【ぱんどらまっくすしりーずぼりゅーむわん どらごんないつぐろりあす】
ジャンル | アドベンチャーRPG | |
対応機種 | プレイステーション | |
開発・発売元 | パンドラボックス | |
発売日 | 1999年11月18日 | |
定価 | 1,980円(税抜) | |
配信 |
ゲームアーカイブス 2009年8月26日/600円 |
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判定 | なし | |
PANDORA MAXシリーズリンク |
「1980円の超大作」がキャッチコピーであった「PANDORA MAXシリーズ」の第1作。
RPGのシステムとアドベンチャーゲームのシステムを融合した作品である。
シナリオはパンドラボックス社長であり、『ラストハルマゲドン』『学校であった怖い話』などで有名な飯島健男(現・飯島多紀哉)が執筆している。
カグランテス王国の誇る無敵の騎士団「ドラゴンナイツ」。竜を駆るこの騎士団に入隊することは、この国に生まれた男性全ての憧れであった。
国の片隅にあるボーヘイム村に住む少年・ダイクは、入隊試験の受験を許される15歳を迎え、王都へと旅立つことになった。試験の合格率は0.3%。果たして彼を待ち受けるものとは…
作りこみは決して手抜きという事は無く、おおむねどの要素も冒険せず実に手堅く組まれている。ストーリーや世界観も王道ながら分かりやすく纏められており、多くの選択肢とマルチエンディングによって好奇心を刺激する事に成功している。
一方、グラフィックや演出に漂う低予算感、不親切なユーザーインタフェースなど、魅力を打ち消してしまうような問題もある。この辺りが「良作」ではなく「佳作」と呼ばれる所以である。
PANDORA MAXシリーズにおいても第一弾だった事もあり、まだまだ地味な部分も目につくが、総合的な完成度は1980円の安さには見合わないと断言できるほど高い。ゲームアーカイブスでも配信されて(中古で買った方が安上がりだが)いるため、興味があればプレイしてみるだけの価値はある。
*1 ドラゴンナイツに関する資料が揃っており、作中でも筆記試験対策に推奨されている。
*2 バッドエンドでは割と容赦なく死ぬが。
*3 「世界最強」は自称ではあるが、実際に無差別級大武闘大会の覇者というとんでもない設定を持つ。特定の選択肢で戦う事も出来るが、本当にゲーム中最強のボスである。また、一応女の子なのでヒロイン候補でもある。
*4 しかもこのEDでのみ登場するキャラが居たり、ある事実が判明したりという大盤振る舞い。
*5 本来「戦争の捨て駒」に過ぎなかったアクチュアルウォーゲーム(SLGの一種)の駒に感情移入をした結果、多人数での戦争から少人数での冒険へと改変したのがRPGの始まりである。つまり『ファイアーエムブレム』等のSRPGは先祖返りだと言える。
*6 実際、アメリカ製TRPG『トラベラー』『アンバー・ダイスレス・ロールプレイング』等は成長要素が無いか薄い。日本製TRPG『ワンダ・ローズ・トゥ・ロード』に至ってはシナリオクリアでキャラクターが弱体化していく