機甲盤古日本語翻訳wiki

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だれでも歓迎! 編集
<翻訳者コメント>




  • 1ページ
  『むかし ある しんめい が ひとり の こころやさしい のうふ に いいました』
  『これ を あなた に さずけましょう。これは 喜願樹(きがんじゅ)』
  『この き は よろこび の たね を ふりまき、あなた の こころ から ほしいもの を』
  『いちねんじゅう その えだ に つける でしょう』
  『それ を きいた のうふ は』
  『たいそう よろこび……』

  • 2ページ 台詞なし

  • 3ページ
魯泉『徐梅へ。ぼくと盤古が家にかえって半年がたちました』
  『ぼくたちは元気です。徐梅はどうですか?』
  『うちの畑がほう作で』
  『去年の秋はたくさんの作物がとれました』
  『徐梅も…いつか遊びに来てください』
  『おいしいものをごちそうします』
徐辛「徐梅、アンタにお客さん!」
徐梅「きゃ!」

  • 4ページ
魯泉「盤古、起きてー」
盤古「後5分——」
魯泉「じっちゃん、行ってくるね」
魯天雨「ほいよ、ご苦労さん」

  • 5ページ タイトル:魯泉と盤古

  • 6ページ
守芬「盤古!」
魯泉「あ…!」
  「守芬ねえさん!!」
守芬「メンテナンスに来たわよ。最近どう?」
魯泉「今、今年の分の種まきを準備中なんだ」
  「盤古がいてくれて大助かりだよ」
  「だから今年は…輪作をやってみようかなって」

  • 7ページ
盤古「班判官のご厚意で、それがし用の部屋を増築していただきました」
  「全て…」
  「順調です」
守芬「…そう」
  「よかった」
  「そうそう」
  「あなた達に見せたいものがあるのよ」

  • 8ページ
守芬「結果発表後の、宴会の様子を録って編集したものよ」
  「皇帝陛下が送ってくださったの」
焦猛『念願の火副官だぜ!』
  『あんがとな! お前らがいなきゃ、俺はきっと合格できなかった!』
謝亨『ぼぼ僕、無定河校尉ですよ盤兄!』
趙牙『無定河て…外れじゃねえだか?』
夏凌『や、やりましたね謝亨! 東海蟹王への第一歩です!』

  • 9ページ
公羊善『僕は…奉鑾として王羌へ……これも皆さんのおかげです…!』
禹殊『試験には落ちちゃいるが、お前にゃ見所がある。俺んトコ来ねえか?』
陶隱『…聞いときますけど、危ない仕事(こと)したりしません?』
宿平『小生も詔敕使の名に恥じぬよう』
  『民のため、精一杯務めていく所存です』
呉鎮『俺? 旅雲令だけど…』
  『これどういう趣旨?』
  『盤古に? ちょっといいかな?』
  『いい? じゃあ失礼して…』
  『盤古、俺、お前を誤解してた』
  『酷いこともしたと思う。本当にすまなかった…』

  • 10ページ
呉鎮『今回は色々と勉強になったよ』
  『よければ…また友達でいてくれないだろうか』
盤古「不思議ですね。何だか夢の中を旅して来たような、そんな気さえしてきます」
魯泉「そうだね」
盤古「陛下はいい方ですね」
  「このような映像まで用意してくださるなんて」
守芬「ちょっと前に、陛下が私を上海に招いてくださったんだけど…」

  • 11ページ
允玄「こちらが我が大清帝国最先端の設備だ」
  「ゆるりと観覧してゆくがよい」
  「守芬嬢。そなたの技師としての腕は素晴らしい」
  「そなたが京城入りを望むならば、それ相応の地位を、朕は約束しようぞ」
守芬「恐れながら皇帝陛下」
  「私は実家で家族といる方が性に合ってるみたいで…」
  「それに聞くところによると、陛下は機甲兵の製造をお考えだとか……」

