないが、クリーチャーは以下の効果の対象となる:
    •  野獣形態になった時点でそのクリーチャーの装備品についてそれぞれ(1)接敵面内の地面に落ちるか、(2)野獣形態の一部になるか、(3)野獣形態に着用されるか、を選択すること。ただし、装備品は野獣形態に適合するように大きさや形を変えるわけではない。DMはクリーチャーの体形やサイズ分類に基づいて、野獣形態でその装備品を着用できるのが現実的でないと判断するかもしれない。野獣形態で着用できない装備品は(1)接敵面内の地面に落ちるか、(2)野獣形態の一部になる。
    •  野獣形態になった後も、着用された装備品は通常どおり機能する。また、野獣形態の一部になった装備品のうち、以外のものすべての利益を受け続ける(魔法のアイテムの特性とパワーも使用できる。ただし、その魔法のアイテムが魔法の武器や装具であればその特性やパワー、“その他の魔法のアイテム”であればそのパワーを使用することはできない)。また、野獣形態の一部になっている装備品を外すことはできない。何らかの入れ物がそのクリーチャーの野獣形態の一部になっているなら、その中のアイテムを取り出すことはできない。
    •  野獣形態でいる間、そのクリーチャーは[武器]攻撃パワーと[装具]攻撃パワーのうち、[野獣形態]キーワードを持たないものを使用することはできないが、そういったパワーを維持することはできる。
       
  • 有害な効果NEW有害な効果”とは“パワーの効果その他のゲーム的要素”のうち、それを受けているクリーチャーにとって(1)有害なものであり、かつ(2)一時的なものであり、かつ(3)ダメージでない、ものを指す(ただし、クリーチャーが受けている継続的ダメージは(3)における“ダメージ”とはみなされない)。質疑応答も参照のこと。

探険と環境

視覚と明るさ

  • 暗視暗視を持つクリーチャーは光の有無に関わらずものを見ることができる。
  • エーテル界視覚NEW君は物質界にいる間、最大で60フィート先まで境界エーテル界を見通すことができる。また、境界エーテル界にいる間、最大で60フィート先まで物質界を見通すことができる。
  • 擬似視覚擬似視覚を持つクリーチャーは、視覚に頼ることなく周囲の状況を知覚できる。
  • 振動感知振動感知を持つクリーチャーは、あらゆる振動の発生源を感知し、発生源の位置を正確に知ることができる。
  • 超視覚超視覚を持つクリーチャーは、ありとあらゆるものの真の姿を見抜くことができる。
  • 日光過敏NEW(1)君、または(2)君が見ようとしているもの、または(3)君の攻撃の目標、が直射日光下にあるなら、君は視覚に基づく〈知覚〉判定と攻撃ロールに-2のペナルティを受ける。
  • 見通しNEW以下の特徴はすべて、“見通し”の一種である。
    • 嵐の見通し:“嵐の見通し”を有するクリーチャーは、風を伴う天候(“強風”効果が発生させた区域や創造物を含む)によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
    • 霧の見通し:“霧の見通し”を有するクリーチャーは、霧、濃い霧などによって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
    • 火の見通し:“火の見通し”を有するクリーチャーは、火や、煙、濃い煙([火]パワーが発生させた気体の区域や創造物を含む)などによって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
    • 水の見通し:“水の見通し”を有するクリーチャーは、を伴う天候や、汚い水その他の不透明な液体([水流]パワーが発生させた区域や創造物を含む)によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
    • 森の見通し:“森の見通し”を有するクリーチャーは、下生えや枝葉、厚く茂った枝葉などの植物によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。
    • 闇の見通し:この特殊感覚は暗視と同様に機能するが、以下の点が異なる。
       “闇の見通し”を有するクリーチャーは、“薄暗い”明るさおよび“暗闇”(魔法的な明るさによるものや、[影]パワーが発生させた区域や創造物などを含む)によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。また、暗闇の中でも色を識別することができる。超視覚の項も参照のこと。
    • 雪の見通し:“雪の見通し”を有するクリーチャーは、を伴う天候([冷気]パワーが発生させた区域や創造物を含む)によって“視線を遮られ”ず、またこれらが提供するあらゆる隠蔽を無視し、全身がその範囲内に入っていることによって盲目状態にならない。

