ブリガロン

登録日:2013/11/16 Sat 11:55:17
更新日:2025/03/14 Fri 15:59:38
所要時間:約 4 分で読めます





顔の前でこぶしを合わせて防御のポーズをとると、爆弾の直撃も耐える。


出典:ポケットモンスター、115話『開幕!マスターズトーナメント!!』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


ブリガロンとはポケットモンスターシリーズにX・Yから登場したポケモン


■目次


■データ


セントラルカロス図鑑No.3
全国図鑑No.652
分類:とげよろいポケモン
英語名:Chesnaught
高さ:1.6m
重さ:90.0kg
タマゴグループ:陸上
性別比率:♂87.5♀12.5

タイプ:くさ/かくとう

特性しんりょく(自分のHPが最大値の3分の1以下になった時、くさタイプの技の威力が1.5倍になる)
隠れ特性:ぼうだん(弾や爆弾系の攻撃を無効にする)

HP:88
攻撃:107
防御:122
特攻:74
特防:75
素早さ:64
合計:530

努力値:防御+3

ハリマロン→ ハリボーグ(Lv16) → ブリガロン(Lv36)


■概要


XYにおける御三家ポケモンで、ハリマロンの最終進化形。

丸っこかったハリボーグから手足が長く伸び、亀の甲羅のような鎧を背負った姿へと進化する。
体当たりで50トンの戦車をひっくり返すパワーと、爆弾の直撃も耐える耐久力を併せ持つ。
名前の由来はブリガンダイン(鎧の一種)+マロンからだろう。
仲間思いという設定も合わせて見ると騎士っぽく、英語名もChesnaught(「Chestnut(栗)」+「Knight(騎士)」)なのだが、見た目は騎士というよりアメフトの選手に近い。

ハリマロンは御三家の他2匹と比べてやや印象が弱いと言われていたが、ハリボーグはチャオブーを彷彿させるルックスが災いしたのか、
発表されたとたん多くのファンが「どうしてこうなった……」とため息を漏らした。
更に悪いことに、他の中間形態のテールナーゲコガシラが好評だったため、ますます比較されてしまうことに。
とはいえハリマロンのドイツ名がIgamaro(イガマロ)となっていることから、すでにネタ要素があったのだが*1
ブリガロンになっても「……ハゲ?」「緑色が少なくて、くさポケモンらしくない」という意見が見られた。
緑色の部分が多い色違いの方がしっくりくる人も少なくないが、実際の青栗の色が熟して変化していくのを再現したのでは?という声もある。
見た目で好みが分かれやすいポケモンだが、もちろんこのポケモンが好き!という人も多くいるのを忘れてはならない。

■ハリボーグ


体を覆う頑丈な殻が敵の攻撃を弾き返し鋭いトゲで反撃する。

セントラルカロス図鑑No.2
全国図鑑No.651
分類:とげよろいポケモン
英語名:Quilladin
高さ:0.7m
重さ:29.0kg

タイプ:くさ

  • 種族値
HP:71
攻撃:78
防御:95
特攻:56
特防:58
素早さ:57
合計:405

努力値:防御+2


ブリガロンの進化前。
ハリマロンよりはずんぐりしているがブリガロンよりは大分小さく、まだ幼さを残している。
進化前としては高い防御を備えており、「しんかのきせき」持ちで使われることも。

耐久・回復用の技としては「ニードルガード」「ビルドアップ」「てっぺき」「やどりぎのタネ」「こうごうせい」「まもる」、
受け出しの相手に負担を掛ける技としては「いかりのまえば」「がむしゃら」「ころがる」「いたみわけ」「どくどく」等。
進化後に比べるとかくとうタイプがないことによる弱点の少なさや、最大HPが低い分「やどりぎのタネ」による回復力が高い点で勝る。

同じ奇石持ちで使われる草御三家として、「ステルスロック」等を使えるハヤシガメも存在する。
ハリボーグが勝るのは「てっぺき」「いかりのまえば」「いたみわけ」の存在や、素早さの種族値で7勝る点等。
役割上、高火力アタッカーとして知られるマリルリメガクチートに先制できるのは利点である。

ちなみに、残念ながら「ボディプレス」は覚えない。
代わりに「いかりのまえば」は遺伝技として残ってくれたのでトントンか。

■ハリマロン


セントラルカロス図鑑No.1
全国図鑑No.650
分類:いがぐりポケモン
英語名:Chespin
高さ:0.4m
重さ:9.0kg

タイプ:くさ

■ゲームでのブリガロン


御三家ポケモンなので、ゲーム開始直後から入手できる。

前作のジャローダが変化技を使うこと前提になりがちで、シナリオで使いにくかった反動か、
こちらは「ころがる」「かみつく」「ミサイルばり」などサブウェポンが豊富。
タイプ一致の範囲の広さもあって、弱点の多いくさタイプでありながら意外と多くの相手に立ち向かえる。
使用感は重火力型だったDPtドダイトスに似ており、ハードモードになりがちな草御三家の中では使いやすい方だろう。
ただし「アームハンマー」は思い出しを使わないとレベル60まで覚えない。

