みんなのポケモン牧場

【みんなのぽけもんぼくじょう】

ジャンル ポケモンコミュニケーション
対応機種 Wii(Wiiウェア)
発売元 ポケモン
販売元 任天堂
開発元 アンブレラ
配信開始日 2008年3月25日
プラチナ対応版:2008年11月5日
定価 1,000ニンテンドーポイント
判定 なし
ポイント ポケモン管理ツールに楽しみを持たせた
管理ツールとしては落第点
ポケットモンスターシリーズ関連リンク


概要

Wiiウェア初のポケモンタイトル。デフォルメされたポケモン達を連れて賑わう観賞用ソフト。
ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ(以後DPt)』との連動要素もあり、『ポケモンボックス ルビー&サファイア(以下ボックス)』同様、第四世代のポケモン管理ツールとしての側面を持つ。
当初は『ダイヤモンド・パール』専用だったが、後に無料アップデートされ『プラチナ』に対応などの改善が行われた。本記事では『プラチナ』対応版に準じた内容で解説する
なお、『DPt』と同世代の『HGSS』には非対応である。


特徴

  • 本作には基本的に目的はないが、唯一「ユカリが経営する牧場をポケモン達でいっぱいにする」という目的がある。
    • 本作だけでも達成可能だが、途方もない日数がかかるため『DPt』で捕まえたポケモンを牧場へ送るのが定石。
    • 単に数を揃えるだけでなく、ユカリが毎日指定する「ウォンテッドポケモン」を連れてくるというプチ目標が設定される。
  • 最大1500匹*1まで預けられる。
    • 最初は20匹しか預けられないが、ポケモンを預けた上で日をまたぐことで牧場レベルが上がり、少しずつ上限が高くなる。
      • 牧場のレベルが上がると、操作することでポケモン達のアクションが色々と観られるおもちゃが増える。どのおもちゃも最初はおもちゃ箱に入っているため、A+Bボタンで持ち上げて落とすことで中身が出てくる。
  • ユカリのポケモン
    • 1日に1匹ずつ、さらに牧場のレベルアップごとに追加で1匹ずつユカリがポケモンを連れてくる。ユカリのポケモンも「預けた数」としてカウントされる。
      • 初めのうちはユカリのポケモンもプレイヤーと共通の「預けた数」の枠を消費するが、牧場を拡張することで別枠となる。それでいて特典の条件としては共通でカウントされるのは変わらない。
    • Wiiメニューに戻るときに明日連れてくるポケモンを聞かれる場面で2回「いいえ」を選ぶと、翌日ユカリが気になっているポケモンを連れてくることがある。「気になっているポケモン」が牧場にいる状態でウォンテッドを達成するとユカリとポケモンを交換できる。ただし一度に交換できるのは1匹だけ。
    • なお、ユカリのポケモンを集めるのは手間がかかる割に、厳選不可能*2な上特別な技も『DPt』内で再現できるものばかりだが、捕獲要員として使える「みねうちを覚えたキノココ」、「げんしのちからを覚えた(すぐ進化可能な)モンジャラとヤンヤンマ」のように即戦力的な価値はある。
    • 一方で、幻のポケモン・ミュウに関しては2019年現在、本編シリーズに連れてこれるポケモンとしては、期間限定イベント以外では本作が唯一の正規入手手段である。
  • 一定時間、何も操作しないで放置するとアクティビティというイベントが発生する。
    • 中には特定の条件で発生するものもある。また、『ポケモンダッシュ』に出演したポケモンの組み合わせのみの限定アクティビティもあったりする。

評価点

  • ポケモン管理ソフトに「集めることによる楽しみ」が増えた。
    • このゲームで新たに作られた独自のポケモンのポリゴンモデルは好評。ポケモンの一つ一つのアクションがどれも可愛い印象を受ける。色違いやフォルム違いもしっかり反映される事も、集める楽しみに一役買っている。
    • 伝説のポケモンのレジギガスが愛おしい姿になったり、サーナイトが空を飛んでいたりと驚かされる部分も多い。
  • ポケモン管理だけではなく、ユーザーが操作して遊ぶ要素がある。
    • ポケモンを持ち上げたり、他の場所へ持ち込んだり、カメラ目線で見てもらうことが出来る。
    • ボタン一つで手軽に写真撮影も出来る。写真はWii本体やSDカードに保存可能。
  • ウォンテッドポケモンをクリアしていくと、本編の図鑑も埋まっていく。
    • 作中において説明はないが、実はウォンテッドポケモンは接続した本編のデータで図鑑未登録のポケモンから選ばれる。本編の図鑑集めは億劫になる人が多いが、この仕様のおかげで少しずつ集めていく楽しみが得られる。
      • 図鑑が完成している場合にはランダム。
    • ウォンテッドをクリアする際には牧場へとポケモンを預けるので、そのまま引き出さなければ目標の牧場1,000匹達成にも近付ける。
  • 牧場に1000匹預ける事で幻のポケモン「ミュウ」が手に入る。
    • 第四世代以降でいつでも確実に入手できるのは本作だけのため、もらい損ねたプレイヤーには非常にありがたい要素。
    • また、このミュウは「さいみんじゅつ」「テレポート」という特別な技を覚えている。
    • ただし、本作のデータ1つにつき1匹しか入手できないため、2匹目をもらうにはセーブデータを初期化する必要がある。