  • 12ページ
允玄「……その件はすでに白紙に戻した」
  「研究の結果、機甲兵のメカニズムは…現代の科学では再現不可能との結論に至った」
  「我が国には今、機甲兵を作り出す術がない」
  「かつて神明が、乱世後貸し与えた機甲兵を人間から取り上げたのも、人間に扱えるシロモノではなかったとの判断からなのやもしれぬな…」
  「僅かだが得心いったよ」
守芬「……ええ、私も思い知らされました」
允玄「なに…今は不可能であろうと」
  「未来は可能性に満ちておるのだ。なれば、これからも我が道を貫くまでよ」

  • 13ページ
ヨーゼフ「シカシ陛下…良イノデースカ? コレホドノ情報ヲ「ミー」に渡シテ…」
    「「ミー」ハ…コノ国ノ兵器ヲ改造シ、破壊二加ワッタ賊人デース!」
允玄「良い。スパイ行為など、朕には取るに足らぬこと…」
  「否、むしろ大歓迎であるぞ」
  「才を高めあうこと。競争は成長と進歩を促す」
  「少しでも多くを持ち帰り、祖国で功を積むがよい」
  「そちはこれを機に昇進し、いずれ一級外交官として、中国とのパイプ役を担うのやもしれぬ」

  • 14ページ
允玄「次に同じ土を踏む時は…」
  「そちの国に学びたいものだな」
ヨーゼフ「陛下…」
盤古「…では…ヨーゼフさんは外国のスパイだったのですか?」
守芬「私も驚いたわ。丸く収まってくれたから良かったけど」

  • 15ページ
魯泉「そうだ」
  「魏恩さまからも手紙が来たんだ」
  「米家荘に変わりはないけど、蝦兵蟹将が助けを求めて来たって」
守芬「助け?」
謝亨『どど泥がこんなに…流れも変わった…なな何とかせねばあああ!』
盤古「お二人では無定河は手に余るようでして、魏恩さまから教えを請うているそうです」
守芬「神官になるの早かったんじゃないかなあ……」

  • 16ページ
黄雷「よお、メカ亀」
盤古「こ…黄雷さん!?」
魯泉「徐梅も!?」
  「ど、どうして…」
黄雷「久しぶりだな、魯泉。ついでに徐梅も連れて来た」
魯泉「もう」
  「連絡してくれればいいのに…」

  • 17ページ
徐梅「ご…ごめんね?」
  「やっぱり、迷惑だったよね?」
魯泉「ぜ…全然!」
  「徐梅が来てくれて、ぼくうれしいよ!」
  「…………」
徐梅「……………………」
盤古「さあさ、立ち話もなんです。中に入りましょう!」
  「魯泉、ご案内を!」

  • 18ページ
黄雷「それで」
  「追試の方はどうだ?」
盤古「薛慶さまからはまだ何も…」
黄雷「なんだ、随分のんびりだな」
  「その試験、オレは反対なんだけどな」
  「妖怪に良い印象を持ってないからかもしれないが…奴らといるのがどれだけ危険か、お前だってわかってるだろうに」
盤古「それでもやるんです、黄雷さん」
黄雷「…迷いはないんだな」
盤古「ありません」
  「迷い立ち止まり、足踏みを続けていては、前に進めませんから」

  • 19ページ
黄雷「メカ亀、お前変わったな」
盤古「かもしれませんね」
黄雷「オレな、ふと考えてしまうんだ…」
  「お前らを災難に巻きこんでしまったこと。オレの通報が無きゃ…」
  「オレと出会わなきゃ、お前らの旅はもっとマシなものになったんじゃないかってな」
盤古「…黄雷さん…」
守芬「魯泉の部屋、見せてくれる?」
魯泉「もちろん!」

  • 20ページ
徐梅「わあ……」
  「旅で描いてた絵がこんなに!」
守芬「全部張り出してるんだ。へー」

  • 21ページ
魯泉「まだ覚え残しがあるから…こうしておけば頭に入りやすいかなって」
守芬「千字はいった?」
魯泉「いやあ、もらった教科書が難しくて中々…」
盤古「黄雷さん」
  「ようやくわかりましたよ…」
  「それがしが感情を学ぶ理由」

