ファイナルファンタジーXIII

【ふぁいなるふぁんたじーさーてぃーん】

ジャンル RPG

対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Windows XP~8 (Steam)
メディア 【PS3】BD-ROM 1枚
【360】DVD-ROM 3枚組
【Win】ダウンロード専売ソフト
発売・開発元 スクウェア・エニックス
発売日 【PS3】2009年12月17日
【360】2010年12月16日
【Win】2014年10月10日*1
定価 【PS3】9,240円
【360】4,980円
【Win】1,800円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
廉価版 【PS3】アルティメットヒッツ
【360】プラチナコレクション:2011年7月21日/3,990円
判定 なし
ポイント 高難易度、全体的に自由度が低い
戦闘システム、BGM、グラフィックは高評価
ファイナルファンタジーシリーズ



双対する世界の真実に触れた時、
人は定められし宿命と対峙する。



概要

日本を代表するRPG『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング第13作。略称『FFXIII』『FF13』となっている。
当初はPS3独占で開発されていたが、後に360とのマルチプラットフォームに変更された。


ゲームシステム

ゲーム進行

  • 全13章からなる章立てのストーリー。
  • マップは基本的には一方通行の一本道となっている。小さな寄り道や分かれ道はあるが、全体的には一本道である。
    • ストーリー展開上、街などの拠点を利用するといったことはできない。戦闘後にHPが全回復するため宿屋は不要、買い物はマップ上のセーブポイントで行える。モブキャラとの会話はストーリー上の理由もあってあまり出来ないが、一部の場面では、モブキャラに近付けば話し声を聞くことはできる。
    • 単なる手抜きではなく、攻略本でのインタビューにて「物語をノンストップで進めるため11章までは後戻りできなくした」という発言からするとこれは意図的なデザインらしい。
  • 完全な一本道にならないように、第11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を窺わせる内容のサブイベントが用意されている。
  • ゲーム進行に応じて、メニュー項目の「オートクリップ」という辞典のようなものに新たな情報が追加されたり、内容が更新されていく。
    • これまでの物語のあらすじや、世界観設定の説明、ゲームシステムの説明などを参照できる。
  • 主人公であるライトニング以外にもいくつかのキャラの視点で物語が描かれる。プレイヤーキャラはそれぞれが別行動を取っていることが多く、操作キャラおよびメンバー構成はストーリー進行に応じて次々に変わっていく。

