ポケモン強弱の変動記【第9世代前半】

第9世代でも一部のポケモンが登場しない。
ダイマックスが廃止となり、メガシンカ、Z技も引き続き廃止。PLAで登場した早業・力業ももちろん無し。
新たに戦闘中1体だけタイプを変更することの出来るテラスタルが登場した。


第9世代前半(スカーレット・バイオレット発売後~パラドックスポケモン解禁前)

新勢力ポケモン

くさ・ゴーストの複合で、他に同複合がおらず事実上固有タイプ。
固有特性のかぜのりは風系の技を無効化して攻撃を上げる特性で、対象になるおいかぜの恩恵は通常通り受けられる。
本来弱点のぼうふうにねっぷう、ふぶきも逆に利用でき、シングルでふきとばし、ダブルではなふぶきまで無効にできる。
タイプの独自の耐性からキノガッサキョジオーンヘイラッシャにも強いアタッカーとしても使える。
しかし耐久がさほど無い上に草以外にまともな攻撃技を覚えず、そしてかぜのりも相手の技構成依存なのが非常に辛いところ。

ノーマル・飛行の鳥ポケモン。
グリーンフェザー、ブルーフェザー、イエローフェザー、ホワイトフェザーの4種類がいる。
共通でいかくとはりきりを持ち、それに加えてグリーンとブルーはこんじょう、イエローとホワイトはちからずくを隠れ特性として持つ。
すてゼリフによるサポートの他、はりきりとこんじょう持ちでは最速。威力120の一致技+はりきりの火力も凄まじくいのちがけまで覚える。
ただそれ以外は何もかも中途半端すぎる。いかくだと殆どムクホークの劣化で習得技や火力の関係上隠れ特性も殆ど噛み合っていない。

高速低耐久のノーマル単。
専用技としてねずみざんがあり、最大10連続で外れるまで攻撃し続けるという隠れ特性のテクニシャンを合わせて高い攻撃性能を誇る。
ただしねずみざんは接触技であり、ゴツゴツメットやさめはだ相手に使うと自分がやられるので注意。
特性フレンドガードとこのゆびとまれやてだすけなどによりダブルでのサポートも可能とノーマルタイプらしい幅広い戦い方が可能。

入手方法と運用法に癖はあるが、条件付き合計600超えの種族値を有する。
専用技のジェットパンチをはじめとする水技の攻撃力が高く、水の一貫性が出来た時の抜き性能は高い。
しかしいくら高種族値とは言えほぼ使われない特攻まで高く、事実上無特性でもあるのでちょすいなどで対策されると致命的。

今作の御三家の一匹でみず・かくとうの複合タイプ。
専用技のアクアステップと隠れ特性のじしんかじょうによって抜き性能が高い。
だが耐久を減らす技が多く、同タイプのパルデアケンタロスよりも種族値が無駄な配分なので、過去一戦闘民族の多いSV組ではかなり使いづらい。

ダグトリオの収斂進化で、タイプは水単タイプ。
専用技のトリプルダイブは3回連続で攻撃する水技だが、威力も30×3とお世辞にも強いとは言い難い。一応命中判定はすいりゅうれんだ方式。
元がダグトリオなので当然紙耐久、しかも低火力で技範囲も狭い。
特性も全部酷く、消去法で言えばぬめぬめをタスキ、おきみやげと一緒に使う程度。
ダグトリオの強みすら失った状態で、SV組ではぶっちぎりの最弱。

虫・悪タイプの物理系ポケモン。
隠れ特性のいろめがねにより通りの悪い虫タイプも十分威力が出せる。
特に先制技であるであいがしらとの相性は抜群。
ただし耐久は非常に低く、素早さも92と速いとは言えない部類なので殴られないように立ちまわりたい。

タイプ1が飛行と言う珍しいポケモンの1匹で悪と複合タイプ。
専用の特性であるいわはこびにより、ストーンエッジなどの岩技を事実上タイプ一致で使えるのが魅力。
悪・鋼や鋼・フェアリー以外には一致+岩のうちどれかが等倍以上で刺さり、鋼複合に対してもドリルライナーで抜群を取れる。
但し、火力と耐久はいずれも微妙。

  • オリーヴァ
メブキジカ以来のノーマル複合となる草タイプ。
耐性と弱点の数が問題だが、種族値は意外と良好で特攻の高さが魅力。
また、専用特性のこぼれダネで攻撃を受けるとグラスフィールドにでき、高火力を出せる。
サブウェポンも恵まれている。

飛行・格闘の複合で同タイプ(順番は逆だが)にルチャブルがいる。種族値合計まで同じ500。
SV初期では唯一のきもったまによりゴーストを無視して攻撃できるので等倍範囲は広い。
しかし、全体的に耐久不足。専用特性のきょうえんはダブルで味方の能力上昇をコピーできるが、下がった能力まで移してしまうので注意。

岩単の蟹ポケモンで攻撃と防御が高い。
固有特性の「いかりのこうら」は、HP半分以下で防御と特防を下げる代わりに火力と素早さを上げる。からをやぶるに頼らず攻めることができるのが利点。
発動後の素早さはS補正244振りで素早さ207となり、最速136族や準速ドラパルトまでなら抜ける。
しかし単タイプなため攻撃性能は足りず、特殊耐久も非常に低い。

  • キョジオーン
岩単だが、専用特性のきよめのしおにより環境に多いゴースト耐性を持ち、更に状態異常まで無効化してしまう。
種族値は無駄が無く主に耐久に優れ、専用技のしおづけも異様に強い。
攻撃も高めとは言え、定数ダメージ頼りや単タイプであることから火力自体は低め。

2匹目の岩・毒複合。他にウツロイドがいるが現在不在なので実質固有タイプ。
新特性どくげしょうにより、攻撃を受けただけでどくびしを巻けるので起点づくりに最適。
サポートは勿論だが、特性で巻ければ十分と思うならフルアタとしても十分活用可能。
ステータスは特攻が高い以外はウツロイドの極端さを無くした感じで耐久もある程度備わっている。
耐性自体は平凡で、4倍の地面だけは絶対に喰らわないように。

飛べない鳥ポケモンであるためかエスパー単の高速特殊アタッカー。
専用技ルミナコリジョンは威力がサイコキネシスに劣るも、必ず特防を2段階下げられるので非常に使い勝手が良い。
固有特性のびんじょうもテラレイドバトルで大いに優秀。
対戦では隠れ特性のかそくが使い勝手良く、バトンタッチ型やみがわりめいそうアシストパワー型とどちらも試合が長引けば非常に有利。
高速アタッカーの例に漏れず紙耐久で、素の火力が足りていない点にも注意。

