本稿は2020年9月29日時点(「R.E.D.」アップデート前)を基準にしています。
次作『オンゲキ R.E.D.』については別ページを参照してください。
最新バージョン『オンゲキ bright』については記事作成をお待ちください。
オンゲキ SUMMER/オンゲキ SUMMER PLUS
【おんげき さまー/おんげき さまー ぷらす】
ジャンル
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トレーディングカード式音楽ゲーム
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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セガ・インタラクティブ
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制作協力
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KADOKAWA
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稼動開始日
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SUMMER
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2019年8月22日
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SUMMER PLUS
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2020年2月20日
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プレイ料金
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1クレジット100円(少なくとも2曲プレイ可能) CARD MAKERでのカード印刷時には最低100円必要
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判定
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なし
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ポイント
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SUMMER
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初秋稼動なのにずっと、夏! 遂にカード印刷が不要に 便利な変更と面倒な変更が混在 一部LUNATIC譜面はやっぱり別ゲー 開き直ったかのような難度インフレ オリジナルキャライベントによる過剰な集金
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SUMMER PLUS
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立春だけど、いい波きてるアップデート 良くも悪くもパワーアップした譜面演出 オリジナルキャライベント2連発による財布への大打撃 オリジナルキャラの出番の格差を踏まえると脳天直撃な最終盤の展開
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ゲキ!チュウマイ オンゲキ: 無印 / SUMMER / R.E.D. / bright
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概要
「ずっと、夏!」というキャッチコピーを引っさげ稼動開始した、オンゲキシリーズの2作目。
2020年2月には「いい波きてるよ!サマー!」という新たなキャッチコピーと共に『オンゲキ SUMMER PLUS』(以下『SUMMER PLUS』と記述)へのバージョンアップも果たした。
…SUMMER真っ盛りと言い難い稼動開始時期やアップデート時期については、セガらしいといえばらしいのでこれ以上のツッコミを控える事にする。
新キャラのデビューに加え、『オンゲキ』(以下『無印』)や『オンゲキ PLUS』(以下『PLUS』)において
不評意見が寄せられた箇所を中心に大幅な梃入れが行われ、遊びやすさが格段に向上した。
本頁では以前のバージョンからの変更点を中心に記述している。基本的なシステムは『無印』の記事を参照されたし。
新要素・変更点(SUMMER)
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『PLUS』までは通常チャプターを攻略し終えたプレイヤー向けのエンドコンテンツであった「エンドチャプター」が、本バージョンからは丸々第3章「シューターフェス編」へと全面リニューアルされ、いつでも選択できるようになった。
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前バージョンまでに保有していたエンドチャプター専用ジュエルは全て第3章ジュエルへと変換された。5,000個もの専用ジュエルとSSRカードとの交換や、救済措置としてのオンゲキオリジナルキャラ用スターチケットも引き続き利用できる。
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メインストーリー第1章、及び第2章におけるチャプター制が廃止された。
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これまでに入手していた通常チャプターの専用ジュエルは「第1章ジュエル」「第2章ジュエル」のいずれかに纏められ、それぞれに対応する章で入手可能な全カードと交換できるようになった。
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チャプター初選択時、及びエピローグ曲クリア時に流れていたストーリーデモは任意再生となった。選曲画面の「ストーリー」の項目から、1プレイにつき1回好きなストーリーデモを選択して再生可能となっている。
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一部のストーリーデモは、指定された課題曲をマイリストに登録した際に登録され閲覧可能となる。別のデモを再生した直後に指定課題曲のマイリスト登録を済ませた場合でもストーリーデモの登録自体はキチンとなされており、次回ログイン以降に再生・閲覧できるようになっている。
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通常チャプターにおける課題曲のマイリスト登録条件が「楽曲クリア(=敵NPCの撃破)」から「敵NPCに与えたダメージの分だけ蓄積されるゲージを最大まで溜める」に変更された。
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収録から一定期間内に課題曲のマイリスト登録を達成した場合、課題曲毎に設定された報酬を受け取れるようになっている。期間内にゲージを溜めきれなかった場合でも報酬がもらえないだけで、ゲージを溜めてのマイリスト登録自体は可能。
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この条件変更に伴い、敵NPCの体力を削りきれず引き分けになった場合のバトルスコア評価も「可(灰色)」に変更され、「不可」評価を受けるのは原則として強制終了した場合のみとなった。
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ジュエルを消費しての課題曲解禁も極一部の例外を除いて廃止され、ほぼ全ての課題曲が収録当日から無条件でプレイ可能になっている。また課題曲以外の楽曲は、基本解禁不要で収録直後からマイリストに常駐するようになった。
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『PLUS』までに収録された楽曲のうち、第2章チャプター6までのものは無条件でマイリストに登録されており、解禁作業無しで遊ぶ事が可能。
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第2章チャプター7において課題曲であった2曲のみ、『PLUS』まででマイリスト登録していなかった場合はジュエルを消費した上で新規課題曲と同様の条件を満たす必要があったが、『SUMMER PLUS』へのアップデートに伴い此方も無条件解放されている。
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これまでは「そのチャプターに所属する楽曲」を遊ぶ事で発生していた獲得ジュエル数ボーナスが、一律で「マイリスト登録済みの楽曲を遊んだ場合」に発生するように条件変更され、特定の楽曲をマラソンする以外のプレイでもジュエルを溜めやすくなった。
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楽曲を完走できた場合、完走ボーナスにマイリスト登録楽曲ボーナスが追加されて計4個のジュエルを入手可能。勿論敵NPCを撃破できた場合は、更にオンゲキネコやNPCが落としたジュエルが加算される。
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カードのレアリティに「SR+」が追加された。
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名前の通りSRとSSRの中間に位置するステータスを有しており、主にミッション報酬として入手する事が可能。
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筐体上やCARD MAKERで消費して効果を発揮する、様々な新アイテムが実装された。
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特に、消費する事でカードを印刷せずとも解花してレベル上限を上げられる「解花チケット」の追加は特筆すべきであろう。条件を満たしたカードであれば、これを消費して超解花する事も可能。
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他にも各属性毎に用意された経験値アップアイテムや、オンゲキオリジナルキャラに使える親密度アップアイテムといったものが実装された。解花チケットも含めたこれらのアイテムはログインボーナスやミッション報酬、課題曲の早期マイリスト登録報酬などで入手可能となっている。
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CARD MAKERの11連有料ガチャを回す際に消費する事で、SSRカードを1枚以上確定入手可能な「SSR確定書」というアイテムも実装された。こちらは何らかのキャンペーンの際に配布される事がある。
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このアイテムのみ「確定書が配布されたバージョンの終了まで」という使用期間が存在している。またこのアイテムはあくまでSSRカード1枚以上の入手を確定させるだけであり、欲しいカードを指定する事まではできない。
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新アイテムと呼んでいいかは微妙な所だが、とうとうオリジナルキャラのガチャ産SSRカードに使用可能なスターチケットが登場した。
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このスターチケットを使用可能なのはガチャ産SSRのみであり、第3章(旧エンドチャプター)やイベントチャプター産、そしてランキング報酬のSSRに使う事ができない点には注意。
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選曲画面で、レバー右に位置する黄色いボタン(R-MENUボタン)を押すと利用可能な楽曲ソート機能に「譜面レベル別」と「曲名順」が追加された。
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譜面レベル別でソートした際に、選択したレベル帯でALL BREAKとALL BREAK+(全ノートをCRITICAL BREAKで回収した上FULL BELLも達成した理論値)を何回達成したか確認できるという機能も搭載されている。
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厳密にはCARD MAKERの変更点となるが、有料ガチャの内容が「新規カードピックアップ」「ユニット別ピックアップ(『SUMMER』のみ)」「キャラ別ピックアップ(『SUMMER PLUS』以降)」「『PLUS』までのもの限定」となった。
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「ユニット別ピックアップ」「キャラ別ピックアップ」は『PLUS』での属性別ピックアップと同様に、5連ガチャの初回におけるSRカード1枚以上の排出確定が毎週適用となっている。
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無料ガチャのラインナップにも、1周年記念で配布されたSSRカード等が追加されている。
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『SUMMER』末期に、無料ガチャを引く際にも5連・11連を選択可能となった。
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必要なアイテムとして表示されていながら一度も配布されなかった5連/11連ガチャ専用チケットではなく、ガチャを引く回数分だけ通常の無料ガチャチケットを消費して回す形になっている。
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有料ガチャはカード10枚分のクレジット(1,000円)消費で11連ガチャを回せるが、無料ガチャで11連を回すにはチケットが11枚必要となる。有料ガチャのようなカード1枚分のサービスは行われていないので、そこだけは注意されたし。
新要素・変更点(SUMMER PLUS)
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BREAK・HITを出してしまった際のFAST/LATE数を、リザルト画面で確認可能になった。設定で非表示にする事もできる。
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楽曲終了後の演出スキップの高速化、デッキ内カード入れ替え後に最終確認画面ではなくカード選択画面に移行するなど、細かい部分でもユーザビリティを意識した改善がなされている。
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各チャプターにおいて経験値・親密度上昇アイテムをジュエルと交換できるようになった。
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オリジナルチャプターであれば幾らでもアイテムとジュエルの交換が可能。一方イベントチャプターは交換に必要なジュエル数が抑えめになっているが、交換できるアイテムの個数に上限が存在している。
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末期のオリジナルキャラランキングイベントでは、本バージョンではそれまで一度も登場していなかったSSR確定書もアイテム交換に登場している(後述)。
評価点・改善点
過去作で見られた不満点を緩和する方向のシステム変更
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何よりも大きいのは楽曲を攻略する上で必ずしも敵NPCを倒さなければならないという訳ではなくなった、という点。
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NPCの体力を削りきれず引き分けになった場合でも、体力を削った分のゲージは蓄積される。譜面の完走さえ可能ならば、何回も突撃を繰り返してマイリスト登録まで漕ぎ着けられる様になった。…ボイス付きのキャラをセンターに据えていた場合、引き分け確定時に悔しがるような台詞を発するのは相変わらずなので、それを気にしないのであればという条件は付くが。
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当然与えるダメージが大きければ大きいほどゲージ蓄積量も多く、その分登録までの速度も速まるので、決してデッキに使用するカードを育成しなくてもいいという訳ではない。
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カード入手・育成においても『PLUS』までと比較すると大幅な緩和がなされている。
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SSR確定書・解花チケット・経験値アップアイテムといった本バージョンにおいて実装されたアイテムを活用すれば、出費や手間を大幅に抑えつつ戦力を整えられるようになった。
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特に解花チケットの効果は大きい。確実にお目当てのカードのレベル上限を大幅上昇させられる上に、イベント毎に特攻カードを育成する場合は決して馬鹿にならない出費となるカード印刷代(100円/枚)を大幅節約できる。
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マイリスト登録済みの楽曲であれば獲得ジュエル数にボーナスが発生するようになり、更に極一部の楽曲以外は解禁にジュエルを消費する必要がなくなった事もあって、ジュエル蓄積効率が大幅に改善。カードとジュエルの交換も、常設のSRカードであれば大分やりやすくなった。
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副次的効果として、『PLUS』までに存在していた「どのチャプターでも獲得ジュエル数ボーナスが適用されない楽曲」の問題も解消されている。
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『PLUS』において配布されたミッション報酬カードについて、2020年5月時点では「第2章までのノーマルミッション報酬」「バーチャルシンガーミッション第1弾・第2弾の報酬」「東方Projectミッション第2弾の報酬」がジュエルと交換可能なカードのラインナップに追加されている。またノーマルミッション報酬のカードは、無料ガチャでも入手可能。
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未だ配布されていないミッション報酬や、今後のミッションにおいて配布されるであろう報酬も、少なくともSRカードに関してはいずれ同様の方法で交換可能になると思われる。
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エンドチャプターが丸々第3章となって常時遊べるようになった事で、課題曲の攻略難度次第で長期間救済措置を利用できなくなるという問題点が消滅した。
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課題曲を攻略しないデメリットも「期間内に攻略しない事で、報酬を受け取れなくなる」「一部ストーリーデモが解禁されない」「他のチャプターでプレーできない」という点だけ。報酬に魅力を感じず、ストーリーにも興味が無いのであれば、課題曲の攻略を完全放棄しても何ら差し支えないようになった。
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ただし、当該アイテム交換も第3章で行うようになったことが引き起こした弊害もある(後述)。
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ストーリーデモが任意再生となり、他プレイヤーの邪魔にならないタイミングを見計らってストーリーを楽しめるようになった。
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ストーリー不要派にとっても、デモ再生数制限による楽曲攻略の足止めや、一々スキップ操作を行う手間が消滅したというのは大きいだろう。
変わらず魅力的なオリジナル楽曲とキャラクター
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『PLUS』までで登場したキャラクターと収録楽曲も、極一部の例外を除き全員・全曲続投。更に本バージョンからも新キャラ・新曲が登場している。
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本バージョンから参戦を果たしたキャラ達について軽く紹介
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マーチングポケッツ
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メンバーは全員中学2年生だが、スターチケットは既存オリジナルキャラと共通の「奏坂学園」用の物を使用する。
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確かに態々中学生組専用のスターチケットを用意されるよりは楽だが、そんな扱いでいいのだろうか…?
