【みすてぃっくどらぐーん】
ジャンル | ロールプレイングゲーム | |||
対応機種 | プレイステーション | |||
発売元 | エクシング | |||
開発元 | デュアル | |||
発売日 | 1999年6月17日 | |||
定価 | 5,800円(税抜) | |||
レーティング |
CERO:B(12歳以上対象) ※ゲームアーカイブスで付加 |
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廉価版 |
エクシングマル安シリーズ 2000年8月31日/1,980円(税抜) |
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配信 |
ゲームアーカイブス 2017年11月22日/628円 |
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セーブデータ | 2ブロック(1つのメモリーカードに3つまで) | |||
判定 | クソゲー | |||
ゲームバランスが不安定 | ||||
ポイント |
赤信号みんなで渡るしかない 敵の行動早すぎ・エフェクト長すぎ 竜が移動の邪魔 4文字以上の名前は省略 落ち着きのない登場人物 ご都合主義が目立つシナリオ |
この想い、きっとあなたへ…
航時(タイムトラベル)がストーリーの主軸の戦記物RPG。メインキャラクターデザインは『ブレインロード』でも知られるアニメーターの神村幸子氏が担当。
開発は過去にPCEの怪作STG『パラノイア』を手掛けたデュアル。RPGの開発はSFCの『ヴェルヌワールド』に続いて2作目。
発売日の翌日に『俺の屍を越えてゆけ』、一週間後に『ペルソナ2 罪』、『グランディア』のPS移植版とRPGの話題作に少しだけ先行する形でひっそりと発売された本作は、
ゲームとして多数の問題点を抱え、埋もれるべくして埋もれた残念なゲームであった。
本項ではそんな本作の内容を紹介していく。
(説明書1ページより引用)
その少年は竜に乗りやってきた。少年の名はクリフ。
祖父の元を旅立った少年は、竜の導くままコレット養竜場に降り立ち、そこで少年時代を過ごした。
しかしある日、一つの悲劇を少年が襲った。
養竜場が他国の謎の襲撃を受け、育ての親を失ってしまう。
少年はとまどいながらも仇を討つため立ち上がり、戦いへと足を踏み入れていくことに…
しかしそれは偶然ではなく彼の宿命、狂いつつある歴史を戻すという大きな宿命の序章にすぎなかった。
+ | 登場人物(仲間キャラクターのみ・ネタバレ注意) |
オーソドックスな2DグラフィックのRPG。戦闘はサイドビュー。パーティは最大5人制。
本作で最もゲームとしての評価を落としている部分である。
+ | ネタバレを含むので格納 |
● ←NPC * ←主人公
+ | 一例:ネタバレを含むので格納 |
+ | 一例:ネタバレを含むので格納 |
+ | エンディングのネタバレなので格納 |
グラフィック・演出・素材
ゲーム性
キャラクターデザインは上質、タイムトラベル&戦記物という題材自体も悪くはなく、隠れた佳作になりえる資質自体はあった。
だが、システムが破綻し、かつ苦痛度の高い戦闘や常識を疑うレベルの一部UI・演出、ご都合主義的シナリオがそれらを台無しにしてしまった。
「この想い、きっとあなたへ…」とキャッチコピーにはあるが、ゲーム作りに対しての配慮に欠けた想いはプレイヤーには全く届かないだろう。
クソゲーとしてもネタになる要素に乏しく、本作は二重の意味で埋もれるべくして埋もれた残念なゲームとなってしまった。
*1 ただし、コマンド入力後、行動終了後の待機時間は多少存在する。
*2 説明書での記述。ただし問題点の項で述べている通り実際は違う。
*3 弱点を突いた時は「NICE」の文字エフェクトが表示される。
*4 マスクデータなので装備画面にてキャラごとの上昇幅を確かめる必要がある。
*5 レベルの表示はなく、消費MPの上昇で表される。メニュー画面で使用しても熟練度は上昇しない。
*6 本作の回復アイテム・回復魔法は全て最大HPに対しての割合回復。
*7 敵が残していった物、いらない物だから持って行けと許可が出るなど。
*8 緑シグナル状態に固定する有用な魔法もある。
*9 戦闘不能系、属性変更を除くと18種類。
*10 マヒ・睡眠・混乱・燃える(混乱とほぼ同じ)・銅像。いずれも自然治療は可能。
*11 武器はレアアイテムの他、ラストバトル直前で購入できる武器を必要とするものが多く、蛇足感が否めない。
*12 槍の必殺技は例外。
*13 未来世界で加入する現代キャラと同一存在のキャラもデータ上は別キャラ扱い。
*14 ゲーム最終盤で一時的に外れるキャラの装備が外れない例外はある。
*15 斧の最後に覚える必殺技が全体回復効果で魔法の代用になるが、あまり現実的ではない。
*16 各キャラクターの持つ属性に対して発動する即死技。
*17 拾ったアイテムと同じアイテムを所持限度の99個持っていた場合は「持ちきれません」の表示が出て入手できない。
*18 混乱の完全耐性アクセサリが「酒の酔いを治す」、マヒの完全耐性アクセサリが「熱治療の効果がある」とフレーバーテキストで説明される。
*19 同年発売のサガフロンティア2、俺の屍を越えて行けなど
*20 オープニングに登場する25年前のプラーマ連邦の元首、各地にいるエルフなど。
*21 「航時竜」「腕のいい竜の乗り手」「ピュアウォーター(記憶を持つ水。ゲーム開始時の現代では海のピュアウォーターは消滅している)」「その年代に関する品物(該当する年代に購入した帽子でもOK)」の4つ。
*22 それまでのイベントで「だいぶ成長した」と言われるがその時はまだ幼い姿のまま。
*23 竜は見つけ次第殺す、という方針の国の町中で堂々と竜を連れて歩いてしまう。
*24 モンスターや乗り物、マップグラフィックの原画などを担当。
*25 未来世界最後のボス戦から過去世界へ行く前の現代での通常戦闘の間。
*26 ただし、仲間キャラのサイ・リュンクスはイラストと違い、肌の色が黒人のようで違和感があるグラフィックになっている。
*27 回復魔法がかかると喜ぶ、攻撃を外すとうなだれるといったリアクションをとるなど。
*28 物語序盤で航時した時に手に入れたアイテムが最終盤で航時するための鍵になるなど。
*29 「燃えさかるプロクス」「濡れそぼつプルイア」など。