機甲盤古 第七十二章
<翻訳者コメント>
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盤古「……え?」
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守芬「盤古、大丈夫?」
魏恩「魯泉も目を覚ましたぞ!」
盤古「あっ……」
「魯泉! ご無事で…よかった!」
魯泉「わあ! 何何?」
守芬「間に合ったわね…」
盤古「はい?」
守芬「あんた達、一日中昏迷状態だったのよ」
「もう試験日の朝!」
魏恩「魯泉も目を覚ましたぞ!」
盤古「あっ……」
「魯泉! ご無事で…よかった!」
魯泉「わあ! 何何?」
守芬「間に合ったわね…」
盤古「はい?」
守芬「あんた達、一日中昏迷状態だったのよ」
「もう試験日の朝!」
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盤古・魯泉「ええええ!?」
守芬「昨日の夜、何があったの?」
盤古「魯泉の姿が見えなかったので」
「それがし、霍安さまのお力を借りて、それから…」
(………それから…?)
「…あれ?」
(それから…どうしたんでしたっけ?)
魯泉「ぼくは呉鎮さまといっしょに徐梅を探しに…」
「そうだ! 徐梅は?」
霍安「心配ご無用」
守芬「昨日の夜、何があったの?」
盤古「魯泉の姿が見えなかったので」
「それがし、霍安さまのお力を借りて、それから…」
(………それから…?)
「…あれ?」
(それから…どうしたんでしたっけ?)
魯泉「ぼくは呉鎮さまといっしょに徐梅を探しに…」
「そうだ! 徐梅は?」
霍安「心配ご無用」
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霍安「徐梅はここだぜ」
魯泉「あ…」
「徐梅…!」
「徐梅は無事なんですか!?」
霍安「気を失っているだけだ」
「傷一つねえよ」
盤古「よ、よかった…」
魯泉「あ…」
「徐梅…!」
「徐梅は無事なんですか!?」
霍安「気を失っているだけだ」
「傷一つねえよ」
盤古「よ、よかった…」
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盤古・魯泉「ありがとうございます…霍安さま!」
霍安「気にすんな」
「約束したしな…」
「見つけてやるって」
「魯泉もご苦労さん。お前のおかげで万事うまくいった」
魯泉「あ…いや、ぼくは何も…」
「でも…一体だれが徐梅をさらったんだろう?」
魏恩「……」
「詳しい話は後にしよう」
「皆無事だったのだ」
「お前たちは試験に集中すべきであろう?」
霍安「気にすんな」
「約束したしな…」
「見つけてやるって」
「魯泉もご苦労さん。お前のおかげで万事うまくいった」
魯泉「あ…いや、ぼくは何も…」
「でも…一体だれが徐梅をさらったんだろう?」
魏恩「……」
「詳しい話は後にしよう」
「皆無事だったのだ」
「お前たちは試験に集中すべきであろう?」
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盤古・魯泉「はい!」
魯泉「先に行きますね!」
盤古「魯泉、ケガはもういいのですか?」
魯泉「うん!」
盤古「徐梅さんだけでなく魯泉までいなくなった時、それがしは生きた心地がしませんでした」
魯泉「ごめん…」
盤古「ですが…」
魯泉「先に行きますね!」
盤古「魯泉、ケガはもういいのですか?」
魯泉「うん!」
盤古「徐梅さんだけでなく魯泉までいなくなった時、それがしは生きた心地がしませんでした」
魯泉「ごめん…」
盤古「ですが…」
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盤古「ありがとうございます…」
「徐梅さんを探してくださって」
霍安「…もういいぞ」
「徐梅さんを探してくださって」
霍安「…もういいぞ」
- 8ページ
霍安「お疲れさん、薛慶」
薛慶「ホンマかなわんわ。シャワー浴びな」
黄雷「…よかったのか? 盤古を騙すようなマネして」
霍安「大丈夫大丈夫」
「これも計画のうちよ」
「盤古が会場入りしたタイミングで」
「ボクがどうにかしてやるからさ」
薛慶「ホンマかなわんわ。シャワー浴びな」
黄雷「…よかったのか? 盤古を騙すようなマネして」
霍安「大丈夫大丈夫」
「これも計画のうちよ」
「盤古が会場入りしたタイミングで」
「ボクがどうにかしてやるからさ」
- 9ページ タイトル:倉頡迷宮【一】
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諸揚「三人とも残ったな」
馬賢「……ああ」
馬賢「……ああ」
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馬賢「3,200人いた受験生も」