戦闘システム

システム自体はシリーズ恒例のATB(アクティブタイムバトル)の発展型と言えるが、その全容は従来の作品とは全く異質のものとなっている。

  • バトルメンバーは最大3人だがコマンドを入力するのは「リーダー」に設定したキャラ一人のみで、他のキャラはAIで自動的に行動する。
    • リーダーのコマンド入力方式も、状況に合わせたコマンドが自動的に選ばれる「自動入力」が可能であり、「手動入力」といつでも任意で使い分けられる。
    • 各AIは自分のロール(役割)と戦闘状況に合わせて、単体攻撃/魔法・範囲攻撃/魔法・単体回復・全体回復・補助魔法などを使い分けてくれるようになっている。
      • また、後述するライブラで敵のステータスを予め調べておけば、味方は敵の弱点を突いた攻撃を自動で行ってくれる。
    • 戦闘中にリーダーを変えることはできず、リーダーが戦闘不能になるとその時点で戦闘は負けとなる。後述するように戦闘に負けても即座にやり直しが可能。
  • ATBゲージが複数のコマンドを入力するスロットで区切られており、コマンドはゲージが満タンになってから入力するのではなく、あらかじめコマンドを「ストック」しておくことが可能。ATBゲージが溜まり次第キャラは入力されたコマンドを行っていく。
    • 例えば「たたかう」を3個入力した後にATBゲージが3本分溜まると3回「たたかう」を実行する。またコマンドによって消費するスロット数も異なる(「たたかう」ならスロットを1個消費するが、「ファイガ」等の強力な魔法は3個消費する)。
  • 「MP」は廃止されているが、代わりに戦闘後に手に入る「TP(タクティカルポイント)」を消費して発動する強力な「TPアビリティ」が用意されている。強力な効果を発揮する魔法の他、敵のステータス・弱点を見破る「ライブラ」は今回はTPアビリティとして登場。後述するように弱点を突いてブレイクするのが重要な本作においてはかなり有効なアビリティと言える。
    • 『FF』シリーズの恒例と言える「召喚」もTPアビリティの1つ。『X』や『XII』と同じく召喚者と召喚獣のみでの戦闘となるモードだが、今回は「ドライビングモード」なる斜め上な新要素も登場。
  • ロールとオプティマ
    • 本作の戦闘ではパーティキャラにはロール(役割)が常に割り当てられている。
      • ロールによって使用可能なコマンドが大きく異なる。またロール自体に少々の能力補正効果もあり、ロールによっては敵に与えるダメージが少し増えたり、敵から受けるダメージが少し軽減されたりする。
      • ロールは「アタッカー」「ブラスター」「ディフェンダー」「ヒーラー」「エンハンサー」「ジャマー」の6種類。基本的には名前の通りの性質を持っているが、「アタッカー」は物理攻撃による直接のダメージを重視、ブラスターは魔法攻撃によりチェーンゲージを高めるのを重視したロールとなっている。
    • オプティマは各キャラのロールを決めた、いわば「作戦」のようなものであり、戦闘中は臨機応変にこのオプティマを切り替えて対処していく、コマンド入力と並ぶプレイヤーが戦闘に介入するためのシステムとなっている。
    • 本作の戦闘は的確なオプティマにタイミング良く切り替えることが全てと言っても過言ではない。
      • コマンド入力はほぼ自動入力だけでいいので操作は単純なものであり、プレイヤーのやることは基本的にオプティマを切り替えるだけと言ってもいい。その分、今はどれだけ攻めに集中するか、どれだけ守りに徹するかといった状況の的確な見極めが要求される戦闘システムとなっている。
  • チェーンとブレイク
    • 敵はチェーンゲージというものを持っており、敵に連続して攻撃を当てていく(チェーン)とゲージが上昇し与ダメージ率が増加、ゲージが満タンまで溜まれば敵を「ブレイク」状態にできる。
    • ブレイク中は敵に与えるダメージに大きな倍率が掛かり、さらに相手を空中に打ち上げて無力化することもできる*2ようになり、強大な敵を特大ダメージで叩き伏せる爽快感を味わう事ができる。
    • 単純に「アタッカー」や「ブラスター」のメンバーで攻め続けていれば必ずブレイクでき、攻撃役が多いほど早くブレイクできるというだけのルールだが、当然敵の攻撃による妨害があるので、メンバー全員が全力で攻め続けられるわけではない。敵の特性や状況に合わせて補助・回復・防御に人員を割きつつ、可能な限り多くのメンバーで攻めることが要求される。
    • 終盤は敵のHPもブレイク前提となるため、ブレイクしないとまともなダメージが与えられなくなる。ただしその頃には各キャラが強力な固有技を覚えるため、ブレイクした際の爽快感に拍車が掛かる。
    • 一方で終盤になればなるほど敵はブレイクしづらくなるのでどうやってブレイクさせるか考えながら叩いているうちに結局一度もブレイクすること無く倒してしまったなんてことも起こる。もちろん時間はかかるしバトルランクは最低になるが。
  • バトルランク(戦闘評価)
    • 戦闘勝利時に、★の数1~5個の範囲でバトルランクが表示される。主に短時間で戦闘に勝利するほど★の数が増えて高ランクとなる。ランクが高いほど、その戦闘でのレアアイテム入手確率が上がるなどの利点がある。
  • リスタート機能
    • 戦闘中に、いつでもエンカウント直前の状況からリスタートできる*3
    • 本作では戦闘から逃げることはできないが、このリスタートが実質的に「逃走」の上位互換的な機能となっている。
    • ボス戦ではさすがに戦闘前の状況には戻れないが、代わりに戦闘開始直前にメニュー画面が呼び出されるようになっている。これにより装備の見直しができ、詰む事はまずない。
    • 死んで覚えるリスタート前提のバランスなので、序盤から総じて難易度は高い。
  • 一戦一戦を全力で戦うスタイルのゲームになった。
    • 上記の通りMPは廃止され、戦闘終了後にはHPが全回復し、戦闘不能や毒などの状態異常も全て治るため、雑魚戦でも遠慮なく全力で戦える。
    • 従来のような、ダンジョンの道中攻略においてHPやMPなどの残量を気にしながら進めるオーソドックスなスタイルではなくなっている。

