機甲盤古第三章
http://www.comibook.com/cb180
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<翻訳者コメント>
※ 24ページ 玉の鑑定法の解釈が間違ってるかもしれません。
※ 26ページ 「元宝」とは貨幣として使われた金や銀のこと。25ページ預け払い機の帽子型の塊がそれです。
※ <盤古の文字補遺③>を載せました
※ 24ページ 玉の鑑定法の解釈が間違ってるかもしれません。
※ 26ページ 「元宝」とは貨幣として使われた金や銀のこと。25ページ預け払い機の帽子型の塊がそれです。
※ <盤古の文字補遺③>を載せました
- 1ページ タイトル:靈石市[前編]
- 2ページ
盤古 「見えてきました。あれが靈石市ですね」
魯泉 「看板だ。えーと…十八…大…小…中…上…」
盤古 「ご主人様、まったく字がわからないわけではないのですね」
魯泉 「うん、 簡単な字ならね!」
盤古 「本当に簡単ですね…」
魯泉 「看板だ。えーと…十八…大…小…中…上…」
盤古 「ご主人様、まったく字がわからないわけではないのですね」
魯泉 「うん、 簡単な字ならね!」
盤古 「本当に簡単ですね…」
- 3ページ
親分 「もたもたするな!」
魯泉 「ん?」
「どうしたんだろう?」
親分 「テメぇら、さっさと運び出すぞ!」
「俺達は先に行ってる。ここはオメぇらに任せるぞ」
子分1 「わかりやした、親分」
魯泉 「ん?」
「どうしたんだろう?」
親分 「テメぇら、さっさと運び出すぞ!」
「俺達は先に行ってる。ここはオメぇらに任せるぞ」
子分1 「わかりやした、親分」
- 4ページ
江晨 「お前達…」
「商品だけでは飽き足らず、この上何をしようというのだ…?」
子分1 「決まってらあ。テメぇを始末して、娘をアジトに連れてくんだよ」
江橋 「そんなの嫌! お父ちゃんが死ぬくらいなら私が代わりに死んであげる!」
「だから、連れていくのはお父ちゃんにして! お願いします!」
子分1 「嬢ちゃんよ、オレ達がこんなジジイアジトに置きたいと思うか?」
江橋 「あ」
江晨 「お前な…」
子分1 「ごちゃごちゃうるせえ奴らだな。もう黙っちまいな!」
「商品だけでは飽き足らず、この上何をしようというのだ…?」
子分1 「決まってらあ。テメぇを始末して、娘をアジトに連れてくんだよ」
江橋 「そんなの嫌! お父ちゃんが死ぬくらいなら私が代わりに死んであげる!」
「だから、連れていくのはお父ちゃんにして! お願いします!」
子分1 「嬢ちゃんよ、オレ達がこんなジジイアジトに置きたいと思うか?」
江橋 「あ」
江晨 「お前な…」
子分1 「ごちゃごちゃうるせえ奴らだな。もう黙っちまいな!」
- 5ページ
子分1 「ごぶ!?」
子分2 「このガキ、何しやがる!」
魯泉 「あ……う……」
子分2 「待ちやがれ!」
魯泉 「わ――」
子分2 「このガキ、何しやがる!」
魯泉 「あ……う……」
子分2 「待ちやがれ!」
魯泉 「わ――」
- 6ページ 台詞なし
- 7ページ
魯泉 「し…死ぬかと思った……」
盤古 「間に合ってよかったです……」
魯泉 「どうしてぼくの方が先に着いちゃうのさ!」
盤古 「それがし亀ですから、元々足が遅いのですよ!」
江晨 「いやあ、ありがとう。助かったよ。君たちは…」