「今じゃ190人だ」
諸揚「仕事に変更はねえんだな?」
馬賢「おう」
「受験生を妨害して」
「さる方の秘蔵っ子が受かるよう仕向けること」
諸揚「金持ちの考えはワッかんねえなあ」
「ま、いいけどよ。最ッ高の金ヅルにありつけたわけだし?」
「今じゃ190人だ」
諸揚「仕事に変更はねえんだな?」
馬賢「おう」
「受験生を妨害して」
「さる方の秘蔵っ子が受かるよう仕向けること」
諸揚「金持ちの考えはワッかんねえなあ」
「ま、いいけどよ。最ッ高の金ヅルにありつけたわけだし?」
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馬賢「ハッ、気楽なんもんだ」
諸揚「機甲兵にゃ手ェ焼いてたもんなお前ら。ご苦労なこって」
馬賢「そういやメシどうすっかなー。途中帰れねえんだよなー」
羅剛「…アニキ」
「もうちっと真剣にやってもらえやせんか」
「俺たちゃもう失敗できねえんですぜ?」
馬賢「気ぃ張りすぎだって羅剛」
「機甲兵だってもう……」
諸揚「機甲兵にゃ手ェ焼いてたもんなお前ら。ご苦労なこって」
馬賢「そういやメシどうすっかなー。途中帰れねえんだよなー」
羅剛「…アニキ」
「もうちっと真剣にやってもらえやせんか」
「俺たちゃもう失敗できねえんですぜ?」
馬賢「気ぃ張りすぎだって羅剛」
「機甲兵だってもう……」
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馬賢「な…!」
羅剛「あ、アニキ…」
馬賢「どうして機甲兵が…」
羅剛「あ、アニキ…」
馬賢「どうして機甲兵が…」
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呉鎮「オヤジ、休んでなよ!」
呉鍊「バカ言え、パパは試験官なんだぞ」
「パパはいいから、試験に戻れ」
「服が血まみれじゃないか。換えなくていいのか?」
呉鎮「…大丈夫だよ」
呉鍊「……!」
「機甲兵!!」
呉鍊「バカ言え、パパは試験官なんだぞ」
「パパはいいから、試験に戻れ」
「服が血まみれじゃないか。換えなくていいのか?」
呉鎮「…大丈夫だよ」
呉鍊「……!」
「機甲兵!!」
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盤古「あ!」
「呉鎮さん!」
「おはようございます。また会いましたね!」
呉鍊「クッ…」
盤古「あれ、そちらの試験官さま。どうされました?」
「どこかおケガでも?」
呉鎮「え…?」
盤古「?」
呉鎮「盤古、お前…」
(昨夜のこと、覚えてないのか?)
「呉鎮さん!」
「おはようございます。また会いましたね!」
呉鍊「クッ…」
盤古「あれ、そちらの試験官さま。どうされました?」
「どこかおケガでも?」
呉鎮「え…?」
盤古「?」
呉鎮「盤古、お前…」
(昨夜のこと、覚えてないのか?)
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薛慶「第三試験、始まりますなあ」
「ワイらも動きましょか」
「牛頭馬面たちが試験場に固まっている間」
「他は最も手薄な状態」
「人質の救出には最適の時間」
魏恩「……」
「だが、試験の方が…」
薛慶「心配は無用どす」
「あっちにいても、あんはんはもう役に立てまへん」
「ワイらも動きましょか」
「牛頭馬面たちが試験場に固まっている間」
「他は最も手薄な状態」
「人質の救出には最適の時間」
魏恩「……」
「だが、試験の方が…」
薛慶「心配は無用どす」
「あっちにいても、あんはんはもう役に立てまへん」
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薛慶「この試験は」
「霍安に任せておけばよろし」
呉鍊・呉鎮「!!」
守芬「ごめんなさい、遅くなっちゃった」
盤古「霍安さま。どうしてあなたがここに?」
霍安「クク…そりゃあ、付き添いよ付き添い」
「霍安に任せておけばよろし」
呉鍊・呉鎮「!!」
守芬「ごめんなさい、遅くなっちゃった」
盤古「霍安さま。どうしてあなたがここに?」
霍安「クク…そりゃあ、付き添いよ付き添い」
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霍安「保証人の神官は一度だけ助太刀できるからね」
魯泉「盤古のためにですか?」
霍安「声が大きい」
「盤古には昨晩世話になったしな」
盤古「……昨晩?」
霍安「ああ、覚えてないんだっけか」
「ま、どうでもいいさ」
「安心しな」
「この試験ではボクが全力でサポートするからさ」
盤古「……?」
呉鍊「おい、テメェ…」
霍安「んー?」
魯泉「盤古のためにですか?」
霍安「声が大きい」
「盤古には昨晩世話になったしな」