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日向千夏(葉属性)
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好奇心の塊系やんちゃ女子。名前や8月22日という誕生日から、本バージョンの顔として登場した事が窺える。
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主人公格の星咲あかりに憧れを抱いている典型的後輩キャラ
だが、補習常連に憧れるというのはちょっと考え物ではなかろうか。
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柏木美亜(火属性)
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前作で「ω4」「Aenbharr」を伴って登場し、数多のプレイヤーに地獄を見せた咲姫の妹が満を持して本格参戦。
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可愛い女の子をフルーツに例えて盗撮したりセクハr…もとい愛でるのが趣味。
もはや生まれる性別を間違えている。オンゲキキャラ中でも屈指の危険人物。奏坂の白き天災。ただし、コスプレさせたり、しまいには自分の制服を着たりする姉だけは苦手。
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東雲つむぎ(水属性)
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子供扱いを嫌う割には子供っぽい言動が目立つ背伸び女子。警戒心が強く、万一の事態に備えて防犯ブザーを複数所持しているらしい。
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唯一、『SUMMER』へのバージョンアップと同時のリストラを喰らってしまった例外はというと…
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『SUMMER』稼働開始時に削除されたのは、エイプリルフールイベント(3機種合同)での収録曲「怒槌~光吉猛修一部謎~」1曲と、同曲で対戦相手として登場した松丸亮吾氏(実写)1名のみ。
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楽曲についてはエイプリルフール用の一発ネタなので、むしろイベント終了後に即削除されず、イベントでマイリスト登録さえしていればバージョンアップ直前まで遊べたのが例外的な事態と捉えるべきか。
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松丸氏は本作においてはプレイヤーキャラとして使用できないNPC専用キャラであり、しかも選曲画面の対戦相手ビジュアルのみの登場となっていた。
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一方、同時期の単機種イベントでプレイヤー側が操作可能なキャラとして実装された「茜ニャン」はカードを入手していれば引き続き使用可能。この為、プレイヤー側の楽曲攻略に直接影響を与えるようなリストラは行われなかったと言い切ってしまってもいいだろう。
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本作から新たに収録したオリジナル楽曲は、ボーカル曲だと「まっすぐ→→→ストリーム!」、インスト曲だと「Desperado Waltz」「A Man In The Mirror」の人気が高い。
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勿論『無印』~『PLUS』までのように初期状態で一部楽曲しか遊べないという事はなく、オリジナル楽曲はごく一部を除いて(一部は第3章というカテゴリ内限定ではあるが)初期状態からプレイ可能となっている。
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また『SUMMER』では各属性毎に、既存6ユニットの垣根を越えて編成されたメンバーでのボーカル楽曲も登場している。
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『SUMMER PLUS』へのアップデートに伴い、オリジナルキャラの台詞が複数追加された。勿論中の人によるボイス付きであり、オリジナルキャラの担当楽曲選曲時や楽曲クリア時に聴く事ができる。
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台詞の端々に重度のオンゲキジャンキーである事を窺わせるあかり、自分のシュータードレスの過激さを気にしている梨緒、スマホを水洗いして壊してしまう楓、敗者にネコ耳装着のペナルティを科す事を提案してくる茜様…といった具合。
引き続き積極的なコラボレーション
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『SUMMER』稼動初期は、ミュージカルを核とした『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(以下『レヴュスタ』)や、温泉地の活性化を目的とする『温泉むすめ』等、クロスメディア作品とのコラボレーションが目立った。
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『レヴュスタ』からは主役格である「愛城華恋」「神楽ひかり」の2名が操作キャラとして登場。『温泉むすめ』の方も作中ユニット「SPRiNGS」に所属する9名のカードが実装された。
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スマホゲーム関連では、『SUMMER』では『プロジェクト東京ドールズ』(以下『東京ドールズ』)や、前バージョンでも楽曲を収録した『Tokyo 7th シスターズ』(以下『ナナシス』)とのコラボが行われた。
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どちらも魅力的なキャラクターが大勢出演する作品であり、『東京ドールズ』コラボではこちらも「DOLLS」所属の9名、『ナナシス』コラボでは「777☆SISTERS」に所属する12名のカードが実装された。『SUMMER PLUS』稼働後にも、新規カードを実装しての復刻コラボを開催している。
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『東京ドールズ』コラボは、同作の大ファンであるロシェの愛によって実現した事が語られており、ランキングイベントが開催されなかったにも拘らず相応に力の入ったコラボイベントとなっていた……ものの当初の評価は芳しくなかった(後述)。
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『SUMMER PLUS』では新たに『ゴシックは魔法乙女 ~さっさと契約しなさい!~』(以下『ゴ魔乙』)、『バトルガールハイスクール』(以下『バトガ』)、そして『Re:ステージ!プリズムステップ』(以下『リステ』)とのコラボを開催した。
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『ゴ魔乙』コラボでは同作品のキャラ10名のカード実装に加え、同作品のテーマである「わたしたち魔法乙女です☆」を収録。ついでにLUNATIC専用楽曲も1曲増えたがこれについては後述する。
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『バトガ』はコラボ開始時点でサービスが終了しているにも拘らず、同作に登場するキャラ19名のカード実装と、楽曲「ホシノキズナ」「Deep-Connect」の2曲、そして(情勢の影響で延期されたものの)5周年記念で「Believe」収録+SSRカード追加という大サービスぶりを発揮。多くの『バトガ』難民から驚愕と喜びを持って迎えられた。
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『リステ』とのコラボは互いの楽曲を交換する相互コラボ形式となっており、オンゲキ側では「ハッピータイフーン」「Purple Rays」「Stage of Star」の3曲を収録。
作中ユニット「KiRaRe」「ortensia」「Stellamaris」に所属する11名のキャラもカードとして実装された。
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アニメ作品では、『SUMMER』稼働終盤に『Angel Beats!』と、そして『SUMMER PLUS』では『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』(以下『俺ガイル続』)や『転生したらスライムだった件』(以下『転スラ』)『ゆるゆり♪♪』とのコラボを開催。
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『Angel Beats!』コラボでは同作中で「死んだ世界戦線」に所属する「ゆり」「ユイ」と、天使ちゃんこと「かなで」の3名が操作キャラとして参戦を果たした。楽曲もOPテーマ「My Soul,Your Beats!」を含む3曲を一挙収録。
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『俺ガイル続』コラボでは楽曲「春擬き」「エブリデイワールド」を収録。更に同作ヒロイン「雪ノ下雪乃」「由比ヶ浜結衣」「一色いろは」が操作キャラとして使えるようになった。
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『転スラ』コラボでは「Nameless Story」と「リトルソルジャー」の2曲を収録し、更に「リムル=テンペスト」「ミリム・ナーヴァ」の2名が操作キャラとして参戦した。
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リムルは人型の姿とスライムの姿両方が実装されており、使用するカードに応じてどちらの姿になるかが決まっている。よくよく考えてみれば、エイプリルフールイベントでの実装キャラ以外では初の、プレイヤー側が操作可能な性別不詳キャラでもある。
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『ゆるゆり♪♪』コラボでは、アニメ2期のOPテーマ「いぇす!ゆゆゆ☆ゆるゆり♪♪」とEDテーマ「100%ちゅ~学生」、さらにOVA版『ゆるゆり、』のOPテーマ「ゆるゆり、てんやわんや☆」が収録された。
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加えて作中で「ごらく部」及び生徒会に所属する8名のカードが実装され、更にランキングイベントも開催された、のだが…詳細は賛否両論点の折り畳み項目にて記述する。
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厳密にはアニメ版とのコラボではあるが、『蒼の彼方のフォーリズム』(以下『あおかな』)とのコラボも『SUMMER PLUS』において開催された。こちらではアニメ版OP「Contrail ~軌跡~」の収録と、同作ヒロイン4名のカード実装がなされている。
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『東方Project』方面では、新たに『東方永夜抄』とのコラボを開催。作中において「永遠亭」に属する面々と、同作EXTRAボス「藤原妹紅」が操作キャラとして登場した。
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また、常設されている『東方Project』チャプターとは別に『東方Project ハロウィン編』チャプターが期間限定で登場。こちらではアトレ秋葉原で開催された「博麗神社~秋祭り2018」において描き下ろされたイラストを使用したカードが実装された。
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ハロウィン編で実装されたキャラは常設でも入手可能な霊夢・魔理沙の2名と、紅魔組の面々。操作可能となる3Dキャラのモデルは過去に実装されたカードと同一であり、3Dキャラもハロウィン仕様になる等のギミックは存在していない。
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紅魔郷コラボでは残念性能だった「紅美鈴」だが、ハロウィン編では「楽曲開始から敵NPCの体力を削りきるまでの間、攻撃力が上昇する」という癖の少ないスキルを有していた。彼女が好きな方はこちらを愛用するといいだろう。
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ハロウィン編から若干の期間を空けて、『SUMMER』稼働末期には人気キャラ「アリス・マーガトロイド」が満を持して参戦。ジュエルとの交換でRカードを入手可能となっている。
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また期間限定ミッションのポイント累計報酬では、彼女のSRカードも入手可能であった。
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他にも、昨今色々な意味で話題のバーチャルYouTuberともコラボ。後輩系VTuber・アズマリムの「人類みなセンパイ!」と、(自称)世界初のバーチャルシンガー・YuNiによる「透明声彩」が収録された。
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またキズナアイともコラボを行い、楽曲「Hello,Morning」を収録。彼女の3Dキャラを使えるようになるカードも入手可能となっていた。
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さらに『CHUNITHM』関連で、『SUMMER』では以前よりコラボ希望の声が多かったメディアミックスユニット『イロドリミドリ』とのコラボイベント、『SUMMER PLUS』では『CHUNITHM』そのものとのコラボとも言えるランキングイベント(後述)も開催された。~よくよく考えてみれば、漸くの自社コラボ第2弾&第3弾である。
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前者では彼女達の代表曲とも言える「Change Our MIRAI! (Our 7 Lights)」、オリジナル楽曲の中でも特に評価の高い「ライトスピード・デイズ」、何故かYouTubeで外国人たちに大人気な「猫祭り」の計3曲が移植された。
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カードが実装されたのは試練の三送会編までに登場した7名のキャラ。波瀾の新入生編以降に登場するキャラについては…コラボ第2弾に期待、といった所か。
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ログインボーナスによるイベント産SRカード配布も、前バージョンから引き続き行われている。
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前バージョンでは1週毎にカード1枚の配布だったが、本バージョンからは期間内のログイン日数に応じてカードやコラボSR用のスターチケットが順次配布される形のものが登場している。親密度の問題に目を瞑れるならば、始めたてのプレイヤーであっても毎日欠かさずログインさえすれば一定のデッキ構築には困らないようになった。
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『レヴュスタ』コラボのログインボーナスのみ、前バージョンまでと同じく1週毎のログインボーナス配布となっていたが、こちらではSRカードと同時に強化アイテムや解花チケットが配布されるという形になっていた。
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その物量の凄まじさは、楽曲解禁を目的として本作を触った『CHUNITHM』プレイヤーに「何としてもオンゲキ沼に引きずり込もうとする強い意志を感じた」とまで言わせた程である。
強化された楽曲演出
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『PLUS』までの収録楽曲でも見られたガイドライン等による演出要素も、バージョンアップによって更なる強化を遂げた。
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分かりやすいのは「ウサテイ」のMASTER譜面。楽曲開始直後のシグナル変化や、「決定」の吹き出し出現と同時に後半戦に突入して敵NPCが前面に出てくるなどネタ演出てんこ盛りとなっている。
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鳴り物入りで実装された「からくりピエロ」LUNATIC譜面では、
『CHUNITHM』のWORLD'S ENDにおけるお家芸こと譜面逆走を用いた演出まで実現してしまった。挑戦したプレイヤーの多くが「そうやって回るのかよ!」とツッコんだ事であろう。
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「INDETERMINATE UNIVERSE」のMASTER譜面では、同曲がEDテーマとして使われているTVアニメ『ケムリクサ』のED画面を再現してみせた。ガイドラインやノーツは勿論、敵NPCとして登場する
莉玖
の動きまでも演出に取り入れているという拘りっぷりである。
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同曲の譜面制作スタッフには、プレイヤー達から「ケムリクサガチ勢」の称号が贈られたとか。
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そして「Seyana. ~何でも言うことを聞いてくれるアカネチャン~」では、歌詞冒頭の「聞いてよアカネチャン」の直後にいきなり後半戦に突入しNPC茜様が登場するという、渾身のネタ演出を披露した。最初っから何も聞く気がないアカネサマ、とはよく言ったものである。
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おまけにMASTER譜面では、態々『SUMMER PLUS』で実装した新型の敵弾も駆使してまで歌詞弾幕を展開してくるという力の入れようを見せてくる。
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尤も、このSeyana.におけるネタ演出が原因で色々と問題が生じた事は否定できない。詳細は問題点の項目にて。
賛否両論点
マイリスト登録条件の変更について
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ゲージさえ溜めきればマイリスト登録が可能と上述したが、言い換えればどれ程上手なプレイヤーであってもゲージを溜めきるまで楽曲をマラソンしなければ課題曲のマイリスト登録ができないという事でもある。
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大抵の場合ゲージ上限はどれだけ強いデッキ構築であっても、2回以上完走しなければ最大値まで溜まらないような値が設定されている。この点について、高レベルNPC相手でも体力を削りきれる(=『PLUS』以前において、楽曲を1回完走するだけでマイリスト登録できる)デッキを有した上級者からは「同じ曲に複数回挑まなければならなくなった」と言われる事もある。
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『PLUS』以前は全ての課題曲において、挑戦前に楽曲解禁用のジュエルを蓄積する必要があった事を考えれば、大半の課題曲においてマイリスト登録までの手間隙は確実に減少してはいる。
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但し本バージョンにおいてもジュエル解禁が必要となる極一部の楽曲については、結果的に『PLUS』以前よりも登録までの手間が増えてしまっている。
ランキングイベント・ミッションについて
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前作で散々問題視されていたランキングイベントやミッションについては、改善した面が多々見られる一方で、問題点が放置されている部分も少なくない。
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上述した獲得ジュエル数ボーナスの仕様変更や、前作から引き続き行われているログインボーナスでのSRカード・スターチケット配布などにより、ポイント稼ぎ用のデッキを構築する手間隙はある程度まで改善してはいる。
