キクコ(ポケモン)

登録日:2012/04/05 Thu 18:44:01
更新日:2025/07/14 Mon 22:41:34
所要時間:約 3 分で読めます





ポケモン図鑑作ってるようじゃ駄目だ!ポケモンは戦わせるものさ



キクコとは『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラクター。
初登場は『ポケットモンスター 赤・緑』。


CV:杉山佳寿子(アニポケ)/京田尚子(ポケモンジェネレーションズ)/鳳芳野(ポケモンマスターズ


◆概要


『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』及び『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』、『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ
に登場する、カントー地方四天王を務める老婆。


オーキド博士を昔から知っているようで、トレーナー時代の彼を「昔は強くて良い男だった」と称賛する一方、ポケモン研究者となった現在では「今じゃ見る影もないがね」と厳しく批判している。
「ポケモンは戦わせてこそ」と信じており、ただ図鑑を作っているだけのトレーナーを軟弱者と見ている。
ただし、悪の組織のようにポケモンを戦いの道具として見ているわけでは決してない。
後述の『FR・LG』では暗にではあるがそれがわかる。

ナナシマのポケモンジャーナルや6のしまに住んでいる老婆の情報によると、若い頃はオーキド博士のライバル的存在であり、四天王に就任後は最年長記録を作ったとのこと。
ピカブイでは強化後の彼女に勝利すると、かつてオーキド博士とは良きライバルであったことが本人の口から述べられる。


『赤・緑・青・ピカチュウ』及び『FR・LG』から三年後の世界である、『金・銀・クリスタル』及び『HG・SS』では四天王を引退しており、代わりにキョウが後釜として四天王に昇格している。


『HG・SS』ではガンテツの屋敷の写真に……

「風景の写真に、人が三人並んで映ってる。ガンテツさんとオーキド博士。それに真ん中には……」

「力強い目をした女の人」



◆ゲームでのキクコ


墓石が大量に置かれた部屋、ポケモンタワーBGM、更には魔女を思わせるようなイメージにピッタリなゴーストタイプの使い手……ではあるのだが

手持ちポケモン

【赤・緑・青】
  • ゲンガー  Lv.56 ナイトヘッド/あやしいひかり/さいみんじゅつ/ゆめくい
  • ゴルバット Lv.56 かみつく/あやしいひかり/つばさでうつ/くろいきり
  • ゴースト  Lv.55 ナイトヘッド/あやしいひかり/さいみんじゅつ/ゆめくい
  • アーボック Lv.58 かみつく/へびにらみ/いやなおと/ようかいえき
  • ゲンガー  Lv.60 ナイトヘッド/あやしいひかり/どくどく/ゆめくい

【ピカチュウ】
  • ゲンガー  Lv.56 したでなめる/あやしいひかり/みがわり/メガドレイン
  • ゴルバット Lv.56 きゅうけつ/ちょうおんぱ/つばさでうつ/どくどく
  • ゴースト  Lv.55 したでなめる/あやしいひかり/さいみんじゅつ/ゆめくい
  • アーボック Lv.58 まきつく/へびにらみ/いやなおと/ようかいえき
  • ゲンガー  Lv.60 サイコキネシス/あやしいひかり/さいみんじゅつ/ゆめくい

【ファイアレッド・リーフグリーン】
  • ゲンガー  ♀ Lv.54 シャドーパンチ/あやしいひかり/どくどく/かげぶんしん
  • ゴルバット ♀ Lv.54 どくどくのキバ/エアカッター/かみつく/あやしいひかり
  • ゴースト  ♀ Lv.53 ゆめくい/さいみんじゅつ/のろい/くろいまなざし
  • アーボック ♀ Lv.56 ヘドロばくだん/かみつく/アイアンテール/いやなおと
  • ゲンガー  ♀ Lv.58 シャドーボール/ヘドロばくだん/さいみんじゅつ/あくむ
    (オボンのみ)

【Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ】
  • アーボック ♀ Lv.53 どくづき/かみくだく/へびにらみ/-
  • マタドガス ♂ Lv.53 シャドーボール/ヘドロばくだん/10まんボルト/-
  • ゴルバット ♂ Lv.53 エアスラッシュ/かみくだく/でんこうせっか/-
  • ゲンガー  ♀ Lv.53 シャドーボール/ヘドロばくだん/おにび/-
  • ゲンガー  ♂ Lv.54 シャドーボール/ヘドロばくだん/マジカルシャイン/-

初代はゴーストタイプはゲンガー系統のみであり、雰囲気的に合いそうだと思ったのかゴルバットとアーボックが手持ちにいる為、
実質どくタイプの使い手とも言える。
(同様に金銀のワタルも実質はひこうタイプの使い手とも言える)


初代では「あやしいひかり」や「どくどく」などの補助技を多用し、相手をじわじわ苦しめる戦術をとる。
おまけに「さいみんじゅつ」からの「ゆめくい」のコンボも使用する。(なお、最後のゲンガーは「さいみんじゅつ」が使えないにもかかわらず「ゆめくい」を覚えている*1
『ピカチュウ』版ではアーボックが「へびにらみ」→「まきつく」のコンボが仕込まれていたりと更にじわじわやる戦術が強化されている。
どくタイプの弱点を突けるじめんタイプエスパータイプで対抗するべし。

また、彼女は初代の時点でもポケモンの交代を多用するが、あまり意味はないことが多い。
因みに初代で交代を使うトレーナーはキクコと一般トレーナーのジプシージャグラーのみ。


『FR・LG』では全体的に技構成が変わっているほか、初代と比べてレベルが2下がっている。
やはり補助技を駆使してこちらを苦しめる戦法が得意であり、新たに「かげぶんしん」や「のろい」も使ってくる。
特に初手のゲンガーは「シャドーパンチ」ワンウェポンの害悪型なので非常に厄介。
一方でエース格のゲンガーはタイプ一致技2つと「さいみんじゅつ」→「あくむ」のコンボを使う。まだ物理特殊分割前の為、「シャドーボール」も「ヘドロばくだん」もそれほど凶悪な技ではないとはいえ油断は禁物。

特性が追加されたことでゴーストとゲンガーは『ふゆう』となり、アーボックも『いかく』があるため、初代と異なりじめんタイプは全体的に効果が薄くなっているので、やはりエスパータイプで攻めた方が無難。
相手のゴースト技やあく技での反撃が怖いが、相手の耐久面は高くないので一致技で弱点を突けば一撃で倒しやすい。また、ゴースト技が物理であく技が特殊である都合、全体的に能力が嚙み合っていないため、弱点を突かれても一撃でやられることはあまりないはず。
「リフレクター」や「しんぴのまもり」があるとなお有利に戦える。

さらにはがねタイプ複合となったレアコイルであれば相手からの攻撃技を全て半減以下にできるのでこちらもオススメ。

また、これは初代でもいえることだが、ゲンガー以外は種族値が低く、
平均種族値は一番手であるカンナと比べるとかなり劣っており、火力も耐久も中途半端であるため補助技にさえ気を付けれていればそこまで苦戦する相手ではない。


『LP・LE』では一番手がアーボックとなった他、ゴーストがマタドガスに置き換えられている。
従来と比べると戦法が攻撃重視となり、補助技は「へびにらみ」と「おにび」のみ。
特に2体のゲンガーはC130から強力な一致技2つを放ってくるので、ゴースト技やどく技に耐性のないポケモンは大ダメージを受けるので要注意。
従来同様にエスパー技で全員の弱点を突ける他、今作は特性が無いためマタドガスとゲンガーにもじめん技でも弱点を突ける。というかゲンガーは既に『ふゆう』じゃなくなっているのでどのみち効く。
ちなみに他の四天王同様、初回は全員技を3つしか覚えていない。