成長システム

  • クリスタリウム
    • X』のスフィア盤に似た成長システム。
    • 本作では経験値及びレベルによる成長要素は廃されている。代わりに、バトルで獲得できるCPを消費することで、HPや攻撃力の上昇、アビリティの習得といった強化を行う。
      • CPは戦闘に参加していない、もしくはパーティにいないキャラでも入手でき、戦闘不能状態のメンバーも問題なく獲得できる親切設計になっている。
      • 『X』のスフィア盤同様、キャラを成長させるタイミングや、どの能力をさせるかといったことがプレイヤーの任意に委ねられており、無成長進行などの縛りプレイ(制限プレイ)に配慮した作りになっている。
    • クリスタリウムには成長上限が設定されており、ストーリーを進めないと上限が開放されない。そのため、ボス等の強敵を相手に、単純なレベル上げで対抗できなくなっている。
      • これは言わば、開発側からの「想定したゲームバランスで遊んで欲しい」といった設計思想のあらわれである。
    • キャラの能力値は「HP、物理攻撃力、魔法攻撃力」の三つのみに単純化されている。
  • 改造
    • 「素材」系のアイテムを消費して、装備品を強化するシステム。
    • 本作では、装備品自体にレベルや経験値の概念がある。装備品に素材を注ぎ込むと経験値が溜まり、レベルアップすると性能が強化される。
    • クリスタリウムと違って、改造は最初から上限が高く設定されているため、改造の限界に達することはそうそうない。

評価点

  • BGMの評価が高く、サウンドトラックは大きな売り上げを見せた。
    • 作曲は『サガフロ2』『アンサガ』『DCFFVII』などに携わった浜渦正志氏が担当している。
    • 歴代シリーズのように植松氏担当でない点*4に多少の賛否はあるものの、「サンレス水郷」「閃光」「パルスdeチョコボ」などを筆頭に好評。
      • 特に「閃光」においては、通常戦闘であるにもかかわらず*5緊迫感と爽快感に溢れる非常に素晴らしい楽曲で、PVをはじめとして作中でもさまざまな形でアレンジされ幾度も聴くことになる本作の象徴とも言える名曲である。本作の音楽の中で最初に手がけたもので思い出深い、と浜渦氏も語っている。
      • また、以前の作品は植松氏は主題歌など一部の楽曲を提供することが主だったが、本作は完全に浜渦氏単独作曲となっている。
    • 本作のサウンドトラックは「通常版」に加え、本編未収録やTGSのPVに使われた、または原曲のプロトタイプなどが収録された「PLUS」に加え、並びに定番の「ピアノコレクションズ」が存在する。
      • これらのサウンドは海外サイトで大きく評価され、「OSVOSTOTY Awards」において「サントラフォーザイヤー」*6、イギリスの「Golden Joystick Awards」では国産ゲーで唯一サウンド部門を受賞した。
      • 特に「PLUS」版の音源はアルバムでしか視聴できないため、コンポーザーのファンなら一押しの品である。
  • ややハードルが高いが楽しめる戦闘
    • リーダーが落ちればゲームオーバーのため何も考えず戦うと全滅する事もあるが、APの使いみちやオプティマなど作戦を組めば突破可能な方法が見つかる事も多い。
    • 他、バフ、回復やデバフなど防御一辺倒にすれば時間はかかるが倒せる敵も多い。
      • ただそれだけで終わらないように、ブレイク出来ず時間がかかる事や、バトルランクの低下、死の宣告による時間制限などバランスが取られている。
      • バトルランクで高評価を得ようとすれば攻め込む戦い方を考える必要があるため、特に雑魚戦は「バトルランクで高評価を得られるか否かの腕試し」を楽しむ戦闘という趣になっている。
    • 味方AIもそこそこ賢く、基本的にはストレス無く戦える。
  • 『X』と違って、全パーティメンバーを限界まで育てても各キャラの性能差や長所・短所が失われたりはしない。各キャラよりも召喚獣の方がステータスが高いというバランスも崩れることはなく、召喚獣が使い物にならないということもない。
  • ボスがちゃんと強い
    • 『FF』シリーズにおいて難易度の高い戦闘はPSに移って以降裏ボスの一部を除いて久しく無かったことであり、久々に全滅上等の歯応えある難易度が評価される要因の一つになっている。
      • 前半の山場ともいえる召喚獣戦のオーディンを初めとして、適当な戦い方では到底突破できない難関として立ちはだかるボスがいくつか存在する。ラスボス戦も同様である。
      • 特に『X』や『XII』とストーリー本編のボスが弱いのが続いていたため、久々に普通に全滅出来るラスボスと戦う事になった。
  • ビジュアル面
    • PS2からこっちの『FF』の特徴でもあるグラフィックは屈指のもの。
    • 道中では絶景を楽しめる箇所が随所に存在する。何気なく立ち止まって辺りを見渡すだけでも、絵になるような場面が非常に多い。
  • ロード時間が極めて短い
    • セーブデータをロードする際に長めのロードがあるが、その際にそれまでのあらすじが流れるのであまり気にならない。
    • さすがにマップ間のロードはあるが、フィールドから戦闘画面、またはムービーへのロードなどは一切ない(画面の暗転すらない)。
    • しかも、HDDへのインストール不要である。
    • バトルロードも一瞬だけ画面が暗転するが、本当に一瞬なのでロードというよりは シームレスバトル に近い。
  • イベント時間の短縮化
    • 本作は章仕立てということもあって、章終わりと次章始めにイベントが連続集中してイベント時間が長大になることを避けるため、ストーリーをオートクリップで補完する形を取っている。
    • オートクリップではあらすじも見られるので、時間を置いてゲームを再開してもストーリーを見失うことがない。
    • ネットを中心に声が上がっている「イベント中は活字だけを読みたい」派、「イベント中に動く映像は見たくない」派の人達は、イベントをスキップして映像を見ずに、オートクリップに書いてある「活字だけ」のストーリーを見られる。
  • 完全な一本道にならないように11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を窺わせる内容のサブイベントが用意されており、ここは自由度が高く非常に好評。
    • ミッションの内容はストーリー進行上の強さでも問題なくクリアできる物から、全てのクリスタリウムを埋めてもなおきつい物まで様々。クリアするとご褒美がもらえる。
    • マップ自体も非常に美しく(上記のアルカキルティ大平原が舞台)、歩くだけでも楽しめる物となっている。フィールド上を巨大な敵がうろついていたり、モンスター同士が争っていたりという場面もある。
    • ミッションはクリア後でも受ける事が出来るため、やりこみ派にも安心の仕様。
    • なお、ミッションを全て埋めると最強の隠しボスが現れるので埋める意味が無いわけではない。
    • サブイベントは主にキャラクターの間の絆が強調された内容だったり、何百年も前の遺跡のことだったり、ストーリー上で重要な「神」についてのものだったりなど様々。
      • ちなみに発売前はこの11章に重点を置かれて宣伝されていた。そのためなぜこういうマップがあるのに他の章では用意できなかったのかと言われる事に。

