機甲盤古 第五十四章
<翻訳者コメント>
- 1ページ タイトル:第五十四章 百仙戯【九】
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趙牙(百仙戯の進め方…)
(同じ色のブロックを集め)
(ブロックに字を書き…)
「単語でつなげる!!」
「オシ!」
(同じ色のブロックを集め)
(ブロックに字を書き…)
「単語でつなげる!!」
「オシ!」
- 3ページ
畢輔「どああああ!」
呉鎮「ヤモリは便利だなー」
「壁を垂直につたってけるんだもんなー」
「……ムン!」
「それで勝負が決まるわけじゃないけどな!!」
「こっちは四つ同時持ちだあ!!」
「あらぁ?」
??「若いってええのう」
黄亙「…はあ」
呉鎮「ヤモリは便利だなー」
「壁を垂直につたってけるんだもんなー」
「……ムン!」
「それで勝負が決まるわけじゃないけどな!!」
「こっちは四つ同時持ちだあ!!」
「あらぁ?」
??「若いってええのう」
黄亙「…はあ」
- 4ページ
盤古「……」
(百仙戯の中盤以降、どこへ行っても上手くいかない)
(それがしの知らぬ所で、何かが起こっている…)
(試験に関係する何かが……)
(今はあれこれ考えるな)
(まずは、目の前のことを片付けるのが先だ)
(百仙戯の中盤以降、どこへ行っても上手くいかない)
(それがしの知らぬ所で、何かが起こっている…)
(試験に関係する何かが……)
(今はあれこれ考えるな)
(まずは、目の前のことを片付けるのが先だ)
- 5ページ
畢輔「あー…」
「米酒、酒甕、甕……甕…?」
魯泉「わっ」
「みんなもうあんなとこまで…」
黄雷「魯泉、どいてろ!」
魯泉「?」
「米酒、酒甕、甕……甕…?」
魯泉「わっ」
「みんなもうあんなとこまで…」
黄雷「魯泉、どいてろ!」
魯泉「?」
- 6ページ
黄雷「文字幻術・選字訣!!」
魯泉「わあ…!」
守芬「っ…!」
黄雷「ブロック集めとくぞ。時間の短縮になる」
魯泉「え? でも黄雷は…」
黄雷「いいんだ」
「オレは今回はサポートに回る」
魯泉「わあ…!」
守芬「っ…!」
黄雷「ブロック集めとくぞ。時間の短縮になる」
魯泉「え? でも黄雷は…」
黄雷「いいんだ」
「オレは今回はサポートに回る」
- 7ページ
盤古「…ありがとうございます、黄雷さん」
「魯泉、引き続き青色のブロックを集めてください」
魯泉「うん」
守芬「……」
魯泉「みんなどんどんつみ上げてるけど、盤古まだ動かなくて大丈夫かな?」
守芬「フフ…そうねぇ…」
「きっと盤古には盤古の考えがあるのよ。大丈夫」
「盤古ならすぐに追いつちゃうわ」
「魯泉、引き続き青色のブロックを集めてください」
魯泉「うん」
守芬「……」
魯泉「みんなどんどんつみ上げてるけど、盤古まだ動かなくて大丈夫かな?」
守芬「フフ…そうねぇ…」
「きっと盤古には盤古の考えがあるのよ。大丈夫」
「盤古ならすぐに追いつちゃうわ」
- 8ページ
守芬「ね、黄雷?」
黄雷「ああ、だろうな」
「盤古本人には問題はない」
「このゲーム、盤古が一文字ふるえばクリアは可能だ」
「あとは他の受験生に警戒していけば、いや……」
「まだ二つ…気がかりなことがある」
守芬「え?」
黄雷「この部屋にはどうして試験官が二人もいる……」
「そして、あの砂時計は一体…」
黄雷「ああ、だろうな」
「盤古本人には問題はない」
「このゲーム、盤古が一文字ふるえばクリアは可能だ」
「あとは他の受験生に警戒していけば、いや……」
「まだ二つ…気がかりなことがある」
守芬「え?」
黄雷「この部屋にはどうして試験官が二人もいる……」
「そして、あの砂時計は一体…」
- 9ページ
守芬「うーん…」
「考えてもキリがないし、直接聞いてみましょうか!」
黄雷「試験官が素直に教えてくれるかねえ?」
??「何を?」
黄雷「わあ! い、いつの間に!?」
??「細かいことは気にしない気にしない」
黄雷(この試験官…)
(音もなく…)
(今どうやってオレ達に近づいた?)
