機種は全てFCディスクシステムで徳間書店発売。Vol.2以降は書き換え専用。ジャンルはいずれもPZL。
Vol | タイトル | 概要 | 判定 |
1 | 香港 |
唯一のパッケージ販売あり。5ヶ月後にGB版も発売。 シンプルな麻雀牌パズルだが単調すぎて盛り上がりに欠ける。 |
ク |
2 | パニックスペース | オブジェを押して鍵となるレーザーを扉に誘導する『倉庫番』系パズル。 | |
3 | オール1 |
初の『ファミマガディスク大賞』作品。 サイコロを押して全ての目を1にするという単純明快ながら奥深い内容。 |
良 |
4 | クロックス |
時計の針をつなげる落ちものパズル。 地味ながらオリジナリティの高い内容。 |
良 |
5 | ぷよぷよ |
唯一の非公募作品でメーカーとのタイアップ作。 MSX版と同時発売で、2年後にはロムカセット版も発売。 後に有名シリーズとなる落ちものパズル。 |
良 |
6 | じゃんけんディスク城 |
ディスクソフト全体でも最後のソフト。 じゃんけんのルールに則って敵を押して倒していく。 |
なし |
機種は全てFCロムカセット。
発売日 | タイトル | ジャンル | 発売元 | 概要 | 判定 |
1987年2月27日 | ポケットザウルス 十王剣の謎 | ACT | バンダイ |
本誌が1986年末に行った企画「少年ゲームクリエイター大募集」で読者からアイデアを募集。 橋本名人を主役に据えており、アクションをベースにシューティングありクイズあり。 日用品シリーズ『ポケットザウルス』が応募テーマだが、ゲーム内容はほぼ無関係。 |
シリ不 |
1991年4月12日 | ゴルビーのパイプライン大作戦 | PZL | 徳間書店 |
『香港』『パニックスペース』と同じく雑誌『MSX・FAN』から誕生。 元ネタ『水道管II』をアレンジし当時のソ連大統領ゴルバチョフ氏をイメージキャラクターに起用。 パイプラインを繋いで通す落ちものパズルで均整の取れたゲームバランスだが、当時の基準でも演出不足。 |
なし |
1991年4月26日 | ラグランジュポイント | RPG | コナミ |
本シリーズと同様、ファミマガ通算100号を記念した企画「芸夢工房」で読者からアイデアを募集。 開発はコナミと共同。未来世界を舞台にしたSFファンタジーRPG。 |
なし |
徳間書店発行のゲーム雑誌『ファミリーコンピュータMagazine』(通称『ファミマガ』)が1990年の7号(4月6日号)で創刊100号となったことを記念して立ち上げられた企画。
コンセプトは「簡単だけどハマるゲーム」というものとして、第1弾パズルゲーム『香港』が発売された(*1)。
同時に「ファミマガディスク大賞(*2)」という企画でアイデアを募集し、本シリーズの『オール1』『クロックス』(共に第1回大賞受賞作品)、『じゃんけんディスク城』(第3回大賞受賞作品)は、その投稿作品を実際にソフト化して発売したものである。
この経緯から全て「ファミマガディスク大賞」の応募作品だと勘違いされることもあるが、第1・2弾の『香港』『パニックスペース』のみ雑誌『MSX・FAN』の投稿プログラムコーナー「ファンダム」の掲載作品が出典である。
また、第5弾については投稿作品ですらなく、コンパイルとのタイアップ企画として登場した『ぷよぷよ』である(*3)。
ただディスクカードは1990年ともなればロムカセットにすっかりバッテリーバックアップが定着したことでゲームデータのセーブができるという優位を失い、またロムの大容量化でディスクカード当初の強みだった容量でもロムカセットに対し如実に不利だった時代。
ファーストの任天堂も含めてディスクソフトに注力してきた各メーカーは再び主力ソフトをロムカセット供給に戻しており(*4)、また年末にはスーパーファミコン発売が控えていたこともあって殆ど注目されなかった。
実際6本中4本はスーパーファミコン(1990年11月21日)の後に発売されているため認知度は低い。
特に最終作『じゃんけんディスク城』(1992年12月22日発売)に至ってはスーパーファミコンのソフトが非常に充実してファミコンすら末期の時代であったため注目度は限りなくゼロに近く、書換機であるディスクライターが1993年3月に小売店から完全撤去されたため普通に店舗購入できる期間はたった3ヶ月程度しかなく(*5)長い間その存在すら知らなかった人も多い。
とはいえシリーズ1作目の『香港』こそ残念なデキだが、後に続いたものはゲームの内容自体は秀逸なものが多く、現在でも隠れた名作シリーズと呼ばれている。