戦闘

状態

  • 動けない状態UPクリーチャーは移動を行えない。ただし、瞬間移動は行えるし、押しやられる/引き寄せられる/横滑りさせられることもあり得る。また、移動速度が0になる。加えて、移動速度に対するボーナスの利益を得ることができない。
  • 気絶状態UPクリーチャーは無防備状態であり、すべての防御値に-5のペナルティを受け、意識がなく、周囲の状況を知覚できない。また、伏せ状態になることが不可能でない限り、伏せ状態になる。
     眠っているクリーチャーも気絶状態であるとみなされるが、それが自然な眠りならば、パワーその他の効果によって気絶状態になった場合と違って完全に知覚能力を失っているわけではない;受動〈知覚〉判定を行って物音を聞きつけることはできるが、その判定には-5のペナルティを受ける。
  • 恐怖状態NEWクリーチャーは、自分の恐怖の源に視線が通っているか、それが発する音を聞くことができる限り、すべての攻撃ロール、技能判定、および能力値判定に“不利”を得る。また、自分の意志で恐怖の源へ近づくような移動を行うことができない。
  • ゲームから除外された状態:クリーチャーはいかなるアクションも行えず、何ものに対しても視線も効果線も有しない。また、何ものもそのクリーチャーに対して視線も効果線も有しない。
     クリーチャーをゲームから除外する効果に“そのクリーチャーがゲームに復帰する際、どこに出現する”かが明記されていない場合、クリーチャーは“ゲームから除外された時と同じ場所”に出現する。もしその場所が何ものかに占められていたならば、最も近い、何ものにも占められていない位置に出現する。
  • 減速状態UPクリーチャーの移動速度は、もともと2より大きいならば、2になる。この移動速度の変化はこのクリーチャーの移動モード(瞬間移動を除く)のすべてに適用される。また、そのクリーチャーに対する強制移動、瞬間移動を除く“このクリーチャーの移動速度を使用しない移動”も、もともと2より大きいならば、2になる。加えて、クリーチャーは移動速度に対するボーナスの利益を受けることができず、疾走と突撃を行えない。
  • 幻惑状態:クリーチャーはそのターンにおいて通常の一そろいのアクションを得ない;標準アクション1回、移動アクション1回、マイナー・アクション1回のいずれか1つしか行えない(しかし、フリー・アクションは通常どおり行える)。また、即応アクションや機会アクションを行えず、挟撃を行うことができず、戦術的優位を与える。
  • 拘束状態UPクリーチャーは動けない状態である。また、攻撃ロールに“不利”を得、戦術的優位を与える。
  • 混乱状態NEWクリーチャーは幻惑状態であり、自分の各ターンの開始時に“注意を傾けている”対象がいなければ、1d10をロールして行動を決定しなければならない。“注意を傾けている”対象がいるなら、(1)自分の標準アクションを費やして、その対象に対して1回の近接基礎攻撃を行うか、それができないなら(2)自分の移動アクションを費やして、その対象に近づくように移動を行わなければならない。
     クリーチャーは、攻撃されるかマークされたのならば、攻撃者あるいは自分をマークした者が死亡するか見えなくなるまでそれに対して“注意を傾ける”。この状態である間、1度に2つ以上の対象に“注意を傾ける”ことはない(新たな注意は古い注意を上書きする)。
1d10 行動
1  クリーチャーは自身の移動アクションを費やして、ランダムな方向に移動速度ぶんの移動を行う。
2~6  クリーチャーはこのターン、“会話”以外のいかなるアクションも行えない。“会話”を行うことはできるが、支離滅裂なことを話すことしかできない。
7~8  クリーチャーはこのターン、自分の標準アクションを費やして、間合い内のクリーチャー1体をランダムに選択し、1回の近接基礎攻擊を行う。
 間合い内に他のクリーチャーがいない場合、このターン、“会話”以外のいかなるアクションも行えない。“会話”を行うことはできるが、支離滅裂なことを話すことしかできない。
9~10  クリーチャーはこのターン、自分の意志で行動を決定できる。
  • 時間停止状態NEWクリーチャーはいかなるアクションも行えず、ターンを開始したり、終了したりすることはできない。そのクリーチャーのターン中に時間停止状態になった場合、そのクリーチャーのターンは一時的に中断され、この状態が終了した後に再開される。また、周囲の状況を知覚できず、すべてのダメージと効果に対して完全耐性を得る(目標がクリーチャーであるなら、目標が手に持っていたり、着用していたり、運搬しているアイテムもこの完全耐性を得、またそのようなアイテムを動かしたりすることはできない)。この完全耐性はいかなる方法によっても無視できない。
  • 支配状態:クリーチャーは自ら進んでアクションを取ることができない。かわりに、そのクリーチャーの支配者が、そのクリーチャーのターンにおいて、そのクリーチャーに1つのアクションを行わせる;1回の標準アクションか、1回の移動アクションか、1回のマイナー・アクションか、1回のフリー・アクションを。支配者がクリーチャーに使用させることができる“パワーその他のゲーム的要素”は、無限回使用できるもの(無限回パワーなど)だけである。また、挟撃を行うことができず、戦術的優位を与える。
