注意:このページでは、
『UNDER NIGHT IN-BIRTH』(ゲームバランスが不安定)と、メジャーバージョンアップ版『UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe:Late』(判定なし)について紹介する。
新バージョン『UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe:Late[st]』、最新バージョン『UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe:Late[cl-r]』の事柄についても若干補足。
【あんだーないといんヴぁーす】
ジャンル | 2D格闘ゲーム | ![]() |
対応機種 | アーケード(RINGEDGE2) | |
発売・開発元 |
エコールソフトウェア フランスパン |
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稼働開始日 | 2012年9月20日 | |
稼働終了日 | 2013年9月5日 | |
判定 | ゲームバランスが不安定 | |
ポイント |
やがて来る永劫無限(コンボ的な意味で) ラノベ的な世界観・キャラクター 攻め優位のゲームバランス 阿鼻叫喚のエルトナムシナリオ 現在はプレイ不可能 |
『デスクリムゾン』で良くも悪くも名を轟かせ『MELTY BLOOD(メルティブラッド。以下そのままか略称の「メルブラ」どちらかで記載)』シリーズの商業展開を手がけたエコールと、同作や『THE QUEEN OF HEART』などを手がけた同人サークル・フランスパンがタッグを組んで送る、完全新作の格闘ゲーム。
略称は『UNI』。続編であるExe:Lateは『UNIEL』もしくは『エクセレイト』、Exe:Late[st]は『UNIELst』もしくは『エクセレイトエスト』。Exe:Lateへのアップデート以降UNIは『無印』と呼ばれることもある。
Ver.1.04にて磁気カード「Aime」に対応。その後、Ver.1.06までマイナーバージョンアップされていた。 しかし、後述のバージョンアップ版『Exe:Late』の配信開始に伴い本作のALL.Net P-ras MULTIでの配信は終了し、家庭用版にも移植されていないため、現時点で無印版『UNI』を遊ぶ手段は存在しない。
遠くない未来。街には「虚ろの夜」の噂が蔓延していた。 夜に訪れるという怪奇現象「虚ろの夜」。それに遭遇すればある者は魂を喰われ、あるいは夜を永遠にさまようことになるという。 そんな虚ろの夜を舞台に、人知れず戦う者達がいた。 彼等の名は偽誕者(インヴァース)。『EXS(イグジス)』と呼ばれる特殊能力を持つ偽誕者たちは、いくつかの勢力に分かれて戦いを続けていた。 虚無を討伐することを目的とする組織『光輪(リヒトクライス)』。 能力者集団『忘却の螺旋(アムネジア)』。 謎多き勢力『夜刀(やと)』、そしてこのいずれにも与しない能力者たち。 繰り返される虚ろの夜。『忘却の螺旋』のリーダー『眩き闇』ヒルダが動き出す。 ヒルダの動きに呼応してか、各勢力の偽誕者たちも虚ろの夜へと飛び込んでいく…。
+ | システム詳細。『Exe:Late』、『Exe:Late[st]』で追加されたものに関しても併せて記載。コマンド表記は全て操作キャラが右向きの場合のテンキー表記 |
+ | 無印の頃に存在したシステムや仕様。現在はいずれも削除 |
+ | 無印 |
+ | 無印 |
ストーリーやキャラクターの項を読んだ時点で察しの良い人は気づいたと思うが、本作のストーリー・世界観・キャラクター設定はかなり厨二病成分増し増しであり、「痛々しい」と言ってもいいレベル。逆にむしろ「清々しい」と好意的に感じる人もおり、この点は人によって大きく好みが分かれる。
メルブラを輩出したエコール×フランスパンのタッグということで期待値は高かったものの、蓋を開けてみれば開発中のコメントと正反対のコンボゲー全開の内容、1ミスが命取りになる世紀末に片足突っ込んだバランスなど良作とは言いがたい出来であり、そこに他社人気作品(余談の項目を参照)の同時期稼働開始や薄ら寒いエルトナムシナリオなどの追い打ちも加わって高い評価・固定客を得ることは出来なかった。
【あんだーないといんヴぁーす えくせれいと】
使用キャラを追加しゲームバランスを大きく調整したバージョンアップ版。追加キャラの中でも『アカツキ電光戦記』の主人公・アカツキの登場には多くのプレイヤーから驚きの声があがった。なお、ストーリーの進展などはない。