賛否両論点

  • 街施設はまず利用出来ない。
    • モブキャラとの会話は基本的に不可で会話を盗み聞きする格好*7になる。
    • ただ「情報収集が不要」「ショップの利用が便利」「道に迷わない」などの点では遊びやすくなっている面もある。

問題点

  • とにかく後半まで自由が無い。
    • 同じく一本道が続く『X』に比べてもマップのギミック、パズル、ミニゲームすらなく具体的な世界地図も無いので、マップの閉塞感や単調さが目立ってしまう。
    • ストーリーを楽しんでもらうために寄り道せずに一気にプレイしてもらう事を狙ったとはいえ、一方通行一本道、後戻り不可とFFの「シナリオの傍らに寄り道を楽しむ」要素が後半までお預けなのは不評。
    • 一本道ゆえに稼げる経験値も決まっており、強敵に負けたら引き返してレベリングという動きはほぼ不可能*8。全CPをクリスタリウムに注ぎ込んだ後でボス戦で負けると、リスタートが詰将棋と化すことも。
  • 自由の増えた11章の問題点
    • 一度に一ミッションしか受けられない上、これまでの閉塞感を打ち破るほどにマップがだだっ広い。勿論移動にチョコボはあるのだが、そこまでいくつかのミッションを熟す必要があり、徒歩の行き来が大変。
  • イベントとイベントの間が移動するだけの展開が続く場所がある。
    • イベントムービーが長くなりすぎるのを回避する処置なのだろうが、戦闘や探索もない箇所で移動するだけならば最初からイベントを繋いでくれればよかったと思わせる場所がある。
    • そういう場所にも何故かセーブポイントが置いてあり、戦闘が無く肩透かしを食らうことも。