賛否両論点

  • みてみて☆クラブの存在
    • 起動時にランダムで他の牧場主が訪問し、招待してくる。
    • みてみて☆クラブの牧場は、どれも個性的で楽しめるが、観られるだけでポケモン交換は不可。
    • 2回目以降は断れるが、1回目は必ず訪問する必要がある。その1回目の牧場主がビッパ・ビーダルを模したタルオであるため、不快に思う人もいる。
    • 起動時に訪問してくるため、ポケモンの出し入れを行いたいだけの場合テンポが悪い。

問題点

  • 他のソフトで預けたポケモンのやりとりができない。
    • 『スタジアム』『ボックス』は条件を満たせば他のソフトのポケモンのやりとりもできたが、本作は出し入れしたソフトと一致していなければならない。
      • そのため、本作をポケモン引っ越しツールとして運用するのは不可能になっている。
    • また、牧場に預けたソフトのデータを初期化してしまうと、預けたポケモンは永久に牧場に取り残されたままとなり、削除には本作のデータごと初期化しなくてはならない。
  • 預けられるポケモンの数が実質減少。
    • 預けられる上限は『ボックス』の1500匹と同数だが、『ボックス』の場合GCメモリーカードの数だけデータを作れるのに対し、本作の場合、セーブデータがWii本体へと保存される*3ため一つしか作れない。増設にはWii本体+本作1000円の購入が必須のため現実的ではなく、実質的に預けられる数は減少している。
    • 第四世代からはWi-Fiを用いた対戦が盛り上がり、厳選勢はこれまで以上に沢山のポケモンを保管する必要が出てきたことにも影響している。
  • 概要にもある通り『HGSS』に非対応
    • アップデートで『Pt』が対応したことや本作より前に発売された『ポケモンバトルレボリューション』が『HGSS』に対応していることを考慮すると、技術的には可能なはずなのにできていないのは手抜きに感じやすい。
  • 初めは大量のポケモンを預けられない上、拡張には最低1日待つ必要がある。
    • Wii側の時間を弄ることで無理やり時間経過させることは可能。ただし、面倒なことに変わりはない。
  • 不便すぎる操作、管理面
    • 操作は「1匹ずつ」か「ボックス単位」しかできず、『ボックス』のように一定範囲を掴む事はできない。
      • 引き出す場合には「どこに置くか」を指定できないので、本編で再度整理する必要が出てくる。
    • 牧場側では「ボックス」の概念が存在せず、預けたポケモンは強制的に前詰めになってしまう。
      • ボックス単位で預けても前詰めになるので、預ける前にあった形で戻すのはやや面倒。
      • 並び替える事もできないので、分かりやすく整理したり、出し入れしやすい場所に置いておくと言った工夫もできない。
    • 出し入れ時には1匹につき1秒程度の転送している演出が入り、スムーズに出し入れできない。
    • 本作単体でポケモンのステータスを確認できない。確認にはDSとの通信が必須。
    • 管理ソフトとして利用したい時には、起動時のユカリやみてみて☆クラブとの会話が余計に感じやすい。

総評

ただのポケモン管理ソフトで終わらせず、"遊び心"を加えた作品。ポケモンを大量に集めることで様々な楽しみ方ができる。
本編をやり込んでいないプレイヤーも楽しませる工夫が凝らされているので、『ボックス』のように「やり込んでいない人には無用の長物」ということはならない。

一方で、ポケモン管理ソフトとして見た場合の出来は落第点レベル。
やりこみユーザー側には機能制限・削除や余計な要素が非常に多く、別のデータとやりとり不可、操作や整理のしづらさ、預けられる数が前作から劣化等、不満点を挙げればキリがない。


余談

  • 牧場管理人のユカリはポケモンメインデザイナーの杉森建氏によって描きおろされ、デザインは中々好評だった。
    • だが、その姿が拝めるのはゲーム開始時のみで、以後はずっとMiiの姿で登場する。こちらの評価は芳しくない。
  • 現在はサービス終了しているが、WiiConnect24を介して期間限定でポケスマメンバーを始めとするゲストキャラが来てくれるサービスが存在した。
    • ポケモンの交換をしてくれるゲストもおり、中でもロバートのフライゴン、ケッキング、メタグロスはポケスマでバトルに使っていたポケモンであるため即戦力になった。
  • 本作で使用されたポケモンのポリゴンモデルは別ゲームで流用されている。
    • 代表的なのはWiiで配信された『ポケモン不思議のダンジョン』冒険団シリーズや『ポケモンスクランブル』シリーズなど。
  • その後の展開
    • 第五世代の『BW』『BW2』向けにはポケモン管理ソフトが発売されなかった。
      • 厳選用ボックスの確保やデータ初期化の際の引越し作業に苦悩したプレイヤーも多い。
    • 3DSソフト『XY』の発売から程なくして『ポケモンバンク』が配信された。本作の評価の影響からか純粋なポケモン管理ソフトに特化した内容になっている。