「判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。
依頼内容は「スルメゲーと思わせるような記述の修正」あるいは「判定の見直し」です。
本項ではXb用ソフト『ニンジャガイデン』と、アップグレード版である『ニンジャガイデンブラック』に加え、リメイクであるPS3用ソフト『ニンジャガイデンΣ』及び、『Σ』の移植であるPSV用ソフト『ニンジャガイデンΣプラス』を紹介します(判定は全て「良作」)。
【にんじゃがいでん】
ジャンル | アクションアドベンチャー | ![]() |
対応機種 | Xbox | |
発売元 | テクモ | |
開発元 | テクモ(Team NINJA) | |
発売日 | 2004年3月11日 | |
定価 | 7,800円(税別) | |
レーティング | CERO:18歳以上対象 | |
備考 |
同年8月にDLC「ハリケーンパック」 が無料配布 ※現在はDL不可 |
|
判定 | 良作 |
凄すぎて 何が悪い。
2Dアクションゲーム『忍者龍剣伝』を、海外タイトルである『NINJA GAIDEN』の名で3Dアクションゲームとして復活させたもの。
同作に引き続き主人公を務める超忍「リュウ・ハヤブサ」の活躍をハイスピードアクションでスタイリッシュに描く。
ディレクター(兼プロデューサー)は、テクモが誇る開発チーム「Team NINJA」の創設者であり、『DEAD OR ALIVE』(DOA)シリーズを手がけたことで有名な板垣伴信氏(*1)。
製作期間は4年であり、開発の動機は『ゼルダの伝説 時のオカリナ』をプレイしたのがきっかけと板垣氏は語っている。
本作には「打撃」「投げ」「捌き」といった『DOA』シリーズの要素が、3Dアクション風にアレンジされた上で組み込まれている。リュウ・ハヤブサも『DOA』シリーズには初代から出演している。
なお、第1作である無印版『NINJA GAIDEN』は開発陣にとっては満足のいく出来ではなかったらしく、後にDLC「ハリケーンパック」によるアップグレードがなされた。
加えてネット環境がないユーザへの配慮として、DLCの内容を含めたアップグレード作品『NINJA GAIDEN Black』も翌年9月に発売された。
「隼一門」の若き忍者リュウ・ハヤブサは、太古に存在したと言われる超生命体「龍神」の血を受け継ぐ、「龍の一族」の末裔である。
彼は、修行のため不在の父ジョウ・ハヤブサに代わり、一門の拠点である「隼の里」を護っていた。
そんなある日、ドーク重鬼卿率いる「神聖ヴィゴル帝国」の軍団が突如として里に現れる。
ヴィゴル帝国の狙いは、里に封印されている伝説の魔刀「黒龍丸」であった。
黒龍丸を渡す訳にはいかない―魔刀を護らんと出撃するリュウであったが、凶悪な力を持つドークの前に敗北。
多くの同胞達が殺され、魔刀は奪われ、リュウも重傷を負ってしまう。
時は経ち、ドークに負わされた傷も癒えた頃。
リュウは、忍者衆「影一門」の頭領ムライの協力でドークの所在を掴む。
ドークへの怒りに燃えるリュウは、奪われた魔刀黒龍丸を取り戻すため、殺された同胞達の無念を晴らすため、神聖ヴィゴル帝国へ乗り込むことを決意する。
()内表記は技のコマンド。
攻撃(X,Y,B)
ジャンプ(A)
ガード(LT)
裏風(LT+スティック)
忍法(X+Y)
絶技(Y押し続け)
着地絶技(着地した瞬間にY)
飛鳥返し攻撃(壁に向かってジャンプ → A → XorY)
捌き(敵の攻撃をガードした瞬間にXorY)
風路(敵の頭上でA)
首切り投げ(敵の頭上でY(*8))
手裏剣キャンセル(手裏剣を装備した状態で、近接攻撃直後にB)
美麗なグラフィック
戦闘のテンポが良く、スピード感がある
戦闘の自由度が高い
エッセンスシステム
やり込み要素が豊富
世界観
BGM・SE
開発陣のユーザに対する配慮
『忍者龍剣伝』も凄まじい難易度が語り草となっているが、それを踏襲したかのように本作も非常に高い難易度を誇る。
ただでさえ難易度が高いため慣れが必要なのに加え、慣れるまでのステップを阻害する調整が問題視される。
中でも肝心の序盤(特にチャプター1)の難易度が苛烈で、初心者プレイヤーから厳しい批判が飛ぶことも少なくない。
序盤を乗り越え、慣れれば良作に相当する魅力は持っているが、慣れるまでに投げた人が多いのもまた事実である。
序盤(特にチャプター1)の問題点
序盤以降の難易度
ゲーム序盤を超え、ようやく仕様を理解して先へ進めるにも、以下の点で躓きやすい。
コンティニューの仕様
チャプター7のアルマ重鬼卿戦直前にムラマサ像が存在しない。
戦闘以外も高難易度
視点操作ができない
装備変更・アイテム使用の際、いちいちメニュー画面を開く必要がある。
前のチャプターに戻ることができず、また任意のチャプターに挑戦することもできない。
エリア移動のボタンが弱攻撃ボタンと同じ
難易度の高さ
敵AIの凶悪さ
死体を延々と攻撃できる
ストーリー
