機甲盤古 第七十四章
<翻訳者コメント>
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盤古「うう……」
(え?)
(皆さんは…)
「……」
「マズイ、立てません…」
倉頡「はいはーい♡」
(え?)
(皆さんは…)
「……」
「マズイ、立てません…」
倉頡「はいはーい♡」
- 2ページ
倉頡「受験生諸君」
「位置についたかのー?」
「これより諸君らのいるエリアを出発点に」
「迷宮を攻略してもらうよ」
盤古「な…」
倉頡「−−試験時間は7時間」
「位置についたかのー?」
「これより諸君らのいるエリアを出発点に」
「迷宮を攻略してもらうよ」
盤古「な…」
倉頡「−−試験時間は7時間」
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倉頡「第三次試験…」
「スタートじゃ!」
魯泉「……あれ?」
「スタートじゃ!」
魯泉「……あれ?」
- 4ページ タイトル:倉頡迷宮【三】
- 5ページ
魯泉「あ……」
「盤古…」
「守芬ねえさん…」
(みんな…)
(バラバラになっちゃった…)
(じゃあ…)
(ぼくひとりで神明と相手をしなきゃいけないってこと!?)
「……!」
(無理だよ! ぼくなんかじゃ…)
(ぼく…)
(一体どうしたら…)
「盤古…」
「守芬ねえさん…」
(みんな…)
(バラバラになっちゃった…)
(じゃあ…)
(ぼくひとりで神明と相手をしなきゃいけないってこと!?)
「……!」
(無理だよ! ぼくなんかじゃ…)
(ぼく…)
(一体どうしたら…)
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盤古『魯泉には5枚渡しておきます』
魯泉『え? でもぼく書僮だよ?』
盤古『護身用です』
『それがしに必要な時はお願いしますね』
魯泉「……」
(盤古のカード、無駄にはできない)
(やるしかない…)
(ぼくにできることを!)
魯泉『え? でもぼく書僮だよ?』
盤古『護身用です』
『それがしに必要な時はお願いしますね』
魯泉「……」
(盤古のカード、無駄にはできない)
(やるしかない…)
(ぼくにできることを!)
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魯泉(たしか…)
(倉頡さまの話では……)
(カードを組み合わせて文字をつくり…)
(とびらを開く!)
(倉頡さまの話では……)
(カードを組み合わせて文字をつくり…)
(とびらを開く!)
- 8ページ
盤古(上に火を、下に火を)
(合わせると……)
魯泉(炎!!)
(合わせると……)
魯泉(炎!!)
- 9ページ
魯泉「で…」
「できた!」
(いいんだよね?)
(このまま進んで?)
(いきなり牛頭馬頭と遭遇したりして…)
「!」
「カード?」
(たしか…部屋の真ん中にあるのは珠のはずじゃあ…)
「できた!」
(いいんだよね?)
(このまま進んで?)
(いきなり牛頭馬頭と遭遇したりして…)
「!」
「カード?」
(たしか…部屋の真ん中にあるのは珠のはずじゃあ…)
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魯泉(もしかして…手違いかな?)
(後で試験管に返そう)
(…進むにはとびらを開けなきゃだけど)
(盤古にはさっきの組み合わせしか教わってない……)
「えー」
「どうしよう…」
(じいちゃんの名前…)
(「田」を「雨」の下に)
「あ!」
(後で試験管に返そう)
(…進むにはとびらを開けなきゃだけど)
(盤古にはさっきの組み合わせしか教わってない……)
「えー」
「どうしよう…」
(じいちゃんの名前…)
(「田」を「雨」の下に)
「あ!」
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魯泉(そうだよ…!)
(倉頡迷宮の合わせ字は)
(盤古に習った書き方じゃないか!)
(だったら…)
(同じようにすれば!)
「あは!」
「やった!」
(覚えた字が使える!!)
(これなら盤古にも会えるかも!)
(倉頡迷宮の合わせ字は)
(盤古に習った書き方じゃないか!)
(だったら…)
(同じようにすれば!)
「あは!」
「やった!」
(覚えた字が使える!!)
(これなら盤古にも会えるかも!)
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魯泉「お」
「え?」
黄亙『珠を4つ集めれば』
『通過できる』
魯泉「ええええええ!?」
(「仙」の珠ぁあああ!?!)
「え?」
黄亙『珠を4つ集めれば』
『通過できる』
魯泉「ええええええ!?」
(「仙」の珠ぁあああ!?!)
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魯泉(あと三つ見つければ…)
(盤古合格!?)
(ぼくが珠を…本当に!?)
(夢でも見てるんじゃ…)
「!!」
簡威「お」
魯泉「あ…」
(受験生だ!)
(盤古合格!?)
(ぼくが珠を…本当に!?)
(夢でも見てるんじゃ…)
「!!」
簡威「お」
魯泉「あ…」
(受験生だ!)
- 14ページ
魯泉(ど…どうしよう?)
「わ!」
簡威「何緊張しとんねん。ホレ!」
魯泉「え…あ」
「ありがとう…ございます」
簡威「あんた、機甲兵の側におった書僮やな」
「覚えてへん?」
「ワイは簡威いうもんや」
「わ!」
簡威「何緊張しとんねん。ホレ!」
魯泉「え…あ」
「ありがとう…ございます」
簡威「あんた、機甲兵の側におった書僮やな」
「覚えてへん?」
「ワイは簡威いうもんや」
- 15ページ
魯泉「ぶ…打たないで! い、命だけは……」
簡威「打つて…そいでワイに何の得があんねや」
「あんたらのおかげで、ワイは今ごっつええ感じなんや」
「あん時の四枚、助かったで。ワイの仙貨十四枚になったんや」
「カードも増えてめっちゃ快適や」
魯泉(カードがあんなに!)
