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【さまーすうぃーとはーと】
ジャンル | 恋愛シミュレーション | ![]() |
対応機種 | Nintendo Switch(ダウンロード専売) | |
発売元 | 風雲→Funalter Games | |
開発元 | 風雲 | |
発売日 | 2019年10月17日 | |
定価 | 2,480円(税込) | |
プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO: D(17歳以上対象) | |
判定 | クソゲー | |
怪作 | ||
ポイント |
2019年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門大賞
女の子達と過ごす長すぎる1年間 黎明期のギャルゲーにも劣るシステム 情緒不安定な女の子達 そもそも不安定な世界観 珍翻訳と誤字脱字の数々が織り成す逸品 「お兄ちゃんの彼女だニャン!」 「 こんなゲームより私の写真集を買え 」(後述) |
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 |
原作は2018年に中国のSteamで発売された実写恋愛シミュレーションゲーム『女神驾到(Happy Together)』。『女神驾到』は低価格帯とはいえ有料のゲームながら課金によるゲーム内イベントの時短要素や課金ガチャ要素を搭載しており、中国本土においても不評を受けていた(のちにアップデートで緩和された)。
本作は『女神驾到』からそういった課金要素を取り除き(ガチャ自体は残っている)、新たに日本語翻訳や日本のプロ声優による吹き替えボイスを追加したバージョンアップ版である。Steam版も『サマースウィートハート』相当にアップデートされているが、現在日本のストアからは入手不可能になっている。
この記事ではSwitch移植版の『サマースウィートハート』について取り上げる。
「10人の女の子達と一夏の甘いひとときを過ごす」という触れ込みだが、実際はゲームシステム自体の欠陥に加え、支離滅裂な世界観やシナリオ、共感できない女の子達、そして低品質にも程がある翻訳により、原作の低評価を覆すことはできなかった一方で、それらの要素が合わさり今までのギャルゲーとは一線を画す強烈な味わいを持つ作品として注目を集めた。
1日の流れ
電話
女の子との交流
Switchにソフトをダウンロードすると、HOME画面でのソフト名表示が「夏の甘い心」(*2)と誤翻訳されており、早くも嫌な予感がするが、いざゲームを始めるとそんなことは瑣末に思えるような問題の数々がプレイヤーへと襲いかかってくる。
+ | アイスクリームとされる謎の人参料理の画像 |
+ | アクの強いヒロインたち。一部ネタバレ含む |
女の子のセクシーさや一部のシステム面に光るところがないわけではないが、不便で不可解なシステムや常識では何が起こっているのか理解できないシナリオ、そして何よりそれらをさらに無茶苦茶にする低品質極まりない翻訳が全てを台無しにしており、恋愛SLGとして、ひいてはテキストベースのADVとして完全に破綻している。
他のギャルゲーに見られるような恋の駆け引きも皆無で、「意中の女の子と交流する」という最低限の欲求すら満たすことができない。
一方そんなカオスなシナリオと低品質な翻訳や誤字脱字の数々はネットで大きな話題を呼び、唯一無二の笑いを提供しているのも事実である。
総じて側から見る分には笑える怪作だが、実際にプレイするとなると苦痛なタイプのクソゲーである。
1周プレイにかなりの時間を費やすこともあり、珍翻訳見たさに安易に手を出すのはお勧めできない。
*1 初期のバージョンでは「容姿」と訳されていた。
*2 「Sweetheart」はひとまとめで「恋人」を意味する英単語であり、「Sweet(甘い)」と「Heart(心)」に分けて翻訳するのはこの場合そもそも誤りである。
*3 作中に含まれる2020年はうるう年のため、ちゃんと2月29日が存在する。
*4 金稼ぎ行動は失敗しても獲得する金が減るだけで所持金を減らされることはないが、好感度上昇を伴う場合は失敗すると好感度が減ることもある
*5 比喩ではなく、作中で伏せられることなく「『千と千尋〜』で見たことがある」と言われる。
*6 デザインからして、上海ディズニーランドに存在する「エンチャンテッド・ストーリーブック・キャッスル」。東京ディズニーランド等のシンデレラ城やアナハイムのディズニーランド等の眠れる森の美女の城のように特定のモデルとなる作品を持たない城である。