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またミッションのポイント累計報酬で入手可能だったオールマイティジュエルが、『SUMMER』からは第3章ジュエルやイベントジュエルに変更された。報酬1回分で手に入るジュエルは多くないものの比較的早い段階で入手できる為、顔見せ程度でも新規ミッションに参加し続ければ、それなりの量のジュエルを溜められるようになっている。
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但しチャプター内でのカード交換・限界突破に必要なジュエルの総数自体は変わっていない。
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ログインボーナスで入手できないカードに配布スターチケットを使わない場合、最大まで限界突破させるには一定期間内にRカードだと155~165個、SRカードだと775~825個程ジュエルを集めなければならないのは相変わらずである。
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一部のカード入手の為、先に別のカードをジュエルと交換しておかなければならないという点も相変わらず。一応ログインボーナスで前提条件となるカードやスターチケットを配布する事によって、実質的に負担が軽減されているケースが多々見られるようになってきてはいる。
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獲得ジュエル数ボーナスの仕様変更により、期間中特定の楽曲のみがマラソンされる事態も発生し難くなった。…但し、コラボ楽曲を選曲する意義まで薄くなってしまったという弊害付きではある。
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ランキングイベントが開催されたコラボのうち『Angel Beats!』『ゆるゆり♪♪』についての特記事項は後述する。
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何より、ソシャゲでよく見かける特攻累計ランキングイベントそのままというイベントの本質それ自体には一切手が加えられていない。
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幾つかのイベントを併催して参加プレイヤー数や、或いは廃プレイヤーの労力を分散させる事によって、イベントの入賞ボーダーラインを下げようという試みは行われてはいるようなのだが…。
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『Angel Beats!』以外のコラボイベントにおけるランキング順位報酬は「ATTACKスキル持ち」という前バージョンまでで残念報酬とされる事の多かった性能であり、基本的には余程そのキャラが好きという訳でもなければ無理して獲得する必要性は薄くなっている。
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ランキング順位報酬クラスのカードをポイント累計報酬で用意した『俺ガイル続』コラボ等、ポイント累計報酬のSSRカードの方がランキング順位報酬よりも強いケースも見られる。
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オリジナルキャラランキングイベントのランキング順位報酬については、イベントそれ自体の評価も含めて後述する。
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現状ではガチャ産SSR用のスターチケットの入手手段がランキングイベントのポイント累計報酬しか存在しておらず、此方のみが欲しい場合でも各ランキングイベントにおいて最低12,000ポイントを蓄積する必要がある。
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『SUMMER』移行時のシステム変更やジュエル交換で入手可能な筐体産カードの充実もあって、バトルスコア等の一部やり込みや筐体・公式サイト上での宣伝を完全無視し、あくまで
音ゲー要素のみを楽しむ分にはランキングイベントやミッションを完全無視しても構わない
程度になってはいる。
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しかしそれでも、不満を覚えたプレイヤーへ向けて「嫌ならやるな」と言い切るには、ゲームプレイにおいてランキングイベントでしか手に入らない(限界突破できない)報酬の与える影響がまだ大きすぎると評する他無い。このうち報酬のSSRカードについては、プレイヤー側から「イベント報酬SSRのみを限界突破できる救済措置を実装するべきではないか?」という要望が挙がっている。
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新要素・変更点の項目でも説明したが、SSR用スターチケットが使えるのはガチャ産のカードのみ。現状イベント報酬のカードを限界突破する為には「イベントを走る」しか手段が存在しておらず、結果的に反発を招いてしまっている。そこでイベントを走る以外の限界突破手段を用意すれば、反発する層が無理にイベントをマラソンする事も少なくなり、結果として彼等からの不満を抑えられるのでは…という訳である。
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救済措置実装によってイベントを走る動機付けが失われるという危険性もあるが、相当な量のジュエルを消費する、或いは「限界突破できるのは前バージョンまでに開催されたイベント報酬のみ」といった具合の使用制限を設けておく等の工夫で対処可能であろう。
ノーマルミッションの報酬SR+カードについて
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筐体上においてSR+のカードを入手する方法は基本的にミッションのみとなっている。これだけならまだ問題ではないのだが、ノーマルミッションでは完走しても同一のSR+カードが3枚しか手に入らない。
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ではどうやって残り2回の限界突破を行うのかというと、やはりSR+専用のスターチケットを使う必要がある…のだが、このスターチケットの入手手段はノーマルミッション報酬とキャンペーン景品の2通りのみ。キャンペーンの開催は不定期であり、事実上ノーマルミッション報酬以外に入手手段が存在していない。
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しかも供給されるスターチケットは1回のミッションにつき最大でも3枚きり。稼動開始と同時に開催されたノーマルミッションでは3種類のSR+カードが実装されたのだが、どれか1枚を最大まで限界突破させたら、残り2枚の限界突破はどちらかを1回しか行えなかった。
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SR+カードではなくSRカードが報酬となっているミッションにおいてもSR+専用スターチケットが配布されたケースが存在している。今後イベントやキャンペーンの開催が増えるにつれてSR+専用スターチケットの供給も増えていくものと考えられるが…。
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イベントミッションでは同一のSR+カードを、最大限界突破までに必要な5枚分きちんと入手する事が可能になっている。
前作から引き継いでしまった、第3章(旧エンドチャプター)の仕様に関する欠点
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前バージョンのエンドチャプターがそのまま第3章となった結果、救済措置としてのスターチケットやジュエル5,000個と交換するSSRカード等、アイテム交換の出現条件については攻略を進めずとも利用可能となり、大幅に改善された。しかしながら、この仕様変更を原因とする弊害も発生してしまっている。
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旧エンドチャプターの楽曲解禁・アイテム交換にオールマイティージュエルを使用できないという仕様が、本作第3章にも引き継がれてしまったのである。
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元々エンドチャプターまで攻略できるプレイヤー向けだった弾幕譜面のLUNATIC専用楽曲解禁や、過剰に大盤振る舞いすべきではないアイテムとの交換ならこの仕様でも大きな問題は無いのだが、『SUMMER』のボス曲として追加された「ヒトリボッチサテライト」「Good bye, Merry-Go-Round.」の2曲は仕様変更の煽りをモロに喰らってしまった。
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2曲とも『SUMMER』は勿論『SUMMER PLUS』においても第3章専用ジュエルによる楽曲解禁が必要となっており、両方解禁する場合は合計350個の専用ジュエルが必要となってくる。
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いつぞやの第1章チャプター4と比べれば、ミッションのポイント累計報酬等で配られたものをこまめに収集・貯蓄しているのであれば何とかなる範囲内ではある。しかしミッションやランキングイベントをスルーしていた、或いは報酬を受け取っていたとしてもスターチケットや第3章SSRとの交換で使い切ってしまった場合は、それこそ『無印』『PLUS』時代を思わせるジュエル収集マラソンに挑まなければ楽曲への挑戦権を得られないのである。
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ボス曲故に、一定以上の実力を有していないプレイヤーが挑んでしまう事態を避けなければならないという事情は理解できなくもないが…「第3章での楽曲解禁だけでも、特例としてオールマイティジュエルを使わせてくれ」と一部から悲鳴が上がっているのは皆様ご想像の通りである。
ようやく行われたエラッタ(?)と、相変わらずのカード間の性能格差
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CARD MAKERでは『SUMMER』末期、筐体でも『SUMMER PLUS』でようやく修正された不具合として「一部スキルの説明における脱字」という物があったりする。
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この脱字は実は『無印』から存在していた。「~の攻撃◯%アップ」という表記となっていたスキル説明文が、アップデートにより一律で「~の攻撃力◯%アップ」に修正されている。
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一方で『PLUS』までに存在していたカード間の性能格差については、結局『SUMMER』では一切梃入れされなかった。
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『SUMMER』へのバージョンアップに伴い極一部のSSRカードの攻撃力が上方修正されたのみで、SR以下の既存カードの性能修正は行われなかった。
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また既存スキルの性能は一切変化無し。つまりASSISTスキルの存在意義の無さも相変わらず、という事である…。
一部コラボにおける、3Dキャラの使い回し
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本バージョンから実装されたコラボカードにおいて「どのコラボカードを使用しても、同一の3Dキャラが使いまわされる」というケースが発生するようになった。
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該当するのは『東京ドールズ』『温泉むすめ』『ナナシス』『イロドリミドリ』『ゴ魔乙』『バトガ』『あおかな』『リステ』『ゆるゆり♪♪』コラボのカード。これらのコラボイベントで実装されたカードは、どのカードを使用してもそれぞれ「ユキ」「草津結衣奈」「春日部ハル」「明坂芹菜」「ロザリー」「星月みき」「鳶沢みさき」「式宮舞菜」「歳納京子」しか3Dキャラが出て来ない。
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『東京ドールズ』コラボでは「サクラ」や「レイナ」、或いは「ヤマダ」のカードを用いても操作する3Dキャラは「ユキ」になってしまうし、他のコラボカードも同様である。評価点でこれらのコラボを紹介した際「コラボキャラの登場」ではなく「カードの実装」という言い回しに止めたのは、こういう事情があった為なのである。
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これらのコラボにおいて収録された楽曲で敵NPCとして登場するのも、勿論3Dキャラが用意された1キャラのみである。とりわけ『イロドリミドリ』コラボで収録した「猫祭り」に対しては、何故担当キャラがジャケ絵にも描かれている「箱部なる」じゃないのか、という旨のツッコミが多く寄せられた。
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前バージョンまでにおいて開催された『バンドリ! ガールズバンドパーティ!(以下『ガルパ』)』や『とある科学の超電磁砲S』、そして『SUMMER』以降に開催した『Angel Beats!』等、複数キャラの3Dモデルを作りこんだコラボイベントと比較すると、どうにも肩透かしという印象が否めない。
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単純に3Dキャラを作る労力とコストを節約可能であるし、この方式であれば大量にキャラが存在する他作品とも無理のないコラボが可能となるかもしれない為、3Dキャラの使い回しが問題点ばかりという訳でもないのが悩ましい所である。
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事実、3Dキャラの使いまわしが見られたコラボにおいては、カードを実装したキャラの数が7~12人と桁違いに多いケースがその大半を占める。
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但し、カード実装キャラが4人と比較的少人数でありながら「鳶沢みさき」を使いまわしてしまった『あおかな』コラボという例外も存在している。
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「その作品が好きであれば、3Dキャラを使えずともコラボするというだけで嬉しいものなのでは」という意見も無い訳ではないが、これについては流石に「3D化したキャラ以外の推し勢を蔑ろにしている」と一刀両断せざるを得まい。
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また折角の自社コラボでありながら3Dキャラを使い回してしまった『イロドリミドリ』コラボや、ランキングイベントを開催したにもかかわらず3Dキャラの使い回しが発生した『ゆるゆり♪♪』コラボについては、よりにもよってこのイベントで3Dキャラの使い回しをしてしまうのかという旨の批判も見られる。
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このうち『ゆるゆり♪♪』イベントでの3Dキャラ使い回しについては、後の項目にてコラボの詳細と共に取り上げる。
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一方で、3Dキャラを使い回すのが(コラボ先の設定的には)正しいケースとして『転スラ』コラボで実装された「シズエ・イザワ」「ヴェルドラ=テンペスト」「大賢者」の3枚という例もあったりする。
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これらの3枚を使用した場合、3Dキャラは共通してスライム形態のリムルが出てくる。人間の女性であるシズエはともかく、どう見てもドラゴンなヴェルドラや、あくまでリムルのユニークスキルである大賢者は「リムルの使い回し以外でどうやってオンゲキに参戦するんだ」という問題もあるので、この使い回し自体は妥当であろう。
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…シオンやシュナなど、本作へ参戦させるのに適任のキャラが他に居るだろという指摘もまたその通りではあるが。
コラボイベントにおいて発生した、特筆すべき事態
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コラボキャラの扱いやイベント自体の内容が原因で、ちょっとした騒動が発生してしまったコラボイベントが幾つか存在している。
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『東京ドールズ』コラボの内容について
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『東京ドールズ』コラボの内容について
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評価点で「相応に力の入ったコラボ」と述べた『東京ドールズ』コラボだが、実は開催当初はイベント内容の薄さを酷評する意見が多かった。
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コラボランキングイベントは同時期にコラボしていた『レヴュスタ』側での開催である事が開催前から明言されており、『東京ドールズ』側はというとイベント前半戦においてコラボミッションが開催されるのみという、まるでオマケの様な扱いとなっていた。
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『レヴュスタ』ランキングイベント用のデッキを構築する過程で進められるコラボミッションはともかく、コラボチャプター内で専用ジュエルと交換して入手・限界突破しなければならないカードについては、それこそ余程『東京ドールズ』が好きなファンでもなければ放置されかねないような状況であった。
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上の項目でも触れた通り、このコラボで手に入るカードはどの種類であっても「ユキ」の3Dキャラが登場するのだが、この人選にも疑問の声が上がっていた。
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東京ドールズ側に登場するキャラ「レイナ」のCVが久保ユリカ氏であり、コラボ告知の際に本作オリジナルキャラ・高瀬梨緒との中の人繋がりネタを散々披露していたのが最大の理由である。
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『東京ドールズ』側でのコラボイベントの力の入り具合と比較すると、告知時に推していたレイナではなく、何故かユキが3Dキャラに選ばれたという時点で残念イベントのレッテルを貼られても仕方ない状況ではあった。
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しかしながら、イベント後半戦が始まる9月5日に実装された、たった1枚のSSRカード「[静謐の花園]ユキ」がこのコラボイベントの評価を急変させた。
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スキルは自身の攻撃力を常時上昇させるというATTACKタイプのもの。ミス10回までは1回ミスする度にダメージを食らうというデメリットを有する代わりに、攻撃力の上昇幅がやや大きめに設定されている。
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11回目以降はミスしてもペナルティは発生せず、デメリットにより減少する可能性がある体力量は多くても最大値の3割程度。余程の弾幕譜面でもなければ強制終了のリスクは想像以上に低い。
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更にこのユキSSR、コラボキャラのカードでありながら『PLUS』までに実装されたオンゲキオリジナルキャラのSSRカードと同等の攻撃力(Lv50時点で257)を有している。デメリットを気にしないというのであれば、他のイベント産葉属性ATTACKスキル持ちカードは勿論の事、『PLUS』までに実装されたガチャ産SSRカードすら性能面においては完全な下位互換と化してしまう。
