機甲盤古 第八章
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<翻訳者コメント>
- 1ページ タイトル:仙縫鎭〔2〕
- 2ページ
守芬「う…」
友俊「管制室は煙で一杯だ!」
守芬「ダメ! 手の指さえ全く見えなくなっちゃう! どうやって父さんを探したらいいの?」
「魯泉、盤古の力を貸してもらえないかしら?」
魯泉「あ、うん」
(問題は…)
(ここでどんな文字幻術を使うかだ…)
友俊「管制室は煙で一杯だ!」
守芬「ダメ! 手の指さえ全く見えなくなっちゃう! どうやって父さんを探したらいいの?」
「魯泉、盤古の力を貸してもらえないかしら?」
魯泉「あ、うん」
(問題は…)
(ここでどんな文字幻術を使うかだ…)
- 3ページ
盤古「「明」を使いましょう!」
「「日」と「月」を組み合わせるだけなので比較的簡単です」
魯泉「よし! 「日」と「月」だね!」
「…月ってどう書くの?」
盤古「あー……どう説明しましょうか」
守芬「まだ知らんのかい!」
「服飾の「服」の左が「月」よ! 私のエプロンの上の方に書いてあるから!」
魯泉「わ…」
「「日」と「月」を組み合わせるだけなので比較的簡単です」
魯泉「よし! 「日」と「月」だね!」
「…月ってどう書くの?」
盤古「あー……どう説明しましょうか」
守芬「まだ知らんのかい!」
「服飾の「服」の左が「月」よ! 私のエプロンの上の方に書いてあるから!」
魯泉「わ…」
- 4ページ
魯泉「この「服(反転)」の字かな?」
盤古「ああ、ご主人様! それ逆です逆!」
「鏡文字でも使えはしますが、その場合文字幻術の力もそれがし自身に返ってきてしまうのです」
「注意してください」
魯泉「あ…」
「えっと…「日」と………」
「「月」…」
盤古「ああ、ご主人様! それ逆です逆!」
「鏡文字でも使えはしますが、その場合文字幻術の力もそれがし自身に返ってきてしまうのです」
「注意してください」
魯泉「あ…」
「えっと…「日」と………」
「「月」…」
- 5ページ
盤古「文字幻術・明字訣!!」
友俊「鍾洋さんはあそこだ!」
守芬「父さん!」
友俊「鍾洋さんはあそこだ!」
守芬「父さん!」
- 6ページ
守芬「ケホ!」
友俊「おじさんの容体は?」
守芬「煙を吸ってて意識がはっきりしないの…」
「とにかく、急いで病院に連れて行った方がいいわ!」
「さあ、早く工場を出ましょう!」
魯泉「あの、お父さんは盤古に背負ってもらった方が…」
守芬「私が…私が背負わなきゃ、ダメ」
魯泉「え?」
友俊「おじさんの容体は?」
守芬「煙を吸ってて意識がはっきりしないの…」
「とにかく、急いで病院に連れて行った方がいいわ!」
「さあ、早く工場を出ましょう!」
魯泉「あの、お父さんは盤古に背負ってもらった方が…」
守芬「私が…私が背負わなきゃ、ダメ」
魯泉「え?」
- 7ページ
守芬「強がってるだけかもしれないけど、これは工場を任されてる」
「私がやるべきだと思う…」
友俊「……」
盤古「また…」
守芬「あ…ちょっと待っ…」
「私がやるべきだと思う…」
友俊「……」
盤古「また…」
守芬「あ…ちょっと待っ…」
- 8ページ
盤古「?!」
「あ、あああ!!」
魯泉「盤古?」
守芬「あれは電気ケーブルよ! 当たったら感電しちゃうの!」
「あ、あああ!!」
魯泉「盤古?」
守芬「あれは電気ケーブルよ! 当たったら感電しちゃうの!」
- 9ページ
魯泉「じゃ、じゃあどうしたら…」
守芬「まずはケーブルを盤古から離さないと!」
「木の棒を探して、それから…」
魯泉「木の棒でケーブルを離すんだね?」
守芬「ちょっと! 魯泉!」
守芬「まずはケーブルを盤古から離さないと!」
「木の棒を探して、それから…」
魯泉「木の棒でケーブルを離すんだね?」
守芬「ちょっと! 魯泉!」
- 10ページ
守芬「バカ! 人の話は最後まで聞きなさい! 助ける時はゴム手袋をしなきゃいけないのよ!」
魯泉「ご…ごめんなさい…」
守芬「あなたまで感電したらどうするの?」
盤古「あ…ああ……」
魯泉「盤古、大丈夫?」
盤古「あ……はい……」
「平気で…す……」
魯泉・守芬「……!」
魯泉「ご…ごめんなさい…」
守芬「あなたまで感電したらどうするの?」
盤古「あ…ああ……」
魯泉「盤古、大丈夫?」
盤古「あ……はい……」
「平気で…す……」
魯泉・守芬「……!」
- 11ページ
魯泉「ああ…電気ケーブルが…!」
- 12ページ
守芬「あ……」
(これじゃ通り抜けられない…どうすれば…?)
魯泉「………」
「火事なら靈石市の時みたいに火を消せばいいんだ! 「水」はもう使えないけど、「泉」を使えば…」
盤古「…ダメです、ご主人様」
「今回のこれは電気火災。しかもそれがし達はその真っ只中にいるのです…」
「もし水を使えば、皆感電死してしまいます!」
魯泉「そんな……」
(これじゃ通り抜けられない…どうすれば…?)