発売前から発表されていた新ポケモン。進化アイテムはスカーレットのみ入手可。
見た目通り防御が高い砲撃型ポケモンで、素早さが低めなかわりに耐久力が高めに設定されている。
通常特性の貰い火は言うまでも無く、隠れ特性の砕ける鎧もハマれば強力。

ケンタロスのリージョンフォーム。
両バージョンで手に入るコンバットの単格闘、スカーレット限定でブレイズの格闘・炎、バイオレット限定でウォーターの格闘・水と全部で3種類もいる。
特攻と素早さが落ち、攻撃と防御が伸び純粋に強化。
複合タイプがいずれも優秀で、火力は勿論いかくも合わさって物理耐久も頼もしい。
但しHPが中途半端で反動技主体なので過労死しやすい。
コンバットは他の2匹より性能で劣り、現状採用する意義は見出されていない。

過去作で目立たなかったオコリザルが進化してようやく環境に出られるようになった。
火力・耐久共に大幅に強化されており、更にゴーストと複合タイプになったことで一致技の範囲が凄まじいことに。
現在解禁されていないヒスイゾロアーク(無霊)以外のポケモン全てに等倍以上のダメージを与えられる。
やるきによりキノガッサにも強く出られる上に、攻撃される度に威力が上がる専用技ふんどのこぶしも優秀。
ただ耐性が微妙なので何度も受け出せる訳ではない。

今作の禁止級の一匹にして、スカーレット版のパッケージポケモン。
ジャラランガ以来の格闘・ドラゴン複合であり、物理型。
最近の禁止級の例に漏れず素早さが高く、フェアリーに手も足も出ない反面、一致範囲は中々広い。
専用特性「ひひいろのこどう」のお陰で晴れパ要員にしても良いかもしれない。
現在はテラレイドバトルが主な戦場。

ギルガルド以来の鋼・ゴーストタイプで、今作のトップメタ代表。
耐性が優秀で、特性のおうごんのからだで相手の変化技を全く受け付けないのが最大の強み。
種族値は特攻が高く、専用技のゴールドラッシュが高性能なのもあって鋼火力は超優秀。
但し、耐性が多いとは言え、耐久は鋼にしてはそこまで高くない。

SV初期では唯一のドラゴン・水タイプ。
種族値は典型的な特殊アタッカーで特殊火力は十分高いが、弱点少ないとは言え耐性も少なく物理が紙耐久。
攻撃技は一致技以外に氷しか覚えず、等倍範囲が広めとは言えこの耐久での活躍はあまり見込めない。何気にドラゴンでは種族値合計が1番低い。
本領はダブルバトルで、固有特性のしれいとうで相方のヘイラッシャの能力を強化する戦術が強力。
HP以外の全能力を2段階上げるので、特に伸びた攻撃によるウェーブタックルの火力が凄まじいことに。
ちなみにそったすがた(橙)、たれたすがた(赤)、のびたすがた(黄)の3種類がおり、しれいとうならヘイラッシャの専用技を強化させることが可能。

草・炎という異例の複合タイプを持ち、当然この複合は初。
炎タイプながらようりょくそを持つ唯一のポケモンで、テラスタルに頼らず高速かつ一致で晴れ時高火力をお見舞いできる。
また、おにび・やどりぎのタネなどを持つムラっけ持ちで長期戦も可能。
攻撃2段階上げ防御2段階下げる専用技ハバネロエキスも用途多彩。
ただ耐性が少なく種族値は両刀配分の紙耐久、物理技は一致技が低火力で特殊技もサブウェポンがテラバーストしかないのが大きな欠点。

今作の600族であるこおり・ドラゴンの複合タイプ。
物理方面に寄った種族値を持ち、配分は今回未内定のマンムーの完全上位互換。主力技だけでなく先制技や専用技も完備。
げきりんよりも使いやすい専用技「きょけんとつげき」、特性ねつこうかんによるやけど対策など見どころは多く、怪しかった下馬評を覆している。
耐性自体は少ないが、みず・でんき・くさ半減でほのお・こおり等倍という独自の耐性により、意外と質が良いのも他のドラゴンには無い利点。

発売前から発表されていた新ポケモン。進化アイテムはバイオレットのみ入手可。
グレンアルマとは種族値をシャッフルしており、こちらはグレンアルマより僅かに速く、物理型。
専用技「むねんのつるぎ」によりある程度の耐久も有している。
通常特性の貰い火は言うまでも無く、隠れ特性の砕ける鎧もハマれば強力。

電気・飛行タイプの高速低耐久特殊アタッカー。
専用特性ふうりょくでんきにより風系の技を受けると充電状態になる。アノホラグサのかぜのりとは、技そのものは無効化できない点が異なる。
その他特性もちくでん、かちきとどれも有用。
耐久はHP70防御特防60と低く、技も電気飛行以外はほぼないのが欠点。

初の毒と複合したノーマルタイプ。
いたずらごころを持つポケモンでは最速でありサポート面で有用。こうこうのしっぽ+まねっこのハメ型は無対策だと詰む程強力。
変わった所ではいかさまダイス+みだれひっかきでどくしゅにより8割前後で毒にする戦法も可能。
また、専用技うつしえはダブルでケッキングと組んでなまけを他の特性に変えるというコンボが強力。
耐性は特にミミッキュの一致技に対して強いかもしれないが、低耐久で微妙火力な点がどうしても足を引っ張る。

はがね・フェアリーの複合タイプ。
専用技のデカハンマーは連発ができないものの威力が160と非常に高く、等倍以上であればかなりのダメージを負わせることができる。
本人の攻撃種族値は並であり、良くも悪くもハンマーありき。
その一方で両壁や電磁波、地ならしや岩石封じにステルスロックといった小技が充実しており、優秀な耐性と特性「かたやぶり」も相まって攻撃役以外でも活躍できる。

水/地面の原種から毒/地面になったヌオーのリージョンフォルム。
原種と比べて弱点が多いものの、 HDが高く特性によって弱点を減らしたり積み技を用いるアタッカーに強く出られる。
火力は低く(攻撃上昇補正性格のダストシュートでようやくギリギリ)物理耐久も物足りないのが欠点。