     この状態である間も、そのクリーチャーの味方は依然として味方であり、敵は依然として敵である。支配者がクリーチャーに何らかの“妨害となる地形”に入るように命じた場合、そのクリーチャーは1回のセーヴィング・スローを行い、成功すればその地形に入ることを避ける。
  • 弱体化状態:クリーチャーの攻擊は半減ダメージを与える。とはいえ、そのクリーチャーの与えるダメージのうち、2種類のものは弱体化状態の作用を受けない。それは(1)継続的ダメージと、(2)攻撃ロールによって生み出されるものではないダメージである。
  • 石化状態UPクリーチャーは気絶状態であり、移動速度が0になり、“物体の完全耐性”および“すべてのダメージに対する抵抗20”を得、[出血]と[毒]と[病気]に完全耐性を有し、瀕死状態であっても死亡セーヴィング・スローを行わず、年をとらず、呼吸したり、食べたり、眠る必要がない。
  • 聴覚喪失状態:クリーチャーは音を聞くことができない。また、〈知覚〉判定に-10のペナルティを受ける(その判定が聴覚に基づくものであれば自動的に失敗する)。
  • つかまれた状態UPクリーチャーは“動けない状態”である。また、自分をつかんでいるクリーチャーを除くすべての目標に対する攻撃ロールに-2のペナルティを受ける。
  • 毒状態NEWクリーチャーはすべての攻撃ロール、技能判定、および能力値判定に“不利”を得る。
  • 飲み込まれた状態NEWクリーチャーは接敵面を持たず、自分を飲み込んでいる者および“それに飲み込まれた他のクリーチャー”以外には視線も効果線も通せない。また、“それに飲み込まれた他のクリーチャー”以外はクリーチャーに対して視線も効果線も通らない。さらに(1)拘束状態であり、(2)攻撃を行う際、飲み込んでいる者および“それに飲み込まれた他のクリーチャー”と隣接しているとみなされ、(3)近距離武器でない武器を用いた[武器]攻撃を行えず、(4)敵のみを目標とする近接範囲、あるいは遠隔範囲攻撃を使用した場合、その攻撃は飲み込んでいる者および“それに飲み込まれた他のクリーチャー”すべてを目標とする。
  • 瀕死状態:クリーチャーは気絶状態であり、死亡セーヴィング・スローを行わなければならない。
  • 不意を討たれた状態:クリーチャーはいかなるアクションも行えず、挟撃を行うことができず、戦術的優位を与える。
     不意討ちラウンドが終了するとこの状態も終了する。
  • 伏せ状態UPクリーチャーは倒れて横になっている(ただし、登攀中または飛行中だったならば、伏せ状態になる代わりに落下する)。移動できるのは以下の手段によってのみである:(1)這い進み、(2)瞬間移動、(3)押しやり、引き寄せ、横滑り。
     また、攻撃ロールに-2ペナルティを受け、自分に対して近接攻撃を行う敵に戦術的優位を与える。しかし、自分に隣接していない相手からの遠隔攻撃に対しては、すべての防御値に+2ボーナスを得る。
  • 不調状態NEWクリーチャーはすべての攻撃ロール、技能判定、および能力値判定に“不利”を得る。また、戦術的優位を与える。
  • マークされた状態:クリーチャーは、自分をマークしている相手を目標に含めずに攻擊を行う場合、常に攻撃ロールに-2のペナルティを受ける。1体のクリーチャーは2つ以上のマークの対象となることはない。新たなマークは古いマークを上書きする。
     マークは、そのマークをつくりだした者が死ぬか気絶状態になると、ただちに終了する。
  • 麻痺状態NEWクリーチャーは動けない状態かつ無防備状態である。
  • 魅了状態NEWクリーチャーは、自分を魅了している相手を、攻撃することも、有害な効果の目標とすることもできない。
     クリーチャーを魅了している相手は、そのクリーチャーと会話などの社交的なやりとりをする際、技能判定および能力値判定に+5ボーナスを得る。
  • 無防備状態UPクリーチャーは無力状態である。また、攻撃者は、クリーチャーに対して“とどめの一撃を行う”ことができる。
  • 無力状態NEWクリーチャーはいかなるアクションも行えず、挟撃を行うことができず、戦術的優位を与える。
  • 盲目状態UPクリーチャーは、ものを見ることができない。このため、そのクリーチャーの目標は皆、そのクリーチャーに対して完全視認困難を得る(たとえ目標が“不可視や視認困難の利益を得ることができない”状況でも)。また、〈知覚〉判定に-10のペナルティを受ける(その判定が視覚に基づくものであれば自動的に失敗する)。加えて、戦術的優位を与え、挟撃を行うことができない。[凝視]の項も参照のこと。
  • 朦朧状態UPクリーチャーは無力状態である。しかし“会話”を行うことはできる(ただし、ゆっくりと、とぎれとぎれに話すことしかできない)。