後にオンライン対戦に対応し、キャラを追加したプレイステーション3への移植版が発売。その2年後にSteamでのPC版の配信も開始。
なお、無印版と異なり『Exe:Late[st]』配信後も『Exe:Late』のALL.Net P-ras MULTIでの配信は続いている。
+ | 『Exe:Late』 |
+ | Exe:Late |
無印で得られた反省点をもとに大幅な調整を行った本バージョンは世紀末からは脱し、当初のコンセプトに近づくと共にゲームとしての完成度が高まった。未だ改善すべきポイントもあるが、少なくとも前作よりゲームとしての完成度は確実に上がっている。
フランスパンにとってメルブラに次ぐ看板タイトルになれるかどうか、現在の熾烈なアーケード環境を生き残れる名作になれるかどうかは、これからの動きにかかっていると言えるだろう。
+ | 無印 |
+ | 『Exe:Late[st]』 |
+ | ヴァイタルヴェセルが真っ赤っ赤 |
*1 『Fate/unlimited codes』の聖杯ゲージなど、相手と共有するゲージの前例はあるが、かなり珍しい。
*2 強から弱の方へ通常技を繋ぐこと。隙の軽減には有効だが、代償として一定時間かなり強烈な与ダメージ減少補正がかかる。補正は乗算的にかかるため、やるほどに与ダメージが下がってしまう。
*3 ヴァンパイアシリーズなどで言うチェーンコンボ。通常技から通常技に繋げることが出来、更に他の同様なシステムと異なる要素として、前述のリバースビートがある。
*4 一部キャラクターでプレイ時はラスボスとならないがスコアアタックモード、タイムアタックモードでは全キャラ共通で必ずラスボスとなる。
*5 エンキドゥのラスボス(ワレンシュタイン)戦前の会話イベントが「かねてよりワレンシュタインと死合うことを渇望しているエンキドゥに対し、ヒルダとしてはいつもの労をねぎらいワレンシュタインを連れてきてあげたつもり」という内容であることに準ずるためとも思われる。この際ヒルダに対しエンキドゥは内心呆れつつも感謝している。
*6 リンク内では『今回は“コンボゲー”という方向からなるべく離れよう、というのがコンセプトの一つになっています。』という発言が記載。
*7 メルブラシリーズ屈指の色物キャラ。元は『月姫』のヒロインであるアルクェイド・ブリュンスタッドにデフォルメがかかった状態であったのだが、『MELTY BLOOD Re.ACT』辺りから完全に別キャラとして独立。メタネタ・内輪ネタ・版権ネタなど何でもありでやりたい放題に暴れ回るキャラクターとなっており、最新作のキャラクター紹介では「フリーダムすぎるので何とかしたかったが、もうどうにもならない」(意訳)と公式で自重する事を投げ捨てている。
*8 「あくまで「エルトナム」なんだから的外れではないか?」と思う方もいるかも知れない。しかし下記のストーリーのネタも含めて、別人のはずが「シオン」のネタを我が物顔で語るのだから、別物と割り切るのは土台無茶な注文と言わざるを得ない。
*9 恐らく、インテルのCMの有名なキャッチコピー「Intel、入ってる」のパロディ。
*10 「寒い」「作者の俺得」「完全に同人のノリ」と強烈な批判を受けている。一応、「ここまで突き抜ければ、いっそ清々しい」といった好意的と言える意見も無いわけではないが…やりすぎの感が否めないのも事実である。
*11 同じくメルブラに登場するレンを意識したネタと思われる…が、正直バティスタとレンはそんなに似ていないし、共通点も「ロリ」ぐらいのものである。なお、「白いそっくりさん」というのは詳細は割愛するが、レンが普段使用していない部分の具象化した存在である白レンのこと。
*12 恐らくメルブラにゲスト出演した『空の境界』の両儀式と彼女の持つ「直死の魔眼(ちょくしのまがん)」を意識したネタ…なのだが、式とリンネも全然似ていない。せいぜい共通点は「ナイフ」ぐらいのものである。
*13 シオンがメルブラにおいて「路地裏同盟」に属していることからくるネタ。路地裏同盟というのは簡単に言えば様々な理由から、路地裏での生活を余儀なくされたキャラクター達の集い。そのため、基本的には貧乏である。
*14 『月姫』の主人公で、メルブラのストーリーではシオンと共闘した遠野志貴をネタにしていると思われる。しかし、コアなファンからは「アレのどこが草食系なんだ」とツッコミを入れられている。
*15 『MELTY BLOOD Act Cadenza』のVer.A時代の話。闘劇の舞台で実践されたこともあるためファンの間では非常に有名。