盤古「……昨晩?」
霍安「ああ、覚えてないんだっけか」
「ま、どうでもいいさ」
「安心しな」
「この試験ではボクが全力でサポートするからさ」
盤古「……?」
呉鍊「おい、テメェ…」
霍安「んー?」
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霍安「おーや、これはこれは。呉の父子じゃないの」
盤古「ご存知なのですか?」
霍安「魯泉探してる時にバッタリ。ちょいとアクシデントがあってな。ケガしてるのはそのせい」
呉鎮「コイツ…!」
魯泉「呉鎮さま! 呉鍊さま! 昨晩は本当にありがとうございます!」
「おかげで徐梅も無事に戻ってきました!」
「ケガまでさせてしまって、何と言っていいか…!」
「本当に…」
呉鎮「な………!」
霍安「クク…解決してよかったよかった」
盤古「ご存知なのですか?」
霍安「魯泉探してる時にバッタリ。ちょいとアクシデントがあってな。ケガしてるのはそのせい」
呉鎮「コイツ…!」
魯泉「呉鎮さま! 呉鍊さま! 昨晩は本当にありがとうございます!」
「おかげで徐梅も無事に戻ってきました!」
「ケガまでさせてしまって、何と言っていいか…!」
「本当に…」
呉鎮「な………!」
霍安「クク…解決してよかったよかった」
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霍安「では今日の試験…」
「よろしくお願いしますよご両人」
「時間も近いし、そろそろ行くとしようぜ」
盤古「は…はい」
馬賢「……なるほどな」
「あの病神…何らかの方法で機甲兵をあざむき」
「ここに連れて来やがったんだ」
「よろしくお願いしますよご両人」
「時間も近いし、そろそろ行くとしようぜ」
盤古「は…はい」
馬賢「……なるほどな」
「あの病神…何らかの方法で機甲兵をあざむき」
「ここに連れて来やがったんだ」
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馬賢「まったく…」
「厄介な野郎だ」
呉鎮「霍安……」
「何者なの? どうして俺たちに突っかかってくるんだ」
呉鍊「…思い出した」
「霍安…奴は「病神」だ」
呉鎮「え!? 神官なのアイツ!?」
呉鍊「そうとも。だが元妖怪の神官で」
「今も妖怪どもとつながりがあると言われている」
「厄介な野郎だ」
呉鎮「霍安……」
「何者なの? どうして俺たちに突っかかってくるんだ」
呉鍊「…思い出した」
「霍安…奴は「病神」だ」
呉鎮「え!? 神官なのアイツ!?」
呉鍊「そうとも。だが元妖怪の神官で」
「今も妖怪どもとつながりがあると言われている」
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呉鍊「奴の狙いはおそらく機甲兵だ」
「文字幻術の使えない妖怪にとっちゃ、機甲兵の持つ力はのどから手が出るほどほしいだろうよ」
呉鎮(…なるほど)
(だから盤古の試験の手助けを)
(盤古に誰かを傷つける理由なんてあるわけがない)
(あれは…霍安に利用されたんだ!)
呉鍊「息子、深入りはするな」
「この件はパパが始末をつける」
「今は…」
「試験のことだけを考えるんだ。いいな?」
「文字幻術の使えない妖怪にとっちゃ、機甲兵の持つ力はのどから手が出るほどほしいだろうよ」
呉鎮(…なるほど)
(だから盤古の試験の手助けを)
(盤古に誰かを傷つける理由なんてあるわけがない)
(あれは…霍安に利用されたんだ!)
呉鍊「息子、深入りはするな」
「この件はパパが始末をつける」
「今は…」
「試験のことだけを考えるんだ。いいな?」
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呉鎮「……ああ、オヤジ」
(病神霍安…)
(盤古をだまし…魯泉をだまし…)
(その上)
(オヤジを殺そうとまでした……)
(……許せるもんか)
(たとえ試験に落ちたとしても…)
(必ずやお前の陰謀を打ち砕いてみせる!)
(病神霍安…)
(盤古をだまし…魯泉をだまし…)
(その上)
(オヤジを殺そうとまでした……)
(……許せるもんか)
(たとえ試験に落ちたとしても…)
(必ずやお前の陰謀を打ち砕いてみせる!)
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機甲兵 霍安…………!
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倉頡「ハーイ♡」
「時間じゃよー!」
「受験生の諸君、ちゅーもーく!」
「仙試科舉 第三関門ーー」
「「倉頡迷宮」のルールを説明するよー!」
「時間じゃよー!」
「受験生の諸君、ちゅーもーく!」
「仙試科舉 第三関門ーー」
「「倉頡迷宮」のルールを説明するよー!」