盤古 「それがしはメカ亀盤古」
魯泉 「ぼくは魯泉っていいます。どうしたんですか? 襲われていたみたいですけど」
盤古 「間に合ってよかったです……」
魯泉 「どうしてぼくの方が先に着いちゃうのさ!」
盤古 「それがし亀ですから、元々足が遅いのですよ!」
江晨 「いやあ、ありがとう。助かったよ。君たちは…」
盤古 「それがしはメカ亀盤古」
魯泉 「ぼくは魯泉っていいます。どうしたんですか? 襲われていたみたいですけど」
- 8ページ
江晨 「私は江晨。この娘は江橋という。私達は馬商をしているのだが…」
「今しがた山賊に遭遇して、大事な荷物を奪われてしまったんだ」
魯泉 「山賊…!」
「あの、襲われたばかりなんですよね? それならまだ間に合います!」
「山賊達はどっちに逃げたんですか?」
盤古 「あれでしょうか?」
「今しがた山賊に遭遇して、大事な荷物を奪われてしまったんだ」
魯泉 「山賊…!」
「あの、襲われたばかりなんですよね? それならまだ間に合います!」
「山賊達はどっちに逃げたんですか?」
盤古 「あれでしょうか?」
- 9ページ
魯泉 「あんなところに!」
「盤古、すぐに追いかけよう!」
盤古 「え? ですが…」
魯泉 「どうしたの? 山賊くらい、きみなら簡単に…」
「盤古、すぐに追いかけよう!」
盤古 「え? ですが…」
魯泉 「どうしたの? 山賊くらい、きみなら簡単に…」
- 10ページ
盤古 「彼らは馬であんな遠くまで行ってしまっているのですよ? 先程申しました通り、それがしは足が遅いのです」
「倒そうにも、まず追いつけませんよ!」
魯泉 「でも、盤古には文字幻術があるじゃない!」
「字を書けばその字の効果を得られるんでしょ?」
「「飛」とか、「快」を書けば山賊にも追いつけるよね?」
盤古 「ご主人様、それ書けますか?」
魯泉 「ど…どうせぼくはバカですよ…「大中小」くらいしか書けないさ」
盤古 「あ、いえ、そんなつもりでは…」
「倒そうにも、まず追いつけませんよ!」
魯泉 「でも、盤古には文字幻術があるじゃない!」
「字を書けばその字の効果を得られるんでしょ?」
「「飛」とか、「快」を書けば山賊にも追いつけるよね?」
盤古 「ご主人様、それ書けますか?」
魯泉 「ど…どうせぼくはバカですよ…「大中小」くらいしか書けないさ」
盤古 「あ、いえ、そんなつもりでは…」
- 11ページ
盤古(…………大、中、小……?)
「それがし、いい方法を思い付きました」
魯泉 「何?」
盤古 「これならばご主人様が書ける字でも山賊を倒せますよ」
魯泉 「本当に? どんな字?」
盤古 「それはですね……」
江晨 「?」
山賊 1 「ん?」
「それがし、いい方法を思い付きました」
魯泉 「何?」
盤古 「これならばご主人様が書ける字でも山賊を倒せますよ」
魯泉 「本当に? どんな字?」
盤古 「それはですね……」
江晨 「?」
山賊 1 「ん?」
- 12ページ
山賊1 「なんだ、ありゃ」
盤古 「ご主人様、準備はよろしいですか?」
魯泉 「うん!」
盤古 「では…いきます!」
魯泉 「まずは…」
盤古 「ご主人様、準備はよろしいですか?」
魯泉 「うん!」
盤古 「では…いきます!」
魯泉 「まずは…」
- 13ページ
盤古 「文字幻術・小字訣!」
(狙いは…山賊の馬と荷物!!)
山賊等 「?」
(狙いは…山賊の馬と荷物!!)