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このような驚異的なスペックを持つカードを、イベント開催中の期間限定とはいえ、『東京ドールズ』チャプター専用ジュエルとの交換で確実に入手できるようになっていたのである。
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1枚目入手だけでも300個、最大限界突破には1,900個ほど必要となる。確かにSR以下のカードと比べると桁違いの労力とクレジットが必要となるが、第3章(旧エンドチャプター)産SSRは1枚だけでもジュエル5,000個を要し、ガチャ産SSRやランキング順位報酬は最悪万札を大量に溶かしても手に入らない危険性がある事を考えれば、最高レアのカードによる火力増強を考えるようなプレイヤーにとっては十分破格と言えるだろう。
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但しカードの交換可能期間は『レヴュスタ』ランキングイベントの開催期間と見事被ってしまっており、また後に開催された復刻イベントも見事なまでに『俺ガイル続』ランキングイベントと重なってしまっていた。余程の廃プレイヤーでもなければ「ランキングイベントの順位報酬獲得に挑戦」と「破格の性能を持つSSRカードを確実に入手」のどちらかを切り捨てなければやっていられない様な状況が生まれてしまったのである。最早コレクター勢涙目というレベルではない。
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『レヴュスタ』ランキングイベントでの入賞ボーダーラインが従来イベントよりも大分下がったというデータから、相当数のプレイヤーが『東京ドールズ』側でのSSRカード入手に専念するのを選択した事が窺える。ポジティブに捉えるならば、初回開催時の前半戦における残念イベントのレッテルを完全に払拭できたと言えるだろう。
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上述した様々なイベントを積極的に併催する姿勢から考えて、本作スタッフは「全てのイベントに参加する必要は無く、プレイヤー側で適時取捨選択してほしい」というスタンスなのかもしれない。…折角の他版権コラボ・他社コラボの機会なのにそれでいいのかという若干の割り切れなさは残るが。
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『Angel Beats!』コラボの内容について
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『Angel Beats!』コラボの内容について
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『SUMMER』末期に開催された『Angel Beats!』コラボでは、コラボカード入手・限界突破について特筆すべき事態が発生してしまった。
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このコラボでは、アイテム交換の手順が『無印』での『このすば』『アンジュ』と、報酬スペックが属性も含めて見た場合『PLUS』での『超電磁砲S』とほぼ同じ問題点を抱えてしまっている。各問題点についての詳細は『無印』の関連記述を参照されたし。
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その上このイベントではログインボーナスによるSRカードの配布も行われなかった為、ランキングイベントで効率よくポイントを稼ぎたいのであればデッキに使用するカード3種類×5枚分に加え、そこまでの経路上のカードを一通り入手する必要があった。バージョン末期という事もあって、ログボをばら撒いても新規プレイヤーの獲得・定着は見込めないと判断したのかもしれないが、流石に『無印』で不評を買った事への反省は何処に行ったと言わざるを得ない。
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そのカード入手難度の高さから、本作プレイヤー間では「天使ちゃんマジ悪魔」なるネタが自然に飛び交ってしまう程であったという。
だーまえにどう釈明すればいいのやら…。
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『ゆるゆり♪♪』コラボの内容について
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『ゆるゆり♪♪』コラボの内容について
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『SUMMER PLUS』末期に開催された『ゆるゆり♪♪』コラボでは、ランキング開催時に生徒会メンバーが追加されるという『PLUS』での『超電磁砲S』『プリコネ』の時に似た展開の他に、原作譲りの弄り芸による賛否両論や過去のイベントにあった諸問題の再燃などが見られた。
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同作では本来の主人公である筈の「赤座あかり」に対して露骨に出番が少なかったり、アッカリ~ンという効果音と共に透明化したりと、意図的に扱いを悪くしそれをネタにする傾向があった。この時点で察した方も多いかと思われるが、赤座あかりに対する不遇弄りはコラボ先の本作でも健在であったのだ。
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コラボイベントで実装された「ごらく部」SRカード4枚のうち、赤座あかりのSRカードに付けられた二つ名はよりにもよって上述の効果音「\アッカリ~ン/」。それだけならばまだしも、赤座あかり以外の3人のSRカードに対しては「真の主人公」「影の主人公」「遅れてきた主人公」という二つ名が付けられている。故意犯と推定するには十分な状況証拠であろう。
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使い回しの項目でも触れた通り、このコラボイベントでは3Dキャラの使い回しが発生してしまった。ランキングイベント開催時の追加によって最終的にコラボキャラの総数が8名と大人数になった上に、時期的に新型コロナウイルスの感染拡大によるマンパワー不足も影響したと推測できる為、ある程度の使い回しはやむを得ないと言えなくもないのだが…。
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肝心の登場する3Dキャラは赤座あかりではなく、上記SRで真の主人公扱いされていた「歳納京子」となっている。この為「赤座あかりの不遇弄りのみを目的として、わざと3Dキャラの使い回しを行ったのではないか?」という疑惑を否定できなくなってしまっている。
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こうした「弄り芸」は賛否両論が激しく、少なくとも本作稼働時点においては、一歩間違えれば炎上商法と揶揄されるような事態に繋がりかねないデリケートなネタであった。他の音ゲー作品と比べてキャラゲー的な側面の強い本作において、こうした露骨な不遇弄りは相当なリスクを伴う行為と評さざるを得ないだろう。
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幸いにしてコラボイベント開催時点では目立った騒ぎは起きていなかったが、それでもプレイヤー達からは「流石に酷すぎる」「もうちょっと角の立たない扱いはできなかったのか」という意見がチラホラと見られた。
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ゆるゆり原作では巻数が進むにつれて赤座あかりの不遇ネタは影を潜め、またアニメ版の方もOVA以降は露骨な不遇弄りを行わなくなっている。この点も少なからず苦言を呈するプレイヤーの発生に影響を与えているかもしれない。
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一応本作スタッフの名誉の為に述べておくが、あくまで『ゆるゆり♪♪』とのコラボ…即ち「ゆるゆりアニメ2期とのコラボ」と考えるのであれば、この方針は決して間違いとは言えない。
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特に同作アニメの1~2期では、赤座あかりの不遇ネタも含めて各キャラの毒気を強調するような改変がなされており、本作における彼女達の扱いについてもアニメ2期当時のそれを忠実に再現していると評価可能なのである。
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リスクに臆する事無く赤座あかりへの不遇弄りを行った点について、本作スタッフを高評価するアニメ版ゆるゆりファンも存在してはいる。
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バージョン終了間際という開催時期に問題があったのか、このコラボイベントでは過去バージョンで見られた問題が再発してしまった。
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ランキングイベント終了後のチャプター開放期間が存在しておらず、ランキングイベント終了後に溜め込んだ専用ジュエルを無駄にしてしまう事態が発生してしまった。
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大規模アップデート予定日が迫っている都合からか、イベント終了が月曜日という通常イベントと異なるイレギュラーな日程となってしまった点も、ジュエル丸損の危険性に拍車をかけている。
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アーケードの音ゲーではイベント期間終了後の専用アイテムの丸損は珍しい話ではないが、本作ではソシャゲを模倣した要素がその根幹に存在しているが故に、こうした丸損は他作品と比べて厳しい目で見られがちであるという点に留意されたし。
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『Angel Beats!』コラボと同様に、このコラボイベント期間中もログインボーナスによるSRカード配布が行われなかった。
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新規プレイヤーの獲得・定着が見込めないであろうバージョン末期のコラボにおいては、ログボをばら撒かない方針なのだろうか? 確かに運営の面から見れば合理的ではあろうが、『無印』で不評を買った事への反省は(以下略)
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駆け足過ぎるストーリーデモの描写
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第1章であかり達の当面の目標として設定され、更に第2章では開催の為にアルバイトで資金集めする等、本作のストーリーにおいても重要な位置づけと思われていたシューターフェスが第3章でいよいよ開催された…のだが、予選等の盛り上がりそうな過程を全てすっ飛ばして第1話から決勝戦が始まるという、あまりにも駆け足すぎる展開で消化してしまった。
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いきなりの決勝戦を描いた第1話以降、『SUMMER』末期までサイドチャプター(番外編)ばかりの配信が続いていた。内容自体はシューターフェスと同時開催されている学園祭の様々な場面からとられているが、シューターフェス関連の展開は長期間投げっぱなしのままだったのである。
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『SUMMER』稼働終盤になって、漸くメインストーリー第2話が追加された。『SUMMER PLUS』で追加された以降のストーリーも含めて、第1話からきちんと繋がった内容になってはいる。
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しかし一部プレイヤーから「本編の展開を遅らせてまでサイドチャプターを連発する意味はあったのか」というツッコミが寄せられているのは皆様ご想像の通りである。
難易度のインフレに関する賛否両論
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『無印』から指摘され続けてきた急激な難度インフレについては、残念ながら『SUMMER』以降もその傾向を引き継いでしまっていると評さざるを得ない。
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『SUMMER』稼動直後に収録された新曲に対しては「譜面レベル13以下は軒並み詐称」「『PLUS』までに収録された同難度帯の楽曲を全て降格するべきではないか」という意見すら見られた。
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特に酷いとされた「FREEDOM DiVE(tpz Overcute Remix)」EXPERT譜面は、明らかに譜面レベル11+で出して許されるような譜面ではないとまで評される程である。更にはMASTER譜面も視認性が相当悪く、強烈な個人差を生み出してしまっている。
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『SUMMER PLUS』では特に「Last Kingdom」のMASTER譜面に対して「譜面レベル13+なのに、下手なレベル14よりも強い」「壁ドンボタンを筐体ごと吹っ飛ばす位の速さで叩かないと、発狂地帯のノーツ回収が間に合わない」という旨の悲鳴が多く見られる。この頁を閲覧したプレイヤーの皆様に対しては、くれぐれも筐体を大切に扱うよう改めてお願い申し上げます。
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更に『SUMMER PLUS』のラスボス曲として収録された2曲は、『SUMMER』のボス曲とされた楽曲群の譜面難易度がそこまで酷いものではなかった反動なのか、どちらもとんでもない問題児となってしまった。
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technoplanetの提供した「SingularityはMASTER譜面こそ(譜面レベル14+の他楽曲と比べて)有情ではあるものの、EXPERT譜面の最後に詐称級のリズム難配置が待ち構えており、譜面レベル13全楽曲クリアを目指すプレイヤー達を次々と屍に変えていった。
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黒沢ダイスケと穴山大輔のDaisukeコンビによる「脳天直撃」については…MASTER譜面において「もう譜面レベル15だろコレ」という悲鳴が上がっている点から色々とお察しください。余談だが、問題点で挙げる「Seyana.」程極端ではないが後半偏重譜面でもある。
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またバージョンアップに伴い一部収録済み楽曲の難易度見直しが行われたのだが、『SUMMER』ではこの見直しが原因で、主に譜面レベル11~12帯がとんでもない混沌と化してしまった。結果としてそこまで酷い詐称・逆詐称が存在しなかった『PLUS』までと比較すると、極端な地雷曲や稼ぎ曲が目立ってしまっている。
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こうした譜面難易度の上昇については、開発からの廃人…もとい上位プレイヤー層への配慮という面が大きく、難しい譜面が増える事それ自体を否定的に捉えるべきでない点は留意しておく必要がある。
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勿論やり過ぎれば新規層を含めた中堅以下のプレイヤー層の切り捨てやそれに伴う先細り、そして高難度化を焦るあまり事実上の無理押しを強いるク〇譜面を登場させてしまうといった事態にも繋がりかねない為、加減が重要となってくるのは言うまでもないが。
一部の収録楽曲に対する賛否両論
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『SUMMER』において新規収録された楽曲の内、niconicoカテゴリの一部楽曲については収録した事そのものへの賛否が割れてしまっている。
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該当するのは柏木美亜が担当する「ギガンティックO.T.N」と、早乙女彩華が担当する「デリヘル呼んだら君が来た」の2曲。…お察しの通り「美少女動物園に露骨な下ネタ(及び、楽曲を担当するキャラへの風評被害)を持ち込むとは何事か」という旨の反発が見られる。
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特に「ギガンティックO.T.N」の方は弁解不能なレベルで下ネタド直球な楽曲の為、『SUMMER』稼動直後から「何故収録した」という声が相次いだ。
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幸いと言っていいかどうかは分からないが、担当の美亜はストーリー本編からして生まれる際の性別を間違えたのではと疑わざるを得ない程にセクハr…もとい、自重しない言動が多く、下ネタ楽曲を担当する事による風評被害はそれ程深刻な物となってはいない。
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一方で「デリヘル呼んだら君が来た」の方はというと、担当である彩華のギャルっぽい見た目や、彼女のシュータードレスがバニーガールを模している点などもあって、一部コミュニティにおいて「デリヘル呼んだら彩華が来た」とイジられてしまうケースが見られる。純情乙女に対してこの仕打ちは流石にやめたげてよぉ!と言う他無い。
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一応擁護するならば、「デリヘル呼んだら君が来た」は歌詞をよく聴くと下ネタどころかむしろサイコホラー、或いは一周回ってギャグ調の楽曲の為、安易に下ネタと結びつけるイジりに対しては的外れと一蹴可能ではあるのだが…。
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どちらの楽曲もリズムは非常にノリやすいものであり、また本作での譜面も「ギガンティックO.T.N」はniconicoカテゴリ中でも非常に歯ごたえのある内容、「デリヘル呼んだら君が来た」も高レベル帯楽曲の入門にちょうどいい塩梅となっており、下ネタや風評被害を気にしない層からは好評を以て迎えられている。
問題点
本作オリジナルキャラによるランキングイベント
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『SUMMER』『SUMMER PLUS』各バージョンにおいて、シリーズ初のオンゲキオリジナルキャラにスポットライトを当てたランキングイベントが行われた。
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『PLUS』までのランキングイベントは基本的に他社・他版権とのコラボという形で行われていたという事もあって、特に『SUMMER』でのオリキャラランキングイベント開催時には、プレイヤー達に相当な困惑と衝撃を齎してしまった。
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オリジナル楽曲とキャラの結びつきが強い本作においては、継続して遊んでいるうちにオリジナルキャラへの愛着を持ったプレイヤーも多い。ソシャゲの方式をそのままアーケードに持ってきたと評しても過言ではない本作ランキングイベントの仕様もあって、オリジナルキャラでのランキングイベントという時点で本作をある程度継続してプレイしている層による札束…もといクレジットの山での殴り合いとなるのが容易に想像可能であった。
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この為『PLUS』以前から、プレイヤー間ではオリジナルキャラでのランキングイベントについて「大量の売上を得られるが、代償として『無印』での『ガルパ』コラボにおいて定着してしまった風評を覆せなくなってしまう、いわば禁じ手」と(半ば冗談めかして)言われてはいた、のだが…。
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以下に記した各イベントの説明において、詳細なカード性能は特筆に値するものを除き割愛する。此処で取り上げた以外のカードが有する性能について興味を持たれた方は各自の責任の下、外部サイト等にて確認していただきたい。
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『SUMMER』でのオリジナルキャラランキングイベントについての詳細