キリキザンの進化系として登場。
素早さと引き換えに問題だった耐久面が解消された。優秀な攻撃範囲と特性が売り。
専用特性のそうだいしょうは味方ポケモンが瀕死になる程火力が上がる為ピンチの時でも逆転のチャンスが出る。
技威力の関係上火力はそこまで高くはないが、等倍範囲の広さが魅力。
専用技ドゲザンは威力85で必中と性能が高い悪技だが、性能でドゲザンより劣るも手軽かつ取り回しの良いふいうちの影に隠れてあまり目立たない。

まさかまさかのノコッチの進化系。
特性は変わっていないが全体的に種族値が上昇。
ステルスロック+あくび+回復技のコンボがやりやすくなっており、専用技としてまもるを貫通するハイパードリルも手に入れた。
ただタイプも単ノーマルと変わっていないのでアタッカーとしてはやっぱり力不足。
専用技があり特攻より攻撃の方が高いが、ぶっちゃけ技威力と役割破壊相手を考えるとばくおんぱのある特殊アタッカーの方がまだ使いやすい。
ちなみに姿はふたふしとみつふしの2種類があるが、拘るなら一部の相手から受けるヘビーボンバーの威力が下がるみつふしの方が良い(但し、みつふしになる確率は1%)。

電気と格闘という新しい複合タイプの高速アタッカー。タイプ1・2が逆で同複合にテツノカイナもいるがあちらは高耐久鈍足と別物。
一致技とサブの氷技による範囲、そして高めの素早さと攻撃により非常に受けづらい。
更に瀕死状態から復帰させる新技さいきのいのりも持つ。PPこそ1だがヒメリのみによるPP回復でもう一度使用可能。
ねむる+ねごとで使えばPP無視で使えるため運次第ではどんどん蘇生できる。
パーモット以外で覚えるのは同じ新ポケモンのベラカスのみ。
この2匹が生存している間は、役割遂行したポケモンを下手に捨てると再起した相手を誰も止めることが出来なくなるかもしれない(但し、ばけのかわまでは復活しない)。
他には専用技のでんそうこうげきも高威力で強力。威力が10低いもえつきるだがそれでも使いやすく、テラスタル中は連発可能。
専用技の性質上、電気以外のテラス個体は使い難い。

フェアリー単タイプのポケモン。
このポケモンだけが持つこんがりボディはほのおを無効にした上で防御を2段階上げるという中々面白い特性。
素の防御も高く、2回発動できれば物理相手に数値受けもできてしまう。ダブルでほのおを受け出した後味方のふんえんで要塞化させるコンボもできるかもしれない。
とは言え折角の固有性を活かすには色々と種族値が足りていないのが残念。

ゴースト単タイプでやや遅めな物理アタッカー。
味方が2体瀕死の局面で、専用技おはかまいりの威力150は非常に強力。
特性すなかきを活かしやすいダブルバトルが主戦場。
欠点は素の火力が低く耐性も少ない事。
もう一方のもふもふもシングルで有用だが、炎弱点のタイプにテラスタルすると炎4倍になってしまう点に注意。

本作の序盤ノーマルでオスとメスで姿が違うポケモン。
共に物理アタッカーで、オスは物理受けを兼ねた上でほおばる+ボディプレス、一方のメスはとつげきチョッキで特殊耐久を固めた戦術を使う。
オスのみ専用特性のとれないにおいで接触した相手をとれないにおいに塗り替えられる(ミイラと同じ)。メスはアロマベールでダブルで有用。
隠れ特性のあついしぼうもカビゴンが現在不在の為差別化しやすい。
ただ第八世代からまともな合計種族値になっているとは言え、やはり全体的に数値不足で使いづらいのは序盤ノーマルの宿命か。
ちなみに種族値合計は489と序盤ノーマルでは1番高い(2位は460のヨクバリス)。

電気タイプながら珍しく鈍足高耐久の特殊アタッカー。
新特性「でんきにかえる」により電気技の破壊力を上げられるのが最大の利点で、パラボラチャージも覚える為電気さえ通れば非常にしぶとい。
特性上地面を呼ぶものの、だくりゅうを覚える為地面対策も一応完備。
無効化さえされなければ大抵は電気技でごり押しできる為、主にチョッキ持ちがメジャー。
水技があるとは言え技範囲は最低限程度なので、気になるならテラバーストも覚えさせるのが良さそう。

氷単タイプの高耐久物理アタッカー。
特性は耐性強化のあついしぼう、雪パで速攻アタッカーとなるゆきかき、アタッカー性能を高める隠れ特性のちからずくとどれも強力。
欠点として耐久はHP頼りなため防御特防に振っていないとそこまで高くはない、氷タイプ特有の耐性の悪さがある。
うまくサポートして戦わせたい。

初となる鋼・毒の複合タイプ。
耐性が非常に優秀で、4分の1以下で受けられるタイプは何と4つ。
特性と火力も申し分なく、専用技「ホイールスピン」はギアチェンジと相性が悪いが攻撃が下がらず連発可能で、威力も100で高性能。
使い勝手を優先するならギアチェンジ必須で、無補正でも1回でかなりの相手を抜けられるのでアイアンヘッドと合わせて怯み狙いも期待できる。
しかし耐久が全体的に足りず、特に特殊アタッカーは半減すら厳しい。当然地面も4倍なので要注意。

  • ヘイラッシャ
単水でありながらHPが非常に高く、防御も優秀なので物理受けとして特に有用なポケモン。
特性もてんねんにより物理受けに対する積みや弱点保険を無視して攻められるのが強み。
耐久型が一般だが、攻撃も最低限の高さなので物理アタッカーとしても十分使える。
ただ最低限なのでウェーブタックルを除けば火力不足なのがネック。
専用技のいっちょうあがりはダブルでシャリタツとのコンボが強力だが、シングルでも十分な性能なので馬鹿にできない。

  • ベラカス
虫・エスパーの鈍足特殊アタッカー。
低い素早さを活かしてトリックルームからのおきみやげ、又はさいきのいのりで重火力アタッカーを蘇生させるコンボが強力(効果についてはパーモットを参照)。
特攻がそこそこ高く技範囲も優秀だが、平凡な耐久に対し耐性が少なく弱点も多い点が厳しい。

今作の御三家の一匹でくさ・あくの複合タイプ。
専用技のトリックフラワーは確定急所かつ必中であるため積み技を用いる耐久型に強く出られる。
耐性も多いが弱点は7つと最多で、しかも紙耐久なのが大きな欠点。

