| 機種 | タイトル | 概要 | 判定 | |
| Muse Software作品 | ||||
| Apple II/ MS-DOS他 | Castle Wolfenstein | 1981年のシリーズ第1作。極秘文書奪取のためナチス支配下の古城へ潜入する、トップダウンのステルスアクション。 内容は荒削りだが、ステルスゲームジャンルの始祖とされている。 | ||
| Beyond Castle Wolfenstein | ヒトラー爆殺に挑むシリーズ第2作。変装システムや死体隠しなど野心的な要素は多い。 しかし、不親切な操作方法や長いロード時間からゲーマーには受け入れられずに終わる。 | |||
| id Software作品 | ||||
| MS-DOS他 | Wolfenstein 3D | 版権を取得したid Softwareによる『Hovertank 3D』から続く『3D』シリーズ第3作。 RPG的傾向の強かった一人称視点ゲームを「銃撃戦FPS」として再定義し、以降の同ジャンルの方向性を決定付けた。 | 良 | |
| MS-DOS他 | Nocturnal Missions | 3つの新エピソードを追加する『3D』用の拡張パック。 初期は単独販売されていたが、Mac版やSteam版では最初から導入済み。 | ||
| Wolfenstein Super Upgrades | 815個のファンメイドマップ「Wolfmaster」とランダムマップ生成機能「Wolf Creator」。 そして、自分の『Wolfenstein』が作成できる「Mapedit」の入った『3D』の拡張パック。 単独購入も可能だが、フルパッケージには『3D』本編が同封された。 | |||
| MS-DOS他 | Spear of Destiny | ドイツ領内ニュルンベルク城を舞台に、悪魔と聖槍を巡る闘いに挑む『3D』の前日譚。 ナチス要素はやや薄れ、ファンタジー要素が強めに。 | 良 | |
| MS-DOS他 | Spear of Distiny Mission 2: Return to Danger | 『Spear of Distiny』拡張パック第1弾。steam版には最初から導入済み。 再び奪われた聖槍を取り戻すべく、新たな敵に立ち向かう。 | ||
| Spear of Distiny Mission 3: UltimateChallenge | 『Spear of Distiny』拡張パック第2弾。Steam版は最初から導入済み。最終盤である作品との意外な関係が明らかに。 悪魔アビゴールと契約したヒトラーの野望を粉砕するため、鉄壁のベルリン地下基地へ潜入する。 | |||
| Spear of Distiny Super CD Pack | 『SoD』『RtD』『UC』を纏めた『Spear of Destiny』完全版。 ランダムマップ生成機能「Spear of Destiny Creater」も同封されている。 | |||
| Gray Matter・Raven作品 | ||||
| PS2/Xb/Win | Return to Castle Wolfenstein | 9年ぶりの新作にして『3D』のリブート作品。 グラフィックや戦略性のあるマルチプレイは絶賛されたが、劣悪なシングルプレイが不満点に。 『Redneck Rampage』や『Kingpin:Life Of Crime』を手掛けたGray Matter Interactiveが開発(*1)。 | なし | |
| Win | Wolfenstein: Enemy Territory | 元は『Return to Castle』の拡張パックとして開発されていたが、完成状態で計画が頓挫した為マルチ単体で無償配布。 開発は『Return to Castle』のマルチプレイを手掛けたSplash Damageで、その人気から本編より知名度が高くなった。 | ||
| PS3/360/ Win | Wolfenstein | 『Return to Castle Wolfenstein』の続編。Raven Software開発の外注作。 街と作戦エリアを行き来する『FARCRY 2』のようなゲーム性となっている。 しかし、武器育成バランスの悪さやオカルト傾向なストーリー性が不評となった。 | なし | |
| MachineGames作品 | ||||
| PS4/One/ PS3/360/ Win | Wolfenstein: The New Order | id SoftwareがZenimax Media傘下となってからMachineGamesによって開発された2度目のリブート作品。 『3D』の持つ過激な作風や豪快なアクション性に回帰しつつもドラマ性が大きく向上。 『Return to Castle』で見られた欠点の殆どを克服し、シリーズの再復活を成し遂げた。 | 良 | |
| PS4/One/ Win | Wolfenstein: The Old Blood | 『The New Order』の前日譚となるリブート第2作。 シリーズの象徴とも言えるウルフェンシュタイン城が再登場し、『The New Order』よりもオカルト要素が増加。 | ||