シナリオの飲み込みにくさ

  • 本編の世界観のための造語がかなり多く、その事を揶揄されている。プレイヤーが面食らい世界観を飲み込むのに時間がかかるのはマイナス。
    • 造語の解説自体は会話やモノローグでも言及されており理解の妨げにはならない。ただ そういった用語を用いて無駄に難解に見せようとしている のが問題点。キャラクターの台詞では当然の言い回しにはなるのだろうが。
  • 神々が引き起こす理不尽な定めに対して、理屈では説明しきれない奇跡を引き起こして抗うのが本作の流れ。難しく考えなければ勢いだけで非常にスケールの大きな事を成し遂げていくので、爽快ではある。
    • しかしストーリーの理屈や整合性を考え始めると、爽快さよりも世界観の妙な理不尽さや強引・ご都合主義な展開といった粗に目が行ってしまう。
+ 具体的な結末について
  • 主人公達がシ骸(アンデッドのようなもの)になったにもかかわらず生身の人間として唐突に復活したり、主人公達がいる世界(コクーン)を物理的に支えているラスボスを考えなしに倒してしまい崩壊する世界を特に説明なく「奇跡」によって留めることに成功する…といった大規模なご都合展開が繰り広げられる。
  • アルティマニアΩで明かされる要素が多い。
    • 本編中で明かされないまま終わった設定やストーリーの核心は外部の本が説明している。
    • エンディングの描写についても説明があるため興味がある人は閲覧推奨。
    • だがシナリオに関係しないものはいいとして、シナリオに関係するものは本来はゲーム内で完結して明かされるべきなのでは?

通常戦闘の問題点

  • MPの概念が無く、HPも戦闘毎に回復されるため、その戦闘を切り抜ける事が念頭にある。
    • 主人公が落ちれば即アウトとはいえ、バフ、デバフ、回復を徹底していれば戦闘は続けられるし、運要素も少なく、防御重視で持久戦を目指せば負ける事は少ないのだが戦闘時間が伸びるため退屈。
  • 味方のAIが非効率
    • 補助魔法は「一種類ずつ人数分順番に」回復魔法は「単体魔法を人数分順番に」のように単体への付与を優先する傾向にある。特段無意味な行動を取るような馬鹿AIではないのが幸いだがピンチで発揮されると困る。
    • インターナショナル版やアップデート版ではAIがやや改善されたものの、それでも単体優先が変わらない。
  • 戦闘中のコマンド選択のレスポンスが悪い
    • リアルタイム戦闘のためコマンド入力は出来るだけ速やかに行いたいが、反映までに微妙な待ち時間が発生する。
      • 自動入力では、すぐに使って欲しいコマンドを使ってくれなかったりするのでどちらも問題あり。
    • アビリティの種類が多いので、手動だと選択も大変。リスト表示も横2列、縦3行であり、数に対し少ない。
  • オプティマチェンジの問題点
    • 戦闘中は初回に演出が入り、コマンド入力を待たされる。この間もゲージの増加は続くため、演出終了後に敵が行動することもある。
    • オプティマがメンバーを換えるごとに初期化されるため、再設定が必要になる。
  • キャラカスタマイズも解禁まで時間がかかる
    • 特にクリスタリウムや改造を利用出来ない第1章~第2章が単調に感じやすい。序盤などは特に戦闘は適当に○ボタンで攻撃を繰り返したり、時折L1ボタンを押して戦いを変える程度の作業。
    • 敵を倒しても得られるものはほとんど無い序盤でも雑魚敵が結構な頻度で配置されているので煩わしい。
    • いざ戦闘が始まって頭を使う要素としては、回復アイテムを使う(序盤ボス)、先ほどのようなL1でオプティマを変更する程度。むしろ敵に負けてその結果を参考にしながら戦略を立て直すところの方に頭を使うことになる。
    • クリスタリウムは章ごとに成長上限があり、レベルを集中して上げ戦略を組むという事も出来ず、序盤は勝ち方が決まっているケースも多い。
  • 徐々に出来る事が増えていくとはいえ、序盤から戦闘が楽しめるデザインにすべきだったのでは。
  • 召喚獣の扱いがよくない
    • 元々FFシリーズでは演出の長さの割に威力がイマイチで使われにくいという懸念事項を持つ傾向にある。
    • 本作でも戦闘中はリーダーの召喚獣しか喚び出せず、キャラ毎に一体しか配されない都合からリーダーにしなかったキャラの召喚獣がそのまま死蔵されることも。
      • そうでなくともパーティメンバーの固定やリーダー固定の時期も長く、リーダーでないキャラの召喚獣が腐ってしまう。
      • 今作は久々に強い召喚獣もあるので使いたいところではあるのだが。
  • 全体マップは北向き固定ではなく進行方向に応じて回転するため、やや扱いづらい。
    • 東西南北の概念を持つのがアルカキルティ大平原くらいでマップのない事も多いが。