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イベントが開催されたのは2019年12月10日から23日まで。開催期間から察していただけると思うが、クリスマスパーティを題材とした内容のイベントとなっている。
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このイベントは火曜日開始・月曜日終了というイレギュラーな日程となっている。
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このイベントにおいてピックアップされたのは⊿TRiEDGEに属する高瀬梨緒・結城莉玖・藍原椿と、何故かR.B.P.からただ一人選出された珠洲島有栖の4名。
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⊿TRiEDGEの面々(の中の人達)が歌唱するクリスマスソング「Let’s Starry Party!」や、クリスマス仕様の衣装を纏った彼女達のSSRカードが実装された。
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更に『maimai』『CHUNITHM』でも問題児として知られている楽曲「ジングルベル」が、通常譜面の他にベル増し増しのLUNATIC譜面も引っさげての襲来し、歓喜と畏怖の悲鳴をプレイヤー間にもたらした。
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イベント中課題曲として配信された曲をマイリストに登録することで、ピックアップされたキャラ達が活躍する全5話の限定ストーリーを閲覧可能(第1話のみ無条件)にもなっていた。
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これらの実装・移植そのものは好評を以て迎えられた…のだが。
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最大の問題は藍原椿のSSRカードを入手する方法にあった。勘の良い方は既に察したかと思われるが、彼女のSSRカードこそがこのクリスマスランキングイベントの順位報酬なのである。
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前バージョンの頁で述べた通り、順位報酬のSSRカードを最大まで限界突破可能な5枚分貰えるのは上位100位まで。しかもSSRカードのスターチケットはあくまでガチャ産専用であり、オンゲキオリジナルキャラであってもイベント報酬のカードには使用できない。加えてイベント開催時点において報酬カードが復刻された事例は存在しておらず、最大レベルの椿SSRが欲しければ血を吐くようなマラソンをしてでも上位に滑り込まなければならない。
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椿を推しキャラとしている面々からは「椿の為に上位を目指したいが、最初期の『ガルパ』コラボや『東方紅魔郷』コラボ以上に激戦化すると思われるイベントで上位を狙うのであれば、一体どれ程のプレイ時間と福沢諭吉を費やせば良いのか…」という旨の嘆きが、イベント開催前から異口同音に寄せられていたという。
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このイベントの為に描き下ろされた報酬カード「[ハッピー・ゴー・ラウンド]藍原椿」のイラストでは、メリーゴーラウンドに乗り微笑を浮かべる椿の姿が描かれている。これがまた販促級、もとい反則級に可愛らしい絵柄となっており、椿推しであればそれこそ喉から手が出る程に欲しい1枚となっている。
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CARD MAKERでリアルカードを印刷する場合、2枚目以降の印刷でないと各種情報の消去ができない。つまりイラストのみが描かれたリアルカードが欲しい場合は、必然的に順位報酬が2枚以上手に入る5,000位以内を目指すしかない。
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スキル性能は「⊿TRiEDGEメンバーが3人全員揃っている場合のみ、水属性の相手に対するデッキ全体の攻撃力を上昇させる」というもの。スキルが発動するようにデッキを組んだ場合、どうしてもデッキ属性の不一致が運用する上でのネックとなってしまいがち。カードの性能を重視するプレイヤーにとっては限定プレートを入手可能な1,000位以内入賞(SSR椿は3枚手に入る)までハードルを下げても問題無い程度に抑えられているのがせめてもの救いか。
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このランキングイベントにおいては、ボーナス対象となるカードの設定についても問題点が存在する。
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具体的には、イベントと同日にCARD MAKERで実装された「Merry Christmas 星降る聖夜ガチャ」でのピックアップカードがボーナス対象として指定されてしまったのである。
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ガチャ産カード以外のボーナス対象はポイント累計報酬のSSRカードしか存在せず、効率的にポイントを溜めたいのであればガチャとの多々買い、もとい闘いは避けられない。とうとう完全な「Pay to Win」に足を踏み入れてしまった為に、そのようなプレイスタイルに対して批判的な層からはブーイングが寄せられた。
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ピックアップされたカードのうち、SSRカードの2枚が有するスキルはクリスマスランキングイベント終了後も普通にガチデッキに入れて運用可能な程に強力。SRカード2枚のスキルは実用的とは言い難いが、それでもキチンと育てれば筐体産カードを上回る高性能ぶりを見せ付けてくれる。
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ピックアップされているとはいえ所詮確率論なので欲しいカードが出るとは限らず、ガチャ沼に落ちる危険性は極めて高い。
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最悪でも11連ガチャを回せばその度に1枚以上確定入手のチャンスがあるSRカードはまだマシだが、SSRカードについては「貴重なSSR確定書を使用したのにピックアップ外の別カードがすり抜けてしまった」等の事態も発生しうる。
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せめて「⊿TRiEDGEメンバーを3人全員揃えなければ発動しない」という、ランキング報酬と同じくデッキ内の属性不一致を強いられるスキル発動条件となっていたRカード3枚だけでも、専用チャプターでのジュエル交換で入手可能としておくべきだったのではないだろうか。
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勿論このイベントならではの評価点も、決して無い訳ではない。
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ポイント累計報酬となっているSSRカード「[聖夜のハッピーベル]高瀬梨緒」は、イベントと同時期にピックアップされていたガチャ産SSRや「[静謐の花園]ユキ」には若干劣るものの、『SUMMER』以降の新規SSRは素の攻撃力が上方修正されている事もあって、ATTACKスキル持ちのSSRカードとしては十分以上の性能を有している。
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累計45,000ポイント、ガチャ産特攻カードを使わない場合は85~110クレ程度のプレイで、最大限界突破に必要な5枚分を確実に入手できる。費用面でもユキSSRには若干劣るが、これはむしろユキSSRのコスパが異常であったと考えるべきか。
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此方も描き下ろしイラストはメリーゴーラウンドに乗り満面の笑みを浮かべている梨緒という可愛らしいものであり、梨緒推しにとっては爆アドとなる事間違い無しの逸品である。
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ランキングイベントチャプターではR・SRカード用のスターチケットの他にも、無条件でネームプレート・称号と専用ジュエルの交換が可能となっていた。
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これまでのイベントではイベントチャプターで実装されたカードを全種類入手しなければネームプレート・称号とジュエルの交換が不可能だった事を考えれば、大幅な条件緩和と言えるだろう。
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エイプリルフールイベントの際と同様に、「親密度カンスト」や「特攻累計ミッション開催中の過酷なマラソン」を行わずともオンゲキオリジナルキャラのネームプレートを入手可能となっている点も、そこまでやりこまないプレイヤー層にとっては大きいだろう。
但しこの条件緩和については、イベント限定のジュエル交換カードが無かったが故の結果的なものと捉える事も可能ではある。
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そんなランキングイベントの結果はというと、大方の予想通り『無印』稼動初期の『ガルパ』コラボランキングイベントを軽く超えるレベルの壮大な空中戦が繰り広げられてしまった。
誰が呼んだか「戦場のメリークリスマス」…って、あれはそういう話じゃないから!!
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ランキング初日の結果集計の時点で、暫定1位のプレイヤーが23万ポイント超というとんでもない獲得ポイント数を叩き出す程であった。
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ちなみにこれ、ガチャを引かない場合は最大効率でマラソンしても400クレ以上、特攻カードを手に入れてマラソンする場合でも約310クレ+ガチャ代金分の消費が必要となる数値である…!
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その後も1日毎にランキング100位のボーダーが約15,000ポイントずつ、500位のボーダーですら約7,000ポイントずつ上昇していくという、とんでもない報告が寄せられていた。そして最終的に1位を獲得したプレイヤーの総獲得ポイント数は2,001,231ポイント。…最早クレ換算するのも嫌になってくる。
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最終的な100位のボーダーラインも433,629ポイントという、恐ろしいまでのハードルの高さであった。『ガルパ』コラボを含む従来のランキングイベントならばトップ20入りがほぼ確定する数値と説明すれば、どれ程の異常事態かご理解いただけるだろうか。
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コラボキャラを中心に使っているプレイヤー、日程・体調・懐具合etcの都合が付かず参加を断念した層、そもそも本作のキャラクター要素には興味が無い層といった面々の不参加や、露骨な集金に反感を覚えた層のボイコットといった要素があっても尚ここまでボーダーが上がった事から、本シリーズのオリジナルキャラが継続的にプレイしている層から絶大な支持を受けている事が窺える。
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それだけに「人気の高いオリジナルキャラを人質として多々買いを強いている」と評する事も可能な、このイベントの悪辣な一面がより一層際立つ形になってしまっているのだが。
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このイベントによって「オンゲキオリジナルキャラのカードがランキングイベント報酬となり、キャラ推し勢が全力疾走を強いられる」という前例ができてしまった点も考慮すべきであろう。
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椿推し以外のオリジナルキャラ推し勢、特に人気キャラの一角である柏木咲姫の推し勢からは「今後バレンタイン等の時期にも同様のイベントが開催され、ランキング順位報酬に選ばれてしまったキャラの推し勢が全力疾走を強いられるのではないか」「金なら幾らでも積むから、ランキング順位報酬についても救済措置を実装して欲しい」という不安の声が複数上がっていた。…そしてその不安は、残念ながら約半年後に現実のものとなってしまったのである。
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『SUMMER PLUS』でのオリジナルキャラランキングイベント(2020年7月開催)についての詳細
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此方のイベント開催期間は2020年7月9日から22日まで。海水浴や夏祭りといった夏休み中の出来事を題材とした、
珍しくSUMMERというタイトル通りのイベント内容となっている。
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イベントにおいてピックアップされたのは藤沢柚子と早乙女彩華の2名。またメインではないものの、九條楓にも出番があったりする。
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柚子・彩華(の中の人達)による楽曲「夏色花火」には「人選的にもっとアップテンポな曲調になるかと思っていたが、これはこれで神曲」「MASTERは勿論、EXPERTの譜面演出も素晴らしい内容」「穴山大輔はもっとこの方向性で売り出すべき」と多数の好評が寄せられた。
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他にも、突如として『maimai でらっくす』からやってきた刺客「でらっくmaimai♪てんてこまい!」や、『CHUNITHM AMAZON』の隠れた名曲「Summer is over」が課題曲として登場している。
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ピックアップされたキャラ達が活躍する限定ストーリーも健在である。イベント中課題曲として配信された曲をマイリストに登録することで、全3話分を閲覧可能となっている。
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ポイント累計報酬となった早乙女彩華のSSRカードが有するスキルは「敵NPCの初回撃破までと楽曲後半、それぞれの区間において攻撃力が上昇する」という物。
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描き下ろしイラストはお洒落なミニ浴衣に身を包み、大人びた笑みを浮かべる彩華という内容となっている。これまでのカード実装において微妙に不遇な扱いを受けてきた所為もあって、彩華推しの間では必携に近い扱いを受けているとかいないとか。
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此方のイベントではR・SRカード用のスターチケットや親密度・経験値アイテムの他に、ランキングイベントでボーナス対象となるRカードも専用ジュエルとの交換が可能になった。
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素の攻撃力はどうしてもSR・SSRカードに劣るものの、使い勝手の良いATTACKタイプのスキルを有するカードが揃っている。当座の戦力として運用するのであれば十分アリ。
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代わりにRカードを全種類交換しないとネームプレートと一部称号が手に入らなくなったが、Rカードを全て揃えるのに必要なジュエル数は最小15個である。影響は軽微と切り捨ててしまっても差し支えない。
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また1回限りではあるものの、SSR確定書をジュエルと交換可能となった点についても特筆すべきであろう。
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交換に必要なジュエルは1,000個。決して少なくない数字だが、ランキング入賞を狙う層にとってはマラソンのついでで確定書が手に入るという事もあって好評の声が多い。
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しかしオリキャラランキングイベントにおける最大の問題点は、残念ながら前回イベントから据え置きとなっていた。此方のイベントでは藤沢柚子のSSRカードがランキングイベントの順位報酬として選ばれた為、今度は柚子推し勢が全力疾走を強いられる破目に陥ってしまったのである。
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スキル性能は「常時無条件で攻撃力が上昇し、更に楽曲後半では付随スキルの効果で攻撃力上昇値が倍増」という、ATTACKカードとしては比較的優秀な内容となっている。描き下ろしイラストも彩華とお揃いのミニ浴衣に身を包んだ柚子という、これまた販促級の可愛らしい絵柄である。
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当然ながら救済措置などという気の利いたものは実装されていない。最大レベルの柚子SSRが欲しい、或いはイラストのみのカードが欲しい場合は、前回の椿推し勢と同様血反吐を吐いてでも上位に滑り込まなければならなかった。
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今回の報酬カードは過去イベントで入手可能だったカード…具体的に述べると彩華SSRは前回のオリキャライベント報酬だった梨緒SSRに、柚子SSRは入手条件に見合わぬ破格のスペックを有するユキSSRに若干劣る性能となっている。
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勿論あくまで若干劣るだけであり、カード単体のスペックとしては十分に強力。莉緒やユキを取り逃した人にとって貴重な戦力アップの機会であるのは間違い無いし、ガチャ産SSRカードが揃っていないのであれば彩華と莉緒、若しくは柚子とユキの併用も十分実用的となっている。…入手できるのであればという前提条件は付くが。
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SR以上のボーナス対象カードも、ポイント累計報酬を除くと相変わらず期間限定「秘めた思い…夏祭りガチャ」のピックアップカードばかりであり、効率を求めるのであれば多々買いが避けられなくなっている。
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上述通り、Rカードであれば一部は筐体のみでの入手も可能となっている為、言い訳不能の完全な「Pay to Win」から一応脱却できてはいるのがせめてもの救いか。
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そんな第2回イベントの結果はというと…ランキング上位は相変わらずの空中戦であった。
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最終的に1位を獲得したプレイヤーの総獲得ポイント数は2,020,214ポイント。前回のオリキャラランキングイベントから18,983ポイント程上積みし、歴代イベントにおける最大獲得ポイント数の記録を見事更新してしまった。
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同時期に流行していた新型コロナウイルスによる外出控えの影響もあってか、最終的な100位のボーダーは321,099ポイントとなっており、前回は勿論『ガルパ』コラボランキングイベントと比べても大分低い水準に抑えられている。それでも前回や『ガルパ』コラボ以外のイベントと比べると、十分すぎる程に高いハードルである事は言うまでもないのだが。
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…しかし、本イベントにおいて更新された最大獲得ポイント数の記録が、僅か1ヶ月後にあっさり塗り替えられる破目になるとは一体誰が想像できただろうか?