本作の単悪タイプで、攻撃が高く他は平凡レベル。何気に同値の特攻以外はグラエナのほぼ上位互換。
ばんけんはいかくで逆に攻撃が上がる上強制交代も無効と超優秀な専用特性。自身もいかく持ちではりこみも強すぎると兎に角特性が全部優秀。
だが、威力の高い技がげきりんときしかいせいしかない為、単純なアタッカーとしては意外と使い難い。

ハギギシリ以来となる水・エスパーの物理アタッカー。
攻撃はちょい高い程度だが新特性のきれあじにより火力は十分高く、専用技のみをけずるでHPを犠牲にかたやぶりアシストパワーという抜き性能も優秀。
複合タイプも優秀ではあるが、耐久が微妙なのであまり受けきれないのが弱点。

鋼単タイプの1匹で、優秀な耐性は勿論専用特性のどしょくで弱点の地面を無効化どころか回復までさせてしまうのが強み。
鋼らしく物理耐久も高い上に少ないがサブウェポンの質も悪くなく、特に高い防御からのボディプレスも優秀。
ステルスロックから新技しっぽきりという起点作りも可能で、このポケモンがいればカイリューとセグレイブを完封できるのも魅力。
だが、特殊耐久の低さが致命的で、おまけに火力がイマイチなのも問題。

  • ミライドン
今作の禁止級の一匹にして、バイオレット版のパッケージポケモン。
禁止級ではゼクロム以来の電気・ドラゴン複合であり、特殊型。
最近の禁止級の例に漏れず素早さが高く、専用特性「ハドロンエンジン」で火力も引き上げられる。
現在はテラレイドバトルが主な戦場。

唯一のドラゴン・ノーマルタイプとなる高速ポケモン。
素早さは121と非常に高いがそれ以外がドラゴンとしては並レベル。
隠れ特性のさいせいりょくと相性のいいしっぽきりが使え、ノーマルやドラゴンタイプらしく技範囲も広め。
最低限自分で攻撃できなくもないが、主にサポートとしての運用となるだろう。

今作の御三家の一匹でほのお・ゴーストの複合タイプ。
専用技のフレアソングは威力は控えめだが確定で特攻を上げることができ、隠れ特性のてんねんで耐久型にも強く出られる。
全体的にバランスの良い性能だが、サブウェポンに困窮している点だけ注意。

待ちに待ったキリンリキの進化系。
素早さが落ちた代わりにHPと特攻が大幅に伸び、他の能力もちゃんと上昇。
新特性を2つも獲得しており、その中でも専用特性のテイルアーマーにより先制技を封じられるのが強み。それ以外の特性も有用。
また、専用技のツインビームでタスキやみがわりを潰せる点も見逃せない。
しかし耐性は特性込みでも依然として厳しい。また、進化前より素早さが落ちている点も扱いづらさを助長している。

ドククラゲの亜種で、タイプも地面・草と全くの別物。
専用特性のきんしのちからによって、相手の特性を無視してキノコのほうしを撒くことができる。
但し変化技が確定で後攻になってしまい、何よりドククラゲよりも耐性が酷く4倍弱点まであるので特殊受けも厳しいのが難点。

SVの序盤虫でタイプは虫だけ。
素早さは非常に低いが、専用技のスレッドトラップによりまもる+接触してきた相手の素早さを下げる為起点作りになれる。
ねばねばネットなどを配置してからともえなげで強制的に罠を踏ませる戦術も嫌らしい。
特性も優秀であるが、やはり序盤虫なので種族値が低すぎるのが痛く技範囲が狭いのも大きな欠点。

強くなったポケモン

第二特性として「きれあじ」が追加され、元々習得していた多くのタイプの斬撃技を強化できるように。
それに伴ってか、せいなるつるぎやアクアカッターといった斬撃技を新規で習得。
特にせいなるつるぎによりインファイトに頼らず高い火力が出せるようになったのが大きめ。
しかし相変わらず耐久は厳しい。超火力を得たので使うならチョッキを持たせて安定させるのが無難か。

  • オーロンゲ
すてゼリフを習得したことでオーロンゲの欠点だった自主退場が能動的にできるようになり、
後発のダメージ量を減らしつつ交代可能に。起点作りという分野においてさらに磨きがかかった。

天敵のフェアリーが大きく減ったことやサンダー不在によるロトム(炎・水・草)の増加などで、再び役割を持ちやすくなった。
そのフェアリーに関してもテラスタルにより4倍弱点を消せるようになり、鋼にすればふゆうとの相性も良好でラスターカノンも覚えるので、
ドラゴンの耐性と引き換え(但し自身はドラゴン耐性を得る)にフェアリーを無理矢理返り討ちできるようになったのも大きい。
攻撃技に関しては特に大きな変化はないが、補助技はステルスロックを獲得しサポート面も強化。
新たなコンビとしてサーフゴーと組んだ「サザンサーフ」も優秀で、お互いの等倍以上のタイプを半減以下で受けられるのが魅力。
ただ、ゴースト枠に苦手なミミッキュやドラパルトが続役、またウルガモスやオーロンゲなどが環境に増えた点は向かい風。

テラスタルとテラバーストによって技範囲の狭さが劇的に改善されフルアタの価値が急上昇。
地面4倍を消せるどころか草や水で返り討ちに、又は一致テラスタル+アナライズによる強烈な火力を出せるようになった。
環境では鋼テラスタルも多いのでじりょくの価値も上昇しており、そこから炎・格闘・地面テラバーストも撃てるので対鋼の性能も格段に上がっている。

パワージェムの習得で岩特殊火力が強化された。
新要素のテラスタルも、水や草になってじょうききかんを発動しやすくしたり、鋼になってもらいびを有効活用しやすくできるようになったりなど相性が良い。
特に鋼ともらいびを組み合わせれば、事実上素のタイプの完全上位互換にもなれるのが大きい。
ジャイロボール、火傷にしやすいねっさのだいち・ねっとうは失ったが、元々物理耐久は高くだいちのちからとボディプレスは健在なのでそこまでの影響はない。
しかし相変わらず炎以外の火力は低い。また、有用なキョダイマックスも失った。

毒々と羽休めは失ったが、テラスタルの登場で4倍弱点を消せる様になった他、ドラゴンテールやとんぼ返りの習得で対面操作性能が強化。ダブル向けにワイドガードも習得した。

多くの強豪鋼の不在及び多くのフェアリーがマジカルフレイムを失い、希少なドラゴン受けの鋼という価値が上昇。
更にまさかのアイススピナーを習得し、これによりドラゴン相手への遂行が安定するようになった。