(彼は…何者なんだ?)
「考えてもキリがないし、直接聞いてみましょうか!」
黄雷「試験官が素直に教えてくれるかねえ?」
??「何を?」
黄雷「わあ! い、いつの間に!?」
??「細かいことは気にしない気にしない」
黄雷(この試験官…)
(音もなく…)
(今どうやってオレ達に近づいた?)
(彼は…何者なんだ?)
- 10ページ
守芬「教えてくださるの?」
??「もちろん」
「の前にちいと拝借~~~~」
守芬「キャっ!」
??「あ、お…お嬢ちゃん、これには深ーいワケがね?」
守芬「んなわけないでしょ」
「黄雷、試験に集中しましょ」
??「もちろん」
「の前にちいと拝借~~~~」
守芬「キャっ!」
??「あ、お…お嬢ちゃん、これには深ーいワケがね?」
守芬「んなわけないでしょ」
「黄雷、試験に集中しましょ」
黄亙:何をなさっているのです…
??:科舉に女子は珍しゅうてつい…
??:科舉に女子は珍しゅうてつい…
- 11ページ
呉鎮「文字幻術・衝字訣!!」
畢輔「文字幻術・輸字訣!!」
趙牙「う…」
(じわじわ差が開いてきただ。もちっと急がねえと……)
畢輔「文字幻術・輸字訣!!」
趙牙「う…」
(じわじわ差が開いてきただ。もちっと急がねえと……)
- 12ページ
趙牙「あ!」
(しまった、間違えただ!)
「あう!」
「え?」
「な…!?」
呉鎮「わわ!」
(しまった、間違えただ!)
「あう!」
「え?」
「な…!?」
呉鎮「わわ!」
- 13ページ
呉鎮「文字幻術・衡字訣!!」
趙牙「………!」
趙牙「………!」
14ページ
趙牙「す……すまねえだ…」
呉鎮「なんのなんの」
趙牙(重心をちゃんと考えてかねえと倒れちまう…)
(このゲーム、思った以上に厄介だ……)
畢輔「お前よう、そう気を張るこたねえぞ」
「合意格枠は四つ。ビリじゃなきゃ普通に通るんだからよ」
「下にいる二人にさえ気を付けてりゃいい」
「それに、機甲兵の図体じゃ俺らの三倍以上のブロックが必要になる」
「このハンデは大きいぜ」
「見ろ。こっちはもう三分のニまで来てるのに」
「向こうはまだ地べたにブロックを…」
趙牙「す……すまねえだ…」
呉鎮「なんのなんの」
趙牙(重心をちゃんと考えてかねえと倒れちまう…)
(このゲーム、思った以上に厄介だ……)
畢輔「お前よう、そう気を張るこたねえぞ」
「合意格枠は四つ。ビリじゃなきゃ普通に通るんだからよ」
「下にいる二人にさえ気を付けてりゃいい」
「それに、機甲兵の図体じゃ俺らの三倍以上のブロックが必要になる」
「このハンデは大きいぜ」
「見ろ。こっちはもう三分のニまで来てるのに」
「向こうはまだ地べたにブロックを…」
- 15ページ
畢輔「え?」
趙牙「な、なんて数だ…いつの間に!?」
畢輔(しかも…すでに字が書かれているだと?)
黄雷「これで十分か?」
盤古「はい」
「では魯泉。先ほど教えた通りに…」
魯泉「う、うん」
趙牙「な、なんて数だ…いつの間に!?」
畢輔(しかも…すでに字が書かれているだと?)