  • 22ページ
魯泉「でも…字って本当に不思議だね」
  「名前を見てると、みんなの顔と…」
  「思い出も…一緒に浮かんでくる」
  「神明はそれぞれ、自分の文字を持っていて」
  「それぞれにお話があって」
  「文字を勉強してると…」
  「まるでぼくに語りかけてくれてるみたい」

  • 23ページ
盤古「力のみならば、我は兵器にすぎません」
  「知識があっても、多機能なロボット止まりだったでしょう」
  「この旅で学んだ、喜び、信頼、希望」
  「はたまた、多くの悲しみや怒り、絶望…」
  「それらは全て…魂を形作るためのものだったのです」
  「そして最後の最後に…それがしは己に打ち勝つ力を得た」

  • 24ページ・25ページ
魯泉「こんな旅ができて…」
  「ぼくはなんて恵まれていたんだろう」
盤古「だから、それがしは心から思うのです…」
  「皆さんとの出会いは、とてもかけがえのないものだったと」

  • 26ページ
守芬「…へ? 呉鎮?」
呉鎮「ヤッホー!」
  「旅の道すがら寄らせてもらった。お前達の驚く顔が見たくてな」
盤古「きょ…きょ…今日は何て日ですか!」
呉鎮「それと…」
  「樹を見に来たんだ」

  • 27ページ
魯泉「樹?」
呉鎮「結果発表の時、お前にやった仙具だよ」
  「喜願樹。覚えてるだろ?」
  「お前達が何を願ったか気になってな」
盤古「あ、それでしたら! 魯泉が外に植えまして」
魯泉「あ…いや…ちょっと盤古…!」
守芬「何何? 願いに応えてくれる樹?」
魯泉「み…見ちゃダメ…」
守芬「実は付いてるんでしょ?」
黄雷「願い…何だろうな? おもちゃとかじゃないよな?」
守芬「魯泉はそんな子じゃないわよ」

  • 28ページ
黄雷「…べ…弁当かこれ?」
守芬「それも徐梅のとこのお弁当ね。どういうこと?」

  • 29ページ
盤古「実は魯泉、常日頃から徐梅さんのお弁当が食べたい食べたいと…」
  「そうしたら弁当の樹ができまして」
魯泉「わあーーわあーー」
盤古「魯泉頑張ったのですよ?」
  「徐梅さんに手紙を書こうと、毎日辞書をめくって」
魯泉「わあーーわあーー」
徐梅「魯泉……」
黄雷「貴重な仙具がこんなけったいな物になるとはな…」
守芬「魯泉! 中見せてね。どんなおかずが…」
盤古「あ、まだ熟してませんので、中は白飯だけです」
守芬「はいぃ!?」

  • 30ページ
呉鎮「魯泉…お前ってやつぁ…」
魯泉「わあーーごめんなさい! ごめんなさい!」
呉鎮「い…いいんじゃないか? 俗欲にまみれぬ弁当の樹。魯泉らしくて、うん……」
黄雷「熟したらおかずも付くんだよな?」
盤古「気候によります」
  「時期によって鶏肉弁当でしたり、排骨(豚肉)弁当でしたり…」
  「肥料が少ないと漬物だけの時も!」
呉鎮「も…もういいから…」

  • 31ページ
守芬「もうお昼ね。お弁当もあることだし、このままピクニックにしない?」
呉鎮「白飯だけだけどな」
守芬「お土産があるじゃない」
  「あれで何かこしらえたら?」
黄雷「……あ」
魯泉「みんな待ってて! 今おいしい野菜炒め作ってくる!」
徐梅「私も手伝う!」
盤古「それがしは食器と、座る場所を準備しましょう」
守芬「私はお茶を淹れるわ」

  • 32ページ
  [それは…]
  [大きな機械仕掛けの亀と]
  [小さな少年の物語]

  • 33ページ
  [二人の出会いが織り成す]
  [大きく小さな、かつての冒険物語]
徐梅「みなさーん」
  「できましたよー!」

  • 34ページ・35ページ
  [その名を…]
  [「機甲盤古」という]

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