600族唯一の単タイプな点が新要素テラスタルとの相性が良く、他の600族及び複合タイプと違い単タイプ化による余計な耐性減少が起こりにくいのが利点。
特に水テラスタルにすることで、水技強化及びそうしょくにより弱点が事実上電気(+フリーズドライ)のみになる他、
炎と水の耐性はそのままに素の弱点全てが無くなり、特に氷タイプが耐性となるのが大きい。
種族値が特殊を数値受けできる点も好都合で、環境の変化で特殊高耐久を活かしやすくなったのもプラス。
但し、ヘドロウェーブだけは没収。また、強いとは言えヌメルゴン自体が上級者向けである点はそのままな為、対戦人口ピラミッドの都合上使用率自体は低いまま。

地面版インファイトのぶちかまし、しねんのずつきを習得しアタッカーとして磨きがかかった。
比較対象のカイリキーローブシンはいずれもいない為当分差別化の必要もなくなり、ゴーストが多いことからはたきおとすやバレットパンチの価値も上昇。

ダイマックスの廃止によって連続技+おうじゃのしるしによる怯み戦法が有効になった。
またテラスタルと相性も良く弱点を減らせる他に連続技の威力を大幅に上げることができるようになった。
水になるとフリーズドライが弱点になるが、氷の弱点全てが消え事実上元のタイプの上位互換になり、水技の火力も更に磨きがかかる。
しかし、相変わらず特殊が紙耐久なので特殊技は極力喰らわないように注意。

電磁波の習得により、サポート性能が上がった。
また種族値と相性が良いボディプレスの他にアイススピナーやストーンエッジなどのサブウエポンも多く習得し、アタッカー性能も向上した。

水テラスタルによりはらだいこ+アクアジェットの火力が大幅に上昇。
また、アイススピナーの獲得でサブの氷技の火力も強化された。
その代わりアイアンテールは使えなくなり、相変わらずはたきおとすも覚えないまま。

リーフストームの獲得によりようやくまともな火力になった。
元々さいせいりょくありきのポケモンなので特攻が大きく下がるというデメリットも気にならないのが強み。

  • 草・格闘・虫全般(飛行を弱点としないポケモンは除く)
ダイマックス廃止でダイジェットが消失し、まともに動かせるようになった。

  • 4倍弱点を持つポケモン
テラスタルの登場により、4倍弱点を克服できるようになった。

弱くなったポケモン

とびはねるとハイドロポンプを没収され、一芸によるエンターテイメント性を喪失。
更にテラバーストも覚えられず、最大打点はノーマルテラスタルからのじたばたが頼り。

パワーウィップを覚えなくなり、水への打点を失った。アイアンテールも没収されている。
テラスタルで電気4倍を消せるようになっているので、うまく活用したい。

ダイマックス廃止により高い攻撃を活かしづらくなったどころか、ばかぢからとアイアンテールまで失った。
草版ニトロチャージのくさわけ習得で受け出しにきた弱点タイプにある程度対応できるようになったのは良いが、肝心のニトロチャージが何故か覚えられない。
ちなみにウインディはニトロチャージを覚える代わりにくさわけを覚えない。
対弱点タイプ用では溜めが無い分ソーラービームよりはマシだが、やはり一致積み技が恋しい。

どういう理屈か、これまでに設定されていたタマゴ技が全て没収されてしまった。
特にラブカスの場合はどうあがいても他のポケモンの劣化は避けられない。

  • 耐久型全般
ねむるやじこさいせいなどの回復技PPが5に減らされ、受けがやりにくくなった。

  • へんげんじざい・リベロ持ち全般
特性が一回場に出るごとに一度しか発動しなくなる弱体化を受け、汎用性が低下した。

強くなった面も弱くなった面もあるポケモン

  • カイリュー
テラスタルにより4倍弱点の氷を消せるようになった他、ゆきふらしの仕様変更でスリップダメージによるマルチスケイル潰しが起こりにくくなったのも良い。
更にまきつくよりも性能が良い炎の渦、ハメ殺し性能を高めるアンコールを獲得し、型の読めなさに大いに磨きをかけて躍進している。
一方で自身もダイマックス廃止でダイジェットによる利便性を失い、さらにダブルウイングも覚えなくなったので直接攻撃面は他に譲る形に。

  • キノガッサ
テラスタイプによって事実上全てのポケモンが草タイプになれる=キノコの胞子が効かなくなるというリスクを背負う形となった。
変化技をメタってくるサーフゴーの躍進も逆風で、時にはキノコの胞子を諦める変態型が投入されたりもしている。
ただし、キノガッサ本人もテラスタイプの恩恵を受けており、飛行四倍弱点を克服する手段として活用できるように。

つららおとしを手に入れ、相変わらず高くないとは言えようやくまともな氷火力を得た。
また、テラスタルにより産廃である耐性をうまく補え、数値受けが活かしやすくなったのも利点。
だが、一方で事実上主力だったジャイロボールに加えばかぢからまで没収されたのは痛い。残されたヘビーボンバーやじしんなどでうまく立ち回りたい所。

テラスタルにより4倍弱点の闘を消せるようになったが、砂嵐による特防の強化を得にくくなる他にスリップダメージを受ける恐れができてしまった。
またばかぢからや10まんばりきなど有用な技を失ってしまった。
世代前半では役割対象の特殊アタッカーがあまり振るっておらず、シングルでは苦しい立ち位置に。

ゆきふらしが仕様変更で霰から雪景色になり、場に出た時に常時防御が上がるという仕様になり受け出し面が強化。
だが定数ダメージを失い、頑丈やタスキを潰す手段がこおりのつぶてだけになってしまった。
また、テラスタルで炎4倍他多数の弱点を消せるようになったが、雪景色による防御強化を得られない為、相変わらず使い勝手が悪いのが現状。

  • 水・地面ポケモン3匹
3匹共まきびしとステルスロックを獲得(ヌオーだけどくびしも獲得)し起点作りが可能に。特にナマズンはどんかんを持つのでちょうはつを気にすることなく出せる。
ひやみずも習得し、てんねんヌオー以外は攻撃ダウンによる交代を誘いやすくなった。
他ヌオーはサブウェポン複数とてだすけ、トリトドンもアクアブレイクとロックブラストを覚えるように。
また、3匹共テラスタルにより4倍の草技を回避できるようになったのも大きい。ナマズン以外は水無効とも相性が良い。
しかし、いずれもねっとうとうずしおを没収(ヌオー以外はすなじごくも没収)。回復技のPP減少もあり耐久型は難しくなった。
草4倍が消えるとは言え元のタイプが優秀なので、テラスタルを切るタイミングが他よりは難しいのも課題となる。

