機甲盤古 第五十三章
<翻訳者コメント>
- 1ページ タイトル:百仙戯[八]
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柳生・柳鶯「おめでとうございます!」
「仙貨十枚達成! 通過確定です!」
「黄雷くん、君は今通過者の中で最年少の受験生となりますが…」
「仙貨十枚達成! 通過確定です!」
「黄雷くん、君は今通過者の中で最年少の受験生となりますが…」
- 3ページ
柳生・柳鶯「何か感想は?」
「次の試験の準備もあるでしょうが、まだここで挑戦を続けますか?」
黄雷「ごめんなさい」
「友だちがまだ通過してないんだ」
「助けにいかないと」
「行くぞ、鍾守芬」
守芬「ええ」
「次の試験の準備もあるでしょうが、まだここで挑戦を続けますか?」
黄雷「ごめんなさい」
「友だちがまだ通過してないんだ」
「助けにいかないと」
「行くぞ、鍾守芬」
守芬「ええ」
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守芬「あ!」
「盤古!」
「そっちは通過まだなの?」
「え?」
「な……何ですって!? 三連敗して今四枚?」
「どうしたのよあなた達!」
「盤古!」
「そっちは通過まだなの?」
「え?」
「な……何ですって!? 三連敗して今四枚?」
「どうしたのよあなた達!」
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魯泉「じゅ…受験生たちが、よってたかって盤古を……」
「ぼく、何にもできなくて…」
盤古(牛頭馬面だけでなく…)
(素性の知れない猪や……)
(他の受験生まで……)
(どうしてこんなことに…)
(これから……一体どうすれば…)
黄雷「チッ…!」
「メカ亀!」
盤古「え?」
黄雷「次の部屋からは、オレもいっしょについて行く!」
「ぼく、何にもできなくて…」
盤古(牛頭馬面だけでなく…)
(素性の知れない猪や……)
(他の受験生まで……)
(どうしてこんなことに…)
(これから……一体どうすれば…)
黄雷「チッ…!」
「メカ亀!」
盤古「え?」
黄雷「次の部屋からは、オレもいっしょについて行く!」
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黄雷「必要なら六回。オレがお前に負ければ」
「お前は通過できる!」
盤古「あ、ダメです黄雷さ…」
黄雷「何だと? この期におよんでまだフェアにいきたいってか?」
盤古「い…いえ……」
「そのお気持ちは、とてもありがたいと思っています。ですが……」
「それがしには…そこまでしていただく資格はありません」
「思えば、あなたには随分と助けられてきました。本当に申し訳なく……」
黄雷「資格?」
「資格って何だよ?」
「え…」
「お前は通過できる!」
盤古「あ、ダメです黄雷さ…」
黄雷「何だと? この期におよんでまだフェアにいきたいってか?」
盤古「い…いえ……」
「そのお気持ちは、とてもありがたいと思っています。ですが……」
「それがしには…そこまでしていただく資格はありません」
「思えば、あなたには随分と助けられてきました。本当に申し訳なく……」
黄雷「資格?」
「資格って何だよ?」
「え…」
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盤古「で……ですから…」
「それがしが…機甲兵…」
黄雷「メカ亀」
「オレがどうしてお前に手をかしてるのか…わかるか?」
盤古「あの…」
「それは……」
黄雷「機甲兵がどうとか…まだ言ってるのかよ…」
「それがしが…機甲兵…」
黄雷「メカ亀」
「オレがどうしてお前に手をかしてるのか…わかるか?」
盤古「あの…」
「それは……」
黄雷「機甲兵がどうとか…まだ言ってるのかよ…」
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黄雷「お前は…」
「「盤古」だろうが!」
「助けてもらうのが申し訳ない?」
「「盤古」だろうが!」
「助けてもらうのが申し訳ない?」
- 9ページ
黄雷「そんなの自分で折り合いつけろ!」
「いちいち細かいフォローまでしてられるか!」
「時間がもったいない。早く行くぞ!」
守芬「あ…」
「もう! また勝手に…」
「いちいち細かいフォローまでしてられるか!」
「時間がもったいない。早く行くぞ!」
守芬「あ…」
「もう! また勝手に…」
- 10ページ
魯泉「黄雷、ありがとう…」
- 11ページ
魯泉「何の力もないぼくじゃ」
「盤古をちゃんと助けてあげられなくて…」
「黄雷がいてくれて…本当によかった」
黄雷「礼なら試験が終わってからにするんだな」
「機会はまだある」
「今は、目の前の相手に集中…」
「あ…」
魯泉「?」
「盤古をちゃんと助けてあげられなくて…」
「黄雷がいてくれて…本当によかった」
黄雷「礼なら試験が終わってからにするんだな」
「機会はまだある」
「今は、目の前の相手に集中…」
「あ…」
魯泉「?」
- 12ページ セリフなし
- 13ページ
黄亙「……雷?」
黄雷(ち…)
(父上!)
守芬「あらま…黄雷のお父さんがここの試験官か」
魯泉「え? 黄雷のお父さん!?」
呉鎮「盤古!」
盤古「呉鎮さん!」
呉鎮「また会うとは、俺達よくよく縁があるらしい!」
「今度は絶対負けないからな」
盤古「あ…はい」
黄雷(ち…)
(父上!)