後に多くのリメイク・移植作品及び続編が作られる『NINJA GAIDEN』シリーズの第1作。
ハードが国内では比較的マイナーなXbであったため日本での売り上げは芳しくなかったが、国外では非常に高い評価を受けたため総合的な売り上げは100万を超えた。
敵と対峙した際の緊張感や、難関を突破した時の達成感、絶技や捌きといったテクニックで敵を打ち倒す爽快感など、アクションゲームで重要となる要素ほとんどを兼ね備えており、3Dアクションとして完成度の高い作品となっている。
「絶技」「捌き」「風路」といった『NINJA GAIDEN』を構成するアクションの大半がこの時点で完成しており、続編である『NINJA GAIDEN 2』やリメイク作品である『NINJA GAIDEN Σ』にそのまま継承されていることからも、アクション面での完成度の高さが窺える。
しかし、その硬派な難易度と独特の世界観は決して万人受けするものではなく、安易に他人に勧められるゲームでないことも確かである。
本作の魅力全てを初回プレイで理解するのは難しく、このゲームを「面白い!」と思えるようになるまでには長い時間を必要とする。
良作であることは間違いないが、ゲームを始めてから十数時間は苦しむことを覚悟しなければならない。
一方で続編である『NINJA GAIDEN 2』『NINJA GAIDEN Σ2』は今作と比べると簡単で、(アクションゲーム好きなら)誰にでも勧められる良作となっている。
いきなり本作に挑戦するのはオススメできないが、続編の『2』で基本操作を学んでからやれば、存分にその面白さを堪能できる。
ただしゲーム性は似ているようで違うので、それなりに慣れが必要だが。
【にんじゃがいでんぶらっく】
対応機種 | Xbox | ![]() |
発売日 | 2005年9月29日 | |
定価 | 4,800円(税別) | |
レーティング | CERO:18歳以上対象 | |
配信 |
【360】Xboxクラシックス 2008年2月11日/1,200マイクロソフトポイント |
|
判定 | 良作 |
ハリケーンパックの内容の大部分を収録しつつ、敵AI・配置の調整を施し、様々な新要素を追加した『NINJA GAIDEN』の完全版。
元々オフラインユーザー向けに制作されているため、『Black』専用のDLCはなくオフラインで一通り遊べるようになっている。
イベントシーンの追加
あやねのボイス追加
視点操作が可能に
難易度の追加、調整
「MISSION」の搭載
「NORMAL」より簡単な難易度「NINJA DOG」の搭載
改善されていない問題点
ロックオンの改悪
無印のおまけ要素である『忍者龍剣伝 巴』が削除された
「HARD」以上の難易度におけるチャプター1が異常に難しい
敵配置の凶悪化
交差の法が未収録
無印からハリケーンパックで改良及び追加した点をほとんど入れたため、遊び応えが大幅にアップ。
現在では360/Oneでも遊べるため、Xbox系列でプレイするなら『Black』1択になるだろう。
ちなみに、Oneでプレイするとフレームレートのさらなる安定化と画質の向上(フルHD)の恩恵を得られる。今から遊ぶならOneで遊ぶことを検討してみるといいかもしれない。
流石に今遊ぶと辛い部分はあるものの、完成度が高い凄まじいアクションの数々は今でも見劣りしない。
また、Xboxクラシックスでの配信時はCERO:D(17歳以上対象)であったが、Oneへの対応もあり2019年6月に再配信された際にはCERO:Z(18歳以上のみ対象)となっている。
【にんじゃがいでんしぐま】
ジャンル | アクションアドベンチャー | ![]() |
対応機種 | プレイステーション3 | |
発売元 | テクモ | |
発売日 | 2007年6月14日 | |
定価 | 7,800円(税別) | |
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
廉価版 |
PLAYSTATION 3 the Best 2008年7月3日/3,800円 |
|
判定 | 良作 |
『NINJA GAIDEN』のリメイク作品。
主要人物であったレイチェルがプレイヤーキャラとして参戦。また、二刀流の新武器追加され一部敵の弱体化などの変更がある。
レイチェル編のチャプターが3つ追加されたためチャプター数の順番がずれているので、ここから『Σ』準拠で記載する。
グラフィックの質の向上
BGMの追加
新武器「厳龍・伐虎」の追加
一部アクションの改善
アイテムのショートカットキー追加
チャプター2の終盤でドーク戦(と雑魚戦が少し)が追加
難易度の調整
調整不足を感じられるレイチェルの弱さ
プリレンダリングムービー(*23)がSD画質のまま
装備のショートカットキーがない
ナイトメア(大剣を持つ敵)の改悪
タイムボーナスの規定時間が短すぎる
ロード
その他
レイチェル編の追加
エフェクトの変更
日本語版の一部ゴア表現のカット
『Black』までの理不尽な点や問題点を改善し、遊びやすくなったリメイク作品になっている。