総評

本作を短く言い表せば、「ストーリーを進めながら(コマンド式の)戦闘を楽しむゲーム」である。
これ自体はRPGというジャンルが持つ一つの側面であるが、本作は一般的なRPGの枠に囚われない、その方向性に特化した作りになっている。しかしながら、後述するようにこれが広く理解されるに至るまでには多くの時間がかかってしまった。
『ドラゴンクエスト』シリーズや過去の『FF』シリーズのような、いわゆる「冒険を楽しむRPG」を遊びたいという人に本作を薦めるのは少し考える必要があるだろう。

戦闘システムは「アクティブタイムバトル(ATB)の正当進化」と言えるほど評価が高く、BGM・グラフィックも素晴らしい出来である。
『ファイナルファンタジー』シリーズが日本を代表するRPGであることから、「世界を旅する」過去のゲームデザインから離れた本作には極めて強い賛否両論が巻き起こった。
本作を「非常に面白い」と言う者もいれば「クソゲー」と言う者もおり、レビューサイトの評価は未だに安定しない。 各ハードのファン&アンチ、シリーズのファン&アンチ、『ファイナルファンタジー』というブランドそのもの等、様々な要因で大荒れしたのである。
本作を良くも悪くも象徴するのが「一本道」であり、これを受け入れるかどうかが賛否双方の評価を分ける決定的な論点となっている。
この辺りはプレイヤーがストーリー重視orシステム重視、街で全ての住人と話したいorヒントをくれる住人とだけ話したい…など、「RPGに何を求めているか」によって評価が変わってくるだろう。


PS3独占から360とのマルチへの変更に関して

本作は当初PS3独占で開発されていたが、後に360とのマルチプラットフォームに変更されたという経緯がある。
これは、マイクロソフトの「360でも出してくれ」という要求を、360が北米や欧州マーケットの家庭に広く普及していたことを理由にスクエニの和田社長が了承した為である。

  • PS3版と360版との比較点
    • 38GBの容量であるPS3版から360版では20GB減らされて18GBとなっており、解像度がPS3版は1280x720で360版は1024x576となっている。
      • マルチタイトルでは基本スペックの低いPS3版が劣化する傾向があるが、本作は容量の少ない360版が劣化する形となった。
    • 360はDVD-ROM3枚組となっている。
      • ただし、後に発売されたWin版も29GBであるが、そのほとんどはプリレンダムービーであり、ムービーだけで全容量の2/3(19.8GB)を占領している。結局はムービーが容量を食っているだけであり、リアルタイムムービー化すれば容量は足りたと思われる。
      • 実際、リアルタイムムービーがメインとなった『XIII-2』のWin版は15GB程度まで容量が減っている。
  • このような経緯であるため削減された要素を全て収録した本作の完全版を求める声も多い。
    • 現在なら最大66GBまで容量があるので、一応実現可能なところもこの声を後押ししている感がある。
  • マルチ化が決定した当初は北瀬氏などがインタビューで「360版の『XIII』が発売されるのは海外のみで、日本での発売は絶対に無い」と明言している(参照1参照2)。
    • ただし、「360用のインターナショナル版」については微妙に表現が違い、「(まだ国内版が出来てない状態なので)計画がない」とは言っているが「出さない」と明言はしていなかった。
      • その後、2010年9月になって、日本の360で『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツ インターナショナル』の発売が決定した。
    • 北瀬氏は「日本でも発売の要望が多く、新型の登場などで2008年7月頃から状況が変わり日本でも360しか持ってない人がいると思うから出した」と語っている。
      • 発売はPS3版から綺麗にほぼ1年後であり、「日本のSCE側と何らかの契約で1年縛りがあったのではないか」という噂もある。