*16 ちなみに、当のメルブラでもこの事はストーリー上のネタにされていたりする。ただし、こちらは家庭用限定の追加シナリオであったことと、ネタにしているストーリーを持つキャラクターが元々「そういうキャラクター」であることも手伝って、おおむね好意的…かはともかく、受け入れられている模様。もちろん、「自分らの調整ミスをネタにして開き直るな」といった否定的意見もあるが。
*17 ブラウザの仕様でルビ表記が対応していない方向けに説明すると、「吸血格闘」の文字に「メルブラ」のルビが付いている。
*18 後述の稼働時期の問題や前述の世紀末的バランスによって、本作に見切りを付けた人が多く、人離れが深刻であった。
*19 会話イベント上でその旨がわざわざ画面右下に小さく表示される。
*20 もっとも、『月姫』およびメルブラ、そして『空の境界』は同一世界観の元にある作品なので、世界観に繋がりがない本作とは多少土台の部分で違いがある。
*21 それでも「UNIは捨て石」発言などは問題あるだろうが…。
*22 実際の所は若干のギャグ成分も含まれていたが、エルトナムのそれに比べれば笑ってネタに出来る範疇に収まってはいる。
*23 余談に次ぐ余談であるが、同じような事例として家庭用版『Exe:Late』追加キャラのナナセ、ビャクヤそれぞれがアーケード版で使用可能になったのも家庭用版発売から丸一年後であった。
*24 ただ、スタートダッシュ失敗により本作、及び制作側に後がない状況だったため、追加要素の実装時期決定には慎重にならざるを得なかったとも考えられる。
*25 セトは1Pカラー以外だと双剣『エリミネーター』それぞれの色が異なる(これに合わせて目もオッドアイ化している)ことから判別できる。ただ、頭髪の一部色が異なる箇所だけ通常通り反転するため、若干ちぐはぐな処理になってしまっていると言えるが。
*26 アカツキの作者が、本作のドッターとして制作スタッフに名を連ねている縁から。
*27 どちらも衣装が低露出、特にバティスタはゴスロリ服の下が全身タイツのようなものであるためこの2人はレア台詞対象外であると思われる。
*28 ちなみにこのキャラクター以外のボス性能版はアーケードモードの一部隠しルート以外では残念ながら使用不可能。MOD文化が盛んな海外においてはPC版『MBAACC』にてこれらボス性能版キャラが使用可能となるMODが海外プレイヤーの手で制作、配布されているが当然ながら公式な許可のないグレーゾーンの物である。
*29 残り2人の新キャラクターエンキドゥ、ワーグナーそれぞれの戦術指南動画は現時点で存在しないが。
*30 最高のワレンが10800、最低のセトが8101。中央のバティスタなどが9600。
*31 ただし特殊技数は9つ(空中投げ、2段ジャンプ、立ち、しゃがみ、空中FF(攻性防禦3種類)を含めば)、「電光弾」と「徹甲脚」は空中でも使用可能で、無理矢理数えれば必殺技数5つと言えるため、一応極端に技数が少ないわけではない。技数だけで言えばワレンシュタインとカーマインも同程度である。
*32 問題は通常技キャンセルから出して相手を固められる技が絶対的に乏しい点で、このせいで動きが単調になりやすい。
*33 ステップ中にレバーを後ろに倒すことで攻撃が来たときのみガードはできるが、どのみち共通の仕様なので強みというわけでもない。
*34 原作ではロックがやや甘くコンボに組み込むと極稀に乱舞途中で落としてしまうことがあった。
*35 強判定の2、3段目が引っかかった場合も繋がるが、3段目のみヒット→神風の場合は総ダメージが神風生当てよりも下がってしまう。
*36 同時に家庭用『Exe:Late』追加キャラクターのナナセ、ビャクヤも追加。これら2人も含めるとAC版『Exe:Late[st]』での新キャラクター数は6人ということになる。
*37 動画サイトでのメイン発信源だったUNIスタッフ運営のinbirth PRチャンネルでは、現在各プレイヤーからの一般公募コンボ実演動画のアップロードのみが継続している。
*38 更には稼働させる筐体まで同じであった。挙句の果てに初期段階でのAPM筐体はゲーム選択機能はなく、それまで同様の基板交換のような仕様であり、筐体の少ない店舗ではゲームの同時稼働が困難という三重苦。
*39 余談の項目にあるように『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』シリーズ制作による収益等フランスパン自体の尽力の賜物でもある。
*40 リサレコストアのみ2018年5月31日までの期間限定販売。