【くろっく ぱうぱうあいらんど】
ジャンル | アクション | ![]() |
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対応機種 |
プレイステーション セガサターン |
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発売元 | メディアクエスト(*1) | ||
開発元 | アルゴノート・ソフトウェア | ||
発売日 |
【PS】1997年12月18日 【SS】1998年3月26日 |
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定価 | 5,800円 | ||
プレイ人数 | 1人 | ||
判定 | なし | ||
ポイント |
元・任天堂セカンドパーティが開発 任天堂の没案から再構築されたゲーム 箱庭探索+面クリア型の3Dアクション 海外で大ヒット 操作性とカメラワークに大きく難あり 『マリオ64』の生き別れの兄弟? |
1997年にPS/SSで発売された3Dアクションゲーム(北米のみWindows版も発売されている。)。原題は『Croc: Legend of the Gobbos』。
開発を行ったのは、かつて『スターフォックス』『X』を通じて任天堂ハードの限界に挑んだイギリスのアルゴノート・ソフトウェア(*2)社である。
本記事ではPS版を元に解説する。
昔々のその昔、ここは「パウパウアイランド」。陽気で優しいパウパウ達が、平和にのんびり暮らす島。とある日、パウパウ王様が散歩をしていると、海のほとりにバスケットが流れ着いているのを発見しました。パウパウ王様は恐る恐る中をのぞいてみると、そこには何とワニの赤ちゃんが入っていました。心優しいパウパウ達は、そのワニの赤ちゃんに「クロック」と名づけて育てることにしました。
クロックは、パウパウ達からいろんなことを教えてもらいました。やがてクロックも成長して大きくなりました。そんなある日、平和なパウパウアイランドに、邪悪な魔法使い「ザッハトルテ13世」が、手下の「トルティーズ」を引き連れて島を乗っ取りにやってきました!!恐怖のあまり逃げまどうパウパウ達でしたが、徐々にみんな捕まっていきます。パウパウ王様は、みんなを助けたかったけどクロックを逃がすことが、精一杯でした。そしてついに、パウパウ王様も捕まってしまいました。"自分を育ててくれたパウパウ王様、兄弟のパウパウ達を助けなきゃ!"こうしてクロックはザッハトルテ13世のお城へと旅立ったのです。
奇想天外なクロックの冒険のはじまりです。
(取扱説明書より引用)
面クリア型の箱庭アクションは当時あまり類が無く、360度を見回して探索する魅力がオーソドックスに備わっている。
可愛らしいキャラクター、自然に溢れた島の雰囲気に惹かれれば、プレイヤーにとって楽しい冒険になる事だろう。
しかしカメラワークと操作性は擁護し難く、当時のレビューでもこの点は厳しく評価されている。
決して遊べない作品ではないものの、快適な3Dゲームを作る難しさについて考えさせられる一作なのは間違い無い。
今では他にも気軽に遊べる3Dゲームが多く、本作でしか味わえない魅力はそれほど多く無いのが難点である。
世界観に魅力を感じた人、3Dゲームの成長過程を知りたい人、当時の海外ゲーム市場の一端を覗いてみたい人、任天堂から派生したゲームの系譜に触れたい人であれば、手にとって見て良いかもしれない。
*1 日本の発売元。原語版はFox Interactiveから発売された。
*2 後に「アルゴノート・ゲームス」に改名した。
*3 任天堂の公式見解では無く、あくまで『Yoshi Racing』開発者の主張である点に注意。
*4 スティックを使わず、キー操作でジャンプしながら左右移動すれば良い。
*5 汎用のフォントが用意されていないだけなので、島の名前表示などフォントを独自に書き下ろした箇所は平仮名も併用されている。
*6 日本語版説明書で確認可能。海外でも行われていたかどうかは不明。
*7 GBC版のみ開発はナツメが担当。
*8 同社の破産管財人でもある。
*9 (2002年から2007年まで存続していた子会社。
*10 「BATMAN」に登場するヴィランの1人であるキャットウーマンを題材にした、2004年公開の同名映画のゲーム化作品。
*11 GBA版もあるが開発は別のデベロッパー。
*12 後に『BATMAN:Arkhamシリーズ』を手掛けた。現在はワーナー傘下のデベロッパー。
*13 当時の社名は「Just Add Monsters」。アルゴノートの経営難が発覚した2004年に独立。独立と同時に現在の社名に変更している。その後、2018年のマイクロソフトの買収によりXbox Game Studiosの傘下となった。