インターナショナル版の特徴

  • 正式タイトルは『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツインターナショナル』
  • 戦闘面が調整され、味方のAIがより向上、追加要素であるイージーモードや英語音声(日本語音声はない)の追加が行われた。
    • イージーモードは敵の強さ自体はノーマルモードと変わらないが、ブレイクゲージが段違いに上がりやすくなっており、ノーマルモードよりも格段に攻略が楽になっている。またイージーモードとノーマルモードはメニュー画面でいつでも任意で変更可能。ただしレアドロップ確率が0%になる。
      • 後に『アルティメットヒッツ インターナショナル』の発売に伴い、PS3版向けにもイージーモードの追加パッチが配信された。
    • 英語音声については、過去の『FF』シリーズのインターナショナル版でも同様に英語音声のみの収録であった。
      • だが今作の場合、『XII』のヴァンの配役の反省からか、非常に豪華な声優陣を揃えているため美麗なムービーで合わさる声優の演技も見所と言える部分である。それが英語音声だけの収録となる今作はその『XII』の時とは逆に非難するものも増えた。
      • 英語版の声優の演技自体には非難はほぼなく、逆に英語であるため会話に紛れる専門用語の違和感を感じさせないとの意見もある。
  • 過去作品のインターナショナル版にあったような追加ボスや追加イベントなどは一切無い。パッチも考慮すると、微妙なバランス調整と英語音声、画質の劣化くらいしか違いがない。
  • ゲーム本体の仕様変更は上記のみでほとんどPS3版と差異はないが、初回版にエンディング後の後日談を描いた小説と設定資料が掲載されたブックレットが付属している。これに関してはゲームの内容が殆ど同じな上、本に収録するだけならゲームとセットで販売する必要が無いという批判も多々ある。
  • また、PS3版が売れたのにもかかわらず何故PS3版のインターナショナルはないのかという批判もある。
    • ただし、過去には『VIII』にもWin版が出たが海外版をベースにしており事実上のインターナショナル版ともいえる内容だった。
    • スターオーシャン4』は逆に、360で通常版が出た後にPS3でインターナショナル版が発売されている。
      • ちなみに、そちらは逆にPS3版の画質が劣化している。
  • 2011年7月、『アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーXIII (PS3)』『アルティメット ヒッツ インターナショナル ファイナルファンタジーXIII プラチナコレクション(360)』が発売(どちらも廉価版)された。
    • 360版には『アルティメットヒッツ インターナショナル』の初回特典であったブックレットが再び付属している。また、この特典はPS3の方にはやはり付属していない。

Win移植版の特徴

  • 2014年10月10日にPC移植版が発売された。事前に販売を開始した『VII』および『VIII』はスクエニ公式ストアでの配信だったが、こちらはSteamでの配信となり、DRM*9もこちらに準じている。
    • 基本的なゲーム内容、ゲームバランスには調整が入っておらず、CS版そのまま。
    • 最適化不足が目立ち、当初は画質が720pに固定され、グラフィックオプションも一切存在しないなど、PCゲームでは搭載して当然の要素がなかったため、世界中で不満が噴出する事態となった。
      • 後に数回のアップデートが行われ、解像度は720pと1080pの選択式に、影解像度やアンチエイリアスの設定といった要素が追加され、少しは改善された(ただし、これでも他のPCゲームに比べると大幅に不足しているが)。
      • ちなみに国内からの購入では関係ないが、アジア版以外のバージョンでは容量が倍の60GBもあり、これも不満の的となった。
      • 非アジア版では日本語と英語の音声を収録している為、各ボイス分のプリレンダムービーが容量の大部分を占めている。当然ながら切り替え機能を望む声も。
    • フルスクリーンとウインドウモードへの切り替えが出来るのだが、強制的にマウス操作がゲーム側に取られてしまうため、ウインドウモードにする利点がまるでない。一応、Alt+Tabでウインドウ切り替え実行するなどで回避は可能。
  • 多数の不満が上がった事をスクエニ側も重く受け止めたらしく、当初2015年春までにライトニングサーガ3作を全てPCで配信するとしていた予定は大幅にずれ込み、最終作の『ライトニング リターンズ』の配信は2015年末となった。
    • ただし、その分しっかり最適化されており、ユーザーレビューの総合評価も「非常に好評」を獲得している。

クラウドゲーム版

  • 2014年10月9日にクラウドサービス「G-cluster」にて『XIII』の3部作が配信。
    • クラウドサービスなので高速なインターネット環境とPS2以上の性能の機器があれば性能の低い様々な機器(PCとスマートフォン)でも楽しめる。
    • ただしスマートフォン、iOSで遊ぶ際は別途ゲームパッドがないとプレイしにくい。タッチパネルのバーチャルパッドで操作するため、タッチ、スワイプ操作に最適化されていない。
    • また常に3Mbps以上のストリーミング通信を行うため、Wi-Fiでの通信が推奨される。

