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第二十九章

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機甲盤古 第二十九章
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<翻訳者コメント>




  • 1ページ タイトル:棠樾鎭〔5〕

  • 2ページ
隊員「これは重症だ…」
  「すぐに病院へ搬送しないと!」
守芬「私達も付いていっていいかしら?」
隊員「はい。ですが重量制限がありますので、そちらの方は…」
守芬「そうだ、どうしよう…」
盤古「それがしはいいですから!」
  「棠樾鎭は山のふもと!」
  「歩いても十分追い付けます。早く魯泉を!」
守芬「けど…」
霍安「そうそう、ボクもいるんだしさ」

  • 3ページ
霍安「棠樾鎭までの道はよーく知ってるから。盤古の案内はボクが務めよう」
  「構わず先に行け」
守芬「……」
  (ダメ…こいつを盤古と一緒にはしておけない!)
  「あの、霍安…あなた、私達と来てくれないかしら?」
  「魯泉の治療に協力してほしいの…」
霍安「あん? んなの医者に任せときゃいいじゃないの」
  「腕の一本くらいでギャーギャー騒ぐなって」

  • 4ページ
守芬「アンタ…私達を助けなさい!」
  「私は盤古の整備士よ!」
  「助けないなら機甲兵のこと、一切教えてあげないんだから!」
ヨーゼフ「Ms.守芬、どうか冷静ニ…」
徐梅「相手は瘟神ですよ? 怒らせたりしたら…」

  • 5ページ
霍安「…は…」
  「神明に啖呵を切るか…随分と肝のすわった娘だ…」
  「そういうの、嫌いじゃないぜ? いいだろう、協力してやるよ」
守芬「…え?」
霍安「どうした、早くしな」
  「ボクの気が変わらない内に、ね……」
  「ククク……」

  • 6ページ
守芬「盤古、着いたらすぐに合流よ! あなたのダメージも軽くはないわ。修理しないと…いい?」
盤古「ええ……それがしも急ぎます」
  (魯泉……)
黄雷「行ったか?」
盤古「はい」
  「……それで…」

  • 7ページ
盤古「それがしに話とは?」
黄雷「メカ亀…」
  「今回の戦闘で……」
  「身に染みたんじゃないか?」
  「自分が、どれ程の危険をはらんでいるのか…」
盤古「……そうですね」

  • 8ページ
盤古「ですが、あの状況では…それがしでは、他にどうしようも…」
黄雷「……お前は間違っちゃいないさ」
  「実際、それで人が救われたわけだしな」
  「それでも、お前が兵器であることに変わりはない。感情を持っていたとしても…」
  「いや、むしろ…」
  「あの変身で、オレは懸念せざるを得なくなったよ」
  「メカ亀、お前の感情は、ずっとその機体(からだ)に宿し続けられるのか?」

  • 9ページ
黄雷「人工知能によって生み出された感情は、下手すりゃボタン一つでその存在を左右される」
  「そこを何者かの悪意につけ込まれてしまえば……」
  「お前はただの兵器と化す。違うか?」
盤古「…………」

  • 10ページ
盤古「…………黄雷さん…」
  「あなたは一体、何をおっしゃりたいのですか?」
  「先程からそれがしを否定してばかりのようですが…」
黄雷「…そんなつもりはないさ」
  「ただ、今日のお前を見て思うところがあってな…」
  「伝えておきたいことがあるんだ」
  「よく聞いてくれ……オレはこの棠樾鎭に来る前……」

  • 11ページ
黄雷「天界にお前のことを知らせてしまってるんだ」
盤古「……え?」

  • 12ページ
葛捏「戴逢、魏恩」
  「今日お前達を呼び出したのは他でもない」
  「とある機甲兵に関する処理をお願いしたいのだ」
魏恩(機甲兵?)
戴逢「それ、先日俺がやったばっかじゃないですか! なんでまた…」
葛捏「いや、それとは別件でな…」

  • 13ページ
葛捏「魯泉なる少年のそばに機甲兵がいる、との未確認情報が入った」
魏恩「!!」
葛捏「どうやらお前達はその少年と接触しているようなのでな…」
戴逢「ああ…けど、あん時は他に機甲兵の姿なんて…」
葛捏「よい。不備を指摘しているのではない」
  「今一度赴き、機甲兵を確認でき次第、その場で処分してほしいのだ」
  「近頃仙試科舉の業務に追われていてな…こちらで中々神員を割けんのだ」
  「頼んだゾウ」

  • 14ページ
戴逢「ツイてねえな…俺だって科舉の準備で忙しいってのに」
  「武官は便利屋じゃねえっての……」
魏恩「………」
戴逢「おっと、魏恩殿でしたな。俺は戴逢。どうかお見知りおきを」
魏恩「あ、どうも」
戴逢「あなたも災難ですな。こんな面倒事押し付けられて…」
  「ま、後腐れ無いよう、ちゃっちゃと片付けちまいましょうや」
魏恩「は…そうですな」
  (えらい事になった…)

  • 15ページ
魏恩(天界直々の命とあっては…)
  (魯泉…盤古…すまぬ。今回ばかりは儂も庇いきれぬ…)
盤古「黄雷さん…それでは……」
黄雷「ああ…遠からず、天界の神官がお前の前に姿を現すだろう」

  • 16ページ
黄雷「機甲兵であるお前を始末するために…」
盤古「………!」
黄雷「お前だけに話したのは、不測の事態を招かぬよう注力してほしかったからだ」
  「あの守芬って女はともかく…」
  「魯泉がこの事を知れば…」
  「自分よりもお前第一で行動するんじゃないか?」
  「あいつはきっとそういう奴だ」
  「力が無かろうと、たとえ満身創痍に陥ようと…」
  「どんなに恐ろしい神明を前にしようと…」