その他

  • ロトム(スピンロトム)
上位互換のサンダーが不在により、ポストサンダーとしての価値が見出せるようになった。
同タイプにタイカイデンが登場したのは気がかりだが、あちらと違い耐久がまともでテラスタルしても浮遊で地面が当たらないのが大きい。
しかし競争相手のロトムが優秀すぎ、あえてスピンロトムを選ぶメリットはいまだ小さいか。

削除済みポケモン



第9世代前半(パラドックスポケモン解禁後)

新勢力ポケモン

古代パラドックス化したモロバレル。
素の耐久は純粋に強化され、特攻が落ちた代わりに大きく伸びた攻撃も魅力。
タイプは毒から悪に変わり優秀な耐性を獲得し、サブウェポンは少なめながら一致技の補完性能も非常に優れている。
この攻撃でタネマシンガンも覚える為いかさまダイスとも相性が良く、古代共通特性のこだいかっせいからのふいうちも侮れない。
勿論キノコのほうしも強力で、ダブルではいたずらごころ無効の耐性といかりのこなも相性が良い。
一方で弱点も7つで虫4倍、更には一致物理技の最大威力が80程度と低火力な為、意外と性能はモロバレル程高くない。

古代パラドックス化したドンファン
初の地面・格闘の複合タイプで弱点も増えたが、ドンファンよりも種族値が攻撃と防御に特化しており、HPも高く物理相手には十分強い。
また一致技がいずれも威力120で火力も超優秀な上、技範囲も凄まじく一致技と岩技を半減以下で受けられるポケモンも居ない為物理での押し付けが非常に効きやすい。
また、ステルスロックのダメージも1/4に抑えられる他、素早さも最速にすれば無振りの攻撃・防御を絶妙に上回りこだいかっせいの対象になれる。
但しHPが高いとは言え特防は酷く主力技で下がりやすい為、メジャーな特殊技で弱点を突かれないように注意したい。

古代パラドックス化したプリン。
ノーマルからエスパーに変わった他、HPの高さは健在に低かった耐久と素早さが一気に強化。
元のプリンに似て補助技が充実しており、耐久の高さを活かして積み技からバトンタッチで攻めに転じられるステルスロック要員が主な仕事。
一方素の耐性は少ない上に攻撃特攻共に65しかないので技構成はほぼ補助技ありき。
その為ちょうはつやトリックでチョッキを押し付けられると殆ど何も出来ずどうしようもないので注意。

古代パラドックス化したレアコイル
全ての種族値がレアコイルより伸び特に素の耐久が強化、素早さも100族をギリギリ抜ける101になったが、鋼から地面に変わり耐性はいまいちに。
種族値自体はバランス良く特攻も高い上、原種にはない地面・岩の特殊技も覚える為範囲は強化。とは言えサブが微妙寄りなのでテラバーストを覚えさせたものも。
電気や毒・鋼及び低火力水に強いため受け系の構築には刺さる。地面の特殊アタッカーなのでしおづけキョジオーンにも強め。
補助技は電気・岩らしいものを多く覚え、最速のじゅうりょく使いでもあるためダブルなどのサポート枠としても有用。
但し草への有効打はない。受けポケモンには強いが耐性が独特で有利な相手も環境に少ないので活かしづらいかもしれない。

古代パラドックス化したウルガモス。
タイプは炎から格闘に変わり、元が特殊アタッカーなのに対しこちらは物理アタッカー。
同タイプのヘラクロスが持つこんじょうと岩技はないが、ステータスは素早さ以外全て高いので実質上位互換。
こんじょうヘラクロス程ぶっ壊れではないにしろ火力は十分高く、元がウルガモスなのでフレアドライブやおにびなどもちゃんと覚える。
高性能な先制技としてであいがしらも覚える為、素早さ81でながら終盤で役立つ機会も多い。
基本性能自体は十分高いが、虫技の一貫性と耐久・耐性的に現環境で見れる相手が少ないせいで事実上差し引き微妙な性能になってしまっている。

未来パラドックス化したバンギラス。
タイプが悪から電気に変更されて、合計種族値は特殊面の低下で逆に落ちたが、物理は火力耐久共に据え置きで素早さは強化された。
電気タイプなので麻痺せず、素早さがりゅうのまい一回で130族を抜けるようになった為一見扱いやすくなったように見える。
しかし弱点も減ったが耐性も微妙になってしまい、どのポケモンを受ければ分からないような性能に。
更に未来共通特性のクォークチャージになったせいで、ほぼ毎回発動していた特殊耐久上昇効果を失ってしまったのも痛い。
一致技がいずれも地面(しかも4倍弱点)で受かってしまうなど攻撃範囲も丸被りでほぼ岩・地面の劣化、水を見ようにも岩複合のせいで上から弱点を突かれやすい。
特防が平凡なので当然1発で落ちることもザラで、利点と言えばせいぜいボルトチェンジぐらい。
原種は使い勝手が悪くなっただけまだマシだが、こちらは使い勝手どころか純粋な性能まで悪く、強いポケモンが多いパラドックスでは特に不遇。

  • テツノカイナ
未来パラドックス化したハリテヤマ。
タイプに電気が追加されて、耐性は平凡だが火力と物理耐久が大きく伸び技範囲がいずれも優秀。
火傷には弱くなったが格闘の弱点だった飛行を気にせず返り討ちできるようになった上、素早さは変化なしなので従来通りトリックルームでの運用も可能。
サブウェポンも充実しており、てっぺきボディプレスにはらだいこも覚える。防御に努力値を振れば対策困難なトドロクツキにも有効に立ち回れる。
尚、名前の割にハリテヤマが覚えたバレットパンチは覚えない。上から叩かれてもいいようになるべくなら物理相手に繰り出すようにしたい。
それでも高い攻撃に一致技とサブ技(特に氷)の範囲は受けが大変困難であり、そこにチョッキもあれば特殊まで一気に硬くなれる。
弱点技の威力がぶちかまし以外微妙なのもあり、生半可な火力では落とせないことから鈍足アタッカーでは屈指の採用率を誇るレベル。