固有技として与えられたのは、攻撃を防ぎつつ接触技を使われた場合にはダメージを与える「ニードルガード」。
変化技も防げるので、実質「まもる」の上位互換であり、物理受けとして使う場合ぜひ欲しい技である。
後にORASノクタスマラカッチSMトゲデマルがレベル技、同じSMでヤナップがタマゴ技で習得した。(ただしくさタイプかつトゲがびっしり生えているナットレイは覚えられない。)

このポケモンを最初に選んだ場合、クリア後にサナとのポケモン交換(種族は自由)でケロマツ貰えるほか、フリーザーが出現する。
しかし、ハリマロンを選ぶ人が少なかったのか、バンク・ムーバー解禁前のフリーザーはGTSで需要と供給が追いつかないという問題が発生。
本作で登場する伝説のポケモンの中では屈指の入手難易度となっていた。
しかし、USMの発売によりXYがなくとも通常特性のフリーザーをレートで使えるようになった。

第8世代では未登場だったが、第9世代では無事に復活。同期のゲッコウガに続き、最強レイドによる登場と相成った。
ビルドアップや鉄壁で防御力を上げて殴り合いを展開してくるので攻撃系で進んだ多くのプレイヤーを苦戦させた。甘いリンゴことタルップルのリンゴさんで特防を削ぎ落としていくのが最も良い。
『藍の円盤』クリア後のオモダカさんの強化後手持ちにも入っている。♀で特性はぼうだんという地味にレア個体。

■対戦でのブリガロン


見ての通り攻撃防御が高い重戦車型の能力かつ、タイプのこともあって得手不得手がはっきりしたタイプ。
第6世代環境中ではファイアローに非常に弱いのが痛いが、バンギラスガブリアスといった砂パ勢、水ロトムやナットレイ、メガガルーラメガギャラドスといった強ポケに強いのがウリ。

しかし、くさ・かくとうと言えば、あのキノガッサビリジオンが属するタイプである。
キノガッサと比べると、攻撃も素早さも負け、さらに技レパートリーや特性の差で、火力は攻撃種族値以上に大きく水をあけられている。
そして弱体化したとはいえ、やっぱり「キノコのほうし」は脅威以外の何物でもない。
ビリジオンは不一致の弱点技ならだいたいびくともしない高速特殊受けで、やや低めの攻撃特攻も積み技でカバーできた。
それでは、ブリガロンの特徴とはいったい何であろうか?

まずは隠れ特性。この「ぼうだん」という特性、一見効果の適用範囲が分かりづらいが、有用な技を挙げると
アシッドボム、ウェザーボール、エナジーボール、かえんだん、がんせきほう、きあいだま、ジャイロボール、シャドーボール、タネばくだん、
タネマシンガン、はどうだん、ヘドロばくだん、ミストボール。
これらを無効化。なかなか強力な技が多いのがお分かりであろう。
「こおりのつぶて」や「ミサイルばり」を無効化できないことに納得いかないという声も多いが

特にこいつにとって重要なのが、本来弱点であり、フェアリータイプ登場で採用率の上がったヘドロばくだん無効化。
くさタイプは「やどりぎのタネ」や粉技無効、それに加えて「ヘドロばくだん」も無効となると……
そう、メガフシギバナを簡単に止められるのだ。
ゲンガーにも主要攻撃技が通らなくなるのが大きい。「おにび」や「マジカルシャイン」など持ちだと危ういが。
また、フシギバナに関しても「めざめるパワー(or)」で返り討ちに遭うこともあるので過信は禁物。

なお、しばらく後になってぼうだんは自爆技を半減しないことが判明した。
真相判明がここまで遅れたのは、自爆技自体が第五世代で弱体化の影響で使用率が大幅に低下したためと思われる。
図鑑には「爆弾の直撃も耐える耐久力」と書いてあるのに……(効かないとは書いてないけど)
もっとも、攻略本には「だいばくはつ」「じばく」が半減という記載がなかったのだが。


恵まれた物理耐久をフル活用するのも手。
「やどりぎのタネ」を撒いてから、「こうごうせい」や「ニードルガード」でひたすら耐える。
この型の場合、技スペースが厳しいので攻撃技はよく考えて入れること。

普通の物理アタッカー型でも、注目の新アイテム「とつげきチョッキ」を持たせれば、不一致の「だいもんじ」や「サイコキネシス」なら余裕で耐えられる。

ORASからは様々な教え技を習得した。
  • 今までかくとう技は癖が強かったが、「ばかぢから」「けたぐり」「ドレインパンチ」と選択肢が一気に増えた。アタッカー型、耐久型両方に嬉しい強化。
  • 「ぼうだん」で主要技を封じたメガフシギバナやゲンガーに抜群を取れる「しねんのずつき」
  • フェアリーへの打点となる「アイアンヘッド」「アイアンテール」
  • 耐久型にとって大きなダメージソースとなる「いかりのまえば」
  • 「つるぎのまい」を積んだガブリアスも怖くなくなる「てっぺき」

