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第三十八章

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機甲盤古 第三十八章
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<翻訳者コメント>





  • 1ページ タイトル:神都敦煌[後編]

  • 2ページ
黄雷「ご無沙汰しております。父上」
戴逢「よくできた息子だぜ。こいつ最近、機甲兵を2台も見付けてくれてな」
  「俺が雷撃ミスった時も、こいつの機転で人に被害を出さずに済んだんだ」
黄亙「その右手は……」
黄雷「はい」
  「これはその時に…」
  「大したことはありません。修行が足りない証拠です」

  • 3ページ
黄亙「……以後、気を付けるよう」
黄雷「……はい」
  「戴逢様。申し訳ありません。色々と迷惑をかけてしまって…」
戴逢「迷惑?」
黄雷「私が機甲兵のことを持ち出さなければ…こんな大事にはならなかったのですが…」
戴逢「ハハ、何だそりゃ!」
  「お前は天界の仕事に協力してくれたんだ」
  「おかしいのは掟破りなあいつらの方…」

  • 4ページ
戴逢「お前は何も悪くねって!」
黄亙「迷惑にはなっていないと?」
戴逢「当然だ。見習いにしとくには勿体ないくらいだぜ」
黄雷「……その様なことは…」
  「父上…」
  「折り入って、相談したいことがあります」
  「間違いがあれば…正していただきたく」

  • 5ページ
黄雷「守りたいものが、守れないのです」
  「それは兵器のように、規則に反してしまうものだから…」
  「しかしこのままでは…何か大事なものを失ってしまいそうな、そんな気がして…」
  「私は…どうすればよいか…」

  • 6ページ
黄亙「……雷」
  「何を守り、何を守らぬか」
  「私は、それをいつまでも教えてやれはしない」
  「いずれは、お前も一人立ちをする」
  「己のその目で、物事を見極めねばならないのだ」
黄雷「しかし…今は未熟者の身…判断を誤っては…」
黄亙「答えは、すでに見えているのではないか?」
  「葛藤や過ちの責任を、誰かに委ねたい気持ちはよくわかる。しかし、分別のつかぬ程、お前はもう子どもではない」

  • 7ページ
黄亙「己の過ちは己が背負う。雷よ、これはお前自身が選ぶことだ」

  • 8ページ
黄雷「はい……はい! 父上!」
  「戴逢様」
  「しばらくここに残ります。どうか許可を!」
戴逢「どいつもこいつも機甲兵機甲兵…わっかんねーな」
  「黄亙、あいつのやること」
  「ちゃんと見といてやれよ?」
黄亙「……」

  • 9ページ
魏恩「簡単に言うと仙試科舉とは…文字幻術を使った試験だ」
  「座学ではなく」
  「棋力、捜索力、妖怪への対処能力に至るまで…多種多様な才能を測る内容となっておる」
徐梅「そうなんですか。何だか不思議!」

  • 10ページ
魏恩「受験者は5~6の関門を与えられ」
  「合格は僅か10名ほど…」
魯泉「わ! 激戦だ!」
  「でもきっと大丈夫!」
  「盤古の力なら…どんな相手だろうと負けません!」
魏恩「…事はそう簡単には行かぬぞ?」
魯泉「ぼくは盤古を信じてますから」
魏恩「……魯泉。舞い上がるのは分かるが」
  「一つ忘れておらぬか?」
魯泉「え?」
魏恩「言うたろう…仙試科舉は、文字幻術を使うと」

  • 11ページ
魏恩「盤古はお前無しには使えぬだろう?」
魯泉「そ…それじゃあ…」
魏恩「受験者には書生の同伴が1名認められておる。すなわち――」
  「お前は盤古と共に…」
  「数千もの神霊達と競うことになる」
魯泉「え?」
  「えええ!?」

  • 12ページ
魯泉「ぼ…ぼくはただの農夫ですよ!? 神明の科舉になんて、そんな…!」
魏恩「この現状では致し方なかろう」
魯泉「で…でもぼくの頭じゃ、盤古の足手まといに…!」
魏恩「百も承知だ」
  「慌てることはない」
  「魯泉、今回は儂がついておる」
  「傷が癒えたら」
  「時間の許す限り、字を叩き込んでやろう」

  • 13ページ
魏恩「盤古の実力を引き出す鍵は…お前だ」
  「お前は、強くなければならぬ。良いな?」
魯泉「……うん」
霍安「………」

  • 14ページ
允玄「まったく。あれ程の機械を女性一人で修理とは、頭が下がる」
  「こちらで、サポートの手配でもしておきますか」
ヨーゼフ「Ah…皇帝陛下」
    「トコロでお仕事ハヨロシイノデ?」
允玄「やってますよ? 携帯で」
ヨーゼフ「モシヤ…国のお仕事ヲソレ一台デ…」
允玄「ええ、そうですが?」
  「もっとも、多忙な時分には二台使用しますがね」
ヨーゼフ「………!!!」

  • 15ページ
守芬(魏恩によると、仙試科舉は7日後…)
  (それまでに修理を終わらせちゃえば、後は…)
  (いや……)
  (盤古の変貌の謎が、まだ残ってる)