  • 17ページ
黄雷「お前を守るためなら、必ず戦いにその身を投じていくだろう」
  「これは、お前の望むことなのか?」
盤古「では、あなたは……」
  「それがしに…大人しく天界の判断に下れと…?」
黄雷「…そいつはお前次第だな」

  • 18ページ
黄雷「オレに言えるのは…覚悟を持てってことだけだ」

  • 19ページ 台詞なし

  • 20ページ
医者「ほ、本当によろしいので?」
霍安「ああ、出てけ出てけ」
  「ここは人間の出る幕じゃないんだよ」

  • 21ページ
霍安「文字幻術…痊字訣!! 癒字訣!!」
ヨーゼフ「Oh…!」
徐梅「魯泉……」

  • 22ページ
守芬(考えてみたら、治癒能力を持つ字なんてそうそう無いのよね…)
  (疒部にはそれがある…)
ヨーゼフ「傷口ガ…!」
徐梅「物凄い速さで塞がっていく…!!」
守芬(だったら…)
  (瘟神に出逢えたのは僥倖というべきかしら…)

  • 23ページ
霍安「鍾の嬢ちゃんよ…」
  「お望み通り治療してやってんだ」
  「機甲兵の情報、ボクにしっかり教えてもらうぜ?」
守芬「………」
ヨーゼフ「Ms.守芬…」
    「Mr.盤古は…」
    「万能型メカ亀だったはずデハ…?」
    「「アレ」は…ミーには軍用兵器にしか見えマセーン!」
守芬「な…兵器がどうとか、今は関係ないでしょ!?」

  • 24ページ
霍安「そいつは是非聞きたいね。このまま嬢ちゃんの講演会といこうじゃないの!」
ヨーゼフ「モシモのことがあってハ…」
守芬「だから…機甲兵にも色々あって…」
  「魯泉…!」
霍安「おいコラ、治療中だぞ。勝手に動くな」

  • 25ページ
魯泉「兵器なもんか…」
  「何言ってるの?」
  「皆…何で盤古を兵器だってみなすのさ」
守芬「っ…!」
霍安「ガキが。笑わせてくれる」
  「あいつはどう見たって兵器だろうが。ああ?」
魯泉「兵器兵器って…じゃあ、兵器って一体何なの?」
ヨーゼフ「……? 兵器トハ…」
  「軍で用いられる破壊を目的とした道具デ…」

  • 26ページ
ヨーゼフ「銃のヨウニ、強大な殺傷能力を擁したものを指しマース」
魯泉「……」
  「じゃ…じゃあさ……」
  「ぼく達が使う包丁…あれだって銃みたいに殺傷能力があるよね?」
ヨーゼフ「包丁は包丁デース。人を傷付ける為のものではありまセーン」
守芬(あ……)
魯泉「盤古は…ぼくに字を教えてくれる……」
  「文字幻術だって…人を殺める為のものじゃないんだ……」

  • 27ページ
魯泉「そう、だからこそ…」
  「あの時真っ先に言ったんだ。「スマナイ」って……」
  「そんな盤古が、機甲兵の力を使ってくれた…ぼく達を守るために! なのに…!」
  「それを棚に上げて、盤古を兵器呼ばわりしないでよ!!」

  • 28ページ
ヨーゼフ「S…sorry……」
守芬「魯泉!」
  「魯泉!」
  「しっかり!」

  • 29ページ
盤古(魯泉……守芬さん……)

  • 30ページ
盤古「………」
  (すみません……)

  • 31ページ
黄雷(あの方向は……)
  (棠樾鎭じゃないな)
  (となると……)
  (あいつが目指すのは……敦煌)
  (これがお前の答えか……)
  (メカ亀をこの状況に追いやったのはオレだ。なら……)
  (オレは見届けるべきだ……)
  (こいつの行く末を)

  • 32ページ 台詞なし

  • 33ページ
  [その後……]
  [霍安が治療に手を貸すことはなかった]
  [けど幸いなことに、病院での施術が功を奏し、]
  [魯泉は快方へと向かっている。全治まで3週間はかかるみたいだけど……]
  [そして私は、盤古の到着があまりに遅いことに不審を抱き始めていた……]
邱寧「お邪魔するよ!」
邱孝「魯泉の具合はどう?」

  • 34ページ
邱孝「あら、まだ目を覚まさないの?」
守芬「ええ…」
邱寧「できることがあれば何でも言ってくださいね」
邱孝「あの亀ちゃんいないの?」
  「残念ねえ、直接渡したかったのに…」
守芬「え?」
  「これは…?」
邱孝「亀ちゃんをモデルに作ったの!」
   お礼のしるしに!

  • 35ページ
邱寧「皆さんの分もありますよ!」
   ほら、動くんです 。
守芬「流石本職ですね」
邱麗「こっちは虎神様に」
  「こちらにはいらっしゃらないのかしら?」
守芬「…黄雷?」
  「!」
徐梅「守芬さん?」
守芬「魯泉をお願い…私ちょっと出てくる!」

  • 36ページ
守芬「車を貸してください!」
  (私としたことが……!)
  (魯泉のケガと霍安に気を取られて…)
  (黄雷の動向にまで目を向けられてなかった……!)
  (よりによって…盤古を黄雷と一緒にしたまま山を降りてしまうなんて……!)

  • 37ページ
邱寧「はい、これはあなたの分」
ヨーゼフ「Wow, exellent!」
邱寧「じゃあ…」
  「盤古と魯泉のはここに置いておこうか。2人ともきっと喜ぶぞ!」
守芬(お願い!)
  (どうか無事でいて!)

  • 38ページ・39ページ
守芬(…………………!!)

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