と、なかなかの粒ぞろいである。

一世代まるごとお休みをもらってSVで復活した際も、有用な新技を習得。
遂に「インファイト」を習得できるようになり、アタッカーとしては火力を下げるリスクから解放された。
それに加えて見た目通り「ボディプレス」も習得可能に。「てっぺき」「ビルドアップ」とは好相性で、より耐久型がやりやすくなった。
今まで覚えていた「ファストガード」に加えて「ワイドガード」も追加習得。「ふぶき」「ねっぷう」「マジカルシャイン」等強力な範囲打点を自身の弱点から誘いやすい本来の弱点も切り返しに転化することが可能に。
その他「くさわけ」「かみくだく」「きしかいせい」に加え、過去作限定技も一部が戻って来た。
なお、しれっと「いかりのまえば」が遺伝技に入れられている為、耐久型のダメージソースにも困らない。
多弱点多耐性からテラスタルとの相性も良く、弱点を克服したブリガロンはまさに物理要塞となりうる。

その一方、わざマシン自体が無くなった技を除くと「つるぎのまい」と何故か覚えた「ヘドロばくだん」が没収された。
もっとも、ブリガロンとしてはあまりなくて困る技でもないだろうが。

実際、SVのランクバトルシーズン8では50位台と今までの事を考えると割と悪くない位置にいる。
なんと剣盾であれだけ暴れ回っていたエースバーンよりも採用率は上である。
ヒードランと相性補完に優れている事、その上で裏の選択肢を準備しやすいのが評価されていると言える。

こうして見れば、ガッサやビリジオンとしっかり住み分けが出来ているのがお分かりであろう。
見た目で敬遠していた人も、上記の強ポケモンに悩んでいるのであれば使ってみてはいかがであろうか?

■アニメでのブリガロン一族


アニメXYで、進化前のハリマロンが10話からシトロンの手持ちポケモンに。
だが初登場は3話で、セレナのフォッコと同時。つまりセレナだけ一足先に出会っていることになる。
CVは生天目仁美

彼も含めて、今作の御三家は初の全員研究所出身である。また、草御三家初のサトシの手持ちでないポケモンでもある。
かなりの食いしん坊で、セレナが作ったマカロンを一人占めにしてしまったことも。
XY編84話でも、終盤にシトロンがご褒美としてポケモンフーズを好きなだけ上げると言われたとはいえ結局食べ過ぎてしまい、復活したポケモンセンターの最初の患者さんとなってしまった。
又、XY編89話ではイーブイを見つけるためにポフレを切り株の上に置いたがイーブイがポフレを持って逃げてしまい(正確には、ホルビーが逃がしたのだが)そのあとにハリマロンが食べようと切り株の上に飛びかかってしまった為にポフレを食べたと誤解されてしまったことも。
まあ、どっちにしろハリマロンは食べる気満々だったので半分はハリマロンが悪い。

ポッチャマポジションのようで10話のCM前の神経衰弱みたいなのがあり、そのカードの絵柄がロケット団とハリマロン以外がポッチャマミジュマルであった……公式わざとだろ
マカロンを独り占めした後のバトルでは腹が出ていて動きが鈍くケロマツやデデンネに負けてしまう。
その後もミジュマルの如くいろんな♀ポケモンに一目惚れしてナンパしたりするがフラレる、セレナのイーブイには逃げられるなど
割とメスのポケモンからは避けられる体質のようである。
ヤンチャムにはちょっかいかけて喧嘩するなどお調子者でトラブルメーカーでもある。

ただ、好きなポケモンを身体を張って守ろうとしたり、取引の際あえて自分も捕まって「つるのムチ」を使って檻のカギを開けようとするなどカッコイイ所も。


他には番外編「最強メガシンカ」に登場する新人トレーナー、マノンがハリさんというニックネームのハリマロンを連れている。
CVは寺崎裕香。
こちらはきれいなハリマロンと呼ばれている。

劇場版「破壊の繭とディアンシー」ではゲストキャラのミリス・スティールの手持ちとしてブリガロンが登場。

XYシリーズではリーグ戦やトライポカロンへの出場がなく、存在感が皆無に等しかったが、アニメ新無印ではマスターズトーナメントに出場したアランの手持ちとして登場。ダンデのゴリランダー(キョダイマックス)を相手に大健闘するも敗れた。しかしブリガロンの奮戦により、アランは最小限度の犠牲でチート級のゴリランダーを2体で突破することができた(後のカルネは通常形態のゴリランダーを突破するのに5体を使用し、内4体も失っており、サトシも投入した3体中、2体失っている)。ブリガロンかっこよかったぞ。




追記・修正は弾丸を弾き返しながら宜しくお願いします。

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最終更新:2025年03月14日 15:59

*1 一応、「Igel(イーゲル。ハリネズミの意)」+「Marone(マローネ。セイヨウグリの意)」が由来とされている。ちなみにブリガロンは日本名と同じBrigaron、ハリボーグは「Igel」+「Kastanie(カスタニエ。セイヨウトチノキ所謂マロニエの意)」+「Harnisch(ハーニッシュ。鎧の意)」を組み合わせたIgastarnish(イガスタニッシュ)という名前になっている