山賊等 「?」
- 14ページ
山賊2 「馬と荷が縮んじまった!?」
「どういうこった?」
魯泉 「お次は…」
盤古 「ご主人様! 石を投げてください!」
魯泉 「オッケー!」
江晨 「?」
盤古 「今です! 二字目を!」
「どういうこった?」
魯泉 「お次は…」
盤古 「ご主人様! 石を投げてください!」
魯泉 「オッケー!」
江晨 「?」
盤古 「今です! 二字目を!」
- 15ページ
盤古 「文字幻術・大字訣!」
- 16ページ
山賊等 「!!」
山賊3 「な…岩が突然空中に現れやがった!」
山賊4 「ぶつかっちまう!」
親分 「騒ぐな、だらしねえ! あの岩をよく見てみろ!」
「オレ達にゃ当たりゃしねえよ!」
盤古 「はい、すぐに三字目を」
魯泉 「うん!」
山賊3 「な…岩が突然空中に現れやがった!」
山賊4 「ぶつかっちまう!」
親分 「騒ぐな、だらしねえ! あの岩をよく見てみろ!」
「オレ達にゃ当たりゃしねえよ!」
盤古 「はい、すぐに三字目を」
魯泉 「うん!」
- 17ページ
魯泉『「中」の字は「中間」って意味だよね? それでどうやって山賊を倒すの?』
盤古『ご主人様、この「中」という字には他にも一つ意味があるのですよ』
盤古 「文字幻術…」
盤古『ご主人様、この「中」という字には他にも一つ意味があるのですよ』
盤古 「文字幻術…」
- 18ページ
盤古 「文字幻術・中字訣!」
- 19ページ
“命中”―――!!
- 20ページ 台詞なし
- 21ページ
江晨 「君達のおかげで山賊は捕まり、荷物も取り戻せた」
「此度の恩、この江晨決して忘れないよ」
「私はこれから役場に用事がある」
「一時間後、この宿で落ち合おう。君達にご馳走させてくれ」
魯泉 「は、はい。ありがとうございます!」
「此度の恩、この江晨決して忘れないよ」
「私はこれから役場に用事がある」
「一時間後、この宿で落ち合おう。君達にご馳走させてくれ」
魯泉 「は、はい。ありがとうございます!」
- 22ページ
魯泉 「靈石市は随分賑やかだね。ぼく、こんな大都市初めてだよ!」
盤古 「ご主人様、それがしエネルギーが不足してきてます。少し補充したいのですが」
魯泉 「エネルギー? ああ、お腹が空いたんだね」
「じゃあしばらくしたら、すぐに江晨さんのとこに行かなきゃ!」
盤古 「はい」
魯泉 「そういえば、江晨さんが運んでた荷物って何だったんだろう?」
盤古 「ご主人様、それがしエネルギーが不足してきてます。少し補充したいのですが」
魯泉 「エネルギー? ああ、お腹が空いたんだね」
「じゃあしばらくしたら、すぐに江晨さんのとこに行かなきゃ!」
盤古 「はい」
魯泉 「そういえば、江晨さんが運んでた荷物って何だったんだろう?」
- 23ページ
江晨 「こんにちは、班さん」
班 「おお、江晨。久し振りだの」
江晨 「今回も興味深い玉が手に入りましたので、お持ちしました」
班 「ほう…」
「質といい細工といい、実に見事だ!」
江晨 「はい」
班 「おお、江晨。久し振りだの」
江晨 「今回も興味深い玉が手に入りましたので、お持ちしました」
班 「ほう…」
「質といい細工といい、実に見事だ!」
江晨 「はい」
- 24ページ
役人1 「班様も玉を収集されていますよね」
班 「ほほ、集めだして随分経つの」
「塔の上に玉石専用の部屋があるくらいだ!」
役人1 「少しお教えいただけませんか?」
「市場に出回る古玉は偽物も多く、判別が難しい……」
「何か真偽を鑑定できる方法があるのでしょうか?」
班 「私にもわからん!」
役人 1 「え?」
班 「古玉には特有の味があるが…」
「鑑定するならば、模様や細工での真偽よりも、むしろ玉の質が良いかを見た方が良い」
「玉に関しては、それが重要ではないかの」
班 「ほほ、集めだして随分経つの」
「塔の上に玉石専用の部屋があるくらいだ!」