【にんじゃがいでんしぐまぷらす】
ジャンル | アクションアドベンチャー | ![]() |
対応機種 | プレイステーション・ヴィータ | |
発売元 | コーエーテクモゲームス | |
開発元 | コーエーテクモゲームス(Team NINJA) | |
発売日 | 2012年2月23日 | |
定価 | 6,090円(税別) | |
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
廉価版 |
コーエーテクモ the Best 2013年12月19日/2,515円 |
|
備考 | PS Vita TV対応 | |
判定 | 良作 |
『NINJA GAIDEN Σ』の追加要素付き移植作品。
基本的なインターフェイスは『Σ』と同じだが、メニュー画面のバックが鮮やかな赤から水墨画のようなデザインに変更されている。
難易度「ヒーローモード」の追加
ミッションの追加
コスチューム、装飾品の追加
プリレンダリングムービーの違和感軽減
PS3版と比べても遜色無いグラフィック
弓の操作性改悪
弓の操作性さえ許容できれば、携帯機としては充分に『Σ』を再現できている。
また、初心者向けの救済措置が追加されているため、初めて『NINJA GAIDEN』を遊ぶプレイヤーにもオススメできる。
*1 オリジナルの『忍者龍剣伝』には関わっていない。
*2 制限時間内に敵を倒す、特定の技を決める、高評価でチャプタークリアなど。
*3 『DOA』や後の『Σ2』だとはち切れんばかりの大きな乳房を激しく揺らして戦っているあやねだが、本作ではそこまで胸元は強調されておらずセックスアピールはかなり控えめである。そういった部分でも『DOA』とはパラレルだと言えるだろう。
*4 ちなみにあやねを登場させた理由は板垣氏曰く、必要以上に世界観を共有させたくなかったが『銀河鉄道999』と『キャプテンハーロック』くらいのつながりはあったほうが楽しいからとのこと。
*5 一応、設定上の時系列は『NINJA GAIDEN』→『龍剣伝』→『DOA』という感じの流れにはなっている。
*6 ダメージを受けるかは攻撃によって異なる。
*7 ただし、かなり長い溜め時間が必要になる。
*8 『Black』ではX+Aに変更されている。
*9 ただし、最終段階まで強化すれば強力な武器「天衣無縫」に変化する。
*10 最初のステージではハヤブサの叔父率いる影一門の城に乗り込むのだが、ボス戦後にただの手合わせだったことが判明する。しかし、それまで襲ってきた雑魚忍者達は明らかに殺しており、最初のムービーからして見張りの忍者を斬り伏せる所から始まる。
*11 ちなみに、堀氏はアニメ『機動武闘伝Gガンダム』でも"忍ばない忍者"であるシュバルツ・ブルーダーを演じている。
*12 リュウ・ハヤブサの叔父であり、父であるジョウ・ハヤブサの弟にあたる人物。
*13 厳密にいうとガードボタンを押しっぱなしにしている時点で発動確率が上がってる。
*14 本作の時点では運ゲーに近いものの、運ゲーそのものとまでは言えない。ただ、Team NINJAのゲームはシリーズが進むごとに運の要素を加速させていってるのも事実であり、その極致が『DEAD OR ALIVE 4』や『NINJA GAIDEN 2』の難易度「超忍」である。
*15 一応垂直ジャンプも可能で、その際は微調整も可能だが、移動距離は短いので先へ進む際は結局前ジャンプ必須である。
*16 実際は「ある程度」パターンが決まっているが。
*17 ちなみに、これは作中の登場人物にもツッコまれている。
*18 とはいえ、これらの発言はアクションやシューティングといった「自分でキャラクターを操作して戦うゲーム」全般に言えることであり、決して理不尽なことを言っているわけではない。
*19 作中で明言はされていないが、お蔵入りになったその続編では同一人物だったと明かされている。
*20 雑魚敵は倒してもボスの体力を減らせばまた沸いてくる。
*21 『Black』までは敵の投げ中は中断できない=回復アイテムを使用できない。
*22 空中で使用して着地絶技に繋げる程度。
*23 あらかじめ開発段階で製作された動画。ちなみにリアルタイムレンダリングはゲーム内のポリゴンをリアルタイムに動かしてムービーのように見せるもの。
*24 通常プリレンダリングムービーはそれ用の高性能なコンピュータで製作するためゲームパートよりきれいな映像になる。
*25 画面の一部が一瞬横に避けたように映る処理落ちの一種。
*26 例としてチャプター2の終盤にて忍者の首が切り落とされるシーンなど。
*27 各作品4GB前後で合計12GB。
*28 ただし、『Σ2』と『3RE』では描画の負荷がかかるシーンで解像度が落ちる。一方、ロード時間は速くなっている。
*29 また、回避できるのは敵からの攻撃だけで、ダメージトラップまでは無効化できないので喰らえば当然即死。
*30 DUALSHOCK4でプレイする場合はタッチパッドで呼び出せる。