守芬「あらま…黄雷のお父さんがここの試験官か」
魯泉「え? 黄雷のお父さん!?」
呉鎮「盤古!」
盤古「呉鎮さん!」
呉鎮「また会うとは、俺達よくよく縁があるらしい!」
「今度は絶対負けないからな」
盤古「あ…はい」
- 14ページ
畢輔「いたいた! 機甲兵だ」
魯泉「あ…」
畢輔「じゃ、二人がかりってことで」
趙牙「…んだ」
??「ん、随分集まったね」
魯泉「あ…」
畢輔「じゃ、二人がかりってことで」
趙牙「…んだ」
??「ん、随分集まったね」
- 15ページ
盤古(ここにも、邪魔をする受験生が…)
黄雷(まさか父上がいるとは…)
呉鎮「小農夫、顔色が悪いぞ。腹でもくだした?」正露丸いる?
魯泉「だ…大丈夫…です…」
黄雷(まさか父上がいるとは…)
呉鎮「小農夫、顔色が悪いぞ。腹でもくだした?」正露丸いる?
魯泉「だ…大丈夫…です…」
- 16ページ
??「頃合いかな」
「ゲームの説明を始めよう」
「きみ達にはまず、ここから好きな色の手袋を一つ選んでもらい」
「身に付けてもらう」
守芬 盤古にもピッタリ…
黄亙「皆、足元に注目」
「色の付いたブロックが、見えよう?」
魯泉「はい」
「ゲームの説明を始めよう」
「きみ達にはまず、ここから好きな色の手袋を一つ選んでもらい」
「身に付けてもらう」
守芬 盤古にもピッタリ…
黄亙「皆、足元に注目」
「色の付いたブロックが、見えよう?」
魯泉「はい」
- 17ページ
??「この手袋には「持」の力が働いていて」
「同じ色のブロックなら軽々と持ち上げることができる」
「字を書いて…」
「同じ色のブロック同士で単語が成立すれば」
「二つのブロックはピッタリとくっつく」
「これを繰り返していって、ブロックをつなげていき…」
「同じ色のブロックなら軽々と持ち上げることができる」
「字を書いて…」
「同じ色のブロック同士で単語が成立すれば」
「二つのブロックはピッタリとくっつく」
「これを繰り返していって、ブロックをつなげていき…」
- 18ページ
??「足場をつくりながら——塔のてっぺんにある出口を目指す」
「これが「築字塔」のルールだ」
「これが「築字塔」のルールだ」
- 19ページ
黄亙「注意事項をいくつか」
「まず、単語が成立しないブロック同士が触れた場合、二つのブロックは消滅する」
??「違う色のブロックは単語になっててもくっつかないよ…」
守芬(…なるほど)
(要するに穴埋めゲームとテトリスの変形版か)
??「それと、違う色のブロックは、触ると強い電気ショックが…」
「まず、単語が成立しないブロック同士が触れた場合、二つのブロックは消滅する」
??「違う色のブロックは単語になっててもくっつかないよ…」
守芬(…なるほど)
(要するに穴埋めゲームとテトリスの変形版か)
??「それと、違う色のブロックは、触ると強い電気ショックが…」
- 20ページ
守芬「魯泉、ルールがわかりにくい? 大丈夫よ、実際にやってみればすぐ…」
魯泉「う、ううん…」
「ぼく、不安なんだ…」
「ここでもさっきみたいに、邪魔をする受験生がいるから」
「一体どうすればいいか…」
守芬「そういえば、まだ言ってなかったわね」
「黄雷ね、もう仙貨を十枚集めちゃってるのよ?」
魯泉「え?」
守芬「黄雷は実習生な上、予選もメチャクチャでとても頼りなかった……」
「けど、この百仙戯では違う」
魯泉「う、ううん…」
「ぼく、不安なんだ…」
「ここでもさっきみたいに、邪魔をする受験生がいるから」
「一体どうすればいいか…」
守芬「そういえば、まだ言ってなかったわね」
「黄雷ね、もう仙貨を十枚集めちゃってるのよ?」
魯泉「え?」
守芬「黄雷は実習生な上、予選もメチャクチャでとても頼りなかった……」
「けど、この百仙戯では違う」
- 21ページ
守芬「遊びに関してなら、黄雷は百人力よ」
「何も心配はいらないわ」
「私達は書僮だもの! サポートに集中しておけばいいの」
「受験生がちゃんと実力を出せるように…ね?」
魯泉「…うん…」
「何も心配はいらないわ」
「私達は書僮だもの! サポートに集中しておけばいいの」
「受験生がちゃんと実力を出せるように…ね?」
魯泉「…うん…」
- 22ページ
黄亙「……」
??「黄亙、お前んとこの息子も科舉(ここ)に来ておるな」
「お前によく似ている」
「で、手加減するの? 何なら手伝うよ?」
黄亙「…いえ、通常通りにいきます」
??「チェー、そう言うと思ったけどさ」
??「黄亙、お前んとこの息子も科舉(ここ)に来ておるな」
「お前によく似ている」
「で、手加減するの? 何なら手伝うよ?」
黄亙「…いえ、通常通りにいきます」
??「チェー、そう言うと思ったけどさ」
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??「ハイハイみんな!」
「スタンバイ!」
「この「築字塔」の合格者数は……出口まで登りつめた先着四名」
「書僮のいるとこは、二人一緒にゴールするように」
趙牙「!」
畢輔(四名?)
??「では」
「楽しいひと時を!」
「スタンバイ!」
「この「築字塔」の合格者数は……出口まで登りつめた先着四名」
「書僮のいるとこは、二人一緒にゴールするように」
趙牙「!」
畢輔(四名?)
??「では」
「楽しいひと時を!」
- 24ページ
??「スタート!!」