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『SUMMER PLUS』でのオリジナルキャラランキングイベント(2020年8月開催)についての詳細
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第3弾の期間は2020年8月20日から9月2日まで。
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題材はまさかの『CHUNITHM』世界(によく似た異世界)への出張、実質的に自社コラボ第3弾と言ってもいい内容となっている。
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イベントにおいてピックアップされたのは柏木咲姫・美亜姉妹。サブキャラとして逢坂茜と井之原小星も登場している。他にもカードが実装されたキャラがいるが、そちらについては後述する。
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新曲は『CHUNITHM』収録楽曲「Iudicium」の、無力P自身による本作向けアレンジ。原曲では柿チョコの担当したボーカルを、柏木姉妹(の中の人達)が歌い上げている。
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他にもATTACKハマりの専門家こと「Genesis」や、案の定3倍詐称譜面を引っ提げてやってきた「Glorious Crown (tpz over-Over-OVERCUTE REMIX)」、LUNATIC専用楽曲として移植された「My First Phone」「luna blu」と、既に移植済みの楽曲を除いたCHUNITHMの問題児揃い踏みとでも評すべき課題曲ラインナップになっている。
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ピックアップされたキャラ達による限定ストーリーは、第1話のみ無条件で閲覧可能。第2話以降を閲覧するにはこれまでのオリキャライベントと同様、イベント中に課題曲として配信された曲をマイリスト登録する必要がある。
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R・SRカード用のスターチケットや親密度・経験値アイテム、ランキングイベントでボーナス対象となるATTACKスキル持ちのRカード、そしてSSR確定書(1回限り)が専用ジュエルとの交換で入手可能な点については前回のイベントから変わっていない。
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本イベントで実装されたカードのスキルには、筐体産・ガチャ産を問わず「HITとMISSの合計が20以下の時のみ発動」という条件が課されている。
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MISSどころかHITでも効果消失の条件を満たしてしまう為初心者向けとは言い難いが、条件が課されている分スキル効果による攻撃力上昇値は高めに設定されている。
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ポイント累計報酬となった柏木美亜のSSRカードは「HIT・MISSが20以下ならば、楽曲後半から攻撃力が大幅に上昇する」スキルを有している。爆発力が楽曲の前半と後半の比率に左右されるが、筐体産のATTACKスキル持ちカードとしては十分に強力である。
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イラストはCHUNITHMにおいてIudiciumの担当キャラであった「MTA-XXX【パンドラネメシス】」の姿を模した美亜というもの。
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此方のイベントでは柏木咲姫のSSRカードがランキングイベントの順位報酬として選ばれており、とうとう本作オリキャラ推し勢の中でも一大勢力を誇る咲姫推し勢が全力疾走を強いられる破目に陥ってしまった。
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スキル性能は「HIT・MISSが20以下の時、攻撃力が上昇する」というもので、美亜のスキルより攻撃力の上昇率が低い代わりに、楽曲前半でもスキル効果が発動するようになっている。
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これまでのイベントで莉緒や彩華のSSRを入手しそびれたのであれば、その代用として十分実用に耐えうる性能である。勿論、咲姫のカードを入手できる実力と財力、そしてHIT以下を20以下に抑えられる実力があるならという前提条件付きではあるが。
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そしてイラストはというと、CHUNITHM人気キャラの一角である「アストライア」の姿を模した咲姫というもの。レイヤーの本領発揮といった所か。
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勿論救済措置は実装されていないので、最大レベルの咲姫SSRが欲しい、或いはイラストのみのカードが欲しい場合、前々回の椿推し勢や前回の柚子推し勢と同様、エンドマークに絶望と汗を添えてでも上位に滑り込まなければならなかったのである。
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SR以上のボーナス対象カードは、ポイント累計報酬を除くと期間限定「世界一ピュアな音ゲーガチャ」のピックアップカードばかりという点も相変わらずである。
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一部のRカードは筐体でも入手可能となっているが、咲姫と美亜の立ち絵が使われたRカードのみが筐体での交換ではなくガチャに回されている辺りに、ガチャを回させようとする執念を感じ取れない事もないかもしれない。
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このイベントでは柏木姉妹・小星・茜様と、それ以外のカード実装キャラとの間で、若干とは言い切れない程度の格差が発生してしまった。
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本イベントでカードが実装された7キャラ中、日向千夏には唯一Rカードが実装されなかった。
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課題曲ではGlorious Crown (tpz over-Over-OVERCUTE REMIX)を担当しており、またガチャ産ではあるものの同曲のCHUNITHM側担当キャラ「スカイフェザー」の姿を模した衣装に身を包む千夏のSSRカードが新規実装されている為、全体的な扱いはそこまで悪くはないのが救いか。
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一方、星咲あかり・珠洲島有栖の2名はRカードしか実装されなかった。
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luna bluの担当として一応の出番が存在している有栖はまだマシな方だが、あかりに至っては担当楽曲すら用意されていない。折角描き下ろしのイラストまで用意しているのに、である。
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そして何よりも問題視すべきは、オリキャラランキングイベント第2弾終了から1か月しか経過していないにも拘らず、第3弾となる本イベントの開催に踏み切った点であろう。
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前回イベントに参加し財布に少なからぬダメージを受けた層から、異口同音に「こんな短いスパンで、また搾取に走るのかよ!」という悲鳴が上がったのは皆様ご想像の通りである。
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本イベントでの実装カードに割り振られたカードナンバーは、連動サイトから確認可能なカード図鑑において不自然に歯抜けとなっていた箇所に収まるものとなっている。この事からオリキャラランキングイベント第3弾として開催されたこのイベントは、本来であればエイプリルフールイベント直後、CHUNITHM側で同時期に行われる筈であった『CRYSTAL PLUS』へのアップデートに併せる形で開催する予定だったのではないかとする見方もある。
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この見方が正しいと仮定した場合、新型コロナウイルス感染拡大によるイベント延期分を大規模アップデート前に消化してしまおうという狙いがあったのだろうと推測可能ではある。しかし、だからといってこれほどまでに短いスパンで集金イベントを開催してしまった以上、流石にイベントに付き合うプレイヤーの財布と堪忍袋にも限度というものがあると苦言を呈さざるを得まい。
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また仮にエイプリルフール直後に開催できたとしても、イベント終了から2~3か月で夏休みを題材としたオリキャラランキングイベントがやってくる事になる為、どの道搾取という誹りは免れ得なかったと思われる。
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そんな第3回イベントの結果はというと…人気キャラのランキング報酬化・CHUNITHMとのコラボという条件が重なった結果、とんでもない数字を叩き出してしまった。
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まず100位ボーダーだが、期間後半からは1日に50,000~90,000ポイントという第1回オリキャラランキングイベントを遥かに超えるペースで上昇していき、最終的には561,470ポイントにまで跳ね上がった。
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第1回オリキャラランキングイベントであれば17位に食い込み、それ以外のイベントでもトップ15入りが確定、物によっては余裕で2位以上を狙えてしまう…と説明すれば、どれ程の異常事態なのかお分かりいただけるだろうか。
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そして1位の総獲得ポイント数は2,570,303ポイント。前回のオリキャラランキングイベントから550,089ポイントもの大幅更新である。最早、空中戦という言葉すらこの状況を表現するには生ぬるいと言わざるを得まい。
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お忘れの方が居るかもしれないので書いておくが、このゲームは基本無料ソシャゲではなく、態々ゲームセンターまで足を運んで1プレイにつき100円以上を支払わなければ遊べない基本有料のアーケードゲームである。
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単純にゲームを遊ぶ以外の部分においてあまりにも過剰な集金を指摘される事の多い本シリーズではあるが、ここまで露骨に「金と時間を大量消費して殴り合うか」「推しキャラへの愛やコンプ欲を切り捨てるか」の二択を本作プレイヤーに強いる行為が、結果として他の音ゲーマーに致命的な誤解と風評を広め、彼等を遠ざけてしまう要因となりうるのは容易に想像できるだろう。
譜面演出が招いてしまった騒動
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『SUMMER PLUS』以降において、前半戦と後半戦の割合が極端に偏っている譜面がちらほらと見られるようになった。
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評価点の項目でも触れた「Seyana.」の演出だが、見方を変えればこの楽曲は前半戦が一瞬で終了し、残りの9割以上を後半戦が占めるという、とんでもなく歪な譜面構成となっていると評する事もできる。
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この構成に大きく影響されるのが「楽曲後半で効果発動」「敵NPC初回撃破までの間だけ、若しくは初回撃破後に効果発動」という条件が課されたスキル群。後半発動・初回撃破後発動スキルは事実上「常時無条件で発動」スキルの上位互換となるが、初回撃破まで発動するスキルはカード性能を無駄にしてしまう時間が非常に長くなってしまう。
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この楽曲におけるNPCのレベルは8、また難度EXPERTの譜面レベルも10とそこまで高い訳ではない。しかし後半発動・初回撃破後発動スキル持ちカードを主力に据えたデッキであれば、敵NPCレベル15程度の他楽曲におけるMASTER譜面より高いバトルスコアを叩き出せてしまうケースが存在している。
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基本的に本作ではNPCレベルや譜面難易度に比例してバトルスコアが上がりやすくなるが、Seyana.はその法則から完全に逸脱しており、特にバトルスコア詰めに手を出すようなヘビープレイヤー層から問題視する意見が挙がっている。
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2周年記念で追加された「最強 the サマータイム!!!!!」のLUNATIC譜面はこの逆で、アウトロ部分の最後の最後になってようやく後半戦に突入し、申し訳程度に用意されたR-SIDEのHOLDノーツとSLIDEノーツの2つだけで終了するというとんでもない譜面構成になっている。
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最後の2種類のノーツを回収できれば敵NPCに大ダメージを与えられる為、一定以上のデッキ攻撃力と偶に飛んでくる敵弾を回避できるだけの反射神経、そして各種スコアに目を瞑る覚悟さえあれば、腕に自信の無いプレイヤーであっても容易にクリアできてしまう。
LUNATIC譜面にクリアマークを付けて友達に自慢しよう!