  • 16ページ
守芬(機体の損傷によって、陸文のかけたリミッターが解除された?)
  (けど仙縫鎭じゃ、何も変化は見られなかった。あれだけの損傷にもかかわらず。どうして?)
  (原因を突き止めない限り)
  (盤古は依然、兵器の脅威を秘めたまま)
  (仙試科舉じゃ、私は力になれない)
  (せめてこれだけは……)
  「誰!?」

  • 17ページ
盤古「黄雷さん…」
守芬「何の用よ?」
黄雷「メカ亀…」
  「話がある」

  • 18ページ
黄雷「お前は…」
  「兵器だ」
  「世のため人のため」
  「無くしてしまうべきだと、オレは思う。」
  (父上の言う通りだ…オレは、とっくに答えを知っていた)
  (ただ…認めたくなかっただけなんだ)

  • 19ページ
黄雷「だが…それは間違っていた」
  「人に危害を及ぼさず、守りさえするその姿。オレは…ずっとお前を誤解していた」
  「この黄雷……」
  「これまでの非礼、深くお詫びいたします」
盤古「っ!」

  • 20ページ
黄雷「償いの証として貴方にお力添えを、申し入れます」
  「私にできることがあれば、何なりと……」
  「な…何泣いてんだ!」
盤古「すみません……」
  「嬉しくて…つい…」
  「ようやくわかっていただけたと思うと…」

  • 21ページ
盤古「「兵器ではない」。そのお言葉…その御心……」
  「肩の荷が下りました…黄雷さん……」
  「本当に……ありがとうございます…!」

  • 22ページ
盤古「しかしながら、黄雷さん…」
  「仙試科舉に臨むのはそれがしですので」
  「今回はお力をお借りできないのですよ」
霍安「そうでもないぜ?」
一同『!!』
守芬「霍安!?」

  • 23ページ
霍安「虎ちゃんよ。盤古の助けになりたいってなら」
  「1個提案があるんだが」
盤古「…提案?」
霍安「ああ……キミらも、仙試科舉に参加すりゃあいい」
守芬「は? 何よそれ?」
霍安「いくら盤古が能力に長けていたってよ」

  • 24ページ
霍安「ガキんちょのボキャブラリーなんざ、高が知れてるだろ?」
  「キミらも付いてりゃ、盤古のピンチにも助太刀できる」
  「合格の可能性も大いに高まるってわけだ」
守芬「試験中に盤古を?」
黄雷「ふざけるな! それ、インチキじゃないのか?」
霍安「インチキ? やれやれ、オツムの弱いこって」
黄雷「何だと!?」
霍安「あのなあ……」

  • 25ページ
霍安「十二生肖じゃ、ネズミが牛の背を借り、トップに躍り出ている」
  「牛も牛でフライングだ。両者をズルだと非難する者もいるが、結局はどうなってるよ?」
守芬「あの…」
  「神話を持ち出されても…関係無いでしょ?」
霍安「大アリさ! これもまた仙試科舉の体現」
  「安心しなって。規則に書いてなきゃインチキにはならない」
  「ボクも経験者だしね。話は聞くもんだぜ?」
黄雷「何?」
霍安「そういや魏恩が言ってたっけ?」
  「仙試科舉に合格すれば…」

  • 26ページ
霍安「妖怪…も、神明になれるってさ」
黄雷・守芬「!!」
盤古「霍安様…あなたは……」
霍安「ま、それはそれとしてだ。虎ちゃんは文字幻術が使えるからクリア」
  「同伴の書生は文字幻術が不要。だから鍾の嬢ちゃんもオッケー」
  「保証人はボクがなろう」
  「これで、参加条件は整う」
  「いかがかな? ご両名」

  • 27ページ
黄雷(こいつのやり口は散々見てきた……)
  (霍安は信用できない!)
  (保証人なら、父上の方が適任……)
  (………いや……)
  (これはオレが背負うこと…父上には頼れないか)
守芬「あーはいはい」
  「どうせまた良からぬことでも考えてんでしょ?」
盤古「黄雷さん。真に受けることはありません」
  「助けがなくとも、それがしはやり遂げてみせます!」

  • 28ページ
黄雷「やかまし」
盤古「!?」
黄雷「いいから助けさせろ。助けられろ」
  「お前の意見なんて知ったことか!」
盤古「へ…ええ!?」
守芬「黄雷…」
黄雷「心配は無用だ。仙試科舉には多くの神官がいる。霍安も妙なマネはできないさ」

  • 29ページ
黄雷「オレらの目的は、メカ亀の合格…機甲兵からの脱却だ」
  「それを踏まえれば、悪くない提案ではある」
守芬「……」
  「そうね」
盤古「守芬さん……」
守芬「いいのよ、盤古」
  「やっとあなたの力になれるわね」
  「霍安」
霍安「フッ」

  • 30ページ・31ページ
黄雷「お前の提案を飲もう」
  「オレらも、仙試科舉に参加だ!」

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