余談

  • PS3初の『FF』とあってか大量に入荷した店が多く、購入したユーザーも多かった故か、かなり早い段階で中古で値崩れが起きていた。
    • ただし、中古が値崩れするのは『FF』シリーズでは毎回恒例のことであり、『XIII』だからそうなったわけではない。この辺りをネタにして本作を主人公のライトニングとかけて「在庫ニング」と揶揄するものもいる。
    • また、日本版においてもPS3版は約190万売れたのに対し、360版は2011年2月現在で2万本程度しか売れていない。これは『FF』シリーズで外伝も含めて過去最低の売り上げを360版が記録した。
      • 特典のみ目当てで購入した人も考慮すると、北瀬氏が言うように「360しか持っておらず、かつ(わざわざ1年遅れで英語音声の『XIII』が欲しい人」が相当少なかったということになる。
      • これらのことから「当初の独占の約束を破ってまで、今更日本で出す意味があったのか」という意見が多く、前述した日本のSCE側との契約で1年の時限独占だったという疑いも強くなった。
  • 上記の「在庫ニング」と合わせてスラング化された一文が広まっており、ネタ的に有名な作品にもなっている。
    • ストーリーの意味不明さや造語の多さを揶揄した「ファルシのルシがコクーンでパージ」や、主人公ライトニングの設定を揶揄した「光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる女性騎士」等々。
      • 現在でも後続シリーズ作において意味不明なストーリーを揶揄する言葉として扱われている。ただ、造語の意味が知られていない傾向にもあり、エアプ判別の側面も一応ある。
      • なお、「光速の~」の部分に関してはとあるゲーム雑誌においてのライトニングの紹介文であり、公式の文章ではない。
      • さらに言うと、これらの要素は実際のゲームでは全く見られない事もあり、ゲームをプレイしたユーザーの一部から反感も持たれた。
        ただ、後の『ライトニングリターンズ』などでのライトニングの扱いを顧みるに、スクエニ側もこのネタ及びユーザー側のネタ扱いを悪ノリで取り入れた節が見られている。
  • PS3版『XIV』のβ体験版のキーが初回版に封入されており、それを目当てに購入したプレイヤーも少なくない。
    • が、その『XIV』はPC版だけを先行発売にし、PS3版の発売が大幅に伸び2013年8月になってしまった*10。詳しくは当該記事で。
  • 本作の発表と同時に『FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY』というシリーズ展開を予定していることを発表していた。
    • ゲーム内容や世界観のまったく異なる作品のストーリーの中核に「FABULA NOVA CRYSTALLIS」という共通の神話体系*11を持たせ、それぞれに『FFXIII』の名前を冠する*12というものであった。
    • 当初は『アギトXIII』『ヴェルサスXIII』が発表されていたが、結局は『ファイナルファンタジー零式 (←アギトXIII)』『ファイナルファンタジーXV (←ヴェルサスXIII)』と『FFXIII』とは別の作品として形になっている。
    • 要するに「『XIII』というナンバリングタイトルに相当する作品を複数出す」というこの構想、最終的にはいずれも正式なナンバリングタイトルとなることで形を変えて果たされたと言えるのかもしれない。

その後の展開

最終更新:2022年05月05日 16:05

*1 発表では10月9日となっていたが、北米時間での表記だったため日本での発売は10日にずれ込んだ。

*2 ロール「アタッカー」の持つ「スマッシュアッパー」というオートアビリティが必要。発売前の情報では「うちあげ」として自分でコマンドを入力する必要があった。

*3 ゲームオーバー後も同様にリスタート可能、ペナルティも一切無い。

*4 しかし『X』から『XII』まで、植松氏は共同作曲、もしくは一部作曲に留まっている。

*5 『アンサガ』の「バトルテーマ I」や、『サガフロ2』の後年バトルである「Feldschlacht IV」に加え、『シグマ ハーモニクス』の「希望与えし「戌吠の神楽」」等、以前から氏が手がける通常バトルのクオリティの高さは絶賛されていた。

*6 オブザイヤーは『NieR RepliCant&Gestalt』だった。

*7 主人公一行は物語冒頭でルシとなるが、ルシは政府ぐるみで接触者ごと追放(パージ)するほど恐れられている。盗み聞きに徹する姿勢自体に違和感を覚える人は少ないはず。

*8 一本道では雑魚がリポップしないため、レベリングできるのは11章以降。シンボルエンカウントなので一本道リポップは確かに不自然だが……

*9 DL販売ゲームのネット認証システム。『VII』『VIII』では認証回数に制限があり、回数が切れると買い直しになるという問題のあるシステムだった。

*10 キーが全く使えなくなった訳ではない。

*11 ルシ、女神エトロなど共通の用語が使われている。

*12 『FFXIII』以外の作品は外伝というわけではなく、「それぞれが『XIII』である」とのこと。