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スキル群への影響もSeyana.とは真逆になっており、初回撃破まで発動するスキルが常時無条件発動スキルの上位互換となる一方、後半発動・初回撃破後発動スキルは楽曲のほぼ全編においてカード性能を無駄にしてしまう破目になる。
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LUNATIC譜面も限定的にではあるがレートに影響してしまうという本作独自の仕様さえなければ、そういうネタであるとして流す事も可能ではあったのだが…。
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また収録直後のSeyana.では、前半戦最初のノーツ回収でオンゲキネコを複数回撃破できた場合、本来はジュエル・マニーのどちらかになる2回目以降の撃破時アイテムドロップにおいても、初回撃破時と同様に双方をセットで確定入手できてしまうという現象が発生していた。
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ブーストを使わない場合、他の楽曲では1回クリアにつき報酬ジュエル6~7個程度なのに対し、Seyana.では1回クリアで9個以上のジュエルを入手可能。実装当時はイベントが複数開催されており、期限内にとにかくジュエルを溜める必要があったという事情もあり、当然のように同曲をマラソンするプレイヤーが多数発生した。
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この現象に対して、ジュエル貯蓄の手間暇を多少なりとも緩和する為の運営の計らいではと勘繰るプレイヤーもいた様だが、結局はただの不具合だったらしく後日あっさり修正されてしまった。
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勿論不具合は是正して然るべきだが、この不具合修正に対して嘆き悲しむ声が複数見られた点については、本シリーズでのジュエル収集要素に対してプレイヤー側が抱いている「苦行」という印象を未だ拭い切れていない証拠と評してもいいのかもしれない。
マイリスト登録難易度は相変わらず高い
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敵NPCを撃破できずともマイリスト登録が可能になった為か、『SUMMER』以降の収録楽曲は解禁に必要な総ダメージ・敵NPCのレベル共に、『PLUS』以前からの過剰なインフレを引き起こしてしまっている物が多くなってしまった。
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『SUMMER』稼動直後に収録された課題曲のうち、敵NPCレベルが第1章・第2章それぞれの旧チャプター1における(LUNATICを除いた)課題曲と同程度に抑えられているのは「最強 the サマータイム!!!!!」1曲のみ。
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他の課題曲は全てNPCレベル15以上、旧チャプター3~4相応の強さとなっている。更に後日通常チャプターにおいて実装された課題曲は「Splash Dance!!」を除く全楽曲がNPCレベル40以上であり、新規プレイヤーが敵NPCの体力を削りきるのは不可能と言い切っても差し支えない。
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評価点で触れた通り、今の所は通常チャプターにおける課題曲攻略を完全放棄してしまってもデメリットは少ない。期間内のマイリスト登録達成報酬は、基本的には経験値・好感度アイテムか第3章ジュエルのどちらかしかなく、これらについては代替手段や他の入手方法が存在している。
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一方で、コラボイベントでの新規収録楽曲はNPCレベルが1桁、或いはレベル10前後で抑えられているものが多い。コラボを機にオンゲキを始めようとする初心者への配慮は一応できている、という事か。
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クリスマスイベントの課題曲もNPCレベルは低い順に1・12・24と、ある程度自重気味の内容となっていた。…後半戦でやってきたNPCレベル40の追加課題曲に目を瞑るならば、という条件は付くが。
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本作ならではの高難度要素である弾避けについても、バージョンアップと共にしっかりと強化されてしまった。
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「患部で止まってすぐ溶ける~狂気の優曇華院」EXPERT・MASTER譜面では「
初月
!? キモーイwww」の部分から、LUNATIC以外の難易度としては規格外の密度で弾幕が展開される。案の定「初見ノーダメージ難度レベル14」「これのどこがEASYだよ」という怨嗟の声が多数寄せられた。
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「しゅわスパ大作戦☆」も「さーて 恋の弾幕ごっこ はじまるお~っ」の部分から弾幕譜面化する上に、まさかの譜面逆走ギミックまで仕込まれているが、他のLUNATIC弾幕譜面と比較すると完走自体はしやすい方ではある。…問題はそんな内容の譜面をLUNATICではなくMASTER譜面でやってしまったという点にあるのだが。
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そして「わたしたち魔法乙女です☆」MASTER譜面でも、もはやSTG関連楽曲のお約束と言わんばかりに強烈な弾幕が飛んでくる…のだが、その位置はよりにもよって大サビの終了直前。一応キャラを動かさなくても切り抜けられる安全地帯が存在してはいるが、それでもあと少しでクリアだと油断したプレイヤーが絶望のどん底へ叩き落されるという光景がしばしば見られたという。
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そして各バージョン稼働開始時のお約束とでも言わんばかりに、弾避けLUNATIC譜面にも新作が登場してしまった。
まず『SUMMER』においてはまさかの最終鬼畜音撃兵器「緋蜂」が譜面レベル14+、敵NPCレベル60というボス曲並のトンでも難易度を引っさげて襲来した。]-[|/34<#!やウェヒヒ蜂じゃないの?
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一時停止する弾幕や自機狙い弾といった過去の弾避け譜面で見られた要素は勿論の事、この楽曲では新たにデカい・避け辛い・当たれば痛いと三拍子揃った「紫色の強化弾」を実装。これがCAVE製弾幕STG並の密度・速度で降ってくるのだからたまった物ではない。
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そんな暴力的弾幕を耐え抜いた先に待ち受けるのは、オンゲキのシステムを用いた悪名高い「洗濯機」の完全再現。まさに 死 ぬ が よ い 。と言わんばかりの心折仕様である。
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洗濯機だけでなく、他の弾幕も緋蜂戦の再現となっている物が多い。ほぼ左右移動のみ・ノーボム・ノーハイパーという条件で原作緋蜂の猛攻を耐え切った人間卒業者が約1名存在しているのは事実だが、それをオンゲキにおいて他ゲーマーにも求めるというのは…「正に恐悦至極」と返せるプレイヤーが果たしてどれだけ居るやら。
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この緋蜂は第3章の課題曲として登場しており、マイリスト登録する為には合計で250パーセント(撃破2.5回分)のダメージを敵NPCに与える必要がある。そして本バージョンでは被弾で強制終了した場合、マイリスト登録用のゲージが全くと言っていい程溜まらない。
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この為緋蜂をマイリスト登録したい場合、腕に覚えのあるプレイヤーですら「何故被弾する時としない時があるのか、まるで理解できない」とぼやくような弾幕を最低でも2回、デッキの攻撃力次第ではそれ以上の回数分突破しなければならないのである。それなくね?
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楽曲リズムに合わせて敵弾が飛んでくるという大前提は守られているらしく、リズムに合わせて操作する形の「比較的体力を温存しやすい避け方」が有志によって提唱されてはいる。その避け方を頭に叩き込んだ上で、火属性ダメージを軽減するスキル持ちカードでデッキを固めれば完走はできる、かもしれない。
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それでも完走できない? …そこに「強化弾によるダメージを大幅軽減可能な新GUARDスキル」を有したカードが当たるかもしれないガチャがあるじゃろ?
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こんな有様なので原作同様に半年は陥落しないかと思いきや、襲来初日の午前中にはあっさり完走を許してしまい、挙句4日目で完膚無きまでに浄化 -K.O-されてしまった模様。どうやらオンゲキシューターの限界はまだまだ遠いようだ…。
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『SUMMER PLUS』では新たなLUNATIC専用楽曲として、『怒首領蜂大復活』のプロモソングであった「どどんぱち大音頭」が登場した。これ弾幕譜面にしちゃうの?
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公式Twitterの告知画像で話題を集めたレーンを埋め尽くさんばかりの「大復活」文字列弾幕の他にも、蜂アイテムを再現したと思われる「敵弾と完全に重ねる形で隠されたベル」や、過去の弾幕譜面でも見られた強化弾・即死レーザーの雨あられ、そして新型弾を活用した楽曲終盤の露骨なふぐ刺し弾幕再現がプレイヤー達を迎え撃つ内容となっている。
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尚、LUNATICに挑むような熟練プレイヤー曰く「弾幕や隠しベル探しよりも譜面の方が難しい、特に片手で階段譜面を捌かなければならない箇所が鬼畜」との事。
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一部からは「本作はもう音ゲーの範疇を逸脱した、『オンゲキ』という未知のジャンルのゲーム」という諦めにも似た意見まで聞かれる有様である。
人類とゲキ!チュウマイスタッフの勝負なんて事態にならない事を願いたい。
オールマイティジュエルの価値が暴落した
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ログインボーナスや有料ガチャを引いた際のおまけ、オンゲキ-NETの有料コース継続特典で手に入るオールマイティジュエルだが、その性質はバージョンアップ前から一切変わっておらず、第3章(旧エンドチャプター)及びイベントチャプターでは一切使用できない。
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本バージョンにおいて解禁を要する楽曲は、上述のオリジナルキャラランキングイベント群以外は第3章での解禁となっている。この為『SUMMER』では第1章・第2章で実装済みのカードと交換する位しかオールマイティジュエルの使い道が無くなってしまったのだ。
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第1章・第2章で欲しいカードを交換しつくしてしまったプレイヤーからは「今更ログインボーナスや継続特典でオールマイティジュエルを貰っても全く嬉しくない」というボヤきまで聞かれる有様である。
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『PLUS』までと同様にオールマイティジュエルを第3章ジュエルに変換する事も可能だが、変換レートの渋さも前バージョンから据え置きとなっている。
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第3章におけるボス曲の解禁にオールマイティジュエルが使えないという事もあって、案の定と言うべきか「“オールマイティ”という名前に相応しい性能とは思えない。いっそ別の名称を考えるべき」という批判の声がより強まる形になってしまった。
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一応始めたてのプレイヤーが(第3章以降でカードが実装されたマーチングポケッツを除く)オンゲキオリジナルキャラのカードを揃える際にはそこそこ有用ではある。
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また『SUMMER PLUS』以降は第1章や第2章のチャプターであれば、オールマイティジュエルと経験値・親密度上昇アイテムを交換する事も可能となっている。オールマイティジュエルの存在意義自体はまだ完全に消滅した訳ではないのが、せめてもの救いだろうか。
オリジナルキャラ間における扱いの格差
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本作オリジナルキャラ間において、担当楽曲の数やカード実装機会といった「扱い」の面での格差が生じてしまっている。
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『SUMMER』ではサイドチャプターでの属性別クロスオーバー楽曲実装やオリキャラランキングイベントでのピックアップによって可能な限り平等に出番を与え、キャラ間の格差が目立たないように配慮されていた。しかし『SUMMER PLUS』以降、この格差が徐々に目立つようになってきている。
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特に指摘されるのは『無印』からの参戦組でありながら第3章におけるジュエル5,000個SSRが未だ実装されていないbitter flavorの2名と、ストーリー本編での出番の多さが担当楽曲数などの優遇要素に結び付いていない九條楓、そして『SUMMER PLUS』のラスボス曲を担当しバージョンの大トリを務めるという大役が回ってきたもののそこに至るまでの扱いが悲惨すぎた井之原小星。
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小星は対戦相手としての登場であれば、上記ラスボス曲の他にもエイプリルフールイベントで登場したLUNATIC専用楽曲(後述)等も存在しているのだが、それ以外の主だった出番はサイドチャプターや第3回オリジナルランキングイベントでのサブキャラ出演(先述の折り畳み内参照)と、楽曲「Heart Cooking Recipe」「Splash Dance!!」のジャケット絵への顔出し程度。主役としての出番が『SUMMER』『SUMMER PLUS』を通して一度も存在していないという有様であり、出番の少なさがそのままカード実装機会の少なさに直結してしまっている。
『SUMMER PLUS』での彼女のジュエル5,000個SSR実装も、何かと出演機会に恵まれている咲姫のおかげとまで言われてしまう始末。
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勿論bitter flavorや楓、小星が不人気という訳では決してなく、彼女達にも根強い推し勢がしっかりと存在している。推し勢の熱意に応える為にも、可能な限り早期の格差是正が望まれる。
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あかり・茜それぞれの推しメニューを合成して混沌を越えたナニカを作り出す春菜など、不遇とされるキャラでも出番の際はその魅力を存分に発揮してくれる。実機は勿論、公式YouTubeチャンネルでもストーリーを確認可能なので、興味を持ったのであれば一度は目を通してみてほしい。
CARD MAKERに関する不具合
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『SUMMER』稼動開始直後、CARD MAKER絡みで幾つかの不具合が発生していた。
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稼働開始から8月23日までの間にCARD MAKERを用いて印刷したカードでは、不具合により本来下部に印刷されるカードナンバー等の情報が印刷されなかった。
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この不具合については、24日に行われたCARD MAKER側のアップデートで解消された。不具合発生中に印刷してしまったカードについては、2020年2月末まで無料交換の対象となった。
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カードナンバー等のカード下部に記載される情報は、任意で印刷する情報を選択可能な2回目以降の印刷でも消す事ができない。しかしこの不具合の発生中はカード下部の情報も消した、純粋なイラストのみのカードを印刷可能であった。
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不具合の解消直後、特にコレクター勢やキャラ推し勢から「アップデート前に印刷しておけばよかった!」という悲鳴が相次いだという…いやはやなんとも。
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稼働開始と共に実装された『はつらつスマイリーガチャ』において、新規実装されたカード「[制服 表情:わーい!]日向千夏」が、不具合により排出されない設定になってしまっていた。
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この不具合は8月29日のアップデートにより修正され、同時に稼動開始から9月25日までにログインしたユーザー全員にお詫びとして同カードが配布された。
但し筐体での配布なので、解花コストはプレイヤー持ちである。
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今回は告知時に大々的に宣伝されず、故にそのカード欲しさにガチャを回すプレイヤーの絶対数も少ないRカードだった為に、そこまで大事にはならずに済んだが…万が一「出現率アップ!」と大々的に告知していた新規SR・SSRカードでこの不具合が発生していたら、近年話題となっている消費者庁コラボを本作でも行う破目に陥るかもしれなかった。そう考えれば軽微なミスと一蹴する訳にもいくまい。
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本シリーズにおいて、今後こうした消費者庁のお世話になりかねないような不具合を再発させる事のない様、運営には細心の注意を払っていただきたいものである。
その他、細かな未改善ポイント
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『超電磁砲S』コラボにおいて「sister's noise」以外の曲で見られた「『超電磁砲』時代の曲におけるジャケット画像のクレジットが『超電磁砲S』扱いである」点については、本バージョンでも修正されていないどころか、コラボ復刻時に新規追加された「LEVEL5-judgelight-」でも同様の不一致をやらかしてしまっている。『超電磁砲S』コラボと題しておきながら6曲中5曲が『超電磁砲』出典とはこれ如何に。
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バージョンアップ時にクレジット表記等の情報が一切修正されなかった点から、内部的には「不一致でも問題無い」という判断がなされたのかもしれないと推測可能ではあるが…本当に大丈夫なのだろうか?