魯泉「………」
「火事なら靈石市の時みたいに火を消せばいいんだ! 「水」はもう使えないけど、「泉」を使えば…」
盤古「…ダメです、ご主人様」
「今回のこれは電気火災。しかもそれがし達はその真っ只中にいるのです…」
「もし水を使えば、皆感電死してしまいます!」
魯泉「そんな……」
- 13ページ
守芬「あ! 二人とも! 上!!」
盤古・魯泉「うわああ!」
魯泉(ダ…ダメだ。避けきれない!)
(書かなきゃ…何か書かなきゃ…何を!?)
盤古・魯泉「うわああ!」
魯泉(ダ…ダメだ。避けきれない!)
(書かなきゃ…何か書かなきゃ…何を!?)
- 14ページ
盤古「ご主人様! 逃げてください!」
「それがしから早く離れて!」
魯泉「……!」
(ぼくが…)
(もしここで何も書かなかったら……)
(盤古が…)
(もっと酷い怪我を…)
「それがしから早く離れて!」
魯泉「……!」
(ぼくが…)
(もしここで何も書かなかったら……)
(盤古が…)
(もっと酷い怪我を…)
- 15ページ
魯泉(盤古を助けられる字を…ぼくは……!!)
- 16ページ
守芬「盤古! 魯泉!」
- 17ページ
守芬(何ともなってない…? いえ、盤古の体が光って…何が起こったの?)
盤古「文字幻術の効果が……」
「それがしの体に……?」
魯泉「よかった! 間に合った!」
盤古「ご主人様、今書かれたのは…?」
魯泉「さっき盤古が言ってたでしょ? 左右ひっくり返して書くと文字幻術は盤古に返ってくるって」
「だから…」
盤古「文字幻術の効果が……」
「それがしの体に……?」
魯泉「よかった! 間に合った!」
盤古「ご主人様、今書かれたのは…?」
魯泉「さっき盤古が言ってたでしょ? 左右ひっくり返して書くと文字幻術は盤古に返ってくるって」
「だから…」
- 18ページ
魯泉「「守」の字を反対に書いて、きみを守らせたんだ!」
守芬「守…? あ!」
「エプロンには私の名前が縫い付けてあるんだったわ! 裏返せば鏡文字も書くことができる!」
(それにしても…)
(書ける字は少ないようだけど、土壇場でこんな手を思い付くなんて…)
(よっぽど盤古のことを特別に想ってるのね……)
守芬「守…? あ!」
「エプロンには私の名前が縫い付けてあるんだったわ! 裏返せば鏡文字も書くことができる!」
(それにしても…)
(書ける字は少ないようだけど、土壇場でこんな手を思い付くなんて…)
(よっぽど盤古のことを特別に想ってるのね……)
- 19ページ
盤古「ご主人様、ありがとうございました」
魯泉「いや、いいんだよ!」
盤古「よし…!」
守芬「おっと?」
盤古「文字幻術の効果がある内は、電気ケーブルも恐くないはず」
「ということは……」
「今度はそれがしが皆さんを守る番…」
「さあ、いきますよ!」
魯泉「いや、いいんだよ!」
盤古「よし…!」
守芬「おっと?」
盤古「文字幻術の効果がある内は、電気ケーブルも恐くないはず」
「ということは……」
「今度はそれがしが皆さんを守る番…」
「さあ、いきますよ!」
- 20ページ
守芬「盤古、ありがとね…あなたのおかげで、父さんと友俊を助けることができた…」
盤古「礼には及びません!」
盤古「礼には及びません!」
- 21ページ
盤古「字を書いたのはご主人様ですから!」
魯泉「ぼ、ぼくはそれだけしかやってないし…!」
「それに、これは守芬姉さんのおかげでもありますから!」
「守芬姉さんが名前の書き方を教えてくれたからこそ、ぼくは「守」の字を書けたんです」
守芬「……」
「えっと…」
「今はお礼言ってる場合じゃないわね! まず無事に脱出してからよ!」
盤古「はいはい…了解です」
魯泉「ぼ、ぼくはそれだけしかやってないし…!」
「それに、これは守芬姉さんのおかげでもありますから!」
「守芬姉さんが名前の書き方を教えてくれたからこそ、ぼくは「守」の字を書けたんです」
守芬「……」
「えっと…」
「今はお礼言ってる場合じゃないわね! まず無事に脱出してからよ!」
盤古「はいはい…了解です」
- 22ページ
守芬「あ!」
「出口が塞がってる!」
友俊「この様子では、また盤古くんに頼るしか…」
魯泉「はあ…」
守芬「ちょっと…盤古…?」
魯泉「?」
「出口が塞がってる!」
友俊「この様子では、また盤古くんに頼るしか…」
魯泉「はあ…」
守芬「ちょっと…盤古…?」
魯泉「?」
- 23ページ
盤古「あ……」
魯泉「え?」
守芬(いけない!)
(盤古の機体が……)
盤古「が…あ…」
魯泉「盤古、どうしたの?」
守芬「近付いちゃダメ!」
魯泉「え?」
守芬(いけない!)
(盤古の機体が……)
盤古「が…あ…」
魯泉「盤古、どうしたの?」
守芬「近付いちゃダメ!」
- 24ページ 台詞なし
- 25ページ
魯泉「盤古!!」
