<翻訳者コメント>
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呉鎮「何だって!?」
「仙試科舉に落ちたら処分される!?」
守芬「ええ、これが最後のチャンスかもしれない」
呉鎮「どうして言わないんだあいつ? あまつさえ、俺と親父に筆まで向けて…!」
守芬「…わからないわ」
「ただ…」
「それについては、盤古もひどく堪えてたみたい」
「だから珠をひとつ渡して、あなたを通過させたのね」
呉鎮「………!」
「仙試科舉に落ちたら処分される!?」
守芬「ええ、これが最後のチャンスかもしれない」
呉鎮「どうして言わないんだあいつ? あまつさえ、俺と親父に筆まで向けて…!」
守芬「…わからないわ」
「ただ…」
「それについては、盤古もひどく堪えてたみたい」
「だから珠をひとつ渡して、あなたを通過させたのね」
呉鎮「………!」
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呉鎮(俺が気絶してたのに倉頡迷宮を通過できたのは…)
(盤古のおかげだったのか…?)
「だが…どうして霍安を助ける?」
「それなら尚更、自分の試験に集中すべきじゃ…」
守芬「それが盤古なのよ」
「試験中でも他人を放っとけない。知ってるでしょ?」
「霍安に不審を抱くのはわかるわ。けど…」
「盤古だけは…」
「信じてほしいの」
(盤古のおかげだったのか…?)
「だが…どうして霍安を助ける?」
「それなら尚更、自分の試験に集中すべきじゃ…」
守芬「それが盤古なのよ」
「試験中でも他人を放っとけない。知ってるでしょ?」
「霍安に不審を抱くのはわかるわ。けど…」
「盤古だけは…」
「信じてほしいの」
- 3ページ タイトル:月牙泉武舉[二十一]
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馬賢「くっ…」
羅剛「が…」
羅剛「が…」
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羅剛「アニキ…」
馬賢「取り乱すな! 立て直せ!」
馬賢「取り乱すな! 立て直せ!」
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馬賢「ありゃただの借りもんだ! 回避に集中しろ!」
「効果が切れるまで凌ぎきれ!!」
黄雷「文字幻術…」
「効果が切れるまで凌ぎきれ!!」
黄雷「文字幻術…」
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羅剛「!!」
「しま…」
(リングの裏側から…!?)
黄雷「捉えた!」
「文字幻術・運字訣!!」
「しま…」
(リングの裏側から…!?)
黄雷「捉えた!」
「文字幻術・運字訣!!」
- 8ページ
羅剛「う…!」
馬賢「チッ!」
黄雷「メカ亀、畳み掛けるぞ!」
盤古「…はい!」
馬賢「……!!」
馬賢「チッ!」
黄雷「メカ亀、畳み掛けるぞ!」
盤古「…はい!」
馬賢「……!!」
- 9ページ
羅剛「ダメだ、アニキ!」
「これじゃあ…避け切るなんて到底無理だ!」
馬賢「…心配すんな」
「俺には俺の考えがある」
「お前はお前で、やれることやってりゃいい」
「これじゃあ…避け切るなんて到底無理だ!」
馬賢「…心配すんな」
「俺には俺の考えがある」
「お前はお前で、やれることやってりゃいい」
- 10ページ
馬賢「お前が新入りの牛頭か?」
「俺は馬賢…何だってこんな所に来た?」
羅剛「あ…う…その…あの…」
「俺…自分は何の取り柄もなく」
「馬鹿力ぐらいでして…」
馬賢「力抜けよ。俺もまだ1年目だ」
「わからねえことはどんどん聞け」
「俺は馬賢…何だってこんな所に来た?」
羅剛「あ…う…その…あの…」
「俺…自分は何の取り柄もなく」
「馬鹿力ぐらいでして…」
馬賢「力抜けよ。俺もまだ1年目だ」
「わからねえことはどんどん聞け」
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羅剛「茹で釜の使い方…」
「何だっけ…こうだったか?」
鬼「馬鹿が!」
「どこのどいつだ?」
羅剛「あ…ああ…」
鬼「お前か? 新入り!」
「死んじめえ! 叩き直してやらあ!」
馬賢「待った」
「何だっけ…こうだったか?」
鬼「馬鹿が!」
「どこのどいつだ?」
羅剛「あ…ああ…」
鬼「お前か? 新入り!」
「死んじめえ! 叩き直してやらあ!」
馬賢「待った」
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馬賢「俺…俺がやりました」
「すいません」
羅剛「馬賢のアニキ、俺のせいで…」
馬賢「まあ、気にすんな」
「俺はお前の先輩なんだ」
「何かあったら…俺がフォローしてやるからよ」
「すいません」
羅剛「馬賢のアニキ、俺のせいで…」
馬賢「まあ、気にすんな」
「俺はお前の先輩なんだ」
「何かあったら…俺がフォローしてやるからよ」
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罪人「お助け!」
「ああぎぃいいいーー」
馬賢「っ…ずっとこんな調子なんで?」
「地獄じゃ、改心させたり、刑を終わらせたりしないんですか?」