+ ポケモンスタジアム 2
【ポケモンスタジアム 2(表)】

【ポケモンスタジアム 2(裏)】


【ファイアレッド・リーフグリーン(強化後)】
  • ゲンガー  ♂ Lv.66 シャドーボール/サイコキネシス/さいみんじゅつ/あやしいひかり
  • クロバット ♂ Lv.66 シャドーボール/ヘドロばくだん/エアカッター/あやしいひかり
  • ムウマ   ♂ Lv.65 シャドーボール/10まんボルト/サイコキネシス/メロメロ
  • アーボック ♂ Lv.68 ヘドロばくだん/ギガドレイン/じしん/かげぶんしん
  • ゲンガー  ♂ Lv.70 シャドーボール/ヘドロばくだん/10まんボルト/サイコキネシス
    (カゴのみ)

『FR・LG』の強化後ではゴルバットがクロバットに進化し、ゴーストがムウマに変更されている。また、何故か全員♀から♂に変わっている。

クロバットは非常に素早く、「あやしいひかり」やタイプ一致「ヘドロばくだん」、さらにはエスパーキラーの「シャドーボール」を使うのでかなり手ごわい。クロバット対策にでんきタイプやいわタイプを用意したいところ。
ムウマはそれ程でもないが、「メロメロ」を使うので♀で相手をする際は気を付けておきたい。
また、アーボックが「じしん」を習得したため、レアコイルを使う際には要注意。
逆を言えば他の技は強化前同様に全て半減以下にできるので、育てていれば戦闘がグッと楽になる。


【Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ(強化後)】
  • アーボック ♀ Lv.63 どくづき/じしん/かみくだく/へびにらみ
  • マタドガス ♂ Lv.63 シャドーボール/ヘドロばくだん/だいもんじ/かみなり
  • ゴルバット ♂ Lv.63 エアスラッシュ/きゅうけつ/かみくだく/でんこうせっか
  • ゲンガー  ♀ Lv.63 シャドーボール/ヘドロばくだん/ふいうち/おにび
  • アローラガラガラ ♂ Lv.63 シャドーボール/フレアドライブ/ホネブーメラン/いわなだれ
  • ゲンガー  ♂ Lv.64 シャドーボール/ヘドロばくだん/マジカルシャイン/ふいうち

『LP・LE』の強化後ではリージョンフォームのガラガラが追加され、全員が技を4つ覚えているように。
アローラガラガラはタイプ一致威力120の強力な「フレアドライブ」を使ってくる。
…とはいえ、『ふといホネ』が無いガラガラの攻撃性能はあまり高くなく、合計種族値も 425 とかなり低い*2こともあってぶっちゃけ大したことない。加えて専用技である「シャドーボーン」が今作では存在しないのでC50で「シャドーボール」を使わざる得ないこともあって哀愁も感じられる。
じめんタイプかエスパータイプで6匹中5匹の弱点を突けるので、強化前同様に「じしん」や「サイコキネシス」で攻めるといいだろう。



以上のように、キクコが登場するタイトルではゴーストタイプのポケモンが極端に少ない*3ため、手持ちがゴーストタイプで埋まったことは1度もない。
「シャドーボール」の特殊化、ムウマの進化形登場、『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』以降にて強力なゴーストポケモンやゴースト技の登場等、
もし今の環境でPWTのような形で再登場できる場合、手持ちがかなりテコ入れされると思われる。
特にムウマージシャンデラは貴婦人っぽいキクコにはとても合いそう。



◆アニメでのキクコ


AG編のホウエンリーグ終了後の第132話、
バトルフロンティア編直前で初登場。

他のカントー四天王は三人とも無印時代に登場しており、彼らと比べるとかなり遅い登場となった。
留守になっているトキワシティジムの臨時ジムリーダーになっており、サトシと勝負し勝利した。
穏やかな性格だったのがアニメで厳しい性格に変更されたキクノとは逆に、ゲームでは厳しい性格だったのがアニメでは気さくで明るい性格になっていた。