黄雷「これで十分か?」
盤古「はい」
「では魯泉。先ほど教えた通りに…」
魯泉「う、うん」
- 16ページ・17ページ
盤古「「溝」の字の水部(さんずい)を…」
「木部(きへん)に代える…」
「文字幻術…」
「構字訣!!!」
「木部(きへん)に代える…」
「文字幻術…」
「構字訣!!!」
- 18ページ
盤古「右。「核桃」「桃花」「花瓶」…」
「左。「秩序」「序曲」「曲調」…」
「「調和」「和聲」「聲符」「符咒」」
「「咒語」「語氣」「氣壓」「壓軸」…」
??「ワオ」
畢輔「何ぃ!!?」
「左。「秩序」「序曲」「曲調」…」
「「調和」「和聲」「聲符」「符咒」」
「「咒語」「語氣」「氣壓」「壓軸」…」
??「ワオ」
畢輔「何ぃ!!?」
- 19ページ
黄雷「やっぱり…どんな形に組み上げるかは、盤古の中でもう決まってたんだな」
守芬「ええ、普通はあーでもないこーでもないって考えながら進むものだけど…」
「盤古は、最初からゴールを見すえてる」
守芬「ええ、普通はあーでもないこーでもないって考えながら進むものだけど…」
「盤古は、最初からゴールを見すえてる」
- 20ページ
??「おや、時間だ」
「それじゃ……」
「黄亙、ワシらも」
黄亙「はい」
畢輔「ゲゲっ…機甲兵ってヤバすぎねえ?」
趙牙「だからそう言っただ!」
「このスピードだと、10分もしない内にゴールに着かれちまう…」
「ぐずぐずしてらんねえ!」
「へ?」
「それじゃ……」
「黄亙、ワシらも」
黄亙「はい」
畢輔「ゲゲっ…機甲兵ってヤバすぎねえ?」
趙牙「だからそう言っただ!」
「このスピードだと、10分もしない内にゴールに着かれちまう…」
「ぐずぐずしてらんねえ!」
「へ?」
- 21ページ
??「じゃ、言った通りによろしく」
黄亙「はい」
「文字幻術・寫字訣!!」
黄亙「はい」
「文字幻術・寫字訣!!」
- 22ページ
趙牙「試験官さま、こりゃ何のマネだ?」
??「30分」
「この時間はいわばハンディキャップだったんだよね」
「こっからはワシらも混ぜてもらうよ!」
畢輔「はい?」
黄亙「築字塔は…受験生と試験官が合同で行うゲームなのだ」
??「30分」
「この時間はいわばハンディキャップだったんだよね」
「こっからはワシらも混ぜてもらうよ!」
畢輔「はい?」
黄亙「築字塔は…受験生と試験官が合同で行うゲームなのだ」
- 23ページ
守芬「……え?」
「ちょ、ちょっと。じゃあ合格枠の4名ってまさか…!」
??「お、するどい!」
「当然ワシら2名を含めた、「7名」中の「4名」」
「つまりは…」
「ワシらが先にゴールに着いた場合…」
「君たち受験生の合格枠は自動的に2つ減っちゃうんだよね」
守芬・黄雷「はあ?」
「ちょ、ちょっと。じゃあ合格枠の4名ってまさか…!」
??「お、するどい!」
「当然ワシら2名を含めた、「7名」中の「4名」」
「つまりは…」
「ワシらが先にゴールに着いた場合…」
「君たち受験生の合格枠は自動的に2つ減っちゃうんだよね」
守芬・黄雷「はあ?」
- 24ページ
畢輔「そ…」
趙牙「そんな大事なこと、何で先に言わねえだ!」
??「えー、だって……」
「その方がスリリングでしょ?」
黄雷(築字訣…!?)
趙牙「うあ…」
畢輔「イヤー!」
趙牙「そんな大事なこと、何で先に言わねえだ!」
??「えー、だって……」
「その方がスリリングでしょ?」
黄雷(築字訣…!?)
趙牙「うあ…」
畢輔「イヤー!」
- 25ページ
盤古「な…何事です?」
守芬「盤古、あなたはそっちに集中して!」
黄雷(バカな!)
(ど……どうなってるんだ?)
(「伸」字に…)
(「匯」字…)
(そして「築」字の文字幻術……)
(彼は一体…)
(どんな持ち部首の神官なんだ!?)
??「おっと、申し遅れたね」
守芬「盤古、あなたはそっちに集中して!」
黄雷(バカな!)
(ど……どうなってるんだ?)
(「伸」字に…)
(「匯」字…)
(そして「築」字の文字幻術……)
(彼は一体…)
(どんな持ち部首の神官なんだ!?)
??「おっと、申し遅れたね」
- 26ページ
??「我が名は倉」
「中國文字の文書官を務めておる」
盤古・黄雷(倉……)
(「中國文字」を司る…神官…て)
(倉頡!?)
「中國文字の文書官を務めておる」
盤古・黄雷(倉……)
(「中國文字」を司る…神官…て)
(倉頡!?)