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使用デッキで理論値を叩き出した際の攻撃力と敵NPCの体力に、厳密には何%相当の差があるのかは表示されない。この点については前バージョンから変わっていない。
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マイリスト登録条件の変更によりクレジットを消費しての課題曲突撃が無駄となり難くなった為、そこまで重大な問題があるわけではない。しかし気になる人にとってはやっぱり気になるものである。
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カードスキルの名称に、具体的な効果や対象を判別し辛いものが存在している問題も前バージョンから相変わらずである。
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特にBOOSTスキル持ちカードのスキルが「ATTACKスキル持ち限定か、それともスキル種別不問か」については、スキル種別不問のカードが増えている為に混乱を誘発しがち。
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また新カードの中には「楽曲開始から敵NPCの初回撃破まで」「敵NPCを初回撃破して以降
の死体蹴り」の他にも「デッキ内で特定の位置に配置すれば発動可能、それ以外の位置だと発動しない」といった発動条件が課されているものも見られる。上述したクリスマスイベント絡みのもののように「特定のユニットメンバーを揃えると発動」というスキルを有したカードも今後増えてくるかもしれない。
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上述した条件が付随スキルに課されている為に、楽曲途中で攻撃力の伸び幅が変化するカードまで登場してしまった。
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スキル発動条件的に真価を発揮できないデッキで高レベル楽曲に挑むことの無い様、新たにカードを手に入れたら一度はスキル説明欄に目を通しておいた方がいいだろう。
確実にスキル欄に目を通す事になるという一点において、コレクション目的以外で態々リアルカードを印刷する意義もまだ存在している、のかもしれない。
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Rカードに至っては「ライフ80%以下」「バトル前半のみ」といったものも確認されている。
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ガチャで特定のカードを引ける確率は非公表のままである。『CHUNITHM』でのEXブースターのような、所謂「天井」も実装されなかった。
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イベントチャプターのカードや第1章・第2章までで実装されたジュエル交換可能なカードのみでも戦力が十分整う事、そしておまけのオールマイティジュエルの価値が暴落した事などから「普通に攻略するだけであれば、余程欲しい絵柄のカードがある場合を除いて有料ガチャを回すべきではない」とまで言われる有様である。
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SSR確定書が存在しなかった前バージョンや、ガチャを回さなければ舞台に上がる事すら困難を極める某作品等と比べれば、大分良心的な方であるとは言えるが…。
総評
前バージョンにおいてプレイヤーから敬遠される原因となっていた、拝金主義に由来する歪みについて
「音ゲーとしてのシステムと、ソシャゲを模倣した要素を分離し、ある程度まで独立させる」という策を施した一作。
荒療治故の副作用も無い訳ではないが、イベントを度外視し純粋に音ゲーとして、或いは弾幕STGとしてプレイするのならば
少なくとも同社の『maimai でらっくす』や『CHUNITHM』と同程度までには気軽に楽しめるようになったと評せるだろう。
ひと夏の輝きと共に、魅力的な少女達の眩しい笑顔が弾ける本作。
その軌跡が8月32日ではなく実りの季節へ、そしてその先に待つ
未来
へと続く事を願い、
彼女達と共に楽曲を奏でてみる…というのもまた一興か。
但し、ソシャゲ同様の「沼」に嵌る危険性については、ある程度緩和されたものの変わっていない。
特にイベント方面においては、下手すれば前バージョン以上に「沼」の深さが増してしまったと評してもいいかもしれない。
引き続き、本シリーズへの課金は計画的に。
余談
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本作含むセガ音ゲーの内どれか1機種でプレイした楽曲を他機種で先行解禁可能という形の連動は、本バージョンにおいても行われている。
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『SUMMER』稼働当初から『maimai でらっくす』『CHUNITHM AMAZON PLUS』両機種向けで対象となったのはVOCALOID楽曲「METEOR」、その後CHUNITHM向けに本作オリジナル楽曲の「YURUSHITE」が追加された。
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CHUNITHMでは『CRYSTAL』へのアップデートに伴い、上記楽曲と「Ai Nov」「Everlasting Today」が無条件解禁されている。同時に『maimai でらっくす』においても「METEOR」が無条件解禁された。
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上記楽曲の無条件解禁と入れ替わりに、3機種相互連動解禁として『maimai でらっくす』への「Titania」と『CHUNITHM CRYSTAL』への「Opfer」の先行解禁が開催されている。
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またCHUNITHM向けの連動解禁楽曲は2020年1月23日より「MEGATON BLAST」、7月2日より「タテマエと本心の大乱闘」が追加された。後者の時点で連動解禁楽曲全解禁は2クレが確定となったが、1クレ120GP設定ならばCHUNITHM向け3曲を1クレで全てこなすことは可能、設定を問わず「Titania」込みでも2クレで網羅できる。
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なお後者よりわずか2週間後の『CRYSTAL PLUS』へのアップデートに伴い、『maimai でらっくす』からの「Excalibur ~Revived resolution~」ともども無条件解禁移行。
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一方『maimai でらっくす』『CHUNITHM CRYSTAL』から本作向けの連動解禁では、『maimai でらっくす』からは「SILENT BLUE」、『CHUNITHM CRYSTAL』からは「World Vanquisher」が新たに対象となった。
各機種にて該当楽曲をプレイすれば本作において先行解禁となり、『SUMMER PLUS』で無条件解禁に移行している。
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前バージョンまでで連動解禁の対象であった「メルト」「39」は、3機種相互の連動解禁楽曲追加の際に無条件解禁されている。
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連動による楽曲解禁はあくまで先行解禁という扱いであり、実際『SUMMER PLUS』『CRYSTAL PLUS』へのアップデートにおいて両機種向けの上記楽曲群が無条件解禁されている。残る『maimai でらっくす』向けのものも次回の大型バージョンアップに併せて連動解禁楽曲が無条件解禁される可能性は高い為、どうしても他機種を触らされる事に抵抗を覚えるのであれば気長に待ってみるのも一つの手かもしれない。
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2020/7/16時点ではmaimai向けの連動のみ継続中であり、「本機種で『Titania』、CHUNITHMで『玩具狂想曲 -終焉-』をプレーした後に、『maimai でらっくす』をプレーし両曲をmaimaiでも解禁」とmaimaiへの反映込みで各作品に100円ずつで済む形であり、他社の多機種連動と比較してお手軽且つリーズナブルではある。
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2019年のクリスマスランキングイベント開催期間中、専用チャプターにおいて追加収録された課題曲をマイリスト登録できなかった場合、イベント終了後その楽曲を遊ぶ事はできない…のかと思いきや、年が明けて2020年1月9日に全課題曲が無条件でマイリストに登録された。期間中に解禁し損ねた方は一足遅いクリスマスを楽しんでみるのも乙なもの、かもしれない。
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但しこの課題曲無条件登録はオンゲキ-NETですら告知されないサイレント救済であった。よくよく考えれば、最悪でもオンゲキ-NET上ではしっかり告知していた『PLUS』以前より酷い状態と評する事も可能である。
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余談だが、2020年8月のランキングイベントの曲においてはイベントが完全に終了する直前の9/9に翌日からの無条件解禁移行が告知されていた。
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限定イベント期間中に閲覧可能だったストーリームービーについても、2020年5月にYouTube上の公式チャンネルにて全話公開されている。
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公式サイト上においてだが、作中のオンゲキバトルについて「音楽とスポーツを組み合わせた
全く新しい次世代型競技」「擬似的な撃ち合いのバトルでポイントを競う」「音楽ゲームの進化形」という旨の説明がなされ、これによって『無印』ストーリーで指摘されがちであった「そもそもオンゲキバトルとはどういうものなのか?」という疑問が解決した。
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同時に「何故オンゲキバトルで物事の決着をつけるのか?」についても、他社の前例と同様「オンゲキというものが生活や文化に溶け込んでいる為、作中世界においてオンゲキバトルで決着をつけるのはむしろ自然な行為」という解釈が無理なくできるようになった。
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だがオンゲキがそこまで認知度の高い競技であるならば、なおさら女子しか競技参加者が見当たらないのは不自然ではないだろうか? 全競技者の頂点に立った人物に送られる称号が「音撃姫(プリメラ)」と明記された点からも、男性の競技参加者は存在しておらず、オンゲキバトルを嗜むのは基本的に女性のみである事が窺える。
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現実のスポーツでも体格や体力の差から男女別にレギュレーションを設ける事は珍しくないが、美少女動物園としての方針が仇となっているのか、本シリーズにおいてそのような説明や描写は見当たらない。サイト上での説明によって「そういうものだから」といった具合の強引な誤魔化しがし辛くなり、結果として一部描写の不自然さが余計目立つ形になってしまった感が否めない。
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『東京ドールズ』コラボイベント開催と同時期に、『東京ドールズ』側でもオンゲキとのコラボイベントが行われていた。
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中の人繋がりで梨緒と東京ドールズ側のキャラ「レイナ」が描かれた限定コラボカードが用意された他、同作プレイ時のBGMを各バージョンのメインテーマや「本能的 Survivor」に変更可能になった。
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更に同作側のコラボクエストでは柚子や梨緒のシュータードレスを模した着せ替え衣装や、あかりが鞄につけているマスコット人形「おんちゃん」等の限定アイテムを入手可能であった。
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同作のコラボクエスト開催中はサポート役として梨緒が参戦、録り下ろしの限定ボイスでナビゲートを行ってくれた。先方がここまでやるのならば、本作側もユキだけじゃなくせめてレイナの3Dキャラ位は作った方が良かったのでは…?
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オンゲキ側でも同絵柄のカードがプロモーションカードとして公式TwitterのRTキャンペーンで抽選配布されており、更にオンゲキ側の復刻イベントでは実際にゲーム内で使用可能なカードとして実装された。
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この限定クエストで登場する敵は、本作を始めとするセガ作品の筐体を模した物となっていた。現実ではAC筐体は大切に扱わなければならないが、作中クエストでならば思う存分に日頃の鬱憤を込めた渾身の台パンを…って、いいのかそれで!?
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『温泉むすめ』とのコラボイベント期間中に、同作とオンゲキのコラボライブイベント「温ゲキむすめ」が開催された。
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オンゲキオリジナルキャラの中の人と、温泉むすめ側のキャラの中の人を兼任する声優が7人も居たからこそ成し得たライブイベントと言えよう。ただ、あまりの多さに「いっそ今後行うオンゲキのライブイベントも『温泉むすめ』コラボと言い張ってしまって良いのでは」と揶揄する意見も一部で見られるそうな。
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『リステ』との相互コラボにおいて、本作からリステ側には「STARTLINER」「Y.Y.Y.計画!!!!」「Starring Stars」「Let’s Starry Party!」「Splash Dance!!」の5曲が移植された。
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加えて『リステ』側で使用可能な本作キャラのカードも実装された…のだが、ASTERISMとマーチングポケッツの6名分のみとなっている。楽曲を収録した⊿TRiEDGEやR.B.P.メンバーの姿は影も形もない。
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このメンバーであれば、リステ側に移植した5曲のうちどれかを「ポケットからぬりつぶせ!」と交換した方が良かったのではないだろうか?
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実はスマホゲーム『駅メモ!-ステーションメモリーズ!-』ともコラボしており、ASTERISMと⊿TRiEDGEの6名が同作にゲスト出演を果たしている。
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尚、同作側から本作へのゲスト出演は残念ながら行われていない。
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2020年初めの新型コロナウイルス感染拡大とそれに伴う緊急事態宣言を受けて、本作では『俺ガイル続』『東京ドールズ(リバイバル)』コラボの期間延長と、『バトガ』コラボの新曲追加および新規イベント開催の延期を発表した。
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緊急事態宣言と開催期間が重なってしまったイベントについては、後日の復刻開催が検討されているとのこと。
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その後、事態の動向を受けて6月中旬より『バトガ』コラボが所持イベントジュエル数およびログインボーナス進行状況も含めた前回終了時の状態と、さらにイベントミッションの進行状況までも引き継ぐ形で復刻された。基本的に本シリーズでのイベント復刻は精々入手済みアイテムの情報が記憶される程度で、所持ジュエル等の他要素は全てリセットされるのが通例であっただけに、この処置は極めて異例と言えよう。
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9月には期間が『ゆるゆり♪♪』と丸被りなものの『あおかな』コラボもジュエル引継ぎで復刻された。他のイベントについても、順次開催予定となっている。
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最早音ゲー界隈の風物詩と化した感もあるエイプリルフールの悪ふざけだが、上述した緊急事態宣言と重なってしまった事もあって、こちらも筐体上でのイベント開催は延期となってしまった。
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一方で、公式サイトと公式Twitterのジャックはステイホーム状態でも楽しめるという事で滞りなく行われた。4月1日が誕生日のとあるキャラが去年に続きやりたい放題するのかと思いきや、今年は別のキャラが大暴れ(?)した模様。
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こちらも筐体上のイベントは6月中旬~8月上旬の2か月間開催(上述の『バトガ』コラボ復刻と丸被り)となった。
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カードとして登場したのはその大暴れしたキャラと……まさかのアレ。あちらのスペックは昨年のものとは違ってスキル名に謎の前置詞が付いている&説明もそれを反映していること以外は普通である。
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各アイテム初回の必要ジュエル数がえらいことになってたが、アイテムを一通り交換するだけなら当イベントの主題歌というべき曲をマイリスト登録すれば9割方は賄えるようになっていた。
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このイベントではそのほかにも、maimaiからは「セガサターン起動音[H.][Remix]」(LUNATIC限定)、CHUNITHMからは「otorii INNOVATED -[i]3-」が登場。
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なお当初予定されていた昨年分の復刻は見送りとなった。
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『SUMMER PLUS』へのアップデートに伴い、Cygamesコラボで実装された『プリンセスコネクト!Re:Dive(以下『プリコネR』)』及び『Shadowverse』のキャラカードがCARD MAKERで印刷できなくなった。
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あくまで新たにリアルカードを印刷できなくなるだけで、筐体上で獲得したカードや、印刷済みのカードをデッキに組み込み使用する事自体は可能。恐らく解花チケットも問題なく使用できるものと思われる。またコラボで収録した『プリコネR』『Shadowverse』の楽曲については『SUMMER PLUS』へのアップデート後も削除されず、引き続き選曲可能となっている。
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ただ、この処置によってCygamesコラボ復刻開催の可能性が絶望的になると解釈したプレイヤーは多く、各所のコミュニティには美食殿メンバー以外の『プリコネR』キャラや、アリサ以外の『Shadowverse』キャラ実装を期待していた層からの嘆きの声が次々寄せられていたという。
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2020年9月30日より新バージョン『オンゲキ AUTUMN』……ではなく『[オンゲキ R.E.D.』が稼働開始。
最終更新:2023年11月14日 23:06