鬼「そういうんは、判官の管轄じゃき」
「わしらがやるんは「懲罰」のみ」
「ああぎぃいいいーー」
馬賢「っ…ずっとこんな調子なんで?」
「地獄じゃ、改心させたり、刑を終わらせたりしないんですか?」
鬼「そういうんは、判官の管轄じゃき」
「わしらがやるんは「懲罰」のみ」
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羅剛「あ! とっ…」
鬼「羅剛!はよせい!」
「このトンマ!」
馬賢「貸せ。俺がやる」
羅剛「あ! アニキ…」
罪人「ゴ…ア…」
「〜〜〜…」
馬賢「……!」
鬼「終わり終わりっと! 犬っコロ、いっちょ芸頼まあ。面白えやつ!」
裘青「へいへいへい。始めさしていただきやす!」
鬼「羅剛!はよせい!」
「このトンマ!」
馬賢「貸せ。俺がやる」
羅剛「あ! アニキ…」
罪人「ゴ…ア…」
「〜〜〜…」
馬賢「……!」
鬼「終わり終わりっと! 犬っコロ、いっちょ芸頼まあ。面白えやつ!」
裘青「へいへいへい。始めさしていただきやす!」
- 15ページ
管幽「牛頭馬面の仕事はハードでな」
「しばらく居てやってくれんか」
羅剛「早くアニキを楽しませろ! お前の仕事だろうが!」
裘青「や…やってますってば〜〜」
馬賢(罰を…罪人に罰を…俺の仕事は…)
「しばらく居てやってくれんか」
羅剛「早くアニキを楽しませろ! お前の仕事だろうが!」
裘青「や…やってますってば〜〜」
馬賢(罰を…罪人に罰を…俺の仕事は…)
- 16ページ
馬賢「ハッ…」
「ハッ…」
「次だ…」
「次はどいつだ?」
管幽「馬賢、来なさい」
「新しい仕事だ」
「ハッ…」
「次だ…」
「次はどいつだ?」
管幽「馬賢、来なさい」
「新しい仕事だ」
- 17ページ
管幽「文書力を、羅剛に付けたい」
「午後はこやつの教育係だ」
馬賢「ちょ、文書? こいつが? 柄じゃないですよ!」
管幽「労働緊縮中でな。役割分担だ」
羅剛「アニキ…」
「何かあればフォローしてくれるって前に…今、いいッスか?」
「午後はこやつの教育係だ」
馬賢「ちょ、文書? こいつが? 柄じゃないですよ!」
管幽「労働緊縮中でな。役割分担だ」
羅剛「アニキ…」
「何かあればフォローしてくれるって前に…今、いいッスか?」
- 18ページ
羅剛「管幽さま。仕事の調整、感謝するッス。これでアニキの気も休まるッス」
管幽「しかしその分、馬賢の仕事はお前が負担せにゃならん。大丈夫か?」
羅剛「ウス」
「頑張るッス」
管幽「しかしその分、馬賢の仕事はお前が負担せにゃならん。大丈夫か?」
羅剛「ウス」
「頑張るッス」
- 19ページ
羅剛(俺には、この腕っぷしだけだ)
(いくら考えたって、脳筋の俺じゃアニキの気持ちは汲み取れねえ…)
(なら…考えるのは止めだ)
(罪人共の悲鳴…歪んだ表情(かお)…)
(それが何だ!)
(全部耐えてやるさ。アニキのためなら…)
(それが、今の俺にできること…!)
(いくら考えたって、脳筋の俺じゃアニキの気持ちは汲み取れねえ…)
(なら…考えるのは止めだ)
(罪人共の悲鳴…歪んだ表情(かお)…)
(それが何だ!)
(全部耐えてやるさ。アニキのためなら…)
(それが、今の俺にできること…!)
- 20ページ・21ページ 台詞なし
- 22ページ
盤古(全て…命中した!!)
(これで…羅剛は立ち上がれない!)
(これで…羅剛は立ち上がれない!)
- 23ページ
畢輔「カカカ、ザマァねえな!!」
「牛頭馬面め。身の程を知れってんだ!」
「残るは馬面だけだ!」
「機甲兵! やっちまえ!」
趙牙「機甲兵は強い」
「なあも心配いらんべ」
簡威「ノンキなもんやな」
畢輔「あん?」
趙牙「何だべそれ?」
簡威「一字籤や。暇やさかい、ちょっと占うてみたんや…」
「牛頭馬面め。身の程を知れってんだ!」
「残るは馬面だけだ!」
「機甲兵! やっちまえ!」
趙牙「機甲兵は強い」
「なあも心配いらんべ」
簡威「ノンキなもんやな」
畢輔「あん?」
趙牙「何だべそれ?」
簡威「一字籤や。暇やさかい、ちょっと占うてみたんや…」
- 24ページ
簡威「機甲兵の…」
「この試験の今後を…」
趙牙「…へ?」
黄雷「チャンスだ!」
「メカ亀、馬面をリングから叩き出せ!」
盤古「………」
「この試験の今後を…」
趙牙「…へ?」
黄雷「チャンスだ!」
「メカ亀、馬面をリングから叩き出せ!」
盤古「………」
- 25ページ
盤古「馬賢さん…」
「羅剛さんをつれて治療に降りてください」
「これ以上ケガを負いたくなければ…」
「それが一番でしょう?」
魯泉(盤古がふるえてる…)
(やっぱり…「攻撃」は嫌なんだ……)
「羅剛さんをつれて治療に降りてください」
「これ以上ケガを負いたくなければ…」
「それが一番でしょう?」
魯泉(盤古がふるえてる…)
(やっぱり…「攻撃」は嫌なんだ……)
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盤古「!?」
馬賢「フ…」
「フフフ…」
馬賢「フ…」
「フフフ…」
- 27ページ
馬賢「あーあ…」
「機甲兵…路線変更だ」
「勝つだけじゃ、足んねえや」
「ちょっと芽生えちまってヨォ…」
「「殺意」ってヤツガ……」
「機甲兵…路線変更だ」
「勝つだけじゃ、足んねえや」
「ちょっと芽生えちまってヨォ…」
「「殺意」ってヤツガ……」