| PS4/One/ Switch/Win | Wolfenstein II: The New Colossus | リブート第3作であり『The New Order』の続編。物語は前作のエンディング直後から始まる。 「ナチスに支配されたアメリカ合衆国」が過剰なまでに描かれており、過激な作風を好むシリーズファンには高評価。 一方で、『TNO』由来のキャラクターなどの扱いの悪さからシリーズファンの一部には不評となった。 | 良 | |
| Wolfenstein: Youngblood | BJの2人の娘が主人公となるCO-OP重視のFPS。自由度のあるマップやレベルの概念等、RPG的な要素が数多く追加。 しかし、その弊害として爽快感の減少や調整不足に陥っており前作ファンからは賛否両論となっている。 | |||
| Win/PS4 | Wolfenstein: Cyberpilot | VR向けとして登場した、リブート時間軸の外伝作品。 レジスタンス側のハッカーとなり、ナチスの殺戮マシンを奪取してパリの解放に挑む。 リブート作を担当したMachineGamesと『Dishonored』を手掛けたArkane Studiosとの共同開発。 | ||
| その他 | ||||
| iOS | Wolfenstein RPG | 『DOOM RPG』をベースに作られた携帯機向け作品。世界観は上記の初期設定を引き継いでいる。 | ||
| 機種 | タイトル | 概要 | 判定 | 
| Win他 | QUAKEシリーズ | 『DOOM』の後に作られた同社のFPSシリーズ。 『QUAKE III arena』をベースに『Return to Castle Wolfenstein』が作られた。 また、『QUAKE IV』と『Wolfenstein』は開発会社及び使用エンジンが共通している。 | |
| MS-DOS他 | DOOMシリーズ | 『3D』の開発スタッフが手がけたFPS黎明期の傑作と言えるシリーズ。 リブートに失敗して一時は断絶状態となるが、後に本シリーズ同様に再復活を遂げることになる。 初期設定では主人公であるドゥームガイがBJの子孫だったが、現在は世界観的な繋がりは薄い。 | |
| MS-DOS | Heretic | Raven SoftwareによってDoom Engine(id tech 1)で作られたファンタジー版『DOOM』言えるFPS。 Ravenが開発を担当した『Wolfenstein』に一部要素が受け継がれた。 | なし | 
| Rise of the Triad: Dark War | 『3D』の販売を担当したApogeeによって開発された、Wolf3D Engineの拡張版を使用したFPS。 開発は『DOOM』発売前にidからApogeeに移籍したトム・ホール氏。 元々は『Wolfenstein 3D: Rise of the Triad』という続編企画であり、武器や敵にその名残が見られる。 | なし | |
| PS3/360/Win | HOMEFRONT | 北朝鮮版『Wolfenstein: The New Order』と言えるFPS。ただし、発売は本作のほうが先。 PS3/360版はスパイク、Win版はTHQから発売されている(*2)。開発はTHQ傘下のKaos Studios。 リブート後における本シリーズのナチスを、そのまま北朝鮮に置き換えたような世界観が特徴。 | |
| PS4/One/Win | Homefront: The Revolution | 『HOMEFRONT』の続編。『FARCRY』シリーズのようなオープンワールドに。 PS4/One版はスパイク・チュンソフト、Win版はDeepSilverから発売されている。 開発は後に『Dead Island 2』を手掛ける元Crytek UK(*3)のメンバーで形成されたDambuster Studios。 バグの多さとAIの酷さ、無茶苦茶なシナリオや理不尽なゲームバランスから評価はすこぶる悪い。 | |
| MS-DOS/Win/ Mac/Linux | Super 3D Noah's Ark | 非公認のSNESタイトルが原作。『Wolfenstein 3D』とゲームエンジンを共有している。 | 
1981年にMuse Softwareによってシリーズ第一作が発売され、その後1992年に版権を入手したid Softwareによって『3D』シリーズの一つとして登場・発展した作品。事実上3度のリブートを行っている、非常に長寿なフランチャイズである。
特に『Wolfenstein 3D』は前作『Hovertank 3D』『Catacomb 3D』で培った「アーケードSTG的なスピーディーな撃ち合い」とそれまでの一人称視点アドベンチャーゲームに多く見られた「主人公の強化・リソース管理」をそれぞれ「銃撃戦」と「武器の入手による強化・弾薬管理による戦略性」に落とし込み、「銃撃戦主体のアクション性の高いFPS」という今日も大人気の一人称視点ジャンルの定義付けに成功したことで有名。
『Return to Castle』の失敗などが積み重なり一時はシリーズの展開が途絶えたが、Zenimax Mediaによる2009年のid Software買収の後、MachineGames開発作品として『The New Order』が登場。
神格化されていた『Woflenstein 3D』の過激なノリを受け継ぎつつも現代的にリブートしたことで旧作ファンにも評価され、シリーズの復活を果たした。