役人1 「少しお教えいただけませんか?」
「市場に出回る古玉は偽物も多く、判別が難しい……」
「何か真偽を鑑定できる方法があるのでしょうか?」
班 「私にもわからん!」
役人 1 「え?」
班 「古玉には特有の味があるが…」
「鑑定するならば、模様や細工での真偽よりも、むしろ玉の質が良いかを見た方が良い」
「玉に関しては、それが重要ではないかの」
- 25ページ
役人 「では、この玉の質はどうなのでしょうか?」
班 「はい」
江晨 「何故そこで私に…」
班 「そうそう、最近馬商の方はどうかの?」
江晨 「今回は不運にも強盗に出くわしましたが、そこである方に救われましてね」
班 「ほう、それはどんな人物なのかの?」
江晨 「後程ご紹介いたしますよ」
班 「はい」
江晨 「何故そこで私に…」
班 「そうそう、最近馬商の方はどうかの?」
江晨 「今回は不運にも強盗に出くわしましたが、そこである方に救われましてね」
班 「ほう、それはどんな人物なのかの?」
江晨 「後程ご紹介いたしますよ」
- 26ページ
魯泉 「盤古、今の見た? あそこのボタンを押したら元宝が出てきたよ!」
盤古 「こ、これは実に不可思議ですね!」
女 「ああ、あれ? もちろん誰でも使えるわよ」
魯泉 「ぼくもやってみよう!」
「出てこない…」
盤古 「文字幻術を試してみますか?」
「出」は二つの「山」が重なった、簡単な字です。
盤古 「こ、これは実に不可思議ですね!」
女 「ああ、あれ? もちろん誰でも使えるわよ」
魯泉 「ぼくもやってみよう!」
「出てこない…」
盤古 「文字幻術を試してみますか?」
「出」は二つの「山」が重なった、簡単な字です。
- 27ページ
盤古 「文字幻術・出字訣!」
魯泉 「あ」
魯泉 「あ」
- 28ページ
民衆 「金が沸いて出たぞ!」
「元宝だ!」
「急げ!」
魯泉 「どうしてあんなに出てきちゃったのかな?」
盤古 「わかりません」
役人 「君、ちょっといいかな? この預け払い機のお金は君が出したの?」
盤古・魯泉 「え?」
魯泉 「はい、そうです」
盤古 「それがしもお手伝いしました!」
「元宝だ!」
「急げ!」
魯泉 「どうしてあんなに出てきちゃったのかな?」
盤古 「わかりません」
役人 「君、ちょっといいかな? この預け払い機のお金は君が出したの?」
盤古・魯泉 「え?」
魯泉 「はい、そうです」
盤古 「それがしもお手伝いしました!」
- 29ページ
盤古・魯泉 「………………は?」
魯泉、盤古。窃盗及び器物損壊罪で逮捕。
江晨 「あの二人、どこをほっつき歩いているのだ」
江橋 「道にでも迷ったのかしら?」
魯泉、盤古。窃盗及び器物損壊罪で逮捕。
江晨 「あの二人、どこをほっつき歩いているのだ」
江橋 「道にでも迷ったのかしら?」
<盤古の文字補遺③>
魯泉 「あ、「大」の字って最初は大きさを指すものじゃなかったんだ?」
盤古 「そうです。元々は「正面に立つ人」を表していました」
魯泉 「上に書かれてるのは「人」みたいだけど、下は何なの?」
盤古 「足跡を代表する「止」(昔の足の指)です。以前「走」はこの様に書いていました」
魯泉 「…………?」
「足跡が3つに?」
「これはどういう意味?」
盤古 「こういう意味です」
魯泉 「ああ。速さを表すために足跡の数を増やしたんだね?」
魯泉 「あ、「大」の字って最初は大きさを指すものじゃなかったんだ?」
盤古 「そうです。元々は「正面に立つ人」を表していました」
魯泉 「上に書かれてるのは「人」みたいだけど、下は何なの?」
盤古 「足跡を代表する「止」(昔の足の指)です。以前「走」はこの様に書いていました」
魯泉 「…………?」
「足跡が3つに?」
「これはどういう意味?」
盤古 「こういう意味です」
魯泉 「ああ。速さを表すために足跡の数を増やしたんだね?」