「す…すごい!」
簡威「まあ、ワイもただ自慢したいわけやない」
「一個提案があるんや。他の受験生にも言うとるんやが」
「聞いてくれへん?」
魯泉「え?」
簡威「打つて…そいでワイに何の得があんねや」
「あんたらのおかげで、ワイは今ごっつええ感じなんや」
「あん時の四枚、助かったで。ワイの仙貨十四枚になったんや」
「カードも増えてめっちゃ快適や」
魯泉(カードがあんなに!)
「す…すごい!」
簡威「まあ、ワイもただ自慢したいわけやない」
「一個提案があるんや。他の受験生にも言うとるんやが」
「聞いてくれへん?」
魯泉「え?」
- 16ページ
簡威「ズバリ…」
「カードの交換や」
魯泉「カードの…交換?」
簡威「倉頡迷宮のカギはあの扉や。開くにはカードが必要…」
「カードの管理は不可欠」
「けど、万一組み合わせられるカードが無くなってもうたら」
「一貫の終わり」
「そうならんよう、受験生同士で力を合わせようっちゅうわけや」
「カードの交換や」
魯泉「カードの…交換?」
簡威「倉頡迷宮のカギはあの扉や。開くにはカードが必要…」
「カードの管理は不可欠」
「けど、万一組み合わせられるカードが無くなってもうたら」
「一貫の終わり」
「そうならんよう、受験生同士で力を合わせようっちゅうわけや」
- 17ページ
簡威「カードを交換しあえば」
「互いに必要なカードを揃えられるやろ?」
魯泉「あ…」
「なるほど!」
簡威「な? まさにwin-winや!」
魯泉「すごいです! 頭いい!」
「でも…」
「それってルール違反になりませんか?」
簡威「やっちゃいかんとは言われてへん」
「何事にも頭使わな」
「互いに必要なカードを揃えられるやろ?」
魯泉「あ…」
「なるほど!」
簡威「な? まさにwin-winや!」
魯泉「すごいです! 頭いい!」
「でも…」
「それってルール違反になりませんか?」
簡威「やっちゃいかんとは言われてへん」
「何事にも頭使わな」
- 18ページ
簡威「どや? 交換しようや。なあ?」
魯泉「でも…どうしてぼくなんですか?」
簡威「あんたやからやない。ワイの目的は交換それ自体や」
「物々交換、ギブアンドテイク。この試験の本質は「交易」やとワイは思とる」
「商売と一緒や。本質を知る者こそより儲けを出せる」
「計算がワイの十八番や」
「地位も身分も関係ない。儲けのためやったら、ワイはどないな相手とも商談したる」
魯泉「でも…どうしてぼくなんですか?」
簡威「あんたやからやない。ワイの目的は交換それ自体や」
「物々交換、ギブアンドテイク。この試験の本質は「交易」やとワイは思とる」
「商売と一緒や。本質を知る者こそより儲けを出せる」
「計算がワイの十八番や」
「地位も身分も関係ない。儲けのためやったら、ワイはどないな相手とも商談したる」
- 19ページ
魯泉「ぼ…ぼくでよければ、喜んで…」
簡威「ヨッシャ!」
「ほな! あんたのカードも見せてや」
魯泉「は…はい」
(よかった!)
(親切な神明に会えて…)
簡威「そや。あんた名前は?」
魯泉「あ…ぼく魯泉です!」
簡威「……魯泉な」
「一つ教えといたるわ」
簡威「ヨッシャ!」
「ほな! あんたのカードも見せてや」
魯泉「は…はい」
(よかった!)
(親切な神明に会えて…)
簡威「そや。あんた名前は?」
魯泉「あ…ぼく魯泉です!」
簡威「……魯泉な」
「一つ教えといたるわ」
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簡威「敵(ヒト)を信用し過ぎるんはよくないで!」
魯泉「…え?」
簡威「文字幻術……」
魯泉「…え?」
簡威「文字幻術……」
- 21ページ
簡威「笞字訣!!」
魯泉「あ…」
簡威「おっかし!」
「ワイに無防備さらして、自分のカード差し出しよるんやもん!」
魯泉「か…簡威さん…」
「どうして…」
魯泉「あ…」
簡威「おっかし!」
「ワイに無防備さらして、自分のカード差し出しよるんやもん!」
魯泉「か…簡威さん…」
「どうして…」
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簡威「ん? 何や?」
「「どうして他人のカードを奪うんだ」か?」
「アホか。さっきワイが言うたやろ」
「やっちゃいかんとは言われてへん」
「何事にも頭使わな」
魯泉「ど…どうしてこんなこと……」
簡威「恨まんといてや。あんたみたいなアホウ、ワイが手出さんでも他のやつらの餌食になるだけ」
「せやから……」
「「どうして他人のカードを奪うんだ」か?」
「アホか。さっきワイが言うたやろ」
「やっちゃいかんとは言われてへん」
「何事にも頭使わな」
魯泉「ど…どうしてこんなこと……」
簡威「恨まんといてや。あんたみたいなアホウ、ワイが手出さんでも他のやつらの餌食になるだけ」
「せやから……」
- 23ページ
簡威「あんた…」
「珠持っとるやろ」
「いっそそいつも…ワイに譲ってくれへんか?」
「珠持っとるやろ」
「いっそそいつも…ワイに譲ってくれへんか?」