未来パラドックス化したサザンドラ。
合計種族値は落ち、やや特殊一本化した点以外は原種と殆ど近い種族値。タイプもドラゴンから飛行に変わっている。
一致技を半減するポケモンに対しては全てだいちのちからで弱点を突けるので相性補完は完璧。
また、前作のガラルファイヤーには無かった火力も備わっている為有利対面時の圧力もサザンドラに負けず劣らず。
しかし、技範囲が強力なのに対し耐久はあるとは言え本当に最低限レベル。一致技も威力や命中の関係で扱いに難がある。
また、サザンドラと比べると最大火力がぼうふうでありりゅうせいぐんに劣り、ドラゴンの耐性を失っている点も難点。
基本スペック上テツノイバラよりはまともどころかポテンシャル的に十分高いが、やはり原種と比べると操作が複雑な点は否めない。

未来パラドックス化したデリバード
元が全体的に低い種族値だったからか全体的に上がり、特に防御・特攻・素早さの増加が凄まじい。
タイプも飛行→水に変化して、弱点の数はそのままに4倍弱点が消失。
火力と水+フリーズドライの範囲は強力なものになっている反面、特殊耐久は致命的に低く耐性も相変わらず脆い。
これらの大きな欠点は一部のプレイヤーから見れば気にするかもしれない。
しかし現在、上記の範囲を耐性受けできるポケモンがいない(しかも未解禁とは言え該当するものは全て弱い)上に何より素早さ136という抜群の簡単操作が魅力。
他のパラドックスのように絶対的なスペック競争に参加せず、単純に扱いやすさを重視した調整は過去にも大成功を収めており、テツノツツミもその1匹。
使い勝手さえ素晴らしければ読み合いや耐性、耐久など些細な要素にすぎないという点が人気を集め、初心者を筆頭に多くのプレイヤーが使用した。
水技はなみのりを覚えずハイドロポンプしかない…にもかかわらず、命中不安を嫌って水テラバーストする人まで多い。

未来パラドックス化したウルガモス。
タイプは虫から毒に変わっただけでなく、タイプ1と2が逆になったというパラドックスでは珍しいパターンをもつ。
種族値は純粋に物理耐久を下げそれ以外を上げた分かりやすい調整になっている。
一致技もオーバーヒート・ヘドロウェーブという最高威力技を覚え、サブもエナジーボールの草を筆頭にエスパー・飛行・フェアリー・電気など多彩。
但し、覚える電気技は何故か最高威力がほうでんで、かみなりどころか10まんボルトまで覚えないという異例な調整となっている。
フェアリーは1/4と兎にも角にも対フェアリー特化型兵器となっており、それも含めた優秀な耐性と高い火力・素早さを見込まれ初心者から上級者まで幅広く使用。
特攻140の一致技+草の範囲は受けが困難なこともあり、オリジナル譲りの低い物理耐久を差し引いても強力なポケモンである。

未来パラドックス化したサーナイト/エルレイド。
現代種からエスパータイプを失い、2種のサブタイプに落ち着いた初のフェアリー・かくとう複合タイプ。
非常に広い技範囲に加えて攻撃と特攻がいずれも高く、物理型か特殊型、あるいは両刀も熟る。
かくとうと複合なのではがねで止まらず、エスパー技も持つのでフェアリーでありながらどくで止まらない点も魅力。
補助技も多数覚え、特にみちづれを覚えるポケモンでは現在で最速。クォークチャージで更に素早さを伸ばしてくることも多いので更に厄介。
だが、両刀配分のせいで耐久が低い上に耐性も被り気味。ブーストエナジーなどで先に攻撃・特攻を上げてしまうと物理型か特殊型かが対面の時点でバレやすい点も注意。
ちなみに、他のパラドックスポケモンよりも合計種族値が20高い。

未来パラドックス化したドンファン。
タイプに鋼が加わり、種族値は現在不在のドリュウズを少しマイルドにした配分となった。
ドリュウズより物理耐久と素早さが高い一方、火力と素のHPは低い。元のドンファンと比較した場合特殊耐久と素早さが上、攻撃は下で物理耐久は据え置き。
鋼を得たことで大幅に耐性が補強されている上技範囲も広く、貴重なはたきおとす使いでもある。一致技+岩の範囲も優秀。
素早さも106と高く先手でてっぺきを積みボディプレスという使い方も可能、当然ドリュウズ同様砂・毒無効で、ステルスロックが1/4になるのも古代と同様。
欠点は特防が低いことと火力が平凡に落ちていること。ステルスロックに強いとは言えステルスロックを撒く相手にもあまり強くない。
また先制技も覚えない(ちなみにイダイナキバも同様)。弱くはないが火力耐久耐性となにもかも中途半端で器用貧乏と言った感じ。

  • トドロクツキ
古代パラドックス化したボーマンダ
サザンドラと同じドラゴン・悪の複合タイプで、種族値はボーマンダのそれを高速物理アタッカーとして尖らせた配分になっている。
極めて広い技範囲と高い攻撃が魅力で、素早さも無振りですら準速FCロトムを丁度よく抜けるという絶妙な数値。スケイルショットなら最速テツノツツミも抜ける。
高い特殊耐久と優秀な耐性から上級者向けのサイクル戦も使えるが、それよりもブーストエナジー+りゅうのまいで全抜きを狙う型が有名。
一度場に出たら舞って無理矢理荒らすという分かりやすい行動が対戦に慣れてない初心者にも軽く扱える事から、ランクマッチでは対策必須と言われる程大いに活躍した。
唯一の欠点はタイプの関係上威力と使いやすさを両立した一致技がない為、りゅうのまいやブーストエナジーが無ければ意外と火力が伸びないこと。

古代パラドックス化したムウマ。
タイプにフェアリーが追加されて、ミミッキュで証明された一致技範囲の優秀さを特攻・特防・素早さ135という強烈な数値から押し付ける戦い方が可能に。
物理方面はオール55とムウマ/ムウマージよりペラペラになってしまったが、先制技の多くをタイプ相性で空かせられるので神速カイリュー等にも強く出られ、攻撃面でもでんき・くさ・いわ・エスパー・ほのおとサブウェポンの並びも悪くなく、一致技を半減する相手への対策も立てられる。
バランス調整のためにきあいだま・みちづれ・おにび等は覚えないが、それ以外の補助技もムウマから大体継いでおり、
みちづれ・おにびについては最悪ほろびのうた・あまえるで代用することもできなくはない。
これらの高速特殊アタッカーとして分かりやすい強さを先発、中継ぎ、トリといろいろな場面で使える点を買われランクマッチでは大人気。
対策としてハバタクカミの弱点となるバレットパンチも流行るほどの影響力を持つ。