長い戦闘

  • 限界突破“PCたちが限界突破を果たした”なら、プレイヤーは以下の利益の中から1つを選択して得ることができる。
    • 遭遇毎パワーの回復:キャラクターは使用済み注1の遭遇毎パワーを1つ選び、その使用回数を1回ぶん回復する。
    • 回復力の消費:キャラクター底力の使用回数を回復するか(この底力は自分のターンに1回のフリー・アクションとして使用できる)、または(気絶状態であろうとも)回復力を1回ぶん消費することができる。
    • マイルストーンへの到達:キャラクターは即座に1回のマイルストーンに到達する。
       これによって獲得したアクション・ポイントは、すでにその遭遇においてアクション・ポイントを消費していても、その遭遇に限ってもう1度だけ消費することができる。また、このアクション・ポイントを消費することで“追加のアクションを得る代わりに、即座にセーヴィング・スローを1回行なう”こともできる。
    • 一日毎パワーの回復:キャラクターは使用済み注1の一日毎パワーを1つ選び、その使用回数を1回ぶん回復する。この利益は、DMが“戦闘の真っ最中に顕著な功績を達成した”と判断した時のみに選択できる。
注1……パワーが使用済みになるのは“それが解決された後”であるため、あるパワーの解決中に限界突破が発生した場合、そのパワーの使用回数を回復することはできない。
最終更新:2023年03月01日 13:16

*1 悪竜の女神ティアマトに仕えるアビシャイなど