使用ポケモンはゲンガーとゴルバット。


●ポケモンジェネレーションズ

第3話「挑戦者」で他の四天王の面々と一緒に登場。
日本語版の声は京田尚子が担当している。
挑戦者に対して「ジジイの孫だっていうから、ちまちま図鑑作ってるだけかと思ったら……」と挑発するなど、やはりオーキド博士には思うところがある様子。



◆マンガでのキクコ


ポケットモンスターSPECIAL

カントー四天王の一人として、第2章に登場。シルフビル跡地からバッジエネルギー増幅器を探りだしたり、陰ながらシバを操ったりと暗躍する。

キクコは過去に研究者としてオーキドと同じ研究チームに所属していたが、オーキドは「ポケモンを操る方法」の追究に嫌気がさし脱退。
それをポケモンリーグ会場で問い詰めたキクコは、オーキドの「ポケモン図鑑を作る」という方針を嘲笑い、決勝戦で激突するも敗北。
その屈辱から彼の孫であるグリーンをつけ狙うようになる。

実は第1章の頃にグリーンと一度やり合っていた。
また、カンナが幼い頃、工場排水の毒に苦しむ彼女のポケモンを治療したことがあり、これがカンナが四天王に入るきっかけになったと思われる。

2章終盤、スオウ島での決戦ではグリーン・キョウコンビと対戦。*4
腹の模様を書き換える事で様々な特殊能力を持つアーボック、影に入る事が出来るゲンガー等の特殊能力を持ったポケモンが手持ち。
激戦の末敗れるも、スオウ島の地殻変動に2人が巻き込まれた隙に脱出していった。

第3章以降には直接は登場しないが、とある写真の中に若き頃の育て屋夫妻、ガンテツ、オーキド、ヤナギと共に写っていた。


●穴久保版

ゲームとは違ってショートヘアの若々しい女性。
実は魔女であり、様々なポケモンに変身することができる(!?)。
作中ではゴルバットに変身し、ピッピ達を船の上で倒そうとするが……


●ポケットモンスター全書

ゲンガーを出すが一瞬でフーディンにやられた。
というか出番が1ページ。



◆余談


ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』に登場するキクノは彼女とそっくりな容姿をしており、キクコとの関係を考察されることも多いが、実際は不明。
後述のシキミの小説の文章によれば、結局公式的にもトップシークレットなのだろう。
現在では双子の姉妹(キクコが姉)というのがファンからの一般的な解釈となっている。
ただ、下記でも分かるように本人同士の仲はとてもいい様子。

上記の通り三年後は四天王を引退しており、カンナ同様、消息が明らかにならなかった。
その安否が心配されることもあったが、時を経て『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』で強化後のシキミとの戦闘前の台詞で、キクノと一緒にイッシュリーグに挑戦していたことが判明。
トレーナーとしてはまだまだ現役なのだろう。


名前の由来はキク科キク属の多年草「菊(キク)」。
花言葉は「高貴」「高尚」「高潔」「私を信じて下さい」「女性的な愛情」「清浄」「破れた恋」「真の愛」。

オーキド博士との仲は、若い頃はひょっとしたら…?




アニヲタ…! あんたにも本当の追記修正ってものを教えてやる!

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最終更新:2025年07月14日 22:41

*1 おそらく切り札ポケモンの三番目の技を置き換える仕様から発生したミスだと思われる。ピカチュウ版では改善されている。

*2 アーボック(438)やムウマ(435)以下。

*3 全体を通して見てもゴース・ゴースト・ゲンガー・ムウマ・アローラガラガラのたった5匹しかいない。

*4 ちなみに、毒ポケモンが多いこと&手持ちが似ていることからか毒使いとしての側面も強調されていたりする。