第9世代前半(災厄ポケモン解禁後)

新勢力ポケモン

災厄の1匹でタイプは炎・悪。
135と非常に高い特攻に加え、専用特性のわざわいのたまでイーユイ以外の特防を25%下げるという強烈な効果を持つ(火力強化の倍率としては約1.33倍)。
炎の特殊アタッカーなので炎技にも恵まれており、特にオーバーヒートはひかえめならコータスの晴れ最大火力ふんかを超えるレベルにもなる。
炎テラスタルまで切ろうものなら全てを焼き尽くしかねない異次元火力となり、その火力指数は何と最大106600。
これは半減ながらガブリアス・サザンドラ・ドラパルトが3匹共無振りに限り余裕で一撃の下に葬り去る超火力。
ウォッシュロトムもH振りまでなら一撃と半減すらものともしないので、一度ぶっ放されたら手も足も出ないと言っていい。
あくのはどうもイベルタルを超える凄まじい火力になり、サブのサイコキネシスもヤドラン以上。
耐性も悪くないものの、物理耐久が低いこととサブウェポンが弱いのが欠点。素早さも100と高いが現環境では多くの場合物足りなさが目立つ。
テラバーストを入れても良いが、代わりのウェポンとしてほのおのうずやバークアウト、技範囲の狭さを逆手にとってねごとを入れるのもありか。
ちなみに相手のHPの半分のダメージを与えるカタストロフィを災厄専用として共通で覚えるが、元々超火力のイーユイに関しては別に不要でも良い。

災厄の1匹でタイプは草・悪。
わざわいのおふだはチオンジェン以外の攻撃を25%下げる専用特性で実質物理防御が1.33倍。
種族値も特殊耐久が高く物理も特性で受けられるので要塞化として有用、それでいて物理特殊共に高威力の草技を覚えるので最大火力もそれほど悪くない。
アタッカーでも良いが耐久がメインなので、ギガドレインややどりぎのタネ、イカサマやカタストロフィとも相性が良い。
草・悪なので耐性弱点共に7つと扱いは難しいが、チオンジェンの耐久なられいとうビーム程度は余裕で耐える。
見た目は鈍足そうだが70と素早さも意外とあるので、素早さ調整も問題なく可能。
1番短所らしい短所と言えば草以外の火力が低いこと。

災厄の1匹でタイプは地面・悪。
特攻と素早さがとても低くその分耐久に厚く振られていると兎に角恐ろしい耐久種族値を持つ。HPが1番高く次いで防御が高い。
そこにディンルー以外の特攻を25%下げる専用特性のわざわいのうつわで実質特防も1.33倍。
なんと耐久無振りで両方の耐久指数が30000超えで、物理はギラティナ以上、特殊もホウオウ以上と非常に狂った耐久。
仮に禁止伝説が解禁されたとしても互角に渡り合えるレベルで、更にタイプ耐性まで優秀と非常に隙が少ない。
耐久をどちらかに偏らせた場合何と耐久指数が40000を超え、これは並のポケモンの2倍近くの耐久ですなわち等倍受けが非常に現実的な数字と超破格。
攻撃も110と火力もちゃんとしており、技範囲まで水準程度。補助技もある程度のものは備わっている。
一応短所としては上記の通り狭くはないが広くもない技範囲、鈍足、そして弱点の多さの3つ。
しかしこれらを補って余りある超耐久+一定以上の火力から初心者から上級者まで兎に角人気。
恐らくだが、ランクマッチで1番強くて扱いやすい災厄はディンルーと呼ばれる声も多いだろう。

  • パオジアン
災厄の1匹でタイプは氷・悪。
素早さが1番高く次に攻撃と、初心者に非常に優しい高速物理アタッカー。
専用特性のわざわいのつるぎによりパオジアン以外の防御が25%下がるという点も強力(火力強化の倍率としては約1.33倍)。
この素早さでありながらこおりのつぶてとふいうちも完備されており、スピード勝負に於いては正に向かうところ敵なし。
等倍範囲も極めて広く、氷半減格闘にも特性込みサブウェポンで簡単に処理ができる。
だが、耐性は酷く特殊耐久も低いのでタスキに頼る必要が多く、イーユイと違い最大火力もつららおとしの30014と意外と壊れていない。
対処はされやすいが災厄で1番動かしやすいことに変わりはないので、相手する側に油断を許さないパワータイプであることには間違いない。
吹っ飛ばしやすく吹っ飛びやすい性能からポケモン対戦の醍醐味を楽しむのにもピッタリで、立ち回りが基本に忠実な点が超人気の災厄ポケモン。

意見処

  • テツノコウベの説明ですけどドラゴンから悪に変わったのでなくドラゴンから飛行に変わったのでは? - 名無しさん (2023-02-27 01:07:14)
  • フリーザー原種は弱くなった枠でしょうか?心の目没収は手痛い気がします。 - 名無しさん (2023-06-14 17:10:53)
    • テラスタルで技範囲の拡大、劣悪な耐性を変更できるようになったので強化とも言える - 名無しさん (2023-07-02 19:15:00)
  • レギュレーション毎に纏めたほうが良さそうだけどやり方分からなくて‥いや~きついっす - 名無しさん (2023-08-14 14:28:29)
  • エレメンタル ジェレイド - 名無しさん (2023-08-25 21:57:06)
  • DLC配信後の環境の推移が楽しみ - 名無しさん (2023-09-16 16:46:18)
  • ネットゴーストPIPOPA - 名無しさん (2023-10-22 22:06:03)
  • マシュマロ通信 - 名無しさん (2023-11-16 21:55:33)
  • コクリコ坂から 風立ちぬ 思い出のマーニー - 名無しさん (2024-05-07 22:39:42)
  • コイキングの記述要るか? - 名無しさん (2024-05-14 12:50:28)
    • 進化前とはいえアイデンティティの技を没収されたし、選出必須の大会もあったし、別にあっても良いと思いますが… - 名無しさん (2024-05-15 02:42:07)
  • 【第9世代中盤】に書き込む所が無いからここに書くけど、ザマゼンタは技の追加(特にボディプレス)でむしろ強化では?(大会でも優勝あり) - 名無しさん (2024-05-25 03:47:14)
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最終更